「改めまして、本日より客将として仕えます、北郷一刀です」
袁術改め美羽と張勲改め七乃を救った数日後、正式に発表となる
「うむ、わらわのためによき働きを期待しておるぞ」
美羽の口から思いもしない発言が・・・
「ですねぇ~・・・もしお嬢様にとって無益だったら即刻その首飛ばしちゃいますから」
美羽に続き、七乃も恐ろしいことを言うが・・・建前なんだろ?
「はっ!全力で働きます!」
俺も建前を言ってみる・・・まぁ本音でもあるんだがな
「袁術ちゃん、一体何のようなの?」
建前を言い合ってると褐色の女性が配下?をつれて入ってきた
「うむ、おぬしにも紹介しようと思ってな・・・新しい客将じゃ」
「始めまして、北郷一刀です」
「ふ~ん、私たちだけじゃなくてこの男の子も客将ねぇ・・・私は孫伯符よ」
「周公僅だ」
一通り挨拶が済んだことを確認して七乃が場を落ち着かせる
「ただ一刀さんにあわせるためだけに呼んだんじゃないんですよ~お嬢様」
「うむ、近頃わらわの領内で賊が頻発しておる、そこで伯符。軍を率いて討伐してたもれ」
「ちょっと!私たちだけで?袁術ちゃんも知ってるでしょ、私たちには少数の手勢しかいないのよ」
「じゃから、そうじゃの・・・・5千までは集めてもいいぞ」
たった5千・・・美羽の発言に孫策は苦虫をつぶしたような表情を見せた
「我らが討伐するとして・・・袁術様は何をしてくれるのでしょうか?」
今まで黙っていた周喩が強張った表情で美羽に対価を求める
「そうじゃのぉ・・・・兵糧などは分けてやろうかのぉ」
「兵糧だけでしょうか?」
「なんじゃ・・・武器もほしいのか?七乃」
「はいはい・・・兵糧と武器ですね~・・・期待してますよ・・・孫策さん、周喩さん」
「話は以上かしら?」
「うむ、ご苦労だったな」
「冥琳帰るわよ」
「わかった、失礼する」
二人が帰ったあと七乃の解散宣言でその場には美羽、七乃、俺、紀霊しか残ってない
「怖かったのじゃ~七乃~」
「よく頑張りましたね~・・・お嬢様」
「今のが孫策と周喩か・・・」
「はい、お嬢様に逆恨みを抱いてる人たちです」
「逆恨み?」
「江東の虎・・・孫堅の名は知っていますか?」
「まぁ・・・少しは」
「彼女が没した後、孫策たちはお嬢様に助命を求めました」
「えっと・・・孫堅の威光がなくなったら豪族が掌を返したんだっけ?」
「はい、その時に交わした契約がありまして・・・1つ、軍は解体すること。2つ、孫策、孫権、孫尚香を別々の場所に隔離する。3つ現在仕えてる将も隔離する」
「以上がその時交わしたお嬢様の傘下に入るための条件です」
「なるほど・・・でも、それで逆恨み?」
「それはですね~・・・孫家が治めてた土地を私たちが掠め取ったと思ってるんでしょうね」
「事実は違うと?」
「モチロンです・・・と言っても誰も信じてくれませんけどね」
すこし落ち込んだ様子で七乃が話、その言葉に紀霊もうなずく
「そもそもじゃ」
美羽が突然言い出した
「わらわに助命を求めておいて、自分たちが力をつけてきたら恨むなどとおかしい話じゃ」
「確かにあやつらの方が民に求められてるのは知っておる・・・じゃがあの時わらわたちが助けなければ今も孫家はいたのじゃろうか?」
「それはわかりませんね~・・・・って一刀さん?」
美羽たちから今の状況を聞きながら俺は槍を数本持ち出し・・・
『ヒュッ』『ザクッ』
「ぐあぁぁ」
人の気配のする場所に突き刺していく
「間謀か?」
槍と突き刺すことおよそ20回
15の死体と2の瀕死者が転がる
「ドコの者だ?」
「「・・・」」
忠義か・・・立派なものだ
「答えないか」
「無論だ!」
『ザクッ』「ぐぁぁ!」
口答えした男の腕を切り落とす
「もう一度言う、どこのものだ?」
「答えると思ってるのか!?」
『ザシュッ』
その忠義・・・見事だが相手を間違えたな
男の首がゴロゴロ転がりもう一人の足元に・・・
「ヒッ!」
「お前は状況を理解できるよな?」
笑顔でその者に問いかける
「・・・・はい」
「なら、お前はドコの者だ?それと何のために来た」
「私は・・・孫家のものです・・・目的は・・・調査」
調査・・・なるほどな
「ふむ、孫家と言うと・・・孫策か?」
「・・・(フルフル)」
首を横に振り、否定を表す
「残りの孫といえば・・・孫権、孫尚香しかいないが?」
「孫権様より・・・」
七乃の話じゃここと孫権のいる地とはそれなりに離れてると聞くが・・・
「お前、名は」
「周泰です」
「ならば周泰、孫権に伝えろ、袁術は無能。孫策を使いわがままし放題だとな」
「かっ一刀さん!?」
「いけっ」
瀕死の周泰に情報をつかませ、開放する
「えっと・・・なぜそんなに睨んでるんです?」
振り返ると七乃や紀霊、美羽までもが俺を睨んでいた
「なぜあのようなことを?」
七乃の背後に般若が見える
「そうです・・・なぜですか?」
紀霊の背後にもおにが見える
「一刀?」
美羽も二人ほどじゃないが怒ってるようだ・・・
「それはだな・・・・」
「そうですか・・・なら仕方がないですね」
「そのような意図があったとは・・・」
「さすが一刀じゃな」
俺の説明でようやく怒りを納めてくれたが・・・
「いまさらだけど・・・俺は何をすればいいだ?」
雇ってもらったのはいいが何をすればいいのか検討が着かない
「そうですねぇ・・・とりあえずお嬢様の相手をお願いしますね」
「了解」
「それではお嬢様、私たちは政務がありますので・・・失礼します」
「うむ」
七乃と紀霊は一礼して部屋を出て行く
「のぉ一刀」
膝に乗せた美羽が振り返り俺を見上げながら
「わらわは死ぬのかや?」
問題発言をした
おまけ1
「・・・ねぇ桂花」
「はい、何でしょうか?華琳様」
「おにいちゃんどこいったの?」
「華琳様に兄などいるのですか?」
「義理だけど・・・いるわ」
「はぁ・・・華琳様がわからないとなると私ではどうすることも・・・」
「そう・・・はぁ・・・どこいったのかな北郷おにいちゃん」
「なぁ秋蘭」
「何だ?姉者」
「最近華琳様の様子がおかしいが・・何かあったのだろうか」
「うむ、私も気にはかけているのだが・・・理由すらわからぬのだ」
「「どうしたものか」」
おまけ2
「あれ、文ちゃん。どこいくの?」
「あ、斗詩。ちょっと袁術様のとこまでな」
「お使い?」
「う~ん・・・半分はそうかも」
「後半分は何なの?」
「私用かな、使ってた剣折れちまって」
「そっか・・・でも袁術様のところに行って直るの?」
「いや~・・行って見ないとわかんないんだけど・・・腕のいい鍛冶屋がいるらしくてな・・・」
「そうなんだ・・・あ、姫」
「いいしぇさん、斗詩さん。何をしてますの早く行きますわよ」
「行くってどこにですか?」
「美羽さんのところに決まってますわ、何でも新しい客将ができたとかなんとか」
「ええ!?たったそれだけのために行くんですか?」
「いけませんの?さぁいきますわよ」
おまけ3
「一技」
「はい、お兄ちゃんなんでしょうか?」
「次の休み予定あるか?」
「いえ、何もありませんが・・・」
「ならすこし付き合え」
「はい」
「のぉ七乃」
「はい、なんですお嬢様」
「一技と一刀・・・最近妙に仲良くないか?」
「そうですね・・・・男女なら仲いいのもわかりかねますが・・・あの子男ですよね?」
「うむ・・・一刀と同じものが着いておったぞ」
「もしかして一刀さんってそっちの方もいける人だとか・・・」
「うむ~」
『ぶるっ』
「どうしました?おにいちゃん」
「いや・・・何か変なことを言われたような・・・準備はいいか?」
「はい、大丈夫です」
「なら行くか」
「はい!」
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おまけでちょこちょこ出す予定の一技君
いつ袁術軍に登用しましょうか?