No.218804

真・恋姫無双 花天に響く想奏譚 プロローグ 2

華狼さん

ようやく主人公登場。 …そしてアレも。
5/26、本文修正。

2011-05-26 03:53:32 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2990   閲覧ユーザー数:2354

 読まれる方は前話に目を通してからどうぞ。色々オリジナルですので。

 って言っても主人公は不変です。

 <どこかの誰かのプロローグ 2>

 

 彼女は、他人には無い力を持っていた。 

 事実、彼女は常に周囲の人に慕われて、可愛がられていた。無条件に信用できる、と思わせる「なにか」が有ったからだろう。

 

 しかし彼女の力はそれではなかった。 

 

 物心付いた頃に母親の前でその力が初めて顕現したとき。彼女は嬉しかった。でも母親はその時、幼い彼女に言い聞かせた。人の前で見せてはいけない、と。

 

 

 

 その後。母親もその力を受け入れて、そうと分からないようにその力を使う事を認めてくれた。 

 そして旅立つとき。彼女は母親と約束した。

 

 心から信じられる人たちにだけ自分の力を明かす、と。

 

 そして彼女は心に決めた。

 

 自分のこの力で、人を助けることを。  

 <どこかの主人公のプロローグ>

 夜。朧に霞む月の下、東京は浅草のとある日本家屋。道場もあるという相応に広い敷地の中の、これまた広い平屋 建ての一郭。畳敷きの部屋には、布団に横たわる一人の少年…とは言っても17ともなると青年とすべきか。モラトリアム。…、その枕元には両親が神妙に、悲しげに座している。

 更に、今は閉じている襖の先の長い廊下にも二人。一人は仙人のような白い髭と、既に80を超える歳にして未だ密度のある長い白髪を束ねた、大柄で背筋の伸びた筋肉質な身体の作務衣を着た、老人こと「北郷 不二」 (ほくごう ふじ)

 そしてもう一人は、…えっと、その、…なんというか、…言いたくないけどあえて言うなら、

 

 「だぁぁぁぁぁぁぁれが正直書くどころか存在するのも嫌な想像するだけで頭が思考を放棄するぐらいのモミアゲ三つ編みのテカテカ筋肉ダルマですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」 

 

 いや待て!地の文に反応するないくら特異な存在だからって!

 

 「…、どうした?」

 いきなりあさっての方向に顔を向けて、この次元のものとは思えない表情を作ったソレに、不二は「?」という表情を見せる。

 「いえなんでもないのよ。ちょっと失礼な作者を叱っただけよん。」

 

 因みに、先の絶叫は不二には聞こえてない。聞こえる人には聞こえるのです。 ね。

 

 …ともかくそんなのが、しかもピンクの紐パン一枚で前記の老人と夜の廊下に立っているのはもうシュールを ぶっちぎって地球を一秒で七周半、である。

 

 「まぁとにかく。…もうそろそろだけど、いいのねん?」

 急に神妙な顔になる漢女(と、言うらしい。読みはオトメってふざけんな)。

 「…わしもあやつらも、とうの昔に腹は括っておる。…筈、なのだがな。後悔ばかりが続いておる。」

 静かに、不二は言葉をつむぐ。

 「己で決めたこと故、管理者であるおぬしたちに怨みは無いが。…この世界は妻には合わず、そして孫もそれを受け継ぎもういくばくも無い。…怨むべきは己自身、よ。」

 

 漢女曰く。不二の妻は大気の変化に適応できずに肺が弱り逝去、その孫も「違い」を隔世遺伝的に受け継ぎ、体内にバグとでもいうべき毒素が発生・蓄積、それまでは何も異常は無かったが、一定量を超えた時点から加速度的に筋繊維が弱っていき、

 筋ジストロフィーのようになって現在に至る。

 「こんなケースは前例が無くてねん。…つらい、かしら?」

 

 聞かされた話によると。健全な体なら戻って来ることが出来るが。 今回のように「調整」が施される場合、

 

 決して戻ってこられない。

 

 しかし。

 

 「…このままではいずれ死ぬと言うなら。しかし向こうに行くことで生き続けることが出来ると言うなら。その手で人を救えるなら。…娘も婿も言っておった。

 

 二度と会えずともかまわん、とな。」

 

 

 「…わかったわ。」

 

 そして二人も部屋に入った。 

 <プロローグのエピローグ>

 不二は一人、庭の池のほとりに立っていた。水面には、いつの間にか晴れた夜空に光る満月が映っている。それに気づいて不二は空を仰ぐ。

 

 「…心身共によく育ってくれた。」

 

 夜風が白髪をなでていく。

 

 「まさかわしと同じ事になると思っては無かったが。…人を救うのならばどの世界でも同じことよ。」

 

 その風が一瞬凪いだ時。

 

 

 「…さらばじゃ、…一刀。」

 

 

 涙が一筋、頬を伝っていった。

 あとがき

 

 重い。そう思った人は挙手。一番乗りは作者自身ですのであしからず。

 

 私の文はもうシリアスなのかギャグなのか私自身が分からないというカオスらしいです。

 

 

 さてやっと主人公が出ましたがこれ出たって言っていいのかどうか。少なくとも今回の主役は一刀の祖父であり師匠でもある北郷不二、ですね。…漢女?なにそれおいしいの?まずそう。(こうやって使うのでしょうか?)

 正直今まで書いたプロローグの話は書かなくてもいい、でも理解しておいてほしい背景なのでなんとなく理解していてくれればこれ幸い。

 

 そしてどこの勢力に付くかなんとなく分かったと思いますが。もう一つヒントを。

 

 この話のテーマの一つが「医は仁術」です。

 

 

 次回からやっっっと本編です。…別に待ってないとか言わないでください。いくら本当のことでも。

 

 ではこのへんで。

 

 最後に。読んでくれている人、そしてこれから読んでくれる人たちに感謝。

 

 

 

 PS 私はテイルズシリーズが好きです。主人公戦ってヒロインが回復。

 

 

 漢女からのPS「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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