この都市は狂ってる
軍隊でも戦争をしてるわけでもないのに殺し合いが頻繁に行われてる
今までも殺しはあった・・・けどほとんどが警察に捕まるという状況だったのに・・・
ここでは警察すらいない
強いものは生き残り、弱いものは・・・・
「今日から高校生か・・・」
俺は北郷一刀、今年から聖フランチェスカ学園に進学する一般生徒だ
今はまだ・・・ね
「しっかし普通の学校だと思ったんだがな・・・」
俺が通う学校には奇妙な行いがある
通称『抗争』と呼ばれる半殺し合いの争いごと
事前のパンフレットにはすこししか書いてなかったが
「高校生で殺し合い・・・か」
進学してしまったものはしかたがないが、もっと前からわかっていたら受けたくはなかったとつくづく思う今日この頃だ
「やばっ!時間ねぇ!?」
ふと時計を見ると針が30分に指しかかろうとしていた
「飯・・・食ってる時間ないか」
急いで着替え、かばんを持ち誰もいない部屋に行ってきますと告げ
なんとか正門まで時間内に到着することができた
ぜぇ・・・ぜぇ・・・と息を整えていると周りの女子から黄色い声援が響き渡る
「きゃー!雪蓮様よ!朝にお目にかかれるなんてなんて運がいいのかしら」
「それだけじゃないわ、冥琳様も一緒よ~!」
キャーキャーと声を上げる女子の目線の先には呉寮の方角から歩いてくる薄桃色の美女と黒髪めがねの美女がいた
とわいえ、あれほどの美女なんぞ自分に関係あるわけでもないのでさっさと行ってくれないかと思っていると
別の方からも黄色い声が聞こえた
「きゃぁぁ!華琳様~!」
またか?と思いつつも一応確認するところが男の性というものか?
魏寮から金髪ツインテールの少女?に護衛のように傍らにいる美女の二人が・・・
そういえばさっき華琳様~!と野太い声も聞こえたが・・・・気のせいだよな
「朝から美女が5人もか・・・いや、一人は少女か・・・何かイベントでもあんのか?」
と独り言をしゃべっていると蜀寮からも黒髪の美少女が登校してきてたらしい
「愛紗さ~ん」やら「愛紗様~」などとまたも黄色い声が聞こえてきたが・・・
「何であいつらこうも歩くのが遅いんだ?」
そう、いくら美少女とはいえ、歩くのが遅いのだ
彼女たちが学校内に入ってからでも間に合うだろうと思っていたが時計を見ると既に始業の鐘が鳴る5分前
(まずい、初日から遅刻とかしゃれにならんぞ)
早く早くと思っていても彼女たちの歩みが早くなるわけでもない
「しかたがない・・・緊急事態だ」
群がる人たちを押しのけ彼女たちのいる空間に飛び出る
「あら?あなたは?」
薄桃の美女が話しかけたが構ってる余裕はない
「誰かしら?」
金髪ツインも俺に気づいたようだが・・・
かばんを左わきに抱え、ダッシュでその場を後にする
即効で上履きを履き替え一年の教室に駆け込む
荒い息で着席すると丁度鐘がなり、そのままHRに移行した
「やっほ~、一刀」
昼休みになり、昼飯をどうするか考えていると後ろから親しげに名前を呼ばれた
「何がやっほ~なんだ?祐(ゆう)」
「つれないな~・・・久しぶりに会った幼馴染に対してその反応は」
「幼馴染じゃないから、言うなら悪友だから」
「うわっ!ひっどい!一刀ってば僕のことそんな風に見てたの?ショックー」
「柄にもないこと言うな!んで?何しに来たんだ?」
「んも~・・・まぁいいか、何しにってお昼食べた?」
「いや、まだだが」
「なら一緒に食堂いこ?どうせ弁当持ってきてないでしょ」
「いいが・・・食堂の場所わかるのか?」
「そこは事前に調べてあるよっ。さっいこうか」
ぐいぐいと腕を引っ張られ祐と一緒に食堂に向かう
「なぁ、祐」
「何かな?一刀」
「ここって高校だよな?」
「そうだよ・・・あれ~?その年でもうボケたのかな?」
「ちげぇよ!つか、目の前のもの見てどうやって高校の食堂っていえんだよ!」
俺が驚いてるのがおかしいのではなくて、食堂自体がおかしいのだ
「一体ドコの高級ホテルだよ」
「あはは・・・高級料亭や中華もあるよ・・・どれたべる?」
「その前にな・・・一体どのくらいかかるんだ?」
「お金?」
「一体いくらかかるんだ?」
「えっと・・・あった」
祐が出したのは食堂に関するメモのようだが・・・
「えっとね・・・バイキング制で食べ放題だけど・・・」
「馬鹿見たく高いとかだろ・・・きっと」
「正解・・・事前申し込みで・・・月10万だって・・・あはは」
「払えるか!んなもん!」
「あ、でもあまり物で無料でご飯作っていいって書いてあるけど・・・どうする?作ろうか?」
「お前の飯まずいからやだ」
「ひどっ・・まぁ事実だけどね・・・ならって一刀!?」
うんうん唸ってる祐と放置して、無料スペースに足を運ぶ
「まぁ残り物っても結構使えるの残ってんだな~」
「酷いよ、一刀」
「まぁ怒るな・・・チャーハンでいいか?」
「いいよ?一刀が作ってくれるご飯おいしいもんね~」
「おだてても何もないぞ・・・ソコの席で待ってろ」
「は~い」
『ゴト』
「まぁ味の保障はしないぞ・・・見たこともない食材もあったからな」
「そうなんだ・・・では」
「「いただきます」」
「(もぐもぐ)おいしいよ・・・」
「おう、ありがとうよ・・・にしても」
「ん?」
「いや、あっちで飯食ってんのって金持ちってことだよな?」
「そうなるね~うらやましい」
「そうか?高級なのはうらやましいが毎日は簡便だな」
「まぁね~・・ところでさ」
「何だ?」
「一刀は部活何にしたの?」
「まだ決まってない」
「そっか・・・もしよかったら「あら貴方」ひゃっ!?だっ誰?」
「ん?誰だあんた」
「キサマ、華琳様に向かって無礼な!」
「姉者落ちついてくれ・・・すまない、姉が粗相を」
「んや、気にしないけど・・・えっと、君高校生?」
「あら?私のドコが高校生に見えないと?」
「あえていうなら背?」
「ふふふ、面白いこというのね・・・私は華琳。魏寮の寮長よ。覚えておきなさい」
「俺は一刀だ・・・んで、魏寮長が何のようだ?」
「単刀直入に言うわ、貴方私に仕えないかしら?」
「はぁ?」
「(ねぇ一刀、この人たち大丈夫かな?頭)」
「(だよなぁ・・・仕えろとか正気の沙汰じゃないぜ)」
「華琳様は魏寮に属して抗争に参加しないかと言っているのだが」
「あんたは?」
「私は秋蘭だ・・・どうだ?我らと共に魏で戦わないか?」
「あら、それは困るわ」
「えっと、あんたは?」
「私は雪蓮よ、一刀は呉で戦ってもらうんだから」
「ダメよ、彼は魏が貰い受けるわ」
「何言ってるのよ。彼は呉が・・・」
「いいえ、魏が・・・」
「あの~」
「ダメだキイテナイ・・・祐、時間大丈夫だっけ?」
「あー、ちょっちまずいかも・・いく?」
「ああ、そうだな・・・じゃぁな、秋蘭と秋蘭の姉貴」
「走らないとまずいかも」
「まじかよ!?」
「つかなんだったんだよ、昼のアレは・・・」
「北郷君」
「ん?なんすか?」
「えっと、北郷君に用があるって女の人が・・・」
「女?誰だろ・・・・」
「俺が北郷ですよって・・・誰もいねぇ~じゃん」
「おっかしいな・・・確かに黒髪の人がいたんだけどな・・・・」
「まぁいいか・・・そろそろ帰るか・・・じゃぁなアーシェ」
「はい、また明日です」
その後は何事もなく寮につき、地元に残してきた幼馴染とのメールを楽しんだ
おまけ
「あ、あのこのクラスに北郷という男性はおらぬか?」
「はい?いますけど・・・」
「なら、呼び出してくれないか」
「はい、わかりました」
「北郷君」
「ん?なんすか?」
「えっと、北郷君に用が在るって女の人が・・・」
「俺に用?また祐のやつからかって・・・」
「はいはい、俺が北郷ですよっと・・・いねぇじゃん」
「あれ?おっかしいな・・・」
「まぁいいや、俺は帰るよ。じゃぁな、アーシェ」
「はい、また明日です」
一刀が教室から出た後、物陰から音もなく出てきた先ほどの女
「見つけた・・・やはり私の目に狂いはなかった・・・」
「彼がいれば私たちは・・・・」
あとがき
シナリオ崩壊しても書きたいように書いてやる!
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記念すべき第一話ですね
物足りないかも