No.417373

新訳 真紅の鬼神 第一二鬼~虎牢関の戦い 前編~

リンドウさん

更新です^^
コメント待ってます^^

2012-05-03 00:07:04 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4895   閲覧ユーザー数:3999

連合軍陣営

 

「俺達は後衛か」

「はい。私たちが泗水関を落としたのを見て多分、功を焦ったんだと思います」

「まぁ俺達の本番は洛陽からだし、袁紹達が虎牢関を落とせる筈も無い」

「はい、前衛は袁紹さんと袁術さんの軍がするそうでしゅ・・・あぅ」

 

そうなると孫策達も参加するのか・・・

というか、どうやって焔と接触しようか、いざとなったら俺一人で虎牢関に乗り込んでもいいけど愛紗達が絶対に許す筈ないし、俺も無事じゃないだろうし・・・

 

「ご主人様?」

「ん?あぁなんでもないよ」

「それなら良いのですが」

「それより主、我々はこれからどうするのかな?」

「しばらくは様子見だな」

 

下手に動くと怪しまれるし、まだ弱小の俺達がとれる行動も数えるくらいしかないしね

 

「じゃぁ、しばらくはお休みだね♪」

「あぁ桃香の言う通りだな。皆も十分に休息をとってくれ、と言っても警戒は怠らないように」

 

皆の返事を聞き、この場は解散となる。

 

「う~~~~ん」

「あわわ~」

「む~~~」

 

あの後、俺は行軍する時に持ってきた囲碁を雛里と打つ。

流石、雛里・・・あわわ軍師と呼ばれるだけある!

 

「あわわ・・・失礼なこと考えてませんでしたか?」

「気のせいだよ・・・うん」

 

パチッ

 

「む~」

 

パチッ

 

「むっそうきたか・・・」

「はわわ、ご主人様凄く強いです!」

「そうでもないさ」

 

昔から爺ちゃんとやってたからな~そこそこいけるとと自負はしてるけど・・・なんか、目の前にいるのは、あの龐統なんだよな。

姿と性別は違うけどそんな英傑と囲碁してるって・・・どうよ?

 

「そういえば、まだ開戦じゃないんだよな?」

「はい。まだ開戦どころか進軍すらしてません。」

「袁紹さんのとこはいっぱい兵士がいるから・・・」

 

それに加えて袁術も進軍するからな、孫策のとこは統率が取れてるから大丈夫だろうけど、あの袁家は無に等しいだろう。

 

「あっ、先程新しい情報が入りました!」

「ん?」

「その曹操さんもご参加なさるとおことでしゅ」

「曹操が?」

 

わざわざ兵を減らしに行くようなモノだろうに・・・

 

「もしかして・・・」

「はい、そのもしかしてです。袁紹さんの命令です」

 

はぁ・・・袁紹もここまで馬鹿だとは、この連合軍の攻撃の要は間違いなく曹操軍と西涼の馬超。そして孫策だろう。

そのウチ二つの軍を引き連れて行くってのは無謀だ。

それが分かっているのだろうか・・・否、分かってないからするのか・・・

 

「お兄ちゃーん!!!」

 

袁紹の馬鹿っぷりに落胆してると鈴々が凄いスピードで走ってきた。

 

「って鈴々!スピード落とせ!ストッープ!!」

「にゃぁー天の言葉は分からないのだー!!!」

 

ドゴフっ!!!

 

「ブフゥッ!!」

「あわー!!!」

「はわわー!!ご主人様!雛里ちゃーん!!」

 

鈴々の突撃をモロに腹に喰らった俺は吹き飛ぶ、その衝撃により囲碁盤が吹き飛び雛里がそれを掴もうとして転げる。

 

「グフゥ・・・ナイスタックルだ鈴々」

「にゃ?お兄ちゃんは変な言葉ばかり使ってて訳が分からないのだ」

 

鈴々はスクッと立ち上がり頭を傾げる。

俺も立ち上がり服に着いた土を払い鈴々の頭に手を置く。

 

「変な言葉って・・・まぁいいや、それより何かあったのか?」

「そうだったのだ!袁紹達が進軍を開始したのだ!」

「やっとか!朱里!雛里!行くぞ!」

「あう~待ってくださいぃぃ」

「はわわ!ご主人様ー!」

 

囲碁盤を片付けていた二人が慌てて追いかけてくる。

 

 

「大将自ら攻めてくるか・・・」

「どうするん?」

「ん~。どうするって言ってもな~」

 

正直、攻めても良い。

袁紹と袁術の軍だし、大打撃は与えれるが・・・

問題は、その袁家と共に進軍する曹操と孫策だ。

 

「野戦をするのですぞ」

「ねね?」

 

いつの間にか、ねねが騰を連れて其処に居た。

 

「なんや、野戦って言うたか?」

「そうですぞ」

「それは、ちと無謀すぎるんとちゃう?」

 

霞の言う事も分かる。

袁紹と袁術と言えど抱える兵の数は連合軍の中で一番多い。

しかも、それに曹操と孫策までもがいる。

 

「だからこそなのですぞ!」

「どゆことや」

「曹操、孫策は確かに精鋭揃いの軍ですが、それは戦場を自由に動ければの話。曹操、孫策共に袁家の大軍によって上手く動けない状態。」

「やけど、孫策は前衛におるんやろ?」

「霞は孫策の軍に負けるような弱さなのですか?」

「なっんなことあらへん!ウチは誰にも負けん!」

「なら良いのですぞ。敵は烏合の衆。此方は統率の取れた軍。しかも焔殿、恋殿、霞がいるのです。負ける要素はないのですぞ」

 

なるほど、いくら曹操、孫策がいようと統率が取れなければただの烏合の衆。しかも袁紹、袁術の兵士は練度が低い。

 

「よし、今すぐ野戦の準備をしろ。ねねは全体の指揮を」

「はいですぞ!」

「なんや、ねねは随分と変わったなぁ~ここに来た時はただの餓鬼やったんに」

「・・・詠と騰のおかげ」

 

ねねの元からの才能もあるけど一番は一番は詠と騰が鍛えてくれているからだろう。

そしてねねもそれに応えようと努力している。

 

「さて、俺も用意するか、行くぞ恋、騰」

「(コク)」

「ハッ」

 

敵は目測で15万か、よくもまぁこれだけの軍勢を集めらたもんだ。

対する俺達は5万とちょっと泗水関の戦いで多くを失った。

 

「ん、焔」

 

恋が俺にマフラーをしてくれる。

 

「殿」

 

騰が持ってきた俺の鬼焔を握り締める。

二人を引き連れて兵達の前へと出る。

 

「さぁ始めようかァ!蹂躙と言う名の宴をォ!」

 

オォォオオオオオオ!!!!!

 

「お前達の将は誰だァ!」

「「「呂将軍!呂将軍!!!」」」

 

戦場一帯に響き渡る。

 

「我は最強!故に負けぬ!そして最強に従う兵もまた最強!」

「「「然り!然り!然り!!」」」

 

その声は関を揺らし、大地を揺らす。

 

「我に!真紅の呂旗に続け!!鬼神に仕えし鬼子共よォ!!!!」

 

言下。焔は鬼焔を掲げ先駆ける。

 

ッ―――――オオォオオォォォオォォォオ!!!!!!!!!!

 

真紅の呂旗が空に翻り、袁紹軍に目掛けて一直線に進む!!

 

「ひ、ヒィィィ!!」

「りょ、呂布だァァァ!!!!」

 

ろくな訓練もしてない袁紹軍は早々に焔の闘気と殺気、そして従う兵達の勢いに臆し、浮き足立つ。

 

「どりゃあぁあ!!!」

「バフっ!」

「ぎゃお!!」

 

鬼焔が閃き一瞬で兵だったものが宙を舞う。

 

「ぬりゃぁあ!!」

「弱い奴は・・・死ね」

 

焔が開けた道を騰、恋が更に広げ

 

「将軍に続けぇぇ!!」

「ハァオ!ハァォ!!」

 

兵達が更に広げ蹂躙していく。

霞は袁術軍にあたっている。

 

「弱い奴はどきぃ!!ウチと戦える奴はおらんのかぁ!?」

 

霞の用兵術は相手を手玉にとりろくな反撃を許さない。

 

「恋!右翼へ!」

「ん・・・着いてくる」

「騰!左翼へ!」

「ハッ!続け!!」

 

俺が目指すは袁紹本陣。

首は取れないだろうが、大打撃を与えることは出来る。

 

「くぅ!止めろ!止めろ!!!」

「邪魔だァァァ!!!!」

 

バガンッ!と鬼焔を右手で振り切り、左手に持ち替え再び振る。

 

「ッうぉぉぉお!!!!」

「ひ、ヒィィイ!」

 

しかし、本当に手応えの無い。

弱いにも程がある。

左翼は騰がその武を奮っている。

右翼の恋は兎に角、突き進んでいる。兵達もついて行っているから孤立することはないだろう。

霞は心配はいらないだろう。

 

「・・・・・アレは」

「あれは、袁紹の二枚看板の一人、文醜です」

「あれが・・・」

 

一人討ち取っておくか・・・

 

「行くぞ」

「応ッ!!!」

 

 

「お前等落ち着けって!」

 

あぁもう!野戦だからって油断してた!

流石、鬼神呂布!あの号令もだけど、強さは本物だ!

 

「しょ、将軍!りょ、呂布がぁーー!!」

「んだよ!ってこっちきてんじゃん!!」

 

凄い勢いでアタイのとこへ迫ってきている。

ヤバイ!兎に角ヤバイ!!

 

「しょ、将軍!指示を!指示を!!!」

「うっ、うく」

 

言葉に出来ない!

そうこうしているうちに呂布は馬を降りてアタイの目の前に来た。

 

「お前が文醜か?」

「うっく」

 

でけぇぇ!!!!

元の体もだけど、そ、存在が!!

アタイじゃ足元にも及ばねぇ!

 

「其の首貰うぜ」

 

迫り来る戟をほぼ感覚だけで避けた。

というか、勝手に身体が動いただけ

次は避けれない!

 

「ハッ!」

「グワッ!」

 

愛剣の斬山刀で受けるけど、その重さに耐え切れず、砕け散った。

 

「終いだ」

「う、うぁ」

 

馬上から見下ろされる形にその血塗られた戟が妖しく光る。

 

「文ちゃんから離れろぉぉ!!!」

「斗詩!!」

 

来ちゃいけない!!

 

「一人増えた所で変わらんぞ!!」

 

この男にはアタイ達なんか眼中にないんだ!

 

「キャァ!!」

 

呂布の一撃で斗詩が吹き飛ばされる。

 

「斗詩ーーー!!てめぇ!よくも斗詩を!!」

 

落ちている剣を拾い、呂布に斬り掛る。

だけど、いとも簡単に弾かれ、首元に刃を当てられる。

 

「くっ」

「死ね」

 

戟が振りあげられ、アタイの首に迫る

 

「させん!!!」

 

ガキンッ!と金属音が響く。

 

「あ、お前は・・・」

 

「貴様は・・・夏侯惇か」

 

俺の一撃を受けきるとは・・・

 

「ぬぬうはっ!!!」

「チッ」

 

全く、どいつもコイツも邪魔しやがって!!

 

「お前も死にたいのか?」

「ッ!はぁぁあ!!!」

 

夏侯惇・・・曹操軍の武の象徴。

そう言われるだけある。

力も技も才能もある。それにまだまだ伸びしろも・・・

 

「ハァァァ!!」

「フンッ!」

 

しかも、戦う程のに強くなるタイプだな、コイツは

 

「だが!まだまだァ!!!!」

「なっ!」

 

軽い!俺と渡り合うには、まだまだ!

 

「どりゃぁぁぁ!!」

 

吹き飛べぇぇ!!!!

夏侯惇は豪撃を受け止めたがそのまま吹き飛ぶ。

 

「ふん。俺にかかってくるなんざ100万年はえぇよ!」

「くぅ・・・」

 

ふむ、文醜は兵に囲まれて、もう無理だ。

それに手をだそうにも夏侯惇が邪魔だ。

 

ガーンガーン!!!

 

「撤退の合図、引き時か・・・」

「あら、無事引けると思ってるの?」

 

その声は・・・

 

「曹操」

「ふん、あの馬鹿のせいで中々動けなかったけど、貴方達が数を減らしてくれたおかげで多少動けるようになったわ」

 

囲まれてるな。

 

「わりぃが俺はお前には用がねぇんだ。まぁお前の首でもいいんだけどな」

「あら、私の首に価値なんてあるかしら?」

「ふん、本気でそう思っているのなら期待ハズレだな」

 

曹操はジッと俺の見つめる。

 

「武もあり、智もそれなりにある、か・・・呂布、貴方私の元に来なさい」

「断る」

「貴様ァ!!華琳様のお誘いを断るとはどういう了見だァアァァ!?」

 

夏侯惇、もう復活したのか・・・早いな~

 

「待ちなさい。理由を聞こうかしら?」

 

手で夏侯惇を制し、俺に問いかけてくる。

 

「ふん。簡単だ一度誓った君主を簡単に裏切る筈ないだろ」

 

それに・・・

 

「単にお前が気に入らない」

「なっ」

 

直後、俺の周りを囲んでいた兵が同様し始める。

 

「殿ォ!!」

「・・・焔、大丈夫?」

 

左右に散っていた騰と恋が兵を連れて戻ってきた。

俺に付いていた兵も敵を斬り倒しながら迫ってくる。

 

「くっ、全軍呂布を打ち取りなさい!」

 

オォォオオオオオ!!!!!

 

「ふん、嘗められたもんだな」

 

鬼焔を握りしめ横薙ぎに一閃。

五人の兵は上半身と下半身に永久の別れをし、数秒遅れて噴水の様に血が吹き出した。

その光景に兵達は恐怖を抱く。

 

「この呂奉先に勝てると言う奴はかかってこい!!!」

 

赤兎!!!!

 

ヒヒーン!!!!

 

「殿ォ!!」

「邪魔!」

 

兵が吹き飛びそこからどんどん俺の兵が集まってくる。

 

「華琳様!」

「くっ、総員退避!呂布!覚えておきなさい!私は一度欲したものはなにが合っても諦めない!!」

「ふん。ほざいてろ、突撃陣形!帰るぞ!」

 

今回の戦いで袁紹軍にはそれなりの被害は出ただろう。

霞も無事そうだ。

 

「おかえりなさいですぞ!」

「あぁただいま」

「・・・ただいま」

「ねね、怪我はないか?」

 

虎牢関の中は連合軍への大打撃成功に湧いていた。

見るところ霞も既に帰ってきており、虎牢関の門は鈍い音を立てながらゆっくりと閉まっていた。

 

こうして虎牢関の初戦は終わった。

 

今回の戦いで袁紹・袁術軍に与えた被害は万を越えており、連合軍に鬼神呂布の強さを知らしめる事になった。

 

 

「はぁ~やっぱり焔は強いな~」

「あわわ」

「はわわ」

 

二人共、驚いてるな~

まぁ驚くのも仕方ないよな。だってあの呂布奉先の強さを見たんだから、でも間近で感じる焔の存在感あもっと凄いぞ特に戦場なら

 

「味方としては心強いが敵として相対すると、恐怖でしか無いな」

「華雄」

 

華雄は自由に動けるようにしてるけど、監視付きなので果たして自由と言えるかは疑問だが、その言葉には同感だ。

 

「あぁ、味方として焔と戦えるのならそれ程力強いものはないだろうな」

 

俺の知っている呂布とは全然違うしな。

しかも転生、即ち三国志の知識を少しは知っている筈だ。しかも頭も悪い訳じゃない。

 

「なんとかして仲間にしたいなぁ~」

「呂布を味方など危険すぎます!」

「そんな事いって、呂姫ちゃんには夢中だったくせに」

「うっ・・・それとこれとは話が違います!」

 

監視役として着いていた愛紗が反対の声をあげる。

 

「あははっ愛紗は可愛いなぁ~」

「ご、ご主人様!!!」

 

顔を真っ赤にした愛紗を眺めながら俺は考える。

次の戦いで俺達はおそらく前線に立たされるだろう。

その時は焔とも刃を交えることになる。

焔の奴も戦況は見えている筈だ。

協力はしてくれるだろう・・・・

 

「愛紗と雛里は直ぐに兵を確認を朱里は兵糧と武器の確認を」

「ハッ!」

「御意でしゅ!」

「あわわ~!」

 

悠々と虎牢関へと帰る焔達と必死に逃げる袁紹と袁術軍。

自然と手に力が入り拳をキツく握っていた。

 

 

おまけ

 

 

 

「・・・焔」

「ん?」

「あの女だれ?」

「へ?いや、あれは」

「・・・浮気はユルサナイ」

「ちょ!ちがッ!待て!話せばわかっ!」

「・・・・・焔は、恋だけのモノ」

 

ギャァァアアアーー!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

はい、なんとか投稿できました。

 

この頃、クラナドにはまってて、アニメは全部みたけど凄く感動したね。

今度は友達にゲーム借りてしようかなって思ってる( ̄ー ̄)bグッ!

 

てか、最近。何するのにも怠く思ってしまうんだよなぁ~

小説書くのは大丈夫なんだけどさ、運動とかゲームとかになるとね・・・

 

そうだ、今後の予定としては、投稿日がいつになるか分からんけど、続けていくから安心してね^^

あと、絵を頑張って練習してるんだけど、中々上手くいかないんだよね^^;

登場キャラクターを書いてくれたり、シーンを絵で書いてくれたりする人がいてくれたら良いなと思ってます( ̄ー ̄)bグッ!

 

まぁ一番は自分で書いたら早いんだけどね・・orz

 

という訳で、沢山のコメントと応援待ってます!!

 

再見!!!


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
21
3

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択