とても長くそして、あっという間の夢を見ていたようだった。ようだったというのはほとんど内容が思い出せないのだ。しかし、確かに夢は見ていた。「胡蝶の夢」というのがしっくりくるそんな夢を。ただかすかに覚えているのは、誇り高く、強くそして弱く、寂しがり屋の女の子。顔も姿も声さえも覚えていない。いるかどうかさえわからないのに、ただその娘がどうしようもなく愛しく、そしてなぜか悲しかった。
一刀「・・・・・朝か」
太陽の光で目が覚める。その顔にはうっすらと涙の痕が残っていた。
一刀「またか・・・・・・」
ここ数年ずっとだ。理由はわかっている。夢に出てくる少女のせいだ。名前はおろか姿さえも覚えていないそんな女の子がいたという感覚が残るだけの夢。それだけなのに毎日のように涙がこぼれる。胸がしめつけられる。
一刀「なんなんだよいったい。誰なんだよ。」
どうしようもない感情が押し寄せてくるそんな中
??「カーズーぴーーーー!!迎えにきたでーー」
外から今の雰囲気から逸脱した馬鹿でかい声の呼びかけが聞こえてきた。そしてドアノブを回す音。
うん・・・・・。なぜか知らないけどものすごくイラッときたので、とりあえず勝手に部屋にふみこんできた奴を一発殴っておいた。
一刀「で、なにしにきたんだ不法侵入者。」
??「ひどっ!唯一無二の親友に対してその扱い」
唯一無二の不法侵入者、別名 及川がなにやら騒いでいた。
及川「いや、別名ちゃうし!しかも何?その呼び名?唯一無二をつければいい訳やないで!」
一刀「勝手に人の心を読むな。変態」
及川「いやいや、おもいっきり口に出しとったし!しかもなんか罵倒がひどくなっとるし!まあ、ええわ。早く準備して行こうや。」
一刀「行くってどこに?」
及川「大学のレポートのために美術館に行くって約束したやろ!」
そういって顔を近づけてくる。
一刀「ああ、そうだったな。わかったから、近づいてくるな、ウザい。着替えてすぐ行くから外で待ってろ」
及川「おう、早くしいや。」
そういって及川は外へ出て行った、俺は手早く身支度を整え家を出た。
あとがき
初めての投稿作品の序章となります。魏アフターですけれども蜀や呉の娘とも関係が深くなりそうな、ならなそうな・・・。そこは追々考えていきます。
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初めての投稿作品です。文章力はあまり自信ありません。自己満の文章です。一応魏アフターの話になっています。自分の好きなキャラに若干偏るかもしれませんが、気楽に楽しんでいただければ幸いです。
タイトルをいじりました。