第百三技 猫な彼
アスナSide
~ヴァルとシリカの結婚祝いから三日目の昼~
みなさんこんにちは。元血盟騎士団の副団長で現在はキリトくんの妻であるアスナです。
わたしは今、非常に困った……いえ、危険な状態に陥っています。それは……、
「にゃ~~~」
「キ、キリトくん!? お、お願いだから正気に戻って//////!?」
わたしはいま黒猫耳と黒猫尻尾を着けたキリトくんに襲われているのです/////////!
なぜこうなったかというと、それは朝にまで遡ります……。
~午前中~
「……で、これを着けてほしいと?」
「うん♪」
わたしは前々からキリトくんに猫耳と猫尻尾を着けてもらいたくて、装飾屋さんに注文していたのだ。
それが昨日完成したことを聞き、受取にいった。
そして朝キリトくんにこうしてお願いしているのです(えっへん)。
「あ~、理由を聞いてもいいか?」
「キリトくんって単独でよく行動してたでしょ?
だけど、わたしはよくキリトくんに癒されてたし、いつも黒い格好してるから黒猫がいいかなぁ~って思ったの!」
猫は単独行動を好むし、人の心を癒したり和ませてくれる。
それを見ていたらなんとなくキリトくんに似ていると思った。
「俺としては断りたいんだが…」
むっ、やはりそう来たね。ならこっちは…。
「でもキリトくんは嫌がるわたしにいつもイタズラするよね…?」
「うっ」
「わたしだって嬉しいとは思うけど、嫌な時だってあるのに…」
「ぐっ」
「なのにキリトくんは無理矢理するし…」
「くっ」
「夜だって……最近激しすぎるもん…//////」
「うぅ」
「だったら偶にはわたしのお願いを聞いてくれてもいいんじゃないかなぁ?」
「………」
ふっふっふっ。いつものお返しだもんね♪そしてキリトくんの様子を見てみると。
「はぁ……わかったよ」
「やったー♪ それじゃあ部屋で着替えてきてね」
「はいはい…」
キリトくんは渋々といった様子でリビングから出て寝室に入っていった。楽しみだな~♪
―――ガチャッ
「アスナ、着けてみたんだが……」
「待ってま…し……た……」
リビングに戻ってきたキリトくんを見て、わたしは固まってしまった。
「どうした、アスナ?」
わたしの様子にキリトくんが疑問を持ったようで訊ねてきた。
「……キリトくん」
「な、なんだ?」
「『にゃ~』って言って…」
「にゃ、にゃ~……」
………うん。
「お、おい。アスナ?」
「か……」
「か?」
「かわいいぃぃぃぃぃ//////!!!」
なにこれ、凄く可愛い! ホントにキリトくん? キャーーー!可愛いよーーー!
「お、落ち着けアスナ!?」
「はぁ、はぁ、はぁ、かぁいぃよ~。おもちかえりぃ//////!」
「落ち着けーーー!」
「(ゴンッ!)キャンッ!?」
思わず暴走してしまったわたしは、キリトくんにおもいっきり拳骨で頭を殴られました。
「あははは、ごめんね~」
「はぁ~、まったく…」
謝るも呆れられてしまいました。でも、キリトくん本当に似合ってるな~。凄く可愛い//////
「それよりもアスナ…。もう昼なんだが……」
「え? ほ、ほんとだ!? ごめんね、すぐにお昼作るから」
この世界での料理はすぐに出来てしまうからやりきった感が少ないけど、
それでもキリトくんはいつもわたしの料理を美味しいといって食べてくれるからすごく嬉しい。
そういえば昨日ゲットした食材で作ったドレッシングがあったっけ? それもだしてみよう。
「キリトくん、出来たよ~」
「わかった」
猫耳なキリトくんがテーブルの椅子に着く………シュールな光景だけどやっぱり可愛い///
「「いただきます」」
「キリトくん、これ新しいドレッシング。サラダに使ってみて」
「ありがとう」
作ったドレッシングを受け取り、サラダにかけて口にするキリトくん。美味しいかなぁ?
「どう? 美味しい?」
「(もぐもぐ、ごくん)かなり美味いよ、これ」
はぁ~、良かった。わたしも味見はしたけど他の人に聞いてみないとね。
「それじゃあわたしも「(カランッ)」? キリトくん?」
キリトくんは突然手に持っていたフォークを落とした。
椅子から立ち上がるとわたしの側にまできた。
「キリトく「(ガバッ!ドタンッ!)」きゃっ!?」
いきなりキリトくんがわたしに抱きついてきて、その勢いで椅子から落ちてしまった。
「キ、キリトくん、いきなりなにを//////!?」
「にゃ……」
「へっ?」
「にゃ~~~(ペロッ)」
「ひゃうっ/////////!?」
首筋を舐められて声が出てしまう。
一体何が起きてるの//////!?
キリトくんはまるで正気がないみたいだ。
~現在~
というわけです。ちなみにこの説明はわたしにとって一秒で終わっています。
ていうか本当になんなのよこれ~~~//////!?
「にゃ~~~(カプッ)」
「ひぅっ/////////!?」
キリトくんに耳たぶを甘噛みされて体がのけぞってしまう。
こ、これはだめ//////
なんでこんなことに………まさか、あのドレッシング?
でもわたしも味見で食べたのに……食べた量が少なかったから?
こうなったら仕方無いよね………うん/////////
「キ、キリトくん……/////////」
「にゃ?」
「その……部屋で…お願い…/////////」
「……(コク)」
猫な彼に部屋に連れていかれて結局わたしはキリトくんとそういう事をしました/////////
アスナSide Out
No Side
アスナがドレッシングに使った食材。名前を≪ベルキャットプラント≫という。
モンスターの〈ベルキャット〉が生息している場所に不定期で生えるレアアイテム。
猫科目の動物モンスターに使えばたちまち泥酔(混乱状態に)してしまう。
簡単に言えば超強力でSAO内であっても人間が酔うほどの『マタタビ』である。
No Side Out
To be continued……
後書きです。
まずはひとつ・・・・・・すいませんでした!!!(土下座)
そのですね~、ヴァルとシリカの話しが中心だったのでどうしても甘くて面白そうな話を書きたかったんです、はい。
キリアスが好きなもので・・・。
いや、ホントにすいません。
ですがこの話しは過去長編へのフラグなんです。
ずばり「キリト&アスナ出会い編」、またの名を「圏内事件編」ということです!
自分ので圏内事件を読んでみたいという方がいましたので書くことになりました。
楽しみにしていただけたら嬉しいです。
では・・・。
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第百三話です。
猫とは一体・・・?
今回はSAO内ではまず起きない現象を描いていますので、そこはスルーでお願いします。
では、どうぞ・・・。