No.401005

そらのおとしものでエイプリールフールネタ

BLACKさん

今回はエイプリールフールネタです。
また作者の分身となるオリジナルキャラ(秋山総司郎)も出てきます。

2012-04-01 10:24:32 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1205   閲覧ユーザー数:1189

 

 

今日は4月1日である。

 

「アルファー」

「はい?」

 

いつものように桜井家でニンフがイカロスに声をかける。

 

「ニンフ、なに?」

「私、トモキと付き合うことになったから」

「…………あの、もう一度言ってください」

「私、トモキと付き合うことになったから」

「…………………」

 

イカロスは無言であった。

そして無言のまま空の女王(ウラヌス・クイーン)モードになる。

 

「マスターにまとわりつく外敵……ニンフを排除します」

「ちょ!? アルファー!?」

「ニンフ、覚悟はいいわね?」

「アルファー、今のは嘘よ! 私がトモキと付き合うわけないじゃない! 冷静に考えて!」

「嘘……」

 

ニンフの言葉を聞いてイカロスが落ち着きを取り戻そうとする。

 

「アルファー、今日が何日か知ってる?」

「今日は4月1日です」

「そう、下界じゃ『エイプリールフール』って言う日なの」

「それで?」

「その日は嘘をついていもいい日なの。それで私もアルファーに嘘をついたんだけど……」

「……分かった」

 

イカロスは元の状態になった。

 

「アルファー、あんたも何か嘘ついたら?」

「でもマスターは嘘をつくなと……」

「今日はエイプリールフールよ。嘘ついてもトモキも怒らないわよ」

「そうかな?」

「そうよ」

「じゃあ何か嘘をつくことを考えなきゃ……」

 

イカロスはそう言って家を飛び出していった。

 

 

 

そらのおとしもののエイプリールフール

 

 

 

 

 

イカロスは守形の所を訪ねていた。

 

「それでせっかくだから嘘をつこうと思ったが、思いつかないと…」

「はい」

「変なことを言ったら智樹や見月は傷つくからな」

 

その時のことを思い出す守形。

 

「何かないでしょうか?」

「そうだな……」

 

守形も考えてくれる。

 

「………………」

 

守形はポケットから板チョコをだし、川の方へと投げる。

すると川からアストレアが飛び出し、チョコを加え、川から出る。

 

「おいしい、おいしい」

「アストレア」

「あ、イカロス先輩」

 

アストレアはチョコに夢中でイカロスに気が付いていなかった。

 

「このチョコおいしいですね」

「それはチョコレートじゃなくてショコレート」

「え? そうなんですか?」

「うん。そう書いてある」

 

そのチョコには英語で書かれていたが、アストレアは馬鹿なので英語も読めない。

そのため、いとも簡単にイカロスの嘘に騙された。

 

「これ、今までチョコだと思ってましたよ。ありがとうございます、イカロス先輩」

 

アストレアはチョコを加えながらその場を去っていった。

 

「…………」

 

特に注意せず見ていただけの守形。

 

「いいのか、あれ?」

「アストレアは馬鹿です」

「それは分かっている。まあ、あの程度なら別に問題ないだろう」

「では………」

 

イカロスは何かを掴んだのか立ち去っていった。

 

「………まあいいか」

 

守形はそのまま釣りを始めた。

 

 

そしてイカロスは誰に嘘をつこうかと考え、歩いていたら……。

 

「あ、イカロスさん」

 

そこに日和がやって来る。

 

「日和さん」

「何してたんですか?」

「いえ……」

 

イカロスは日和に対して何か嘘を言おうとするが、あまり傷つけることは言えない。

 

「……」

「イカロスさん?」

「日和さん、あっち」

「え?」

 

イカロスが指差す方を向く日和。

しかしそこには何にもなかった。

 

「イカロスさん?」

 

日和が振り返るとイカロスは既にいなかった。

 

「何だったんだろう?」

 

それは日和を傷つけないようにしたイカロスの精一杯の優しい嘘だった。

 

 

「次は一体……」

「イカロスお姉様~」

 

今度はカオスがやって来た。

 

「カオス……」

「ねえねえ、イカロスお姉様、遊ぼう」

「カオス」

「何?」

「今日は魚料理にしたいから海に行って獲って来て」

「うん♪」

 

カオスは羽を出して海の方へと飛んで行った。

ちなみに実は智樹から今日は肉料理がいいと言われていたので、これは嘘だったのである。

 

「……………いいかな……」

 

イカロスはとりあえず買い物をすることにした。

 

 

海の方に一人の男が釣りをしていた。

 

「……」

 

秋山であった。秋山がその気になれば釣りなどしなくても魚を捕まえることは可能。

しかし時間つぶしなどをするために能力を使わずに時間のかかる釣りをしていた。

 

「うん?」

 

秋山が上を見上げるとそこには海に突っ込もうとしたカオスがいた。

そしてカオスは海に向かって突撃していく。

 

「あいつ!」

 

秋山が何か危ないとして、カオスの元に飛んで行き、カオスの手を掴んで止める。

 

「秋山お兄ちゃん!?」

「そんな勢いよく突っ込むな!」

 

秋山はひとまず釣竿の置いてある場所にカオスを連れて帰る。

 

「それでなんであんなことをしたんだ?」

「イカロスお姉様が…」

「イカロスが?」

「魚料理を作りたいって言ってたから…」

「それで獲ろうと海に潜ろうとしたのか」

「うん」

「………」

 

秋山は少し悪いことをしたと思った。

 

「……ちっと待て、イカロスが魚料理を作りたいと言ったんだよな?」

「うん」

「待て待て」

 

秋山が地面から何かの装置みたいなものを出す。

 

「ええっと……」

 

秋山が釣竿の方しか見てないのに片手でその装置をいじる。

 

「それ何?」

「世界の記憶をすぐに見れるもん。……ヒットしたな…………、やっぱりそうか」

「何が分かったの?」

「カオス」

 

秋山が釣竿の方からカオスの方に向きなおす。

 

「今日が何月何日か分かるか?」

「4月1日だよ」

「その日はな、この地上じゃ『エイプリールフール』って言う嘘ついてもいいって言われてる日なんだ」

「そうなんだ」

「そんでイカロスはニンフにそそのかされて嘘ついたんだ。つまりイカロスがお前に言ったこと、嘘なんだ。智樹との会話を調べてみたら今日は肉料理がメインだとさ」

「………」

「とは言ってもその嘘を本当にすることは可能だ」

「どうするの?」

「肉料理じゃ足りないくらいの人数を連れて行くのと魚を大量に持って帰ればいい」

 

要するに物量作戦。

 

 

イカロスがカオスに嘘をついてから数時間が経つ。

イカロスは買い物を終え、家に戻っており、料理を作っていた。

家には智樹にニンフ、チョコをショコと間違えて食べているアストレアが居間にいる。

 

「なあ、イカロス」

「何でしょうか?」

 

料理を作っているイカロスに智樹が声をかける。

 

「カオスどうした?」

「さあ………」

 

イカロスは嘘をついているようで嘘をついていなかったりする。

正直な話、カオスが今どうしているのか分かっていないのだ。

 

「けどもうすぐ帰って来るんじゃない? そろそろ夕ご飯なの、知ってるはずだし…」

「このショコおいしいですよね~」

「デルタ、それチョコよ」

「………へ?」

 

アストレアはイカロスに騙されていたことをニンフに教えられた。

 

「イカロス先輩、酷いじゃないですかーーーーー!!」

 

アストレアが怒る。

 

「今日はエイプリールフール、騙されるアストレアが悪い」

「ひっどーーーーーーい!!」

「なあ、なんでイカロスは急に嘘を?」

「ごめんトモキ、私が教えたの」

 

ニンフが事情を説明した。

 

「それでカオスにも嘘ついたのか?」

「今日は魚料理と言う嘘を……」

「ただいま~」

 

そこにカオスの声が聞こえてくる。

 

「帰って来たぞ」

「おかえ………り?」

 

智樹が出迎えたが声に間がある。

何故ならカオスの他にも秋山だけでなく、そはらに守形に美香子に日和もいた。

しかもカオスと秋山と守形の背中に大量の魚が籠に背負われていた。

 

「なんだその大量の魚は……」

「イカロスの嘘を現実のものにするためのものだ」

「イカロスの嘘って…」

「イカロスちゃん、カオスちゃんに魚料理だって嘘ついたんですってね~」

「智ちゃんの仕業?」

 

そはらがチョップの構えを取る。

 

「見月さん……」

「落ち着けそはら、イカロスの嘘の原因は智樹じゃない、ニンフとエイプリールフールだ」

 

秋山がそはらの攻撃をやめさせようとする。

 

「ニンフさん?」

「なんで私だってばれてるの!?」

 

ニンフは驚きを隠せなかった。

 

「俺の力、見くびり過ぎ」

 

秋山は笑う。

 

「けどイカロスが料理作ってて……」

「イカロスの分はどう考えてもこの人数の前じゃ足りないだろ。台所貸してくれ」

 

秋山がずけずけと家に入っていく。

そんなこんなでイカロスは自分の言った嘘の通り魚料理を作ることになった。

それから……。

 

「ニンフ先輩! それ私のお魚ですよ!」

「肉はもらったわよ~」

 

10人もの大食卓で繰り広げられる肉と魚の奪い合い。

 

「嘘から出た誠とはこういうことだな」

「そうなんですか?」

「イカロス、嘘をつくななんて言わないけどさ、あまり傷つくような嘘は言うなよな。あ、俺の肉だぞ!」

 

智樹は警告しながら、肉や魚の奪い合いに参加する。

 

「……………」

 

イカロスは色々思うことはありながらも争奪戦に参加するのだった。

 

 

 

 

終わり

 

 

おまけ

 

作者「とりあえず今回のエイプリールフールネタだ」

智樹「グダグダだな」

作者「前回の時点でそう言っている。

最近俺はあることを聞いた」

智樹「何が?」

作者「『クレヨンしんちゃん』と『仮面ライダーフォーゼ』がクロスオーバーするそうだ」

智樹「それで?」

作者「そらおとで何かネタがないか?」

智樹「さんざんクロスオーバーしてるだろ」

作者「まあ言われるとな…。実際は俺も何かクロスオーバーを考えた中、『グレイトバトルフルブラスト』的なのを考えたが、行き詰って別ネタを考えたりしてるがやはりネタがつき始めてピンチ」

智樹「じゃあやめたら?」

作者「とりあえず今週は第2次スパロボZ再世篇に集中するから書くことはないけど、ネタは考えないとな……。

まあそらおととは別のネタをすでに1つは書き終えているし、そらおとネタも3つくらいは出来てるからな。

とりあえずこんなものにするか。それでは!」


 
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