応接間の中に入ると、中央にあるテーブルにある椅子に私が適当に座り、アリサちゃんは私の隣に、すずかちゃんは私が反対側にある椅子に座るようにと言いましたので言われた通りにその椅子に座ります。
本当ならば多分すずかちゃんがアリサちゃんに椅子の件で文句を言ったとは思うのですが、今回は自分の為に話があるのだと分かっていましたので特に言いませんでした。
「さて、今回すずかちゃんをここに連れてきた理由なんですが、なんとなく分かりますよね?」
「……私が魔法を使えると知ったから、そのための話し合いっていうこと?」
「そういうことです」
すずかちゃんは私の質問に対して、私が思っていた通りの事を答えてきました。
「当分はアリサちゃんやアリシアちゃんと一緒に魔法の練習をしてもらいますが、多分最初の頃は私の方がデバイス作りで忙しくなると思いますので、アリサちゃんなどの話を聞きながらやってもらいますと嬉しいです」
「え?! すずかの魔法の練習は私が教えるの?」
まさか自分がすずかちゃんの魔法の練習を指揮するとは思っていもいなかったアリサちゃんは、私の言葉を聞いてかなり驚いていました。まぁ、アリサちゃんもまだ一ヶ月ぐらい前に魔法の事を知りましたから、たったそんだけしかやってないのに魔法を教えるとは思っていなかったのでしょう。
「本当ならば私でもよかったのですが、魔法のコントロールの仕方ぐらいでしたらアリサちゃんでも出来ると思いますので。もし出来なければ念話で私が伝えることも出来ますので」
「……分かった。駄目だったらなのはに伝えるから」
実はもう一つアリサちゃんに頼んだのにはデバイス作りをするまでの間だけではなく、別の理由ががありました。それについては追々と話すとしますが、アリサちゃんにはこれからの為に魔法を教えるようにしておきたいのです。多分この場所を教えてしまった以上は、アリサちゃんとすずかちゃんの二人も私がしようとしている事に
って言っても今日からの事ではなくて今後のことですから、今日は何もするつもりもないのですけどね。
とまぁ、そんな話をしていますと、メイド服姿に着替えたミリアがティーカップ3つとティーポットを1つ持って応接間へと来まして、ティーポットに入れてた紅茶をティーカップに注いで私たちの目の前に置いて行きました。
「さて、本当ならばここに来た理由はもう一つあったのですけど、プレシア達が居ないとなれば正直意味ないのですよね……」
ミリアが紅茶をティーカップに注いでいる中、私はそんな事を呟きます。って言っても用件っていうのはプレシア達との自己紹介を済ませたかったのですけど、タイミング悪く『時の庭園』の掃除はしに行ってしまいましたからね。まぁ、しておかないといけなかったのは事実ですから仕方ないのですけど。
とりあえず、ミリアの自己紹介だけでも済ませておきますか。
私はミリアを手招きさせて、ミリアを私の近くまで寄せることにします。ミリアは一体何のことだろうと思っていましたが、自分をすずかちゃんの方へ向くように言うとなんとなく理解するのでした。
「それじゃあプレシア達が居ないことに関しては仕方ないですが、ミリアだけでも自己紹介をしておきますね。彼女はミリア・オリフィアって言います」
「始めましてミリアさん。私の名前は月村すずかと言います」
「よろしくねすずかさん。それではティーポットはここに置いておきますので、何かあった時は私をお呼びください、私は部屋に戻っていますので」
それからミリアは私たちが居る応接間から出て行きます。
っていうか何気にメイドの様が付いているような感じがあるのですが気のせいでしょうか? まぁ、私は強制してやらせているわけではないし、単に何度かやっていればその生活も鳴れるという事ですかね。
さて、それにしても本当にすることが無くなりましたね。正直こっちに来た理由が主に自己紹介するためでしたし、今日は魔法の練習をするつもりはありませんでしたし……
仕方ありません。自由にするというのもありましたけど、生憎ここで何かして遊ぶ事はあまりできませんからね。
「それじゃあ、することも無くなりましたし、少し魔法の練習でもしますか。すずかちゃんの場合は今日に限っては強制しませんが、練習したいならしてもいいですよ」
「じゃあ、なのはちゃんの言葉に甘えてそうしようかな? 魔法がどんなものかまだあまり分かってないから」
「すずかちゃんがそういうのならばわかりました。それじゃあ行きましょうか」
それから私は席を立ちあがり、その私の後を追うかのようにアリサちゃんとすずかちゃんがついて来て、一緒に庭へと向かうのでした。
ちなみにこの時のアリサちゃんですが結構魔法に慣れてきており、どういうときにどうすればいいのか分かってきていましたので多分ジュエルシード事件が終わって少しした前の私よりは強いでしょうね。
そんな感じで私たちはこの後、私がアリサちゃんの魔法の練習を始めて、すずかちゃんはその様子を見ているのでした。
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新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。
任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。
なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!
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