No.468974

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第三十八技 月夜の黒猫団

本郷 刃さん

第三十八話です。
キリトが黒猫団と遭遇します。
原作とは違った展開にご期待ください。

それでは・・・。

2012-08-12 08:38:52 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:16888   閲覧ユーザー数:15904

 

 

 

 

 

 

第三十八技 月夜の黒猫団

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトSide

 

~約一年半前~

 

現在俺は最前線から十層以上離れた迷宮に息抜きに来ている。

 

そんな時、女性のものの叫び声が聞こえた。

 

声のした方向に走ってみると少人数ギルドらしき数名のプレイヤー達がモンスターの群れに襲われている。

 

すでにHPバーが危険域(レッド)に到達しそうな者もいる。

 

俺はそれをみるやいなや、駆け出してモンスターの群れに攻撃を仕掛けて撃退を援護する。

 

「大丈夫か!?」

 

「ありがとう、助かったよ!」

 

「このまま撃退するぞ!」

 

俺の言葉にリーダーらしき少年が答えて他のメンバー達が頷いたので、協力して撃退した。

 

 

 

しばらくして、俺達はモンスターの撃退を終えた。

 

「ふぅ、終わったな…。全員無事なのか?」

 

「全員無事だよ…。ありがとう、君がいなかったら危うく全滅するところだったよ。

 あ、俺はケイタ。ギルド『月夜の黒猫団』のリーダーだ」

 

「ソロのキリトだ…」

 

彼、ケイタが自己紹介をしてきたので短くだが俺もそれに答えた。

 

「キリトか…。本当にありがとう。こっちはサチ。

 そこの三人が右からテツ、ロック、ヤマトだよ」

 

「あ、えっと、どうもありがとうございました」

 

「ホントにありがとう! 命拾いしたぜ!」

 

「ありがとう! 俺達の命の恩人だよ!」

 

「ありがとう。助かったよ」

 

一人一人がお礼を言ってきたので、少し照れくさくなってしまった。

 

「別に構わないさ…。通りかかっただけだからな、それじゃあ」

 

「あ、ちょっと待ってくれ!」

 

俺が先に進もうとしたらケイタに引き留められた。なんだろう?

 

「キリトってもしかしなくても上級プレイヤーだよな?」

 

「……ああ」

 

なんだか前にもこんな事があったと思うが、既視感(デジャヴ)というやつだろうか?

 

「ならさ、今回だけでもいいから俺達にレクチャーしてくれないかな?」

 

ケイタがそう言ってきた。クライン以来だ、レクチャーを頼まれるのは。

 

だが言っておかないといけないことがある。

 

「………やめとけ。俺は『ビーター』だ」

 

「「「「「えっ!?」」」」」」

 

俺の言葉に全員が黙り込んだ。

 

やはり抵抗があるだろうな、まぁこれで諦めてくれるだろ。

 

「………いや、やっぱり頼むよ」

 

「ケ、ケイタ!?」

 

「お、おい、ケイタ!?」

 

しばし考えてからケイタが再び頼んできた。それにサチとロックが驚く。

 

「………本気か?」

 

正直に言うと俺は知っても頼んでくるとは思わなかったので驚いた。

 

他のメンバーは止めようか悩んでいる様子だ。

 

「今の俺達には力が無さすぎる…。今回はキリトが通りかかったから生き残れたけど……次は無いかもしれない…」

 

「「「「………」」」」

 

ケイタの言葉に重みを感じたのだろう。

 

他の奴らも考えているようだ、そして…。

 

「私も良いと思う…」

 

サチが賛成の意を表した。

 

「そう、だな…」

 

「うん。いまの内にレベルは上げといたほうがいいかも」

 

「まず、生き残れるようにしなきゃね…」

 

テツとロックとヤマトも賛成する、なるほど。

 

まあ、いいかもしれないな。息抜きにはちょうどいいだろうし。

 

「改めて聞くが、いいのか?」

 

「「「「「(コクッ)」」」」」

 

「わかった。引き受けよう…」

 

俺が聞くと全員が頷いたので、俺は受けることにした。さすがに断るのもあれだからな。

 

「ありがとう、キリト!」

 

「ああ。で、早速だがこの迷宮で行うぞ…。反論は無しな」

 

ケイタが礼を言うのも束の間に、俺は早速レクチャーを行うことにした。

 

そして俺による『月夜の黒猫団』改造計画が始まった…。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

原作と違ってキリトが全員に『ビーター』である事を明かしました。

 

それでもケイタが頼んだのはやはり生き残るためですからね。

 

それでは次回もお楽しみに・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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