周りに散る数多くの星を見てる1人の女性、霧雨魔理 沙が其所に居た。
此所は山の緑が並ぶ博麗神社。この神社の管理をして る博麗の巫女、博麗霊夢とは長い仲でこうして来ては 霊夢と話をしたりしてる。
そして隣には魔理沙と同じく空を見る霊夢が其所に居 る。
二人は神社の建物の廊下の所に座って星を見てる。霊 夢の部屋はその直ぐ後ろに在り最初は部屋でお茶をし てたが外でお茶をしたくなったので今こうして空を眺 めている。
「星が綺麗だぜ」
「本当に綺麗ね」
星を眺める二人。ふと魔理沙はポケットから小さな木 のプレートに七色の星が刻まれたキーホルダーの様な 物を出した。
「それは?」
「ちょっと昔の事を思いだしたんだ。兄貴と別れたの もこんな星の出てた日だったなって」
「ふーん‥‥‥え!?」
今の魔理沙の『兄』の言葉に驚き咄嗟に魔理沙の方を 振り向いた。兄が居たとは初めて知ったからだ。
「魔理沙にお兄さんが居たの!?」
「何だ?知らなかったのか?」
「初耳よ!。もしかして私も会った事ある?」
「それは絶対に無いぜ。兄貴は幻想郷から居なくなっ たからな」
外の世界の事だろう。幻想郷から出たのなら絶対に知 っている人が1人居る。
「それじゃ知ってるのは紫だけになるのね」
八雲紫、境界を操る程度の能力の持ち主だ。紫が忘れ てなければ知っているのは紫だけとなる。
「そう言う事になるぜ。‥‥‥しかし、考えて見ると あれから丁度十年が経つんだな」
手に持っているキーホルダーをギュッと握る。霊夢は 隣で魔理沙をじっと見てるが何故か心に悲しい物を感 じるのは気のせいなのだろうか。
「魔理沙、私ちょっとお茶を足して来るわ」
立ち上がり襖を開けて霊夢は部屋へと入って行った。 閉まりきる前に魔理沙の方を一瞬見て襖を閉めた。
「‥‥何か立ち入ったら不味い過去があるようだし、 下手に口を出さない方が良いわね」
持っている湯飲みにお茶を淹れて霊夢は座布団に座っ た。
外の星を眺める魔理沙。手に持っているキーホルダー をポケットにしまい隣に在る湯飲みに手を置いた。
「全く兄貴は何処で道草をしてるのか。早く戻って来 いって」
お茶を飲み1つの流れ星を見て魔理沙は一言呟いた。
「霊夢、私にもお茶を淹れてほしいぜ」
魔理沙は立ち上がり霊夢の部屋へ入って行った。兄は 必ず戻って来ると信じ。
あれから数日の時が過ぎた頃、幻想郷の森の中に在る 1つの家の前に1人の男性が立っている。
「留守か」
其の場所は『霧雨魔法店』魔理沙が開けているお店の 名前だ。
何時も留守にしていて店主で在る魔理沙には滅多に会 う事が出来ないらしい。此所に居る男性も其の1人で ある。
「留守では仕方無い。又後程来るとするか」
その男性は森の中へと消えて行った。そして其れを見 る三月精の1人、サニーミルクが頭に?を浮かべて消 えて行った男性の方を見ている。
「何か此所の人と雰囲気が似てたわね」
サニーは空を見る店主の魔理沙が帰って来た様だ。
「到着~と♪」
降りて直ぐにサニーと目があった。何時ものサニーの 表情にしては真剣差が感じられる。
「どうした?嫌に真剣な表情をしてるぜ」
「誰か来てたよ。貴方に雰囲気が似た人で少し大人び た人が」
「!!?なんだって!!」
魔理沙は咄嗟にサニーの肩を掴んで揺らした。サニー は直ぐに男性が行った方へ手を伸ばす。
「あっちへ行ったよ」
だが魔理沙は追いかける事はしなかった。後に会える 事を考えたからだ。
「‥‥‥兄貴、戻って来たのか」
魔理沙はその森をじっと見て呟いた。きっと兄なら再 び戻って来る、そう思ったからだ。
「十年前の約束を果たしてもらうぜ」
再びキーホルダーを出し魔理沙は中へと入って行った 。
「おい、妖精。今度来たら店主は必ず戻ると伝えとい てくれないか」
「御安い御用さ」
魔理沙は中へと入って行く。兄は幻想郷へ戻って来た 、運悪く会えなかったが必ず会えるその事を胸に魔理 沙は兄の帰りを待つのであった。
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霧雨魔理沙に兄がいると言う物語。勝手な解釈
や設定等がありますが心広い目で見て頂けると
助かります。
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