No.403786

魔法少女リリカルなのはA's00~とある日常~(仮)--05 鉄槌の騎士--

ケイさん

魔法少女の世界へ飛ばされた、ガンダムマイスター刹那・F・セイエイと魔法少女達のとある一日。魔法少女リリカルなのはA'sと機動戦士ガンダム00のクロスオーバー作品……などという大それたものではなく、物書き未経験の素人による処女作で駄文です。読みづらい、誤字脱字等の至らないところが多々あると思います。作者の原作知識は、それほど高くありません。また、オリジナル設定が含まれておりますので、原作を大切にされている方はご注意ください。コメント欄にはご自由にお書きください。
注)本小説は、某サイトにて投稿していたものを移したものです。

2012-04-06 22:23:14 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:9534   閲覧ユーザー数:8861

鉄槌の騎士vs・・・のお話。

時系列では「はやて」の前になります。

 

--鉄槌の騎士--

 

あたしがそいつと初めて対峙したのは、白い服を着たヤツをふっ飛ばした時だった。

 

 

【闇の書】の守護騎士として、何度も戦ってきた。

闇の書の(あるじ)のために。

色んな主がいた。

いいヤツもいたけど、大抵は力に魅入られた碌でもないヤツが多かった。

 

でも、今回の主は今までのヤツらとは違う。

魔法の事なんて全く知らない少女。

 

主の名前は、八神はやて。

 

一通り、闇の書と自分達のことを説明したら、その子はすんなり私たちを受け入れてくれた。

普通、本から人が出てきたら気味悪るがるはずなのに。

おまけに、闇の書の完成は望まないという。

巨大な力が手に入るというのに。

今までに出会ったことの無い主だった。

でも、とても温かい日々だった。

これが【幸せ】ってやつなんだなって思った。

 

でも、その幸せは長くは続かなかった。

 

はやては足に不自由を抱えていた。

そして、それは足だけでなく上半身へも影響を及ぼしていた。

病院で検査をしても原因は不明。

あらゆる治療を施しても、症状の遅延と多少の緩和程度。

 

あたしには……あたし達にはわかっていた。

はやてが抱えるその原因。

闇の書。

 

だから、あたし達ははやてとの約束を破った。

魔力保有者を襲って、闇の書に魔力を【蒐集】させる。

闇の書が完成して、はやてが真の主になれば、きっとはやては元気になる。

そうすれば、またあの温かい日々が戻る。

そう信じて……。

 

最近、時々現れる巨大な魔力。

それを見つけた。

栗色の髪をした、はやてと同じくらいの少女。

正直、躊躇した。

その少女に、一瞬はやてが重なったから。

それでも、その迷いを振り切って奇襲を仕掛けた。

 

赤い宝石の杖と白い服。

巨大な魔力を保有しているだけあって、結構やる。

防御魔法も誘導魔法も大したものだ。

そして、砲撃魔法。

それが掠めた時、帽子を飛ばされた。

所々千切れながら飛ばされていく帽子を見た時。

キレた。

カートリッジを使用して、防御魔法とデバイスを砕いてふっ飛ばした。

 

ビルの中で、ボロボロのデバイスをこちらに向けてくる。

アイゼンを振り上げて、最後の一撃を入れようとしたところで邪魔が入った。

黒い服とマントを纏い、斧の様な形をしたデバイスを持った金髪の少女。

「仲間か」

「友達だ」

 

途中から出てきたオレンジの髪を持つ女と金髪の少女との二対一。

分が悪い。

今度は自分が追い詰められたところで、シグナムとザフィーラに助けられた。

 

自分の相手は、白い服のヤツに回復魔法をかけていた、マントを身に付けた少年。

防御魔法や飛行魔法の制御はさっきの白い服のヤツよりも上かもしれないけど、戦闘能力は高くない。

アイゼンを振りかぶって迫った時、目の前を光が通り過ぎた。

「今度はなんだよ!」

見上げると、黒髪の少年がこちらに右腕を向けていた。

よく見ると、銃口の様な物が見える。

大きな剣が一緒に付いていて、その刃は後ろを向いている。

他の連中と違い、身に纏っているのは鎧の様なもの。

背中からは絶えず、光が放出されている変わった鎧だった。

だけど、鎧はひびが入っていたり肩の部分は無かったり。

「ふざけやがって。そんな状態で、あたしらを相手にしようってのかよ!」

「……」

マントのヤツは白い服のヤツの方に飛んで行って、そいつは無言で折りたたまれていた剣を起こしてこちらに向けた。

「……そうかよ。だったら、ぶちのめすだけだ!」

 

互いの武器がぶつかり、激しい金属音が響く。

「……」

「……っ!こいつ……」

状態はともかく、単純なパワーはあたし以上だ。

普通の力比べなら負ける。

けど、あたしの戦いは接近戦だけじゃねぇ。

一度距離を取る。

「アイゼン!」

《シュワルベフリーゲン》

鉄球を四つ出して、アイゼンで打ち出す。

誘導性能が付加された鉄球が高速で迫るが、あいつは巧みに避けて、剣を折り畳んで射撃で二つの鉄球を撃ち落とす。

「やるじゃねぇか」

けど、射撃はそれほど上手くねぇ。

中距離以上の間合いならこっちが有利だ。

そう思った瞬間、再び剣を起こして、残りの鉄球二つを切り裂いて、一気に向かって来た。

「ちっ!」

《パンツァーシルト》

防御魔法を展開して防ぐ。

「……何故、なのはを襲った」

「!?」

「答えろ」

「てめぇには関係ねぇ!」

再び距離を取る。

《ラケーテンハンマー》

アイゼンの片方が鋭く尖り、もう片方は噴射口になる。

「さっきのヤツと同じように、ふっ飛ばしてやる!」

アイゼンを振りかぶって、猛スピードで迫る。

あいつは、動かずに構えているだけだった。

正面から受ける気か。

「上等!」

アイゼンを右から振り抜こうとした時、あいつは少し後ろに下がって体を回転させて、その勢いに乗せて剣を払った。

金属がぶつかる音が響いた瞬間、バランスを崩した。

「うわっ!」

そして、態勢を立て直す前に蹴り飛ばされた。

 

あいつは、自分の左から来るアイゼンの噴射口の方を……剣を右に払って当てた。

力が流れて行く方に合わせて、自分の力をぶつける事によって、あたしが振った力以上の力が瞬間的にあたしに発生した。

だから、バランスを崩された。

こいつ、一体何者なんだ?

あの一瞬でそんなことを思いつくうえに、それをやる実力があるなんて。

今まで戦ってきたヤツらの中でも、こいつは確実に強敵の部類に入る。

互いに睨んでいて、次の攻撃に入ろうとした時。

「……!」

そいつの顔が驚きに変わった。

そいつが見ている方に顔を向けると、白い服のヤツの体から手が突き出ていた。

マントのヤツが傍にいたけど、シャマルはあたし達から離れた場所にいる。

今更、シャマルの所へ向かっても遅い。

 

「くっ!」

助けに向かおうとする黒髪の前に立ち塞がる。

蒐集の邪魔はさせねぇ。

退()け!」

退()くわけねぇだろ」

少しの膠着状態の後、結界が壊された。

仕方なく、その場は退いた。

 

 

あの後、シグナム達と合流して家に帰った。

あの黒髪の剣士。

あたしらが蒐集していることが管理局にバレた以上、また戦うことになる。

「次は、ぜってー叩き潰す」

はやてと【幸せ】に暮らすために。

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読了おつかれさまでした。


 
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