No.402915

サーセン

たけとりさん

タイトルの元ネタはポワロの「カーテン」だよ!(分かりにくいよ!) pixivにUPしているのと同じものです。イラストに落書きがあるんだから小説にも落書きがあっていいじゃない!と会話劇オンリー。ストリバさんの無限の可能性を追求してみて、1枚目→ストネロ、2枚目→ストシャロ、3枚目→ストエリ、4枚目→ゲーム版設定で怪盗帝国です。コーデリアさん絡みの話は思いつかなかったので今回はナシ(というわけでここでもタイトルに繋がるわけで)。代わりのゲーム版の話は、ゲームでアルセーヌ様とストリバさんとユタカでキャッキャウフフしてたのが萌えたので、ラットとユタカがキャッキャウフフしてたら可愛いかもしれないと思って。オチとかあんまりないよ!しかしアニメが終わってしまって張り裂けそうなこの胸を何で癒せばいいのだ……そうだ3人で腹を切ろう!ってなんでですかー。男三人で無理心中を提案するストリバさんは現実逃避しすぎだと思いました。まる。

2012-04-04 23:34:05 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1205   閲覧ユーザー数:1193

▼ネロと石流さん

 なんか親子みたいで可愛いよね、このコンビ。

 

 

ネロ「ねーねー、石流さんてどんな料理でも作れるの?」

石流「大抵の料理なら、ひと通りは作れるつもりだが」

ネロ「じゃあさ、今日の夕食はラーメンと餃子にしてよ」

石流「お前たちの食事は芋一個と決まっている」

ネロ「えー、たまにはいいじゃんかー」

石流「駄目だ」

ネロ「たまにはこってりしたのが食べたいー!脂っぽいものが食べたいったら食べたいー!」

石流「そんなに食べたいなら、シャーロック・シェリンフォードがバイトしているラーメン屋にでも行け」

ネロ「あれ?なんでシャロがラーメン屋でバイトしてるって知ってるの?」

石流「……(しまった)」

ネロ「ねぇねぇ、なんでなんで〜?」

石流「……本人が「今日も場末のらぁめん屋でバイトですぅ」とスキップして出かけているのを見たことがあるからだ」

ネロ「なぁんだ」

石流「……掃除の邪魔だ、さっさと教室に戻れ」

ネロ「まだ休み時間だし、次の授業は自習だしー」

石流「自習はサボっても良いという意味ではない。自主的に予習や復習をしろという意味で(ry」

ネロ「そんなことよりさぁ、ボク、たまに無性にラーメンが食べたくなるんだよね」

石流「却下だ」

ネロ「最近は芋ばっかりだけどさ、石流さんの作った豚の丸焼きとかハンバーグとか、どれも美味しかったし〜」

石流「……」

ネロ「だからさ、石流さんの作ったラーメンと餃子が食べてみたいなっ」

石流「……そんな期待するような目で見ても、駄目なものは駄目だ」

ネロ「えー、ケチー」

石流「ケチで結構」

ネロ「そんな事言って、もしかして作れないんじゃないの〜?ニヤニヤ」

石流「失敬な!私に作れない料理などない!」

ネロ「じゃぁ作ってみせてよ?」

石流「いいだろう」

ネロ「ニヤリ」

 

****************

 

シャロ「なんで今日のお芋にはラードがこんもり載ってるんですかー?」

エリー「お芋の熱で……ラードが溶けて……謎の白い液体……」

デリア「脂っぽいけど、いつもより胡椒がきいててこれはこれで……」

シャロ「もぐもぐ」

 ネロ「ぱくぱく」

エリー「モグ……モグ……」

デリア「モグモグ」

 ネロ「って、ラーメンと餃子の美味しそうな匂いがするのに、なんでボク達達だけ芋なんだよーっ!」

 石流「お前たちの食事は芋と決まっているからだ」

 ネロ「なんであの話の流れでこうなるんだよー!石流さんのケチー!」

 石流「ケチで結構」

 ネロ「ちぇっ、上手くいったと思ったのになぁ〜」

 

 

 

 

▼シャロと石流さん

 親子にしか見えなくて可愛いけど、相性的にはお互いが鬼門な予感がするコンビ。

 

 

シャロ「石流さーん、シャロですよー!」

 石流「何だ」

シャロ「石流さんの名前って漱石ですよねー?」

 石流「そうだ」

シャロ「えへへ」

 石流「……(何故そこで赤面する?)」

シャロ「それって本名なんですかー?」

 石流「……どういう意味だ?」

シャロ「石流さんと同じ名前の人に夏目漱石という昔の作家さんがいますよね?」

 石流「あぁ。「こころ」や「門」などが有名だな」

シャロ「本名は金之助なんですけど、漱石枕流という中国の故事を由来にしたPNだって聞きました〜」

 石流「よく知ってるな」

シャロ「心衣ちゃんに教えてもらいましたー」

 石流「それで?」

シャロ「はい、漱石枕流というのは、自分の失敗を認めず屁理屈を並べて言い逃れすること、負け惜しみの強いことという意味ですよね?」

 石流「そうだ。中国西晋の孫楚が「石に枕し流れに漱ぐ」と言うべきところを、「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまい、誤りを指摘されると、「石に漱ぐのは歯を磨くため、流れに枕するのは耳を洗うためだ」と言ってごまかした故事が由来だ。だから枕流漱石ともいう」

シャロ「それは重要なファクターだと思います!」

 石流「なに?」

シャロ「石流漱石と漱石枕流、そして枕流漱石。ただでさえ似ているのに、わざわざマイナスな意味を持つ故事を元にした名前を、自分の子供に付けるでしょうか?」

 石流「……単純に夏目漱石にあやかろうとしたのかもしれんぞ(……こいつ、20の変装には見えないが……本当にあのダメダメなシャーロック・シェリンフォードなのか?)」

シャロ「でも、石流さんは夏目漱石の著作だけでなく、漱石枕流の言葉の意味をすらすらと話せるくらい、しっかり把握していました。つまり石流さん本人だけでなく、当然ご両親にもそれなりの教養があるだろうと推測できます。ならば当然漱石の意味も由来も把握しているはずです。無視できない矛盾点だと思います!」

 石流「くっ……」

シャロ「ズバリ!石流さんの名前はPNです!学院の用務員さんやコックさんをしながらミステリ小説を書く覆面作家さんなんです!」

 石流「……は?」

シャロ「だから、石流さんが時々エリーさんと楽しそうに本の話をしていたり、夜に外から私たちの屋根裏部屋を見上げていたりするのは取材の為で、はう〜(パタリ)」

 石流「おい、急に倒れてどうした、大丈夫か?!」

シャロ「はにゃ〜」

 石流「……ん?お前、熱があるぞ?」

 ネロ「あー、シャロみっけ!」

デリア「シャロ……!」

エリー「良かった……石流さんのとこで……」

 石流「なんだ,ミルキィホームズか。シャーロックが普段と違ってペラペラと理知的な事を喋り始めて、急に倒れたのだが」

デリア「ええ、朝から妙な調子で、かなり様子はおかしかったんですけど」

 ネロ「今朝、シャロだけベッドから落ちてたからなぁ」

エリー「風邪……かも……」

 石流「仕方ない、保健室に運ぼう」

アンリエット「それでしたら私の部屋の方が近いですから、私の部屋へ」

 石流「はっ」

アンリエット「また前みたいに貴方達全員に感染っても困りますから、暫く私の部屋で面倒みましょう」

デリア「有難うございます、会長!」

 ネロ「その方が早く治りそうだしねー」

エリー「有難うございます……会長……」

 石流「お前たちは部屋からシャーロックの着替えを持って来い。氷嚢など必要な物はこちらで用意する。では参りましょうか、アンリエット様」

アンリエット「ええ、お願いします」

 シャロ「はにゃ〜、犯人は私ですぅ〜」

 

 

 

 

▼エリーと石流さんのむっつりコンビ。

 これにストエリタグをつけたら怒られそうな気がする(というわけでタイトルへ)

 

 

 

エリー「ただいまです、石流さん……」

 石流「……おかえり、エルキュール・バートン」

 

ビリッ(紙袋が破れた音)

 

エリー「あ……!図書館で借りてきた本が……っ」

 石流「手伝おう」

エリー「有難うございます……」

 石流「ふむ、江川達也……?源氏物語の漫画版か?」

エリー「あッ、その……!授業で習ったので……原文にチャレンジする前に漫画で読んでおこうと……」

 石流「そうか、勉強熱心なのはいいことだ。幾つか付箋が付いているのは今昔物語の現代語訳か」

エリー「あ、あのっ……そんなに見ないで下さい……恥ずかしい……」

 石流「あぁ、すまない。これで全部か」

エリー「はい……有難うございます……」

 石流「他にも随分借りてきたのだな。田山花袋の『布団』、三島由紀夫の『憂国』、谷崎潤一郎の『痴人の愛』か。……ん?」

エリー「……」

 石流「……」

エリー「あ、あの、有難うございました……!し、失礼します……!」

 

 ぱたぱた

 

 石流「あのラインナップは……いやしかし……。おのれエルキュール・バートン、奴はやはり野山に卑猥に咲き乱れる女郎花だ!」

 

 

 

 

▼ゲーム版の怪盗帝国でエイプリルフールネタ。

 

 

 ラット「お、ユタカじゃねーか」

 ユタカ「あ、ラット様」

 ラット「ラット様、じゃねーよ!俺よりチビのくせに生意気なんだよ!」

 ユタカ「そ、そんな……僕は別に……」

 ラット「あー、イライラする!その態度が気に喰わねぇんだよっ!」

 ユタカ「痛い痛い!頭をグリグリするのはやめて下さい!」

 

 ガラガラ(ティーワゴンを押す音)

 

ストリバ「廊下で何をしている、お前たち」

 ラット「げ、ストーンリバー!」

 ユタカ「ス、ストーンリバー様!」

ストリバ「ラット、あまりユタカに意地悪をするな。同じ年頃なのに何故仲良く出来ない?」

 ラット「う、うるせー!俺、別に意地悪じゃねーし!」

 ユタカ「あ、あの、ストーンリバー様、どうしてパティシエみたいな格好を……?」

ストリバ「もうすぐお茶の時間だからな。茶菓子にスコーンを焼いていた」

 ラット「なに、お前お菓子も作れるの?」

ストリバ「ジャムも作ってみた」

 ユタカ「うわぁ……美味しそう……」

 ラット「一個もーらい!」

ストリバ「行儀が悪いぞ、ラット」

 ラット「アルセーヌ様の為の毒見だよ、毒見!……モグモグ、結構旨いな……」

 ユタカ「(ストーンリバー様は悪い人じゃないんだけど、むしろマトモな人なんだけど、ずっと無表情でコワイ……)」

ストリバ「どうした、ユタカ」

 ユタカ「いえ、そのッ、なんでも……っ」

ストリバ「私はトゥエンティを呼んでくるから、これを二人でアルセーヌ様のところに持って行って欲しい」

 ラット「へーい」

 ユタカ「はい、分かりました」

ストリバ「……」

 ユタカ「……(ビクビク)」

ストリバ「まだ私が怖いか、ユタカ」

 ユタカ「い、いえッ、別に、決してそういうわけでは……ッ」

 ラット「当たり前じゃん、何やっててもずっと無表情なんだから怖いに決まってるだろ。俺はもう慣れたけど」

 ユタカ「ちょ、ちょっと、ラット様……!」

ストリバ「構わん。よく言われるから慣れている」

 ユタカ「は、はぁ……」

ストリバ「すまないな、もう少し笑う事が出来れば良いのだが」

 ラット「笑ってみりゃいいじゃん。唇の端をこう持ち上げてさ」

ストリバ「……こうか?(ニタリ)」

 ユタカ「ひ……っ」

 ラット「こえー!むっちゃ怖ぇぇぇ!それじゃぁ、お前の息の根を止めてやるって顔じゃねーか!」

ストリバ「む……そうか」

 ラット「目が笑ってないから余計不気味なんだよ!こう、アルセーヌ様みたいな眼差しっていうか、もっとこう優しげに出来ないのかよ!」

ストリバ「すまない……」

 ユタカ「いえ、その、別に無理しなくても……」

 ラット「笑うなんて簡単だろー?楽しい事を思い浮かべるとかさぁ。子供の頃とか、お前どうしてたんだよ?想像つかないけど」

 ユタカ「ラ、ラット様、それはちょっと言い過ぎですよっ」

ストリバ「うむ……お前達の年頃に、私は父だったかもしれない男をこの手で殺してしまった事がある。どうやらそれ以来笑い方を忘れてしまったらしい」

 ユタカ「えっ」

 ラット「えっ」

 ユタカ「あの、そのっ……申し訳ありません!」

ストリバ「嘘だ」

 ユタカ「え?!」

 ラット「は?!」

ストリバ「今日は4/1だったから、ほんの冗談のつもりだった。こちらこそすまない」

 ユタカ「は、はぁ……」

 ラット「も、もう、俺は別に吃驚なんかしてねーんだからな!ストーンリバーのバーカバーカ!」

 

 

******************************

 

 

  ユタカ「……ということがございまして」

アルセーヌ「あら。彼が冗談を言うなんて、かなり珍しいですわね」

  ラット「アイツ、冗談のセンス全然ねーよ!」

  ユタカ「ずーっと真顔のままでしたし、ホントに信じちゃうところでした」

アルセーヌ「ふふ、彼も大分ここに馴染んできましたのね……」

  ラット「そうかぁ?」

アルセーヌ「実はストーンリバーは過去の事件が元で、感情が欠落してしまっているのです」

  ユタカ「え?」

  ラット「それって……?」

アルセーヌ「彼は代々続く名門怪盗家の跡取りだったのですが、家族を守る為に、怪盗ではなく暗殺者に成り果ててしまった伯父を斬り殺してしまったのです。そしてその責任を取って出奔し、今は伯父の怪盗名を引き継いでストーンリバーと名乗っているのですよ」

  ユタカ「え、そ、そんな……?!」

  ラット「マ、マジで……?!」

アルセーヌ「勿論全部ウソですわ」

  ラット「ちょっ、アルセーヌ様?!」

  ユタカ「も、もう、アルセーヌ様まで!吃驚させないで下さい……!」

アルセーヌ「うふふ、ごめんなさいね。吃驚する貴方達が可愛くて、つい……」

  ラット「べ、別に俺、可愛くなんかねーし!!」

  ユタカ「ぼ、僕だって別に、可愛くなんか……」

アルセーヌ「うふふ。お詫びにこちらのスコーンも如何?」

  ラット「く、くれるっていうんなら別に貰ってやるけどさ……モグモグ」

  ユタカ「い、いただきます……。モグモグ」

 

 ガチャ(扉の開く音)

 

トゥエンティ「はぁい!今日も美しい僕が華麗に参上!」

  ストリバ「お待たせしました、アルセーヌ様」

 アルセーヌ「いらっしゃい。先に頂いていますわ」

   ユタカ「いらっしゃいませ、トゥエンティ様、ストーンリバー様」(ガタッ)

トゥエンティ「自分で注ぐからそのままでいいよ〜」

   ユタカ「あ、す、すみません……」(ガタガタ)

トゥエンティ「おや、アルセーヌ様も随分楽しそうですね?」

 アルセーヌ「ええ、とても」

  ストリバ「ラット、唇の端にジャムが付いてるぞ」

   ラット「分かってるよ、それくらい!これから取るところだったんだよっ」

 アルセーヌ「貴方達もはやく座りなさいな。一緒に楽しくお茶しましょう?」

  ストリバ「はっ」

トゥエンティ「イエース!勿論です、アルセーヌ様ぁぁ!」

 アルセーヌ「ストーンリバー、貴方の作ったこのスコーン、柔らかくて甘すぎず、とても美味しいですわ」

  ストリバ「はっ、有難きお言葉。勿体無く存じます」

   ラット「……なんだ、ストーンリバーもちょっとは笑えるじゃん。なぁ、ユタカ」

   ユタカ「え?あ……そうですね」

トゥエンティ「なになに、何の話なんだい?」

   ラット「べっつに〜。こっちの話。なー?」

   ユタカ「え、ええ、まぁ……」

トゥエンティ「おやおや、内緒話だなんて随分仲良しだねぇ?」

   ラット「べ、別に俺たち仲良しじゃねーし!」

   ユタカ「え?あ、その……僕は別に……。あ、アルセーヌ様、紅茶お注ぎします」(ガタッ)

 アルセーヌ「あらあら、うふふ」

 

 

<おしまい>

 

 

 

 

 


 
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