No.494411

新魏・恋姫†無双 10話

yasuさん

続きです。

戦闘シーンって、難しいですね。(汗
でも、何とか書きました。
読んでください。

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2012-10-10 03:06:13 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:6421   閲覧ユーザー数:5109

 玉座の場から調練場に移動した華琳達一行は。

 

貂蝉「私達も見てればいいのかしら?」

華琳「ええ。見てればいいわよ。それより、一刀の今の状態はどうなの?」

卑弥呼「うむ。とりあえずは万全だが、戦いながら少し調整は必要だな」

風「あのぉ、お兄さん。ん?今はお姉さんですね。は、強いのですか?」

稟「そういえば。そうね、私達一度も戦っているところを見た事がありません」

華琳「あぁ。そういえば、こっちに来てから一刀戦ってなかったわね」

桂花「はい。いつも後方で支援とか、華琳様の横で弓を持って、危険がせまったら撃つくらいでした」

穂琳「一くん、秋蘭ちゃんより弓うまいからね。それに、あっちに居た頃は、一くんと春蘭ちゃん毎日の様に鍛錬していたけど、こっちきてから一くんと春蘭ちゃん忙しくて、そろう事なかったから」

華琳「一刀には、やることいっぱいあるからしかたないんだけどね」

稟「一刀殿に、やることですか?」

華琳「ええ。でも、今は教えられないわ。時期が来たら教えるつもりだけど」

 

 月陰の存在を、知っているのは華琳、穂琳、春蘭、秋蘭。そして、月陰の長である、一刀、副官の結衣と零のみである。陳留では、極秘中の極秘とされている。表向きは、一刀は警備隊長。結衣と零は武官とされている。

 

稟「時期です・・か。では、教えてくれるまで何も聞きません」

華琳「ありがとう。さて、勝負を初めてもらうまえに」

 

 華琳は、一刀を手招きした。

華琳「ほら、一刀こっちに来て座りなさい。髪整えてあげるから」

一刀「え?このままでいいよ。別に」

華琳「よくないわよ。綺麗な髪なんだから台なしよ。戦いにくそうだし。それに、あなた自分でできないでしょ?」

一刀「う、うん。お願いしていい?」

華琳「ええ。いいわよ」

 

 そういうと、一刀は華琳の前に座った。華琳はくしを取り出し、一刀の長い髪を優しく、優しく梳かし整えていく。髪を後頭部あたりひとつにまとめ、髪紐を出して絞った。

 

華琳「はい。終わり」

一刀「え?あ、う、うん。ありがとう///」

真桜「隊長、大将に髪整えてもらうの気持ちよかったみたいや。物足りなさそうな顔してるで~~」

一刀「う、うるさい!!真桜」

沙和「照れてる隊長かわいいの~~♪」

結衣「今度は、私がする~~~!!」

零「わ、私もします!!」

 

 次々と、一刀の髪を触りたい人が、挙手をしていき。終いには言い争いまで発展したが。それを見かねた華琳は止めた。というより、『一刀の髪は誰にも触らせない!!私のよ!!』という、独占欲で止めたのだが・・。

 

華琳「はいはい。もう、話は終わり」

 華琳は、話を終わらせると。貂蝉に話を振った。

 

華琳「そういえば、貂蝉。一刀の強さってどのくらい?」

貂蝉「あ、もういいのね。みんなで、ラブラブして疎外感半端なかったわよ。私もしたかったわぁ~~~♪」

一刀「お前は、気色悪からいや。それでも、触りたいならぶっ飛ばす。フフフ、変えられた怒りは収まってないからさぁ・・・。」

 

 一刀は、とてつもなく怖い笑みを浮かべてニッコリと貂蝉を見つめた。

 

貂蝉「じ、冗談よ♪もう、つれないんだから。そうね・・。」

 そういうと、貂蝉は真面目な顔で一人一人見ていく。

貂蝉「はっきり、言ってほしい?」

春蘭「当たり前だ」

貂蝉「はっきり言うわ。全員で掛かっても御主人様に敵わないわ」

春蘭「なんだと!!私は、毎日欠かさず鍛えているのだぞ!!」

秋蘭「そうだ。姉者はな、一刀と鍛錬できず。その寂しさを紛らわす為に、自分どころか、他の隊の兵までぶつけボコボコにしたり、疲れ果てるまで剣をふっていたのだぞ」

春蘭「しゅ、秋蘭!!それは内緒といったではないか」

華琳「へぇ~~~。聞いてないわね。あとで、きついオシオキね。春蘭」

春蘭「そ、そんなぁ~~~~」

秋蘭「(計画通り。あぁ~~、姉者の泣き顔も可愛いなぁ~~。一刀の泣き顔も可愛いが・・。うむ)」

 春蘭は、へなへなお地面に座り込んでしまった。

 

 一刀の強さを知っている2人以外の武官は怒っていた。

 

真桜「私達は、武人や!!バカにさせられ許せへん」

凪「バカにするのもたいがいにしてください!!」

沙和「そうなの。」

季衣「力なら負けない!!」

流琉「負けません!!」

結衣「ん~~そうでなきゃ♪」

零「そうです!!一刀様なんですから♪」

 若干武人2名は、侮辱されたも同然なのにすごく嬉しそうだったりする。まぁ、結衣と零は特別ということで。

 

 華琳は、しばらく考えると、いたずらを思いついた子供のような目をした。

華琳「・・ちょうどいいわ。一刀の実力見る為にも、やりましょう。一刀対春蘭達で」

一刀「な、何いってるの!?」

華琳「だって、早く勘取り戻してもらうにはこれが一番てっとり早いわ」

風「私も賛成です~~~。戦ってるところ見てみたいのですよ~~」

稟「ふ、風!!な、何言ってるの!?そんな無茶を」

桂花「華琳様がおっしゃるなら、賛成です!!」

穂琳「私も賛成~~~♪♪一くんガンバ♪」

一刀「お母さん!?止めてくれないの!?」

穂琳「応援してるわよ♪」

宝譿「兄さん、いや、今は姉さんか。覚悟した方がいいぜ」

一刀「そうみたい・・。」

 

 がくっ。と、肩を落としながら調練場の中央に向かう一刀の後姿には哀愁が漂っていた。ただ、華琳にはどことなく嬉しそうにも感じられた。

 

 

 

 春蘭達は一刀を取り囲むように並んだ。その試合を見る為に、調練場には大勢に兵士達も集まって居た。

 

一刀「うわぁ・・。見事に取り囲まれたって感じ」

凪「隊長。得物はないんですか?」

一刀「大丈夫だよ。」

凪「大丈夫って、そういうなら痛い目見ても知りませんよ」

沙和「どうなっても知らないの~~」

真桜「そやそや!!」

 

 一刀は、自分が得物を持たず。取り囲まれているのに全くと言っていいほど気にしてはいない。むしろその状況を楽しんでいる。

 

一刀「お姉ちゃん。合図お願い!!」

華琳「わかったわ。・・・はじめ!!」

 

 秋蘭は、合図と同時に弓を一刀に向かって放った。だが、一刀は少しだけ位置をずらしギリギリで避ける。

 

一刀「さすが、姉さんだね」

秋蘭「わざとギリギリで避けたくせに。でも、私に気をとられてていいのか?」

沙和「隊長いただきなの!!そりゃぁぁぁ!!」

 

 秋蘭の放った弓は、よけるとわかって放たれていた。そして、秋蘭に注意をひきつけるためだった。でも・・

 

一刀「沙和。声出したら意味ない!!」

 

 後ろから振り下ろされた剣を、最小限で横に移動。そして、振り下ろされた方の腕を掴み腹に向かって蹴りを入れた。

沙和「くはぁ!」

真桜「沙和!!隊長よくも!!くらええええ!!」

凪「よせ!!」

 

 沙和が蹴られたことで、我を忘れた真桜は一刀にむかってつこんでいく。

 

一刀「戦場でそんなに怒ったら死ぬ、仲間を危険に晒すよ。真桜」

 

 突っ込んでくる真桜をひらりとよけ、真桜の首に手刀を入れようとした時。

 

季衣「真桜ちゃん!!よけて!!そりゃやや!!!」

 

 一刀は、とっさに季衣の攻撃をバク転で避けるが体制をくずれるのと同時に畳み掛けるように流琉の伝磁葉々が襲ってきた。そして、砂埃がまいあがった。

 

流琉「うまくいきました!!」

 

一刀と戦ったことのない物はやった!!と思ったが。よく知る春蘭は。

 

春蘭「ダメだ!!」

 

一刀「けほっ。けほっ。」

 

 砂埃がはれていくと、むせている一刀。そして、その横には地面に突き刺さった伝磁葉々があった。

 

一刀「危ない、危ない」

季衣「あたったと思ったのに!!」

秋蘭「季衣。一刀の両手を見てみろ。寸前で、あの大きな鉄扇を使い軌道をずらしたんだ」

季衣「へぇ~~。姉兄ちゃんすごい!!」

春蘭「姉兄?まぁ、いい。ここからだぞ、季衣」

季衣「わかりました!春蘭様」

秋蘭「沙和、真桜少し休め。あとで、動いてもらうから」

沙和「わかりましたなの」

真桜「はいな」

秋蘭「そうか。姉者、結衣、零、足止めをまかせる」

凪「私は、どうすれば」

秋蘭「凪は、撃って出てもいいが。合図を出したら戻って来い、氣弾を準備して欲しい」

凪「わかりました。なら、いきます!!」

春蘭「ふふふ。やっとか!!一刀今日こそは勝ってやる!!」

結衣「一刀様。お願いします」

零「お願いします」

一刀「こちらこそ、よろしくね」

 

 一刀は、鉄扇2本を広げた。春蘭達は得物を構えると一刀に向かって突っ込んでいった。

 

 

―華琳 side 始―

風「お兄さんってすごかったのですね~~」

稟「ええ。正直びっくりしてます」

桂花「ハァ、ハァ、ハァ」

 若干一名は、鼻息を荒くして見入っていた。

華琳「桂花、何興奮してるの?」

桂花「そ、そんなことはないですよ。私は、華琳様命です!!一刀いいなとか、かっこいいなとか思ったことはありません!!」

華琳「誰も、聞いてないわよ。というより、一刀の事そんな風に見ていたなんてね」

桂花「ち、違うんです!!!他の男は、キモいし死ねと思ってます!!でも、一刀はかわいいといか、かっこいいというかそんなことはとくに」

華琳「まぁいいわ。それより、一刀鉄扇だしたわね。これからね。」

風「これからですか?」

穂琳「そうよ。春蘭ちゃんと秋蘭ちゃんが鉄扇出した一くんに、2人で挑んでも今まで一度も当てた事ないもの。まぁ、見てればわかるわ」

稟「そんな。あの2人でも」

華琳「春蘭も、秋蘭も鍛錬を欠かさずしていたから強くなっているわ」

風「おぉ~~。春蘭ちゃん、結衣ちゃん、零ちゃん、凪ちゃん突撃していきました」

 

 一刀に容赦なく連撃をくらわせていくが、全て鉄扇によって、軌道をずらされたり、防がれていく。華琳達から見れば一刀は鉄扇を使い舞っていた。敵をも巻き込み、舞う。そして、隙が出来れば確実に鉄扇をで叩く。すべて、一刀に創られた即興の舞を見ているようだった。

 だが、徐々に押され始めていく。

 

華琳「相変わらずすごいわね。春蘭達を巻き込みながら一つの舞にしてしまうなんて。」

風「綺麗なのですよ~~」

稟「ええ。本当に戦ってるのかと、思ってしまうくらいです」

華琳「ええ。でも、おされ始めたわ。このままいけば、春蘭達の勝ちね」

貂蝉「・・・・」

卑弥呼「・・・・」

穂琳「???」

 

 穂琳は一刀を見ていて、何かが引っ掛っていた。ただ、勘としてなら答えはでているのだが、明確な根拠がなかった・・。穂琳が、一刀を不思議そうに見つめているのを、娘である華琳が気付いた。

 

華琳「お母様、どうしたのですか?」

穂琳「ん??なんかね。一くんね、いつもと変わらない気がするのよね??あれ、本気なのかしら?」

 

―華琳 side 終―

 

 

 

一刀「(さずがに、4人からの連撃はきつい・・・。)」

春蘭「一刀。考え事とは、余裕だな。だが、これで負けだ!!」

 

 春蘭の攻撃がくると思った一刀は鉄扇で防ごうとした瞬間。突然、春蘭は一刀前から横に移動した。と、思った時には遅かった、一刀の目の前に秋蘭が放った矢がせまっていた。

 

一刀「なぁっ!!」

 

 秋蘭は、春蘭の後ろに付くと矢を構えじっとまっていた。隙ができるのを。そして、一瞬の隙が生まれた瞬間、秋蘭は矢を放ったのだ。春蘭に合図を出さず。春蘭が避けると信じて。春蘭もわかっているかのように、迫りくる矢をギリギリで避けたのだ。一刀に矢の軌道を変えられない様にするために。

 ガキッン!!と鉄扇に矢があたり、一刀の手から弾き落とされた。

 

一刀「ちっ!!!ん!?」

 

 一刀は、咄嗟にしゃがみ込んだ。その瞬間、首があった場所に、零の大斧が通り過ぎていた。割と本気の横一線が。数秒遅かったら、気絶どころではない。だが、避けるのが遅かったためか、一刀の髪を纏めていた紐は切れていた。

 

 散髪する時間がなかった、一刀の長い黒髪は顔を覆い隠し、見えるは銀色の左目、鼻、口だけだった。正直、真夜中には電気が点滅するところでは、会いたくない感じだ。うん。

 

一刀は、そのまま立つと。ぼーっと立ち尽くしていた。心配になった春蘭達は話しかけた。

春蘭「か、一刀?」

零「一刀様??大丈夫ですか?」

結衣「一刀様???お~~~い」

凪「隊長?」

一刀「・・・ん?あっごめん。なんでもないよ」

 そして、笑みを作るのだった。

 

 

 

―華琳 side 始-

華琳「一刀?どうしたのかしら?」

桂花「わかりません。」

稟「何があったのでしょう?」

風「・・・なんか起こりそうですね~~」

穂琳「ええ。起こるわね・・。ごくっ」

卑弥呼「おい、貂蝉。これは」

貂蝉「ええ。そうね」

 

―華琳 side 終―

 

一刀「(ふぅ~~~。ホントに危なかったな・・。心臓バクバクだよぉ~~~。さすがに、氣を使わないといけないか。それに・・・)」

 

 一刀は鉄扇を服の中に仕舞うと。体の力を抜き。目を閉じ。集中していく。心に揺れている水面を思い浮かべ、その水面が静かになるように。どんどん集中していく。そして、揺れは一切消える。

 すると外見に変化が生じてくる。

 

春蘭「(私は、夢をみてるか?一刀の髪が、黒から銀色に変わっていってる・・・。何が起こってるんだ。一刀)」

凪「(・・綺麗な氣・・。きらきら光ってる・・。そして、冷たくも、熱くもある氣。隊長・・。)すごい・・」

零「うわぁ~~~」

結衣「すごい。こんな氣見た事もない・・。(一刀様を選んでよかった)」

 

秋蘭「いったい何が・・。あれが、一刀が氣を使った状態なのか」

沙和「きれいなの・・」

真桜「隊長」

流琉「・・・兄様」

季衣「姉兄ちゃん」

 

華琳「一刀・・。あれは、どういうこと?貂蝉」

貂蝉「あれが、ご主人様が氣を使った。姿よ」

穂琳「あれが・・」

風「綺麗な姿なのですよ~~。お月さまの色ですねぇ~~」

稟「・・・すごい、としかいいようがないです」

桂花「あぁぁぁ。一刀」

華琳「ふふふ。そういう事だったのね。(『月に愛されし天の御使い』ね♪)」

 

 

 一刀は、目を開けると髪を触り、銀色になっているのを確かめた。そして、手をグー、パー、グー、パーと何かを確かめるように。

 

 

一刀「(ふう~~。やっぱり、久しぶりだと時間がかかるなぁ・・・。さて、次はみんなを驚かそう♪どんな顔みせてくれるかなぁ♪♪ん~~~♪想像しただけゾクゾクする)」

 

 

次の瞬間、一刀は強烈な殺気を放つのだった。

 

春蘭「え?」

 何が起こったと、思った瞬間。

春蘭「何故?一刀は逆さまなんだ?それに、何故私の体そこにある!?」

そう。地面が逆さまに見え。そして、見えてはいけない首から上がない自分の体が立っていた。そこで、初めて気が付く自分の首が宙を舞っていることに。

首は地面に落下した。次に目に入ったのは、誰が何をしたわけでもないのに自分の体がバラバラに崩れ落ちる様だった。

春蘭「なぜだ!?何故意識がある!!何故、見えるんだ!!」

 そして、首だけになった春蘭を凍えるような目で、見降ろす一刀が居た。

春蘭「一刀!!」

 やっとそこで、意識がなくなり。辺りが真っ暗になった。

 

 

春蘭「え?な、なんだ・・。今の」ガタガタ

凪「あ・・あ・・」ガタガタ

結衣「・・く・」ガタガタ

零「・・・・あうあう・」ガタガタ

 

 まじかに居た春蘭達は、なんとかギリギリで意識を保ち立っているが・・。震えが全く止まろうとしない。

 

秋蘭「な、なんだ今の光景は・・。一刀がやったというのか・・」ガタガタ

真桜「あ・・・あ・・・」ガタガタ

沙和「う・・・う」ガタガタ

季衣「・・・・」ガタガタ

流琉「・・・」ガタガタ

 秋蘭たちは、離れていたとしても。殺気をくらい、秋蘭も同じく意識を保ち立っていたが、真桜、沙和、季衣、流琉は地面に座り込んで両手で自分を抱きしめ震えていた。

 

 

 

華琳「かはっ・・・・な、何いまの?」ガタガタ

穂琳「すごい・・。」

貂蝉「あれはね、御主人様が放った殺気よ」

華琳「で・・でも」

卑弥呼「自分が死んだ光景を見たじゃろ?あれは、強すぎて純粋すぎる殺気が見せる幻じゃ」

 少しずつだが、震えが収まらないが華琳は質問した。

華琳「純粋すぎるさ、さささっき?」

貂蝉「そっ。普通だったら、殺気の中にはいろんな感情が混じるは、怒りやら悲しみとかいろんな感情が。でも、純粋な殺気は感情が一切入っていないのよ。ただ、殺すという意思だけ」

稟「はぁ・・・はぁ・・」ガタガタ

風「・・・・う」ガタガタ

桂花「な・・・なに・・」ガタガタ

 

調練場に居た、全員が春蘭と同じ幻覚をみていた。兵達は、全員気絶していた。

 

 

 そして、次に一刀から聞いたこともない。言葉が飛び出す。

一刀「あははは♪♪いい。その、脅えた表情。カタカタ震える様子。見てるだけで、ゾクゾクする♪♪興奮しちゃう。ボコボコにしてもっといじわるしたいな♪いじわるして、感じさせたい♪ボロボロになって泣いてる顔見たい♪アハハハハハ」

 その言葉は、静まりかえた調練場に響き。華琳や春蘭の達の目を点にする。

華琳達「「「「「・・・・え?」」」」

 

 

一刀「ん~~。姉貴。震えてるね♪」

春蘭「ち、違うぞ!!」

一刀「脅える表情いいね。いじわるしたくなるよ」

 するといつのまにか、一刀は後ろから春蘭抱き着いた。

春蘭「な、なにをする?(おぉ~~、一刀の少し膨らんだ胸が、あったてる。鼻血でそう)」

一刀「はむっ・・。」

春蘭「ひゃっ・・。こ、こら(あ~~ぁ、柔らかい唇が!!柔らかい舌が!!)」

 と、一刀は春蘭の耳を甘噛みし出した。

一刀「こんな状況でされて、気持ちいいの?姉貴♪」

春蘭「こ、こら、ひゃ~~(それに、この感じ華琳様みたい)」

一刀「ぺろぺろ」

春蘭「あっ・・。んっ・・んんん」

 一刀は、春蘭から離れ元の位置にもどった。

一刀「震えながら、赤くなってる表情。またそそる。」

 その姿を、近くで見ていた。凪たちは顔を赤くしていた。

 

凪「ぽ~~///」ガタガタ

結衣「うぅ~~~///」ガタガタ

零「ず、ずるいいい///」ガタガタ

 何されるの!?という、寒気が全員を襲う。

 

 

 

華琳「・・・一刀が!!一刀が変!!!」

 その光景を見た、華琳は立ち上がり叫んだ。

穂琳「・・・何あれ??」

貂蝉「・・・・。ねぇ、ご主人様って氣を使うとあんな性格だったかしら?」

卑弥呼「いや。性格はかわらん・・。」

風「貂蝉さん、何かしました??」

貂蝉「え?し、してないわよ」

稟「あの、一昨日一刀殿が飲んだ薬は?」

卑弥呼「あれは、普通の性転換薬だったはずだが・・・。まさか!!」

 卑弥呼は、持っていた鞄を開け中身を物色しだした。

卑弥呼「あ・・・」

 そして、取り出したのは一刀が飲んだ色違いの緑色の丸薬だった。

貂蝉「それ・・がここに?じゃ、ご主人様が飲んだのは失敗作」

桂花「失敗作??」

華琳「どういうこと!?」

卑弥呼「どうやら失敗作を飲ませたみたいじゃ・・。これを読めばわかるわ」

 そして、卑弥呼は華琳にある一枚の紙を渡した。

 紙にはこう書かれていた。

 

 注意:赤い薬は失敗作です。もし、この薬を飲んだら、逃げてください。もし、氣を使い銀髪になったら・・ドSになります。いじめるの大好き。泣き顔大好き。脅える顔も大好きの状態です。いやぁ、戦いの時ドSって、鬼畜ですよ鬼畜。怖い怖い。あと、氣を使うのを辞めたとしても、記憶は所持していますので、その時にお願いされたことは、きちんと守ってください。まぁ、何されるかわかりませんが。

 補足:氣を使い続けた場合、普段の性格にも影響が出てきます。簡単に言うと、常にドSです。

 

 

 読み終えた華琳は、わなわなと震え叫んだ!!

華琳「ななななな。なんなのよこれは!!!!」

穂琳「あはははは♪おもしろい♪」

 

華琳「何笑っているんですか!?一刀は、いじられてこそ一刀なんです!!いじられて、恥ずかしくて真っ赤になりながら、弱々しくもとめてくる姿!!あのいじられ感じてる表情!!いじられ恥ずかしく我慢しても出て来てしまう可愛らしい、喘ぎ声!!あの、うるうるとした瞳!!感じすぎて、とろ~~んとした顔!!いじられてこそ、めちゃくちゃかわいいのに!!あんな、せめられる側にまわるなんて!!!私から、一刀を取り上げる気ですか!!ダメに決まってるでしょ!!」

 

桂花「か、華琳様?」

華琳「なに、桂花!!」

桂花「ひっ!!な、なんでもありません・・」

華琳「桂花!!十日間おしおきとか、しばらくおあずけ!!」

桂花「そ、そんな~~」

華琳「貂蝉、この変な属性なくせないの!!?」

貂蝉「この正しい薬飲ませれば、性別とかそのままで。あの属性だけ消えると思うわ。」

華琳「それ貸しなさい!!」

 貂蝉から奪い取る華琳は、ズンズンと一刀の居るとこまで、歩いて行く。

 

春蘭「か、華琳様!?」

華琳「春蘭。ドキナサイ!!」

春蘭「ひゃい」

 余りの迫力に慌てて春蘭は退き、道を開けた。

 そして、一刀に近づきとまる。

一刀「なに?お姉ちゃんもいじめられたいの?」

華琳「一刀!!」

 華琳は思いもよらない速さで、一刀の脛を蹴った。

一刀「いったむぐ!!」

 口を開いた瞬間、薬を口の中に突っ込み一刀の口を思いっきり握り開かないようにした。

華琳「飲みなさい!!」

一刀「むぐむぐむぐ!!」

 最初は、抵抗した一刀だが、耐えきれず飲み込んだ。そして、華琳は飲み込んだのを確認し離した。

 すると、薬が効き始めたのか氣を使い、銀髪の状態なのに。いつものようにうるうるした瞳を見せた一刀。そこで、華琳は確認することにした。

華琳「おしおきされたい?」

一刀「お、おしおき・・・//。うう///」

 一刀はいつものように、顔を真っ赤にして華琳をみつめた。

華琳「よし!!これで、いつもの一刀ね♪殺気はすごかったわよ。あ、あとでおしおきね♪一刀がいじる方にまわらない様に徹底的に調教してあげる♪さて、試合再開ね」

 

 華琳は、満足したのか自分の席に戻っていった。その光景に周りは呆然としていた。いろいろあったうち、春蘭達は殺気を浴びる元の状態に戻って居た。

 

一刀「な、何??」

春蘭「わ、わからん。だが、勝負を再開するぞ!!!」

結衣「いきます!!」

零「今度こそ、当てる」

 

秋蘭「凪戻れ!!」

凪「はい!!」

秋蘭「凪は、本当に殺す勢いで氣弾を放て!!」

凪「で、ですが。隊長が」

秋蘭「一刀ならなんとかするさ。残り者は、凪が氣を溜めるまで、一刀を封じるぞ!!!」

凪たち「「「「御意!!!」」」」

 

 全員で、攻撃をくりだすが、数刻もたったのに一刀には一撃もいれられずにいた。さっきまでとは違い、一刀の身体能力など全てが違うのだ。鉄扇も使わず。すべて、ギリギリで交わすが反撃を全くしない。

春蘭「(何故何もあたらん!!)おりゃ!!!」

 

秋蘭「わざと、反撃しない?何かを待っているのか?まさか!!いいだろう。凪、氣溜まったか!」

凪「はい!!いつでも、行けます!!」

秋蘭「姉者!!」

春蘭「おう!!全員離れろ!巻き込まれるな!!」

凪「猛虎蹴撃!!」

 

 凪の放った氣弾は、砂を巻き上げながら一刀に近づいていく。

 一刀は、氣弾が近づいた時。右手を前に突き出して、氣弾をそのまま掴んだのだ。

 

凪「嘘・・」

沙和「凪ちゃんの、氣弾爆発しないの!!」

真桜「受け止めたで、隊長」

 

一刀「(ちょうどいいくらいの氣が来たな)あっと、見せてあげるよ。俺の氣の性質」

 

 すると、さっきまで真っ赤に燃えていた、氣弾はパキパキと音を立てながら氷の塊に姿を変えた。

 

秋蘭「何をしたんだ?」

凪「隊長は、私の放った氣弾に自然の氣を体に取り込み送りこんだんです」

季衣「自然の氣ってなにぃ??」

凪「氣には、大きく分けると2つあります。自分自身が持っていて、体の中を流れている氣。私が放った氣弾はこれに、あたります。そして、もう一つは、自然にあふれてる氣です。石や、砂。木や、花、草。そして、空気とか。いたる所に、溢れている氣の事です。でも」

流琉「どうしたんですか?」

凪「普通の人には、無理なんです。自然の氣は、強すぎて。簡単にいうと一滴で10万の人を殺せる猛毒なんです。」

春蘭「それを、一刀が使えると・・。すごいな」

凪「はい!!(隊長)」

 

一刀「自然の氣は氷に、自分の氣は炎。俺は、2つの氣を操れるんだ。両方とも母親とおばあちゃんの影響だけどね。で、姉さん覚えてる?俺が得意と言った得物」

秋蘭「ああ。弓、長刀という普通では存在しない長い刀。そして、一番得意の大鎌だったな」

一刀「うん。見せるよ長刀を。」

 

一刀「具現せよ。長刀、繊月」

 

 手に持っていた、氣つくられた氷の塊は光に包まれたと思った瞬間、一瞬で長刀へと姿を変え、太陽の光の反射してキラキラと光る長く細い刀身が姿を現した。

 刀全体の長さは、一刀の2人分はあるだろう。(一刀の身長は、秋蘭や春蘭より低く華琳より少し高い感じです)

 

凪「氣の具現化まで・・・」

真桜「なんかえらい細くて長いな~~。あれ、作れんやろか。ん~~」

秋蘭「(刃がない??)真桜考えるのは後だ。勝負をつけるぞ」

真桜「わっかりました」

春蘭「いくぞ!!」

一刀「!!」

春蘭「な!!」

季衣「え?」

流琉「はい?」

 春蘭は剣を構えると走り出したが、一刀の間合いに入った瞬間。春蘭は季衣と流琉が居る方に吹き飛ばされ、そして、季衣と流琉にあたりなんとかそこで止まったが、季衣と流琉は咄嗟の事でよける事も、うける事も出来ず。変にあたり気絶し、戦闘不能。

 

季衣「きゅ~~~」

流琉「はぅ~~」

春蘭「季衣!!流琉!!すまん。だが、まだ私はやれるぞ!!」

秋蘭「姉者。もう、戦えないぞ。剣をよくみろ」

春蘭「剣を?」

 

 春蘭の七星餓狼は、一刀の繊月が当たったと思われる場所は欠け、大きなひびも出来ていた。もし、もう一度、一刀の攻撃があたれば、剣は完全折れ。下手すれば、手の骨折だけでは済まされない。

 

春蘭「あの一撃で!!うぅ~~、また負けた!!(一刀の攻撃が全く見えなかった。というより、いつやられたかわからん。気が付いたら、すでに吹き飛ばされていた・・)」

 春蘭も、得物がなくなり戦闘不能。

 

 そこからが、速かった。真桜、沙和、結衣、零と次々と得物を破壊し戦闘不能にしていく。凪の場合、得物破壊をした場合、凪の拳を確実に砕く事は目に見えていた、一刀は凪の背後に回り、首に手刀を入れ気絶選ぶ。

 

そして、最後に残ったのは秋蘭一人。

 

秋蘭「最後は、私か。だが、悪くない!!行くぞ!!」

 

 秋蘭の猛攻が始まった。次々と休む間もなく矢を放つ。しかも、確実に複数本の矢を放ってくるだが、キンキンキンキンと一刀は繊月を器用に使い、全て矢を叩き落としていく。

 

一刀「行く!!」

 

 何を思ったのか、一刀は真正面から秋蘭に向かって突っ込んでいく。秋蘭も、一刀の速さに目が慣れたのか、適格な位置に矢を放つ。だが、それも当たるか当たらないかの紙一重で全て避けていく。

 

秋蘭「負け・・か」

 

 一刀の間合いに入った瞬間。秋蘭は、弓から手を離した。いつのまにか、秋蘭の首に繊月の剣先がピタリとつけられていた。

 そして、華琳から終わりの合図が入り。その場に、一刀は座り込んだ。

 

 その周りには、春蘭達が集まり一刀を取り囲み、一刀の強さ。そして、一刀がもっとも得意とする大鎌の話になった。

 

 その後、調練場から城に戻り、そのまま一刀は華琳に引きずられるようにして、風呂に入り。華琳は、一刀が男に戻ったことを確認すると、また一刀を引きずり華琳の部屋に入り、激しいオシオキをした。

 

 本当は一日かけてしたかったが、仕事が執務室に溜まっていたので仕方なく、夜になるとしかたなく華琳は、涙をながしながら一刀を解放した。

 そのオシオキは、一刀の中にトラウマを作るほど、短時間でかなり濃いものだった。

 

 その日は、一刀はフラフラになりがなら部屋に付くと、寝間着に着替え寝台に倒れこみ死んだように眠りについた。

 

 

 

 月が傾きかけた頃、一刀の部屋の扉が静かに開いた。

キーーーイ

穂琳「そ~~~っと。一くん、寝てるわね?」

一刀「・・・・」スヤスヤ

穂琳「うん。それにしても、寝顔可愛いわ。さて、さぁ~~冒険に出発」

 穂琳は、服の中から荒縄をとりだすのだった。

 

 

 

 一刀について

 一刀は、貂蝉達の薬により水で女、お湯で男の娘に変化。ただ、外見変わらず。

 髪:膝くらいまである黒髪のストレート。華琳に散髪してもらい、前髪はパッツンとまっすぐ。

   氣を使うと銀色に変化。

 目:両目と、銀色。変化なし。

 背:華琳より少し高め。

 

 女の時の胸囲:つるぺた。ただ、ほんの少し膨れてる。

 

 

 得物①:長刀 繊月

     氣によって具現化。これをつくるのに、一刀がもつ大量の氣の半分を使う。短くていいの

     だが、カッコいいからと変えない。

     刃がない。ただ、切りたい思えば斬れる。

 

 得物②:大鎌 晦冥

     妖刀の一種とされ。晦冥自体、氣を持っている。

     主から離れると辺り一面を凍らせる。資格がないものが触れると、体の氣を全て吸われ死ぬ。

     持つ資格がある者は、月に愛されている者。全外史中さがしても、一刀だけしか使えない。

     本来、一刀と一緒に飛ばされたていたはずが、手違いで一刀が落ちる、数十年前に落ちている。

     現在は、建業近くの山の中腹の洞窟で眠っている。

 

 

  次回から、一刀と穂琳。曹家親子の二人旅。


 
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