No.196788

花蓮✝無双 45時間目 (お迎え…)

出張から帰ってきたぞ~
でもまた近いうちに高山に出張だ~!!



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2011-01-19 21:48:05 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2847   閲覧ユーザー数:2479

軍議を開催した翌日蓮華は魏の首都許昌に向かって馬を走らせた。

今回の南蛮制圧の総大将である蓮華は本来準備等をしなければいけないのだが他の者に任せたのだった。

許昌に向かったのは花蓮を迎えに行くためだけではなく迷惑をかけたお詫びと今後の方針を伝える為であった為他の者に任せたのである。

到着した蓮華はすぐに華琳のもとに向かう為城に行った。

そして華琳と面会した蓮華は当初の予定通り今後の方向性とお詫びを伝えた。

 

「まったく…喧嘩するにしても時期を考えなさいよ」

「華琳…御免なさい」

 

お詫びを聞いた華琳は呆れながら言った。

蓮華はただ謝らざるおえなかった。

 

「まあいいけど…花蓮は可愛いし、皆好きだからこれからも預かってあげるわよ」

「ありがとう…ところで花蓮は?」

 

話を終え花蓮を引き取ろうとしたが城内にはいなかった。

 

「この時間だと確か街に行ってるんじゃなかったかしら」

「そう…みんなも一緒なの」

「確かそのはずよ…それにしてもあの二人のおかげでだいぶ助かったわよ」

 

その頃華琳の言う通り春蘭を除く皆は街に来ていた。

しかし遊ぶ為に来たわけではなかった。

 

「今日の依頼は確か…あのお店ですね」

 

店の前に来て焔耶がそう言った。

店の名前は『EV○博●』…もとい『暗黒一家』という店の前にいた

 

「そうですわね…焔耶さん,花蓮ちゃんいいですか」

「ああ…いつでも」「は~い♪」

「2人とも頼んだわよ…」

「ええ」「はい」

 

そう言うと桂花を残し麗羽を先頭に花蓮,月,焔耶の4人はその店に入ってった。

 

(それにしてもこの店桂花さん達が言う通り大分締め回っていますわね)

 

麗羽は店内を見てそう感じた。

事実、客はある程度入っていたがドル箱が全然積んでいなかった。

 

「それにしても此処はとてもうるさい所だな…花蓮大丈夫か?」

「うん、へ~き♪」

 

焔耶たちの雑談を気にせず麗羽は空いる台を真剣な目で見て回った。

 

(この台ですわ)

 

とりあえず激甘とはいかないがそれなりにいい台を見つけた。

 

「月さん…この台を御願いします」

「はい」

 

月にさっき見つけた台を渡した。

 

(後2台ですわね…)

 

そう思い再び真剣に台を選び始めた。

 

(この台激甘ですわ…両サイドも甘い感じですし)

 

いい台を見つけた。

その時ふと思った。

 

「焔耶さん…確かこんなお店に来るの初めてですわよね」

「はい…」

 

焔耶の事だった。

案の定焔耶は初めてだった。

 

「でしたら隣で私もやりますので教えましょう」

「お…御願いします」

「あと花蓮ちゃんは、私の膝に座りましょうか」

「は~い」

 

そう言うと激甘台を麗羽がその隣に焔耶が座った。

そして麗羽のレクチャーが始まった。

 

「まずはお金をここに入れます」

「ああ…って何か出たぞ」

「ええ…これはその銀の玉を使って遊ぶのですから」

「そうか…」

「玉はちゃんと上皿に入ってますわね」

「はい…」

 

焔耶は麗羽のレクチャー通り銀玉を上皿に乗せた。

 

「それで…この取っ手を回すと玉が出ますわ…このように」

「なるほど…でもどうやって遊ぶのですか?」

「ええ…この台はですねこの門みたいな所に玉を通過させます。そしたら上部の役物が動きますからそれに玉を入れます」

 

麗羽は説明しながら打ち始めた。

 

「そして玉が入ったら…あそこの穴に入るかどうか…」

 

そう言うとVと書かれた穴に銀玉が入って行った。

 

「このように穴に入ったら下の扉が開きますわ…そしたら開いた扉にめがけて玉を入れるのです」

 

そう言うとあっという間にドル箱を入り切れないほどの銀玉が出てきた。

 

「れいはおねえちゃんすご~い♪」

「そしたら玉が増えますわ…わかりました?」

「はい…やってみます」

 

焔耶は麗羽のレクチャー通りに打ち始めた。

するとすぐに大当たりを引いた。

 

「麗羽さん、やりました」

「そうですわね」

 

そう言いながら麗羽たちは打ち続けた。

 

(もうそろそろですわね)

 

1時間経過した頃には麗羽の打っているところにはドル箱の山ができていた。

箱数で言うと25箱。

そして麗羽は不意に声をかけた。

 

「花蓮ちゃん…」

「は~い♪」

 

花蓮は声をかけられたら麗羽の膝から降りどこかに歩いて行った。

花蓮がどこかに行って数分後ある者が麗羽に声をかけた。

 

「よく出てますね~お嬢さん方」

「それほどでもありませんわ」

「ですが…少し出すぎではありませんか~?」

「いえいえ…たまたまですわ」

 

そう言いながら麗羽は声の方を振り向いた。

 

「スイマセンが台の点検をしたいので退いて欲しいのですが?」

 

店員らしき男はそう言った。

後ろには体つきの良い男が数人いた。

 

「素直に退いて頂けたら今出ている出玉は没収しません。もし退いてもらえない時は…ね」

 

そう言うと男たちは麗羽に詰め寄った。

 

「貴様!!」

 

隣で打っていた焔耶はその男たちを睨みつけようとした。

しかし麗羽に止められた。

 

「落ち着くのですわ焔耶さん」

「しか…」

「いいから」

 

麗羽にしてみれば予想範囲内だった為落ち着いていた。

 

「魏ではこんな横暴が許されるのですか…」

「いえいえ…横暴とは人聞きの悪い」

「火ではこんな事無かった筈ですわ」

 

店員は麗羽が席を立たないのでとうとう切れてしまった。

 

「御託はいい!!退くのか退かないのかどっちだ!!」

「退かないですわ」

「そうか…お前らやっちまえ」

 

そう言った瞬間後ろにいた男たちが一斉に麗羽に殴りかかろうとした。

 

しかし麗羽は少し頬笑みながら店中に聞こえるように言った。

 

「と言っていますがどうされます……春蘭さん」

 

するといつの間にか春蘭と沙和,真桜が麗羽の打っているシマの近くまで来ていた。

 

「「「「な!!」」」」

「「げ…」」

 

男たちは驚いたが同じように麗羽と焔耶も驚いた。

予定ではいるはずもない人がそこにいたからである。

 

「もちろん詰め所で話を聞くとしよう…真桜,沙和,」

「この糞虫ども!!とっとと縛につけなの」

「てんちょ~、おるんやろ~」

「は…はい」

「すまんけど一緒についてきてや~」

「わ…わかりました」

 

警備隊の隊長格である沙和,真桜は手際よく男たちを縛につかせた。

一方麗羽と焔耶はこれから自分の身に起こることを考え焦っていた。

 

「麗羽,焔耶…これはどういう事~?」

「そ…それは」

「あの…その…」

 

蓮華は花蓮を抱きながら二人に絶対零度の頬笑みを浮かべながら問い詰めようとした。

麗羽達はどうすることもできなかった。

今回の騒動は華琳たちにお願いされてやったことだったのだ。

最近パチンコ店で出玉の多い客に対する店側の嫌がらせ,妖術を駆使した設定変更などが横行していた。

華琳たちはどうにかしようと努力はしたものの現場を押さえることができなかった。

その為華琳たちは麗羽の元パチプロとしての実力を見込んで頼んだのであった。

蓮華もそのことを聞いていた為ワザと微笑みながら詰め寄ったのだった。

 

「な~んて冗談よ。華琳から話は聞いてるわ…お疲れ様」

「もう蓮華さんも人が悪いですわよ」

「え…冗談…」

 

冗談と知り2人は安心した。

 

「れいはおねえちゃんすご~い♪」

「とりあえず換金してからお話しましょう」

 

そして麗羽たちは換金して店を後にした。

その後城に戻り軍議で決定したことを4人に伝えた。

 

「なるほど…わかりましたわ」

「よかったな花蓮」

「うん♪」

「それで出発はいつですか」

「う~ん…明日にはここを出るわ」

「わかりました」「へぅ~」「は!」

 

そして翌日蓮華は華琳たちにお礼を言って麗羽達と共に火の首都成都に帰還した。

 

つづく


 
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