No.183298

軍師†無双 ~策がなかなか決まらない~ その5

孫策無双、始めました。

2010-11-08 01:14:02 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:10719   閲覧ユーザー数:8071

 

 

 

皆さんこんにちは。

 

 

朱里です。

 

 

ちょっぴりはわわな女の子です♪

 

 

ちなみにお勉強は得意です。

 

 

あちらのお勉強も日々頑張っています。

 

 

そんな私に、ご主人様と呼べる方が出来ました。

 

 

その方は大陸を平和に導くと言われている天の御遣い、北郷一刀様です。

 

 

ご主人様はとてもお優しい方です。

 

 

私が献策をすると頭を撫でてくれます。

 

 

最初は恥ずかしかったんですけど、今ではそれが楽しみになっています。

 

 

でも最近、ご主人様を見ていると胸がはわわ~んってなります。

 

 

「お~い朱里、これってどういう意味か教えてくれないか?」

 

 

このように喋りかけられると、ドキドキしちゃいます。

 

 

「もしも~し!」

 

 

この気持ちは何なのでしょうか?

 

 

「朱里!」

「はわ!? も、申し訳ありませんご主人様」

 

 

いけないいけない。今は仕事に集中しなくちゃ。

 

 

「これはですね――――」

 

 

こうしてご主人様を支えるのが私の仕事です。

 

 

あと、最近雛里ちゃんが黒いです。

 

 

 

 

一刀たちが勝利した次の日。

 

 

一刀は改めて黄巾党討伐の義勇兵を募った。

 

 

すると千人ほどの人が集まってくれたのである。

 

 

そしてその兵を連れて一刀たちは街を出た。

 

 

兵站は街の人たちが支援してくれたので問題はなかった。

 

 

一刀たちは必ず平和にすると改めて胸に誓った。

 

 

立ち上がったばかりの弱小勢力である北郷軍。

 

 

当然強大な敵と戦えるわけがなかった。

 

 

初めは小さな賊を討伐し、被害を抑え、徐々に勢力を拡大していった。

 

 

その勢力は旗揚げから三ヶ月ほどで一万に達していた。

 

 

この急成長の陰には軍師たちの力が大きく働いていた。

 

 

一刀の名は大陸中に知らない人はいないというくらい広まっていた。

 

 

軍師たちの策だった。

 

 

そのため効率よく義勇兵を集めることが出来たのである。

 

 

 

 

一刀たちは荊州北部に来ていた。

 

 

そこにいる黄巾党を討伐に来ていたのである。

 

 

今回は今までの中では一番規模の大きな相手である。

 

 

そしていつものように白熱した軍議となっていた。

 

 

「火計が効果的と思うのだが」

「北郷の単騎駆け」

「はわ!? ご主人様が死んじゃいます!」

「朱里ちゃん、ご主人様が信じられないの?」

「雛里ちゃん!?」

 

 

なかなか収拾のつかない軍議。

 

 

そこに兵士が駆け込んでくる。

 

 

「申し上げます! ここより十里ほど後方に部隊を発見。旗印は孫と黄です!」

 

 

その報せを受けた軍師隊は軍議を再開する。

 

 

「おそらく袁術さんの客将の孫策さんでしょうねぇ」

「そうですね。黄は呉の宿将である黄蓋かと」

「ならば味方ですぞ」

「そうですねー。上手く連携をとれれば被害を抑えることができますねー」

「そうね。使えるものは使わないとね」

「とりあえず使者を出しますか?」

「それがいいかと。一刀殿、よろしいでしょうか?」

「……はい。好きにしてください」

 

 

話に入れない一刀はしょぼくれていた。

 

 

しばらくすると使者が帰って来た。

 

 

そして話し合いの場を設けることになった。

 

 

 

 

「あなたが天の御遣いかしら?」

「あっ、はい。北郷一刀です」

 

 

孫策軍の天幕で一刀は孫策――雪蓮と向かい合う。

 

 

ぺこりと頭を下げる一刀を見た雪蓮が驚いた表情になる。

 

 

「随分腰が低いのね」

「俺なんかたいした人間じゃないですからね」

 

 

自嘲気味に話す一刀。

 

 

「……? まあいいわ。私は孫策。字は伯符よ」

「よろしくお願いします孫策さん」

「ええ、よろしく。一刀でよかったかしら?」

「はい。北郷でも一刀でもお好きな方で」

 

 

とことん腰の低い一刀だった。

 

 

「それじゃあ一刀。今回の共闘を願い出たあなたたちだけど策はあるの? ちなみに私はないわ」

 

 

自信満々の雪蓮。

 

 

「あっ、その辺の話はウチの軍師たちが考えてくれています」

 

 

一刀の後ろにいる十人の軍師たちを指して答える。

 

 

「もしかして、そこにいるのみんな軍師なの?」

「はい。そうですけど?」

「なんでこんなにいるのよー!?」

 

 

雪蓮の声が天幕に響き渡った。

 

 

 

 

「ねえ一刀、一人くらいくれないかしら?」

「いや、それはちょっと困ります」

「ぶーぶー! いいじゃないの!」

 

 

駄々をこねる雪蓮に困り果てる一刀。

必死の説得により引き抜きは勘弁してもらった。

 

 

そして軍師たちにより策を言い渡された雪蓮。

 

 

「なるほど。面白そうね。ぞくぞくしちゃうわ。私、燃えるような赤が好きなのよね」

「では作戦通りにお願います孫策さん」

「ええ。そっちも頼んだわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の作戦は、孫策軍が黄巾党と戦って敵陣まで退ける。

そしてすかさず北郷軍が火矢による攻撃。

混乱したところを全軍で一気に叩くという作戦だ。

 

 

これにより北郷軍はほとんど被害が出ないようになっている。

 

 

軍師たちの策だった。

 

 

そして作戦は上手くいっていた。

 

 

「あーっはっはっは♪ 死になさい♪」

「お待ちくだされ策殿!」

「なによ祭? 止めようっていうの?」

「そんわけありませんぞ。儂もご一緒させてくだされ」

「ウフフ♪ そうこなくっちゃ」

「こーきんの者などとるに足りませんがな」

「じゃあ行くわよ」

「こーきん! こーきん!」

 

 

孫策は無双していた。

 

 

 

 

「よし、敵が退いて行くぞ!」

 

 

一刀は敵が退いたのを確認して指示を出そうとする。

 

 

「斉射!」

 

 

すでに指示はだされていた。

 

 

「ちくしょう……」

 

 

小石を蹴り飛ばす一刀だった。

 

 

そして燃え盛り、混乱する黄巾党。

 

 

「よし、今度こそ!」

 

 

全軍突撃の合図を出そうとした一刀。

 

 

「あーっはっはっは♪ 死になさい♪」

 

 

すでに雪蓮に率いられ、突撃を開始していたのであった。

 

 

「ちくしょう……」

 

 

再び小石を蹴飛ばす一刀だった。

 

 

「あわわ、ご主人様。ご主人様はご立派でしたよ」

「うう。ありがとう雛里。君だけが俺の味方だよ」

 

 

一刀は雛里に泣きつくのだった。

 

 

「あわわ♪」

 

 

こうして、ほとんど無傷で黄巾党を倒したのだった。

 

 

 


 

 
 
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