No.393353

ゲイムギョウ界の守護騎士

ゆきさん

プラネテューヌ旅立ちの日。

4人はプラネテューヌ最後のクエストにでかけた。

しかし、そこで待ち受けていたのは魔女であった!

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2012-03-17 22:24:02 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1192   閲覧ユーザー数:1125

第6話 力無き者

 

こんにちわ、読者の皆さん。タイチです。なんかお笑い芸人のヒロ〇みたいだな。

それはいいとして、この前というかつい先日までデートを連続で3日してたんだっけ。

今日はプラネテューヌ旅立ちの日だ。個人的には疲れたので最後の日ぐらいゆっくりしたい。

まあ、無理でしょうな。あいつらが言うには「困っている人は見過ごせない」だそうです。

けど実際、俺も腹が減って困っていたところをネプテューヌたちに助けてもらったもんなー。

じゃ、気を取り直していくか!俺は腰掛けていたソファーから勢いよく立ち上がり

 

「みんな、ギルドに行くぞ!」

 

今まで、ベッドに腰掛けていた3人も勢いよく立ち上がり

 

「じゃあ、速くいこ!」

 

「速く終わらせてタイチさんにいっぱいご飯作るです!」

 

「言っとくけど、もうギルドにはクエストを頼んでおいたわ」

 

「そうか、じゃ、速いところ言ってサックと終わらせるか」

 

よし、じゃあ、気を取り直して...ってはや!あいつらいつの間に家から出て行ったんだ?

 

「待ってくれー」

 

ダンジョンへ移動中

 

ダンジョンについたのはいいんだけど、

 

「すごい数だな。なあ、これ全部がサンドウォームってやつか?」

 

目の前に見えるのは気持ち悪いほどにたくさんいるサンドウォーム。

俺の横にはすでに変身していたネプテューヌがいた。

 

「そうよ。けどこれくらいの数なら私たちとタイチがいればすぐ終わるわ。」

 

「ま、少なくとも、負ける気はしないがな」

 

十分ぐらい経過

 

「おわったな」

 

俺は右手に構えていた大剣を腰につけてある鞘にしまった。

まあ、一体一体がかなり弱かったからかな無双状態だったな。

 

「よし、帰る「ハッハッハッハッハッハー、ようやく見つけたぞ!ネプテューヌ!まさか本当に下界に降りているとはな!」...誰だ?」

 

なんだ、あれ?いい年して魔女のコスプレしてるよ。

.....ちょっと、待てよ。何でネプテューヌの名前を知ってるんだ?

 

「誰!この時代遅れの笑い声は?」

 

ネプテューヌさん、本人の前であまりそういうこと言わないほうがいいと思うけどな。

 

「時代遅れは余計だ!ふん!まあ、いい。今回の目的はナイト!貴様だけだ!」

 

そういい俺を指差す女性。何の話かな?ナイト?なんだ、それ?俺は上野タイチですけど。

 

「どっかでお会いしましたっけ?」

 

「記憶がないのか?なら、好都合だ!いくぞ!ナイト!!」

 

よくわからんけど、とりあえず戦うしかないか!

俺は鞘にしまった剣を勢いよく振りぬき女性へと突っ込んでゆく。

女性も武器を構え同じタイミングで突っ込んでくる。

 

ガキィィィ!

 

つばぜり合いってやつか!若干、俺が押しているな、いける!

 

「甘いな、ナイト!」

 

瞬間、女性は空いている左手に雷だけでできた不規則な形の刃を構成した。

俺は両手で剣を持っているため、あれを防ぐことが出来ない。

 

「マジか「させないわ!」...え!」

 

その声は俺のすぐ横で聞こえた。

ネプテューヌが女性に鋭い剣戟を放っていた。女性は不規則な形の刃でそれを防ぐ。

 

「かかったな!痺れろ!」

 

不規則な刃はその形を崩し放電してネプテューヌを襲う。

 

「キャァァァァ!」

 

「ネプテューヌ!」

 

俺はなんとかつばぜり合いで女性に押し勝ち、ネプテューヌを抱きかかえる。やってくれる!

 

「その程度じゃないだろ!ナイト!」

 

再び、突っ込んでくる女性。

 

バン、ババン!

 

後ろから銃声がした。アイエフとコンパか、助かったな。

 

「チッ!」

 

いきなりの攻撃に驚き即座にバックステップする女性。

俺はネプテューヌを抱えアイエフとコンパがいる場所に後退する。

 

「大丈夫?タイチ!」

 

「俺は大丈夫だ。それよりネプテューヌが「だ、大丈夫よ。わ、私はま、まだいけるわ。」...無理するな、その身体じゃ無理に決まってる。」

 

ネプテューヌの身体はさっきの攻撃を受けて立つことすら叶わない状態だ。俺はネプテューヌをコンパに預け、

 

「コンパ、アイエフ、ネプテューヌを頼む。俺はアイツに一太刀いれないと気が済まない!」

 

「わかったです!ねぷねぷは任せるです!」

 

「さっさと行ってきなさい!ちゃんと吹っ飛ばしてきなさいよ!」

 

「タ、タイチ、絶対に負けないでね」 

 

「わかってるて、いってくるよ!」

 

再び、剣を取り女性にさっきとは桁違いのスピードで攻める。

 

「ふんっ!」

 

女性が武器を振ると同時に現れる巨大な魔方陣、その中から出てくるのは氷で出来た無数のナイフ。

こりゃ、規模が違いすぎる。全部壊さなきゃ、ネプテューヌたちに当たってしまう。

そういえば、ひとつだけこれを防ぐことが出来る技があったな。試してみるか。

俺は勢いにのせたまま上半身をひねり、女性との距離をさらにつめる。後は、タイミングだ。

アイツがナイフを飛ばしてきた瞬間にこれを食らわせればいい。

 

「死を覚悟したか?ま、いい。終われ、ナイト!」

              

このタイミングだ!

 

「くらえ!金翅鳥王旋風!!」

 

俺は勢いにのせたまま、おもいっきり剣を横に振った。

目の前に飛んできていた無数の氷のナイフは金色の風によって消滅した。

 

「なに!?」

 

隙ありだな。いまだに俺の身体は勢いにのっている。この距離なら、次は最速で切り刻む!

 

「影無し!」

 

俺は構えなおした剣を斜め下に切りさらにすばやく斜め上に切り返した。

よし!傷は浅いけど腕に少しだけ当たったな。切り返ししか当たらなかったけど。

 

「チッ!さすがはナイトというべきか、だが、所詮は今の貴様の力では私を倒すことなどできん!ここで消えろ!」

 

「傷のことなんかお構いなしかよ」

 

「この程度傷のうちにも入らん!」

 

女性はそういい目にもとまらないスピードで俺のわき腹に蹴りを入れる。

 

「ぐふっ!!」

 

俺は蹴られた勢いで壁に激突した。

 

ドカン!!

 

「う、いってえ」

 

今の攻撃で確実にわき腹の骨が折れたな。立てない、やられる!

女性はいつの間にか俺の前に立っていた。女性は武器を正面に構え何かを詠唱している。

女性が詠唱を始めると同時に俺の下から浮き出る黒の魔法陣。どういうことだ?身体が軽くなっていく?

 

「なんだこれ?」

 

「答える義理はない!さらばだ!守護騎士(ハードナイト)!」

 

パチン!

 

女性の指の音と同時に俺の視界が暗くなる。そこで俺の意識は消えた。

 

ネプテューヌ視点

 

「嘘、そんな、タイチ!」

 

こんなのありえるわけがないわ。タイチが負けるわけがない。

また笑顔で「よし!帰るか!」って言ってくれるはずなのに。けど、そんな彼の姿はどこにもない。

私は頼りすぎていたんだわ。タイチがいなくなってしまったこの状況で私たちに勝ち目はほとんどない。

 

「ふん!今日はこれぐらいにしといてやろう!だが、次はないと思え!ハーッハッハッハッハッハッハッハッハ」

 

そういいながら女性は消えていった。もう、変身が持ちそうにもないわね。

 

「変身解除」

 

私はそのままひざから崩れ落ちてしまった。

 

「タイチ、ヤダよ、こんなのヤダよ....う、う」

 

涙が出てきちゃったな。我慢なんか出来るわけがないよ。

....私がもっと強かったらこんなことにはならなかったのかな?

 

「タイチさん、何で...こんな...う、う」

 

私と同じように泣くコンパ。しかし、アイちゃんだけは

 

「あんたたちしっかりしなさいよ!まだ、タイチが死んだわけじゃないでしょ!?」

 

...確かにそうだ。タイチは姿が消えただけで死んでなんかいない!

 

「そうだね、アイちゃん。タイチはまだ生きてるよね!?」

 

「そうに決まってるでしょ!ほらわかったらすぐ帰るわよ。あいつなら絶対に大丈夫だわ」

 

「アイちゃん、そうですよね!タイチさんならきっとすぐに帰ってくるです」

 

みんな言葉では理解してるけどきっと、凄く寂しいと思う。けど、ここで弱気になっちゃダメだよね。

いつまでもしょんぼりしてる暇はないよね!きっとすぐ会えるよね、タイチ!

 

 

 

 

 

 

 

 

タイチ視点 

 

「いってー....ここどこだ?」

 

さっきまでとはずいぶん違う風景だな。まるで地獄絵図だな。

 

「なんかよくわからんけど、俺死んだのか?」

 

「ナイトよ、貴様はまだ死んでいない」

 

ん、だれかいるのかな?とりあえず声のするほうに身体を向けてみる。

 

「あんた、誰だ?」

 

俺の前に仁王立ちする爺さんがいた。

 

「わしか?わしの名前はエンマ。この地獄の100代目管理者だ!」

 

.....俺は何かへんな夢でも見てるのかな?

 

「ナイトよ、今度は貴様が名乗るほうだ」

 

「え?...俺の名前は上野タイチ。さっきまでダンジョンで魔女みたいなやつと戦っていた」

 

「ナイトよ、貴様もしかして記憶喪失か?」

 

「あのさ、さっきからナイト、ナイトって何なんだよ?」

 

「そういうことか、やつに記憶を消されたか。ま、いい、よし!今から貴様を鍛え上げる!」

 

「はぁ?何言ってんだ?それに鍛え上げるってそんな時間、俺にはないんだよ!」

 

「ほざけ!今の貴様がゲイムギョウ界に戻ったとしてもまた返り討ちにあうだけだ!」

 

確かにこのおっさんの言うとおりだ。あの女性はまだ本気を出していなかった。

けど、次にいつあの女性が襲ってくるかがわからない状況でのんびりと修行なんてしてられるか!

 

「時間なら、たっぷりある!ここ、地獄の一日はほかの世界では一秒しか経過しないのだからな!」

 

「......それは本当か?」

 

「ああ、本当だとも。貴様にはここで3600日修行してもらう」

 

「3600日....あちらの世界では1時間しか経過していないということになるのか」

 

「後、貴様には昔の自分を思い出してもらう」

 

「昔の自分?そんなのどうやって思い出すんだよ?」

 

「まあ、完全に思い出すことは不可能に近いが自発的に思い出すだろ。それと、貴様には四つの試練をこの3600日以内にクリアしてもらう。」

 

「四つだけでいいのか?」

 

「ただどれも過酷でな、もしかしたら途中で死ぬかもしれん」

 

「マジかよ....けど、それをやる以外、道はないんだろ?」

 

「これしかないな。ま、でも貴様なら出来るだろ。なんたって四女神を守る騎士なのだからな!」

 

何言ってるんだこの爺さん?....後で教えてもらえばいいか。さ、地獄での修行開始だな!

 

 


 
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