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「さあ!皆様お待ちかね!第二回戦が始まります!!」
「「「「おおおおおお!!」」」」
盛り上がる観客席。
「再び行われたくじ引きの結果、二回戦の組み合わせはこのようになりました!」
第一試合 一刀・凪対蓮華・思春
第二試合 星・霞対紫苑・桔梗
第三試合 季衣・流琉対謎の仮面二人
「以上が組み合わせとなります!そしてまもなく第一試合が始まるわけですが、どうなるんでしょうか?華琳様?」
「一刀たち有利かしらね」
「そのお心は?」
「蓮華が弱いと言うわけではないけれど、この面子では見劣りするもの」
ズバッと言ってのける華琳。
「私をみくびるな!!」
怒りで声を荒げる蓮華。
「はいはい、だったら実力を示してみなさい・・・ところで、一刀たちがまだ出てきていないようだけれど・・・」
闘場へ続く廊下。
「大丈夫ですか!?」
「・・・ああ、ちょっとめまいがしただけだ」
一刀は壁に、青い顔で寄りかかっていた。
闘場へ向かっている時、急に一刀がふらついたのだ。
「もう試合始まるし、さっさと行くぞ・・・」
「しかし、顔色が・・・」
心配そうに一刀の顔を見る凪。
「こんなもん・・・」
一刀は足を踏ん張り、両腕を交差させて
「痛いの痛いの飛んでけ~~~!!」
気合と共にそう叫んだ。
「・・・うし!行くぞ」
どうやら持ち直したようで、一刀はすたすた歩いて行く。
「は、はあ・・・」
呆気に取られながらも一刀の後を追う凪であった・・・
「遅かったな。逃げたのかと思ったぞ?」
「勝算ありの闘いで、何で逃げるんだ?」
「減らず口を・・・」
腕を組んで仁王立ちの蓮華と、後ろに控える思春。
準備体操をしている一刀と凪。
「選手は中央へ!」
審判の声が響き、四人は中央へ集まる。
「それでは、試合・・・」
四人共構えた。
「・・・・・・・・」
審判は思いっきり溜めていた。
「・・・・・開!・・・・・・」
「早く言え!」
一刀の突っ込みが響く。
「・・・・・始!!」
実に無駄な溜めの後、審判は言ったのだった・・・
「ふっ!」
「はあっ!」
一刀と凪は試合開始直後、蓮華に向かって速攻をかけた。
凪は正拳突き、一刀は回し蹴りを放った。
ガキン!
キイン!
「くうっ!」
「蓮華様!」
蓮華は剣で一刀の蹴りを受け止め、凪の拳は思春が受け止めていた。
「オラオラオラオラオラオラーーー!!」
一刀はそのまま接近戦に持ち込み、蓮華に対してラッシュをかける。
「ぐうう・・・」
キィン!ガァン!
蓮華は必死に受けに回っているが、攻撃に出る余裕が無いようだ。
「貴様!調子に乗るな!!」
思春は蓮華へ攻撃する一刀に対して、怒りを露わに振り下ろしの一撃をお見舞いする。
が、
「はあっ!」
思春の左側面から、凪が飛び蹴りを放った。
「うひゃお!?」
一刀は身体を仰け反らせ、間一髪で思春の攻撃を避けて、
「ぬっ!」
思春は身体を伏せて凪の飛び蹴りを避けた。
一旦後ろに下がる一刀と、飛び蹴りの勢いのままに思春たちの後ろに陣取る凪。
「すまない思春!」
「警戒してください、蓮華様・・・」
「せえりゃあ!」
「ふっ!」
身構える蓮華と思春。
すぐさま挟撃する一刀と凪。
激しい戦いが、繰り広げられていた・・・
・・・のだが、どうしてこうなったのだろうか?
「絶対に許さん!!」
「わざとじゃねえって!」
「関係ない!殺す!」
「マジだな!目が据わってるし!?」
試合は終わったのだが、一刀は思春に追い回されていた。
原因は試合中・・・
「死ね!」
「断る!」
激しい打ち合いを演じていた一刀と思春。
「もらったあ!」
思春の攻撃をぎりぎりで避け、腹部を狙って拳を繰り出した一刀・・・だったのだが、
「うっ・・・」
試合前と同じめまいが一刀を襲った。
そのまま倒れそうになった一刀は、藁をも掴む思いで手を広げて・・・
ガッ!
何かを掴んだ。
ズルルルル!!
・・・が、何かずり落ちる音と共に、一刀は闘場にキスした。
「いてて・・・」
身体を起こし、思春を見上げる一刀。
その目に映った物は・・・
「・・・・・・へ?」
思わず呆けた声を出す一刀。
彼の正面には思春がいた。
しかし、彼女にはあるはずの物が無かった。
ふと、右手に何かの感触を感じて、目の前に持って来る。
それは白い布。
つまり、思春の下穿き、ふんど・・・
「キャアアアアアア!!」
思春が普段の様子からは想像も出来ない女性らしい悲鳴を上げ、一刀のアゴを思い切り蹴り上げた。
「ぐはあっ!!」
その一撃をまともに喰らう一刀。
しかし、彼ははっきりと見た。
彼女の、普段はふんどしに隠された桃源郷を。
「わが人生に・・・一片の悔いなし・・・」
その台詞と共に、一刀は意識を失ったのだった・・・
で、話は試合後、目が覚めた一刀が追いかけられている場面に戻る。
「貴様というやつは!!」
「わざとじゃないって言ってんだろ!?」
「忘れろ!さもなくば死ね!!」
「冗談!滅多に感情を出さないお前のあんな可愛らしい悲鳴と桃源郷!墓の中まで持っていく!!」
「なっ!・・・ならば今すぐ墓に入れてやる!!」
一刀の発言に一瞬顔を赤くした思春だったが、すぐさま一刀を追いかけ始めた。
「あ~、そこの二人。次の試合がもうすぐ始まりますから、続きは別の場所でやってくださ~~い」
地和の声が響いてきた。
「へいへ~~いっと!」
「逃がさん!」
闘場から逃げ出す一刀と、それを追う思春。
その様子を
すっかりおいてけぼりにされた凪、蓮華は呆気に取られた顔で
見ていたのだった・・・・・・
どうも、アキナスです。
いや~、負けちゃいましたね、一刀君。
もっとも、勝利以上のお宝を得たようですが(笑)
このまま一生、狙われ続けるんでしょうか?
自業自得ですけど・・・
それでは次回に・・・・・・
「イデオンソード!!」
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二回戦、始まります・・・