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IS~インフィニットストラトス―ディケイドの力を宿す者 ― 二十八話

黒猫さん

二十八話

2012-03-20 12:49:32 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2649   閲覧ユーザー数:2537

専用機持ち女子ズside―

 

『千冬姉、久しぶりで緊張でもしてんのか?』

 

『そ、そんな訳あるかぁ……ほぉ~……しかし、これはいいな』

 

『よっと……』

 

『ば、ばか!加減を……しろ』

 

『えーらい、可愛い声出てんぞ……こんなもんか?』

 

『くあっ!そ、そこは……やめっ……ぅぅ!』

 

『すぐに良くなるよ……結構溜まってるみたいだしな……』

 

『ああぁぁっ!』

 

…………………

 

箒、セシリア、鈴、シャル、ラウラ、簪は顔を赤らめながら入り口のドアに張り付いていた

 

端から見れば完全に不審者だが、今の彼女達にそんな余裕はない……

 

「ど、どうなってんのよ!」

 

鈴が小声で突っ込みを入れる

 

「し、知りませんわ……」

 

「ぼ、僕もたまたま、前を通りかかっただけだから……」

 

「私もだ……」

 

「私、は……士に、会いに、来た……」

 

「更識……お前、凄いな……」

 

『じゃ、次は……』

 

『士、ちょっと待て……』

 

バンッ!

 

「「「「「へぶっ!」」」」」

 

勢い良くドアが開けられた……

 

「何をしているか……馬鹿者が……」

 

「お、よぉ皆!遊びにでも来たのか?」

 

軽い口調で聞いてくる鈍感の笑顔が眩しい……

 

 

 

士side-

 

「何をしているか……馬鹿者が……」

 

千冬姉が勢いよくドアを開けたかと思えば……

 

「お、よぉ皆!遊びにでも来たのか?」

 

専用機持ちの皆だった

 

「まあまあ、入れよ……」

 

「……ふんっ、せっかく来たんだ、入っていけ……」

 

なーんで、そんなに不機嫌そうにするかな、千冬姉……

 

チェアにはもうすでに俺と千冬姉が座っているため6人が正座をする

 

なんか、申し訳ないんだけど……

 

「はふ~、さすがにちょっと疲れたわ……」

 

「マッサージで疲れるとは訓練が足りていないのでは?」

 

「疲れるくらい頑張ったんだよ……千冬姉のためにな」

 

「……っ!そ、そうか……私の為か……ふふっ……」

 

「マッサージ?」

 

シャルが聞いてくる

 

「おう、マッサージ……なんか、変か?」

 

「い、いや!なんでも、ないよ~」

 

なぜか知らんが皆胸を撫で下ろしている

 

ん?

 

「士、何か飲み物でも買って来い」

 

「へーい」

 

えーと、ヘッドフォンどこやったっけ?

 

「はぁー、また音楽か……」

 

「千冬姉は音楽、聴かない人だからな……」

 

「いいから、早く買って来い」

 

はーい

 

ドアを開ける

 

 

専用機持ち女子ズside-

 

ビール片手に片膝をつきながら座っている千冬が

 

「おい、いつもの馬鹿騒ぎはどうした?」

 

と、聞く

 

「い、いえ、その……」

 

「お、織斑先生とこうして話すのは、初めてですし……」

 

「まぁいい。そろそろ肝心の話をするか」

 

「で?お前らあいつのどこがいいんだ?」

 

「わ、私は……格好いいから……では、ダメでしょうか?」

 

「はははっ!まあ、原点帰ってと言うところか……」

 

「わたくしは……男らしさがある、わたくしの理想の男性だからですわ!」

 

「ほぉー」

 

「私は、どんな時でも助けてくれるところでしょうか……」

 

「なるほどな……」

 

「僕……私は、優しいところ、です///」

 

「アイツは、誰にでも優しいぞ?」

 

「そ、そうですね……」

 

「お前は?ボーデビッヒ」

 

「強いとこが……でしょうか」

 

「ま、アイツもそこそこは強いか……」

 

「わ、私は……そ、その、アニメの、ヒーロー、みたいに……頼りに、なるし、……強いし、格好いい、から……ですぅ///」

 

「ヒーロー……か」

 

「はい……」

 

 

「まぁ確かにあいつは家事も料理も出来るし、成績も良い、それにマッサージも上手い。付き合える女は得だな。どうだ欲しいか?」

 

「「「「「「くれるんですか!!!!」」」」」」

 

 

「やるか馬鹿」

 

 

「「「「「「えーーーーーー」」」」」」

 

 

「女ならな奪うくらいの気持ちでなくてどうする。自分を磨けよガキども」

 

士side-

 

翌朝

 

「ふわぁ~、箒?」

 

俺ははあくびをしながら、別館へ向かう途中で箒と会った。

 

箒の視線をたどると

 

道端にウサギの耳が生えている。しかも『ひっぱってください』と書かれた木製の板も一緒で

 

汚い字だな……

 

 

「なあ、これってもしかして……」

 

「知らん。私に聞くな」

 

 

それだけ言い去っていった

 

 

「おい!ほっておいていいのか?」

 

「何してらっしゃいますの?」

 

そこにセシリアが……

 

「いや、ちょっとな……」

 

「それ!」

 

ウサ耳を思いっきり引っ張る

 

『キィィィィン…………』

 

 

何かが落ちてくるのがわかる……そして

 

 

『ドガーーーーーン!』

 

何かが地面に激突した

煙が晴れると、そこには人参が地面に突き刺さっていた

 

すると、人参が真っ二つに割れて、中から人が出てきた。腰まである長い髪、ウサギ耳のカチューシャをつけ、青と白のワンピースを着た女性が

 

「つっく~~~~~ん!!」

 

「ちょ、束さん!?急に抱きつかないでください!///」

 

中に入っていた束さんが急に抱きついてきた

 

「え~~!ずっと、会ってなかったんだよ~。束さん寂しかったよ~」

 

頬を擦り付けるな~///

 

「ところでつっくん。箒ちゃんはどこかな?」

 

「えーと……」

 

 

どう答えればいいか迷っていると

 

「まっ、この私が開発した箒ちゃん探知機ですぐ見つかるけどねー、じゃあつっくん。また後でね」

 

そして探知機片手にどこかへ去っていった

 

 

「士さん?今の方は一体……?」

 

そんなに睨まないで……

 

「篠ノ之束さん。箒の姉貴さんだよ」

 

 

「えええっ!?」

 

 


 
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