No.184296

黒猫と契約の証し

tanakaさん

黒猫シリーズのタイトルが何やら、某ハリー・ポッター的な感じがしますが、きっと気のせいです。
そして、原作7卷読んで思ったのが、『黒猫は俺の嫁だ!』という事でしたね。

2010-11-13 18:21:17 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1901   閲覧ユーザー数:1756

「先輩には首輪が必要だと思うの」

「……黒猫さんよ。お前はいきなり、何訳の分からん事を言っているんだ?」

「私は筋の通った事しか言っていないわ」

「全然通って無いからなっ!」

「何故? 先輩には首輪が必要。それだけで全部理解出来るでしょう?」

 首輪を付けて他の女達に、先輩は私だけの物だと示さないといけないから。

 そうしないと、他の女達が先輩にちょっかいを出してくるじゃない。

 先輩は私の物なのよ。

 だから――

 

「先輩には首輪を付けて、契約の証しを立ててもらわないといけないわ」

「契約って、何の契約だよ?」

「……それは、先輩が私だけの物になるという契約よ」

 そして、どこまでも私を愛してくれるという契約。

「それは、かなりアグレッシブな告白だな。おい」

「そうかしら?」

 私はそうは思わないのだけれど。

 だって、ちゃんと繋いでいないと、先輩はすぐにどこかに行くでしょ?

 だから、そのために首輪が必要なのよ。

「てか、首輪じゃないとダメなのか?」

「……何か他にいい方法があるの?」

 見える証を立てられるの?

「あーその……指輪とかじゃダメなのか?」

「指輪ですって?」

「ああ。さすがに首輪は社会的にマズイからな。指輪なら何の問題も無いだろ」

「……それも、そうね」

 指輪という選択は、先輩にしては悪くないチョイスだわ。

「つーか、普通は最初に思い浮かぶもんじゃねぇのか?」

「……普通じゃなくて悪かったわね」

 あなたを離したくない気持ちでいっぱいだったんだから、仕方が無いでしょ。

 

「じゃ、指輪を買いに行くか」

「ええ」

 そして、指輪と共に私と契約をするのよ。

 

 これからも先、私と共に過ごすと。

 


 
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