第3話 初陣
問題です。今俺はどこにいるでしょう。ヒントはモンスターがいるところだよ。...よし、スペシャルヒントいってみよー!ダ〇ジョ〇です。
俺は、何でこんなことしてるんだ?まあ、いいや。答えはダンジョンです。何故ダンジョンにいるかというとそれは数時間前の出来事です。
とても寝起きのよい朝だ。それはいいけど身体が動かない。なぜかって、そりゃ俺の身体に女の子が3人が抱きついているからだ。詳しく言うと右にアイエフ、左にコンパ、からだのうえにネプテューヌである。正直かなりうれしいんだけど、この体勢をいつまでも続けるわけにもいかないのでまず、両腕を振ってみた。
むにゅ
お、なんだこの両腕に感じる感触は気持ちがいいな。もっと押し付けてしまえー。
「「ひゃ!」」
なんだ今の声?...はっ!これは昨日感じた殺気!殺される!逃げろ!逃げるんだ俺よ...というかこの状況じゃ逃げれないわ。
ばきばき
「う、腕が折れる!いた、いたい!誰かHELP ME!」
「「何か、言うことは?」」
「すみませんでした!悪気はなかったんだ、ただ気持ちよかったのでつい...」
あー、なにを言ってんだ俺は、二人の顔が赤くなってくよ。めっちゃおこってんじゃん。やばい、ベッドの端っこでなんか唱え始めたよ。
「無理やりはやだけど、言ってくれれば触らせてあげるのに...」
「そうです、言ってくれれば...」
なにをぶつぶつ言ってんだ?ま、いいか。それよりも、速くネプテューヌをどかさなければ。ネプテューヌの両肩に手をかけよううとした、その瞬間
「タイチ..もっともっとしようよ」
なんだ今の寝言?ずいぶん変な夢を見てるんだな。はやく起こしてやらんと。俺が心の中でつぶやいていると、今までベッドの端っこでなぞの呪文を詠唱していた二人が左右からネプテューヌの腰をつかみ引き剥がそうとする。ネプテューヌは寝ぼけながらも全力で俺に抱きついてくる。
ネプテューヌさん、胸があたっています。そして力強すぎます、俺の腰がぁぁぁぁぁ!
バキ、ボキ!
なんか最後のほう変な音しなかった?折れたよね、今の音って骨が折れた音だよね?いやーもうどうでもいいや。こんなやり取りが10分ほど続いた。途中から身体のきしむ音しかし聞こえなかったけどね。
朝食を済まし、みんなをリビングに集めるアイエフ。俺の話かな?アイエフがみんなが席に着いたのを確認し口を開く。
「タイチ、私たちは今日クエストに行くわ。そこで提案なんだけど、あなたも一緒に来ない?」
「え、何故に?」
「あなた、私たちのたびについていくといったわね。けど、私たちのたびは常に危険を伴うわ。そこで今回のクエストで目標のモンスターに5回ぐらい攻撃を当てたら、あなたの力を認めてあげてもいいわ。」
あれー、俺ついていくなんていったけな?そんなこといってないけどパーティーにはいるとは言ったな。もしかして、こちらの世界ではパーティーに参加=旅についていく...マジで?
「「タイチ、早く行くよー!(です)」」
なんか、いきなり失敗しちまったなー。ま、たぶん何とかなるよなー。俺はたくさんの不安を抱きながらダンジョンへと向かった。
そして今に至るのでございます。パーティーの配置は前衛ネプテューヌと俺。後衛がコンパとアイエフ。ん...なんかおかしくね?俺が前衛?きっとこれは悪い夢だ。そう思い頬を思いっきりつねってみる。
「イッタ!ということは夢じゃないな」
「何やってんのよ、あんたは」
アイエフが歩きながら変な目で見てくる。
「アイエフさん、何故に俺が前衛なんですか?」
「だって、あなたの武器どう考えても接近戦しかできないでしょ?」
「た、確かに」
俺の装備は大剣のみ。遠距離かーとなると銃とかが必要になるよなーというか欲しいなー。そんなことを考えていると俺より少し前を歩いていたネプテューヌがモンスターを見つけたらしくこちらに振り返って「タイチ、任せたよ!」といいながらいつの間にか後ろの二人が隠れていた岩陰へと身を潜めた。...マジすか。
俺の前に立つ体長2メートルぐらいのモンスター。さあ、どうするかなー。腰に収めていた剣に手を添える。居合いの構えってやつだ。姿勢をかがめおもいっきり地面を蹴る。俺はいつの間にか敵の横にいた。とりあえず、倒さなくてもいいからまず、一撃だ。
「抜刀の紡ぎ!」
モンスターの胴を横になぎ払った。
「がぁぁぁぁ...」
え、マジで。...確か試験の内容って5,6回敵に攻撃だったよな。やばい、一発で倒しちまった。....不合格じゃねかぁぁぁぁ!!どうすんだ、この状況。生きかえらねかな、モンスター。結局1人で旅するしかないのか。
「はぁぁぁ...」
3人は不思議そうな顔で俺に近づいてくる。あの顔は悩んでいる顔と俺は見た!まだ、説得の余地がありそうだ。俺はその場で土下座して
「どうか、俺にもう一度チャンスをください!」
そんな俺の態度に驚く3人。
「お願いだから、不合格にしないでくれー!」
「と、とりあえず、顔をあげてタイチ」
優しすぎます。ネプテューヌさん。不合格した俺にそのような言葉をかけてくれるとは...まるで、女神様だ。
「タイチさん、なんか勘違いしてませんか?」
「え、勘違い?...だって俺、モンスターに5,6回攻撃当てられなかったよ?」
「それは、確かにそういったけど...私たちだってあなたがそんなに強いとは思わなかったからさすがに倒すのは無理だろって思ってそういったのよ」
「つまり?」
「「「合格よ(だよ)(です)」」」
「よかったぁ」
「それより、タイチ!今の攻撃、私にも教えてー!」
教えてか、けど今の技俺の好きなゲームの技を見よう見まねでやったからなー。
「ま、感覚だ!」
「えー、そんなんじゃわかんないよー」
「タイチ、あなたが今倒したモンスターは私たち3人でも苦戦を強いられる相手だったわ」
「マジすか」
「つまり、あなたの身体能力は普通じゃないってこと」
俺の考えじゃこの世界にいる人ってふつうじゃないでしょ。そんなことを考えているとネプテューヌが手を差し伸べてきた。
「帰ろ!」
「ああ」
微笑みながら、ネプテューヌの手をとった。次の瞬間、赤面するネプテューヌ。かわいいな、...こんな力があるんだからこの力で彼女たちを最後まで守ってやりたい。そう心の中で願いダンジョンを後にした。
タイチたちがダンジョンを去った後。暗闇から現れる魔女の姿をした一人の女性。
「ナイト、やはり来ていたか!」
その声は怒りや憤りに満ちていた。
「アイツが送り込んできた以外考えにくい。直接聞いてみるか。それでも話さないなら...ハーハッハッハッハッハッハー」
女性の笑い声が響き渡るダンジョン。女性は何もないところをにらみつけ
「ナイト、貴様が邪魔するのなら私は容赦しない!」
そう言い捨て暗闇の中に消える女性。彼女の正体とは!
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第3話ですね。
成り行きみたいな感じでパーティーには行ってしまったタイチ。
タイチがついに戦闘参加!
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