第11話~明日を迎えるために・・・~
~とある飲み屋~
ゴクゴクゴク・・・
???「プハァー」
一人の女性が酒を浴びるように呑んでいた・・・
???「ん?なんや、もう空かいな・・・。おっちゃん!酒もう一本持って来てや!」
その女性は胸にサラシを巻き、羽織を肩に掛けているのが特徴の霞こと張遼文遠である。
テーブルの上にはゴロゴロと酒瓶が転がっていた・・・
店主「張遼様・・・、申し訳ありませんが、もう本日分の酒が切れてしまいましてすみませんが・・・」
霞「さよか・・・、スマンなぁ、他の客もおるのに呑み過ぎたわ・・・他の皆も堪忍なぁ?」
客A「気にしないで下さいよ!」
客B「そうですよ、誰にでも呑みたい時は有るんですから!」
他の客は気にしてないと口を揃えて応える
霞「ほんま、皆おおきにな~。それじゃあ、おっちゃんごちそうさん」
霞は手を振りながら、店を出ていく
店主「ありがとうございました。また、よろしくお願いします」
~街中~
霞「はぁ~」
霞は深い溜め息を吐く
霞(またやってもうた・・・)
実は、店の酒を無くなるまで呑んだのは初めてではなかった・・・
霞(ダメやな・・・、一刀の事を思い出すと酒の歯止めが効かん・・・)
そう、一刀の事を思い出す度に店の酒を無くしてしまっていたのだ・・・
霞は空を見上げる・・・
そこには満月が出ていた・・・
霞(確か・・・、華琳の話やと満月の日に天に帰ったゆうてたな・・・)
満月の空を見上げながら想いを馳せる・・・
霞「一刀・・・」
視界が霞む・・・
霞「あれ?」
顔に手を当ててみる・・・
眼からは涙が溢れていた・・・
霞「・・・はははっ、ダメやな~、ウチは・・・」
自嘲するように呟く・・・
霞「一刀、ウチ・・・弱くなったわ・・・」
空に浮かぶ満月を見ながら想い人に伝わるように話す・・・
霞「一刀が居なくなって、他の皆は頑張っとるのに、ウチだけ時間が止まっとるみたいや・・・」
一刀が居なくなった事を聞いた時の事を思い出していた・・・
霞「ウチな・・・、一刀が居なくなった事を思い出すと・・・逃げるように酒に溺れたわ・・・」
魏の中で霞が1番立ち直れていなかった・・・
霞「でもなぁ、もう終わりにせないかんな・・・」
何かを心に決めたようだ・・・
霞「ウチだけが・・・このまま・・・後ろを向いとくわけにはいかん・・・」
そう、前を向く決意を・・・
霞「皆の足を引っ張る訳にはいかへん!」
再び、空を見上げる・・・
霞(一刀、見ててな?皆より遅くなってしもうたけど・・・)
今の気持ちを満月に馳せて・・・
霞(これからは、皆の倍頑張るから・・・)
今、やっと前を向き始めた
霞(一刀・・・、はよ帰ってきてな?)
誰でも人は想いに押し潰されそうになることが有る・・・
しかし、それを乗り越えてこそ・・・
人は本当の意味での・・・
゙明日゙という名の希望が迎えられる・・・
その希望に向かい・・・
また一人・・・
゙明日゙に向かい・・・
歩み始めた・・・
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遅くなりました第11話です
構想はあっても話が思い浮かばない・・・
今回も生暖かい眼でお願いします・・・