ーSIDE義之ー
「さてと、今日の晩飯は何にするかな。」
冷蔵庫の中を眺めながら、今晩の献立を思案する。
今日は、珍しくさくらさんが早く帰っているから、さくらさんの好きなものにしてあげたい。
さくらさんの好きなものは、ハンバーグ・オムライス・カレーetcこど・・・・・
もとい、誰でも好きそうな王道のものばっかりだ。
しかし、この冷蔵庫の内容なら・・・・・ハンバーグにしますか。
献立が決まったところで、材料を取り出し、下準備を始める。
ある程度の準備が進むと、
ーピンポーンー
と玄関から音がした。
この時間帯なら、滅多に聞かない音なので、少し驚いた。
なぜなら、由夢や音姉なら呼び鈴を鳴らさずに入ってくるし、郵便物にしても時間が微妙だ。
まあ、いずれにせよ誰かが用事があって訪れているわけだから、出ないわけにはいかない。
そこで、
「さくらさん。すいませんけど、でてくれますか?」
さくらさんに出てもらうことにした。
こたつでまったりしているところ、申し訳ない気持ちがするが、生憎こちらも手が離せないため
しかたがない。
ーピンポーンー
再び玄関からの音色が届いた。
その直後、さくらさんの嬉しそうな声が聞こえた。
なにを言っているのかは、分からなかったが、とにかく嬉しそうだ。
ガラガラと玄関に閉まる音がしたので、作業を一時中断し、居間に顔を出す。
「さくらさん、なにがあったんですk・・・・・」
ふと足音が聞こえ、さくらさんが入って来るであろう居間の入り口を振り返ると、
そこには、なぜかさくらさんをおぶっている幼馴染が居た。
「「「こんばんは~」」」
そして、タイミングが良いのか悪いのか、お隣の朝倉家三人組が来てしまった。
ーSIDE OUTー
さて、今の状況を確認しよう。
背中には、母親のさくらさん。
目の前には、昔と変わらない義之。
後ろには、大きなリボンを付けている音姉と、お団子の由夢。
そして、朝倉姉妹の母・由姫さんがいて、さくらさん以外は目が点になっている。
「えと、六斗だよな・・・?」
と恐る恐る義之が確認してくる。
「うーん、俺以外に芳乃六斗て言う奴がいなければ、必然的に俺だけど?」
と冗談交じりに返答する。
「ほ、本当に六斗くん(りっくん)なの?」
「本当も何も、こうして帰ってきたじゃないですか。」
二度目は由姫さんと音姉が同時に聞いてきた。同じ質問に、少しため息交じりの返答をする。
「本当に、本当に六斗さんなの?」
お前もかブ○ータス。三度目の質問で少々不機嫌になる。
「だーかーらー、本当に本島から帰ってきたんだってば!!!!」
何故か質問がループしそうな予感がしたので、少し強い口調で返答した。
そして
ドンッと、先程玄関で受けた衝撃が襲ってきた。
手前に居た由夢が、抱きついてきた。
「し・・ん・・・ぱい、したんだからね・・・」
ズキューン
(少し涙目+上目使い)×至近距離×由夢補正で俺のライフポイントは、一撃でゼロになった!!
由夢ちゃん恐ろしい娘!!
なんて考えるまで0.05秒。
そして、体勢を立て直すまで1.43秒。
コラ、そこ、中途半端な秒数とかい・わ・な・い・の。
「本当に心配したんだからね。」
「そうそう、急に居なくなるから驚いたんだから。」
音姉と由姫さん。こちらも、涙目になって言ってくる。
ああ、本当に心配させていたんだな、としみじみ思う。
それに対して
「みんな、ただいま!」
と、精一杯の笑顔で返した。
そしたら、みんなも
「「「「「お帰りなさい、((六斗くん))(六斗)(りっくん)(六斗さん)」」」」」
と笑顔で返してくれたのだった。
はいっ、FESです!
プロローグならびに第1話を閲覧してくださった方々、本当にありがとうございますm(_)m
TINAMIの恋姫環境の風にめげずに、D.C.Ⅱを更新してまいりますので、よろしくお願いします!
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遅くなりましたが、2話目更新です。
第一話の閲覧数が100人超えました!
拙い文章ですが、読んでいただき、ありがとうございます!