No.224956

真恋姫無双 天遣三雄録 第18話

yuukiさん

動き出す悲劇。
最強の敵は天子様?

2011-06-26 22:58:05 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:5317   閲覧ユーザー数:4243

始めに、主人公を始めとした登場人物の性格にズレがあるかもしれません。

なお、オリキャラ等の出演もあります。

 

 

そして、これは北郷一刀のハーレムルートではありません。

そういうものだと納得できる方のみ、ご観覧ください。

 

 

第18話 とても元気な皇帝陛下 by盧植

 

 

視点、劉弁

 

 

長安の一室で、劉弁は目を覚ました。

 

「朕は、、、何故、こんなところに?」

 

見慣れない天井。寝具もまた、いつも寝ていた豪勢な物ではなく普通の物。

 

「そうか。そうであったな。張譲達に乱暴を受け、その後、拾われたのであったな」

 

頭を小さく振り覚醒を促すと、全てを思い出した。

何進の死と共に始まった十常侍による暴政。それを止める為、天水に居た董卓へ勅命を出したこと。

 

「しかし、それがバレ。朕は張譲達に攫われた。ふっ、我がことながら無様なものよ」

 

思わず自傷の笑みが零れる。皇帝、天子、大仰な名ばかり響き渡って、実際は一人では部下の断罪も出来ぬしまつ。

まるで、彼とは正反対だった。北郷一刀とは、正反対な自分だった。

 

「天の御使い。詐欺師の類かと思っていたのだが、天の力は事実であったか。朕の様に名ばかりの虚勢という訳ではなかった」

 

床に入っていても聞こえてくる名声。紛れもなく、彼は人の上に立つ者だった。

 

「早く。帰って来ぬかの」

 

魘されながらだが、伝えることは確かに伝えた。なら、あと自分に出来ることは待っていることだけだろう。

 

力になりたいとは思う。しかし、彼なら大丈夫だろう。

そんなことを寝具の横に置かれた水の入った桶と布巾を見て思う。

優しく、汗を拭かれる感蝕を思い出すと思わず顔が赤くなった。

 

「ふふ、早く帰って来ぬか。朕を君付けで呼ぶなど。どういう刑罰を与えてやろうか」

 

そんな冗談を笑いながら言っていて、ふと、気が付く。

 

「てっ、あれ?何故、朕は顔を赤らめてなどいるのだ?」

 

考えて、

 

熟考して、

 

思考して、

 

気づかねばよかったと思うことに気づいてしまった。

 

「朕、、男じゃぞ!?なのになんで、北郷一刀のことを愛欲しておるのじゃ!?」

 

劉弁という名の少年は今までの人生で最大の衝撃を受けた。

ある意味、父である霊帝が死んだ時以上の衝撃だ。

思わず頭を抱える。

 

「え?え?なぜじゃ?なぜ!いや、か、勘違いじゃ。うん。勘違いに決まっておる!男が男に惚れることなどある筈ないのじゃ!?」

 

そう言い聞かせながら、桶と布巾に目をやる。“”彼が握っていた布巾に目をやる“”

 

かっ、と顔が赤くなった。

 

「嘘じゃああああああああああ!!」

 

大声を出してから、布団に思いっきり顔を突っ込んで、転げまわる。

 

洛陽の王宮から殆ど出たことのなかった純粋な少年は泣きたくなっていた。

男は女を愛するものだという常識しか知らなかった少年は、世界で一番の変態に自分がなった気がした。

涙が出てくる。

無論、世にはそういう需要もあることにはあり、別段少年だけがそう言う性癖だという訳ではない。

 

しかし、少年はそんなことは知らなかった。

 

「朕は、、変態じゃ。すまん、北郷一刀」

 

いつの間にか思い人となってしまった青年としても知って欲しくなどなかった。

だが、運命の悪戯か。劉弁の泣き声に、駆けこんできた知識豊富な老人がいた。

 

「劉弁陛下!お目ざめになられたのですか!!、、あぁ、何故お泣きに!?傷が痛むのですか?ならばすぐに医者を呼んで参りますぞ!」

 

「よい。盧植。朕は体が痛いのではない。心が、痛いのじゃ」

 

涙声でそういう劉弁に盧植は思う。何があったかは分からない。

しかし、痛むからだ以上に誰かの為に心を痛められるなど、なんと素晴らしいお方なのかと。

 

「この盧植!お力になれるのでしたら、何でもいたしますぞ!なにとぞ、この老体めをお使いください!」

 

平伏する盧植を見て、劉弁は泣きながらいう。

 

「ならば、聞きたいことがある」

 

「何でもお聞きくだされ!この盧植、伊達に教鞭を取っていた訳ではありませぬ」

 

「、、、男が男に惚れることはあるのかの?」

 

「、、、、、、は?」

 

盧植は思わず、礼に欠いた返事を返す。しかし、仕方がないでないか。

皇帝陛下に、少年にいきなり世界の暗黒街について泣き顔で聞かれたのだ。

普通に返せるほうが、どうかしている。

 

そして、口を開けて固まる盧植を見て、劉弁は泣きだす。

 

「やっぱり、朕がおかしいのじゃな!変なのじゃー!うわあああん。あんまりじゃー!馬鹿、ばかばかばか!!」

 

普段の口調からは考えられないほど、年相応に泣きわめきながら劉弁は布団の上で暴れまわる。

 

「へ、陛下!お気を確かに!落ちつきになられてください!」

 

「五月蠅い!馬鹿!阿呆!宦官にするぞ!男じゃなくなっちゃえ!」

 

完全に幼児化し始めた劉弁を見て、盧植はその知識を余すころなく使い悩んだ後、意を決して、叫んだ。

 

「劉弁陛下!しばし、そこでお待ちを!すぐに戻りまするううう!」

 

盧植は老人とは思えぬ脚力で部屋を飛び出し、言葉通りに即戻って来た。

 

「ぐすっ、、なんじゃ。それ」

 

劉弁は息を切らせた盧植が両手一杯にもつ本を見ながら言う。

 

「于吉殿の部屋から拝借して参った。やおい本でございまする」

 

、、、、、、駄目だ。こいつら。早く何とかしないと

 

「よいですか。劉弁陛下。これも!これも!これも!男子同士の恋愛を描いた作品」

 

「本当か、、、、、、ぴっつ、、は、裸の男同士が!?」

 

やおい本の挿絵を見た劉弁は顔を赤くし目を回す。

 

「男子が男子を愛することは、これ程までに世に広まっているのであります。逸脱して、陛下のみが変であるという訳ではありませぬ」

 

「な、なら。男が男を好きになるのは普通なのか?」

 

「はい。普通です」

 

盧植は嘘をついた。漢王朝に尽くす為に最低な大嘘を吐いた。

 

「そ、そうか。普通なのか。朕は安心したぞ。大義であった」

 

純粋な劉弁は信じちゃったよ。どうすんの?

 

「大体、北郷一刀も悪いのだ。純粋に優しくされたことのない朕にあのような真似をするから。惚れられても文句は言えまい」

 

「まことにおっしゃる通り。そう言えば、陛下。もうそろそろ、一刀殿が帰ってくるそうですよ」

 

「本当か!善し!出迎えに行くぞ!付いてまいれ!」

 

「お心のままに」

 

笑顔で駆けて行く劉弁と、それに付き従う盧植は部屋を出て行った。

純粋な少年が暗黒街の皇帝になってしまったことを、一刀はまだ知らない。

 

 

 

視点、一刀

 

 

「うわあああああああああああああ!!!!」

 

俺はいきなり、街中で地面を転げまわっていた。

 

「あ~、一刀。どうしたん?というか、止めい!一緒に居るウチらが恥ずかしいわ!」

 

「??」

 

霞は周りの視線を気にしながら俺を立ち上がらせる。

恋は首を傾げていた。リスみたいだ。

 

「はあ、一刀。何かあったんか?というか、はよ、行くで。張譲に逃げられでもしたら目も当てられんわ」

 

「、、、ん」

 

董卓。いや、月との会談から数日。俺達は長安に戻ってきて居た。

なんでかといえば、于吉の予想ではここに全ての元凶である張譲がいるからだそうだ。

なぜそんなことが分かったのかは知らない。しかし、于吉の事は信じているので。

俺達は今、長安の外れにある暗くじめじめした小屋へと向かっていた。

空を見上げると、またしても寒気がした。

 

「うわあああああああああああああああああ!!!!って、ぎゃあ!」

 

「、、、、いい加減にしなや」

 

目の前に薙刀が振り下ろされる。超薙刀だ。

 

「ごめんなさい」

 

「はぁ。で、どうしたん?」

 

「いや、さ。なんかよく分かんないけど勅命クラスの回避不能フラグで、俺の貞操が危なくなった予感がしたんだ」

 

「言ってる意味がわからんわ」

 

震える俺。霞は呆れていた。多分、カタカナが通じなかったんだと思う。

いや、通じていても意味不明か。自己反省。

 

「、、って、ん?」

 

「、、、、、、、なでなで」

 

反省していると恋に効果音付きで撫でられていた。

背は俺の方が高いから、少し背伸びしながら撫でている。

 

「ああもう!可愛いなぁ。恋ちゃんは!心配してくれたのか?嬉しいぞ!うりうり」

 

「、、、、、、くすぐったい」

 

可愛かったから、お返しに撫でてあげた。くすぐったそうに首を振って抵抗される。

犬みたいな奴だ。試しに言ってみた。

 

「お手」

 

「ん」

 

掌に右手が差し出された。なんて素直な子なんだろう。

 

「お座り」

 

「ん」

 

恋はその場に座り込む。ちなみに体育座りだ。

 

「お回り」

 

恋はくるっと一回転。よし、次が最終関門だ。

 

「ちんちん」

 

「?」

 

「恋に何させようとしてんねん!ごらぁ!」

 

「ごはぁ!」

 

薙刀の柄が鳩尾に容赦なく叩き込まれた。

少し前に和睦したばかりの軍の君主を柄で殴り飛ばす武人が居た。

信じられない。

 

「国際問題だぞ!次はこっちから宣戦布告してやろうか!あぁんっ!」

 

「別にええけど。九分九里ウチらの勝ちだと思うで?」

 

「、、ん」

 

「ですよね~」

 

大体さ、つい最近出来た軍が呂布やら張遼やらが率いる軍に勝てる訳ないじゃん。

 

「呂布に陳宮に張遼に華雄に賈詡を擁する董卓軍て、なによ?せこ過ぎねえかな?完全にチートだろ。天下なんて簡単に取れちゃうんじゃないの?」

 

「??、、、どうかした?」

 

「いや。ちょっと月はずるいな~とは思ってただけだから、気にするな。ほら、ふざけてる内に着いたぞ」

 

「ふざけてたのは一刀やろ」

 

霞はため息をつきながら言う。ちなみに、最初は立場上うんたらかんたらで敬語を使われていたのだが、ここに来る道中で尊敬も何も吹っ飛んでしまったらしい。

俺、何かしたかな?何時も通りだった筈だけど?

 

「じゃあ、何時も問題がある」

 

うお!心を読まれた。流石は呂布。最強の武人は心まで読めちゃうのか?

見るだけで攻撃の軌道が先読み出来るのか!?写輪眼じゃん!!

 

「標準装備。オプションで点穴も見える目が付く。お得?」

 

「何だ。ただの電波少女か。やれやれだぜ。、、、って、どんだけチートだよ!しかもなんで白眼まで知ってんの!?カタカナ使っちゃってるし!実は恋は俺と一緒で未来から来ただろ!」

 

「うん。今という名の未来からきた」

 

「カッコイイーー!!」

 

恋のあまりの格好よさに頭を抱えて叫んでしまった。

傍から見れば馬鹿丸出しだった。

 

「、、、、、なんか、ウチ、もう疲れた」

 

 

 

 

そんなことをした後。俺達は長安のジメジメした小屋に着いたのだが。

 

「、、、誰も、、いない」

 

「だな。おいおい、勘弁してくれよ。霞。お前がいつまでも膝抱えて道の隅で凹んでた所為だぞ。まったく、何に疲れたのか知らないけど。どうしてくれんだよ。張譲に逃げられちゃったぞ?」

 

「なあ、一刀。ウチ一回、ほんまにキレていいかな?」

 

「ふっ、、止めておけよ。死人が出るぜ?」

 

震える声でそう言う霞に俺はそう言い笑みを返す。

 

「へぇ、、、、誰が死ぬんや?」

 

「俺だよ」

 

「お前かい!!」

 

凄まじい速度のツッコミが後頭部に直撃したのであった。

霞の呆れた顔がチカチカする視界に映る。まあ、作戦は成功したようだった。

 

 

 

視点 董卓軍

 

 

「おそらく。などというやり取りが有り、一刀君達は張譲を取り逃がすでしょう。ですので、ここに居ても無駄ですよ。早々に天水にお戻りすることをお勧めします」

 

長安にある城の城門の前では、既に強硬的に撤退の準備を進められた董卓軍と、追い出すように立ちはだかる北郷軍の姿が有った。

 

「なっ、ちょっと待ちなさいよ!それって、わざと張譲を取り逃がすってこと?そんなことして何になるのよ!それに、洛陽じゃなくて天水に引き返せってどういうことなのよ!!」

 

「我々が洛陽を治めるということですよ。それについては劉弁陛下にも認めて頂きました。妹の出した勅命は解除だそうです。よかったですね」

 

「なっ、、」

 

有無を言わせぬ于吉の態度と、頷く劉弁の姿に賈詡はたじろぐ。

訳が分からなかった。長安を訪れ、恋と霞が張譲を捕えに行くのにあの男が付いて行ったと思ったら。

突如、即刻の退去と現在治める洛陽ではなく天水に帰るように言われたのだ。

どういうことなのか、理解など出来る筈がなかった。

 

「于吉さん。貴方達が洛陽を支配するということですか?」

 

月は前に出て毅然とした態度で問う。

確かに、突如としての董卓軍の洛陽からの退去を命ずるのは自分達が支配する為としか思えなかった。

 

「そう思われるのならば、そうなのでしょう」

 

于吉はそっけなく言った。

 

「それは、一刀さんが望んだことですか?」

 

「ええ」

 

「嘘です」

 

「なぜ、そう思うのです?」

 

「あの人が欲望におぼれるとは思えません。もし、本当に洛陽を手中に収めることが一刀さんの意思なら、きっと何か理由があるのではないですか?」

 

于吉は首を振って否定したが、月は真っ直ぐと于吉の目だけを見続けていた。睨み続けていた。

どれ程の時間、月に睨まれ続けていたのだろう。遂に于吉は折れた。

 

「はぁ。わかりました。確かに理由と呼べるものはあります。いいですか、信じるか信じないかは貴方がたに任せますが。このまま、董卓という人物が洛陽に居座り続ければ。何れ、貴方は多くの者に命を狙われるのですよ」

 

天の知識。歴史に記された大事件。それを避ける為、一刀は于吉に頼んでいたのだ。

 

――――――この少女達を洛陽に帰すな―――――――

 

ただ一言、命じていた。

 

無論、この少女が実史通りに暴政を行うとは思えない。

しかし、乱世の幕開けを告げるあの大事件が起こらないとも思えない。

ならば、この少女を救うには今しか無かった。

 

『関係を深めている時間は無い』

『関係などなくても救わなくちゃいけない』

 

「つまり、一刀さんが私の身代わりになるということですか?」

 

月は于吉の着る制服を掴みながら聞いた。目には涙が浮かんでいた。

色々なことがわからなかった。けれど、彼が自分の為に身代わりになろうとしているということだけは理解できた。

 

「どうして、そこまでしてくれるんですか?」

 

―――――どうして、そこまで―――――

 

それはこの場に居る全員が思うことだった。つい、さっき会ったばかりだというのに何故自分のことを心配してくれるのか?

 

月は考える。

彼が心配してくれることは嬉しい。けど、それは彼が身代わりになって嬉しいってことで。

それは嬉しくもなくて。嬉しくないってことは心配なんてして欲しくないってことで。

つまりは心配してくれても嬉しくなくて。でもそれは嘘で。

 

結局。訳が分からなかった。訳が分からないけど、涙が出てきた。

 

「、、、説明など出来ませんよ。昔から、一刀君はそうなのです。ふざけているのです。大して、親しくも無い少女を救いたいと思ってしまうほどにね」

 

月は、もう何も言えなかった。

 

「さあ、天水にお引きを。、、、、はぁ、賈詡。貴方が軍を率いて行きなさい。董卓はどうも、無理なようです。貴方なら、どうするのが一番善いか理解出来るでしょう?」

 

「ええ、わかってるわよ。華雄、月を連れて行って。ボクは軍を纏めてくるから」

 

「し、しかし。董卓様が納得しておられないのなら「月を守るためよ!」っっ、、わかった」

 

華雄は無言になり俯く月を連れ、去っていく。

 

「じゃあ、ボク達も行くわ。あの馬鹿に御礼だけは言っておいて頂戴」

 

「はい。わかりました」

 

「それと劉弁様を送るのに洛陽に少しだけ寄るから。荷物も取りに行かなきゃいけないし」

 

「ええ、出来るだけ早くお立ち去りを。あなた方が立ち去った後、私達は洛陽に入ります」

 

「わかってるわよ。、、、、月を守る為なら、アンタ達だって利用してやるから」

 

賈詡は鋭い目で最後にそう言うと、董卓軍を率いて去っていった。

 

 

 

 

去っていく董卓軍を、いつの間にか城に戻り城壁の上に居た一刀は見送っていた。

 

「いいのか、北郷。本当にこれで。なぜ、お前が董卓などの身代わりになる。納得も理解も出来んぞ。どうしてこんなことをした」

 

「さあ?どうしてだろうな。俺にもよく分かんないよ。どうして俺、知り合ったばっかりの女の子を救おうとしてるんだ?たった一人の女の子を救うことに理由なんていらないのかな?まずはその幻想をぶち殺すのかな?」

 

「俺は、真面目に聞いてんだ。、、、下手打てば、死ぬかもしんねえんだぞ」

 

左慈は何時もとは違う声色で吐き出すように呟く。

久しぶりだった。左慈が俺に怒ってる姿を見たのは。

 

俺は右腕を空に掲げながら、見つめる。月の頭を撫でた右腕。

 

何故だかは分からない。理解も出来ない。けれど、あの時。天幕の中で頭を撫でた時。

懐かしいと思った。何処か遠く、別の何時かに、あの頭を撫でたことがある気がした。

 

「次は、守らなきゃって思ったんだよ。手遅れになる前に、あの子が、泣くことも忘れてしまう前に、救わなきゃいけない気がしたんだ」

 

「、、、意味が不明だ」

 

「だな」

 

思わず笑う。自分を笑う。けど、救いたかった。

笑うほどふざけていても、何故があの少女を救いたかった。

どの世界でも、どんな世界でも本当の意味で救えなかった気がするあの子を。

 

「あの子に、乱世なんて似合わない」

 

空にそう、呟いた。

 

 

       後書き

 

もういい、テストなんて知らん。

と、もう開き直ります。やれるだけのことはやった。

 

そういうわけで、更新です。

遂に最強の敵?が目を覚ました。一刀は逃げ切ることができるのか!

劉弁君のイメージは分かる人には分かる。あの、男の娘です。

 

そして始まる。大陸を揺るがす大戦が!

 

居るのに気づかれないのではなく、居ないのに気づかれないくらい地味に更新して行きます。

 

それでは、また次回。

 

 

ドロン

 

 

テスト、消えないかな。

 

 

 


 
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