No.181442 異世界冒険譚 魔法少女リリカルなのは月 A`S 23話RYOさん 2010-10-30 22:53:45 投稿 / 全11ページ 総閲覧数:3562 閲覧ユーザー数:3346 |
nanoha side
「デアボリック・エミッション。」
その言葉で闇の書さんの右手にあった魔力球が空に飛んでいく。これは!
「空間攻撃!?」
「闇に……染まれ。」
瞬間、魔力が爆ぜる。
黒い魔力がわたし達を飲み込もうとする。
「ATフィールド、展開。」
――パキィン!
その声が聞こえて、わたし達は誰かに守られた。
闇の書さんの魔法。このすごい力を受け止めているのに平然とそこに立っていた。
「無事か? 高町なのは。フェイト・テスタロッサ。」
白い服に白い羽。そして、銀色の長い髪。ユエさんがそこに居た。
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NEKO side
私達は闇の書の前から転移して、あるビルの上に居た。
「なんだと!? あいつ……今度は何を?」
「まあ良い。やつが闇の書と戦ってくれれば暴走開始の瞬間までは持つだろう。」
「そうだろうな。それに……闇の書を正常な状態に戻せるだろうな。」
「「なっ!?」」
何者!? ここには私達しか……
「こんにちは。リーゼアリア。リーゼロッテ。」
こいつ! 私達の名前を!?
そこに居たのは……
「君達も夜天の書の暴走まで暇だろう? 代わりと言ってはなんだが……この私、ユエが相手をしよう。」
今現在闇の書と戦っているユエだった。
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yukito side
「お前は?」
「我が名はユエ。中国語で月を意味する。こんにちは、夜天の書の管理人格。月が綺麗な良い夜だ。」
(あ、ちなみに本名は高科雪人。9歳。現在独身よろしくね!)
俺が念話でそういうと管理人格は目を見開く。
(おっと、俺の名前は呼ばないでくれよ? せっかく隠してるんだから。)
「……なぜ。邪魔をする。」
「邪魔? 何の話かね?」
「主の望みを叶える邪魔を……なぜする。」
「簡単な話だワトソン君。」
ワトソンの意味が分からなかったのか管理人格は首をかしげる。ぐはっ。可愛い。
「……八神はやてを犯罪者にしないために。君の行動は止めさせなければならないからだ。」
「どうしても、わたしを止めるか?」
「ああ。」
「なら……お前も闇に沈め。」
「はっ! 面白い。やってみろ!」
「ユエさん! 私達も!」
俺と管理人格が戦おうとするとなのはちゃんが話しかけてきた。
忘れてた。さっさとやっとかないと。
「悪いが、この戦いは管理局に介入させるわけには……いかないのだよ!」
俺は妖力の結界をなのはちゃんとフェイトの二人別々に張る。外からの攻撃に特化した結界だ。
「ユ、ユエさん!?」
「ユエ!?」
さらに……
「ギガ・ラ・セウシル!」
結界の内側に金色のガッシュベルのティオの盾を張る。これで良し。
「君たちはそこから出ないように。かなり強く張った盾だ。大丈夫だろう。それと……」
俺は一度言葉を切り、強調して言う。
「中から出ようとして砲撃魔法を使わない事だ。死ぬぞ?」
そう言って俺は管理人格に向き合う。
「待っていてくれてありがとう。」
「…………」
「では、今度こそ始めよう。トレースオン。是、エクスカリバー。」
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「貴様らは……貴様らだけは生かして帰さん。」
「くっ!」
へえ。さすがは歴戦の使い魔。不測の事態のはずなのにちゃんと体勢を整えてきた。
トップアンドバックス……か。前の人間が格闘。後ろが補助、遠距離と言ったところか。
「行くぞ……ゴミども。」
俺は駆け出す。
最初に仕掛けてきたのはアリアだった。
アリアから、十数個の魔力弾が放たれた。
「写輪眼! 白眼! はあっ!」
俺はそれらを撃ち落としながら接敵する。
ロッテと俺。攻撃範囲に入る。先に攻撃したのはロッテだった。
「はあっ!」
俺に向かって鋭い拳を放ってくる。
かなり速い拳だ……だけど、今の俺には通用しない!
スキル――十二の試練!
――バキィ!
ロッテの拳が俺ににあたる。
「なっ!?」
しかし、十二の試練を発動している俺はAランク以上の攻撃じゃないと傷がつかない。
つまり、この程度じゃ俺は倒せない!
「この程度か? ……このまま死んでゆけ。」
俺は渾身の力を込めて拳を振りぬく。
「これはなのはちゃんの分!」
「ぐぁ!?」
俺の攻撃でロッテは吹き飛ぶ。
瞬動でロッテの後ろに回り込み蹴り飛ばす。
「これがフェイトの分!」
「かふっ!?」
瞬動で更に回り込み、蹴り上げる。
「これがはやての分!」
次はロッテの上に移動する。
「これは……シグナム達の分!」
かかと落としでロッテをビルの屋上に叩き付ける。
「これが……」
ロッテに向かって落ちる。
「俺の苛立ちの分だ!」
俺の一撃は屋上の床に亀裂を入れた。
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「はあっ!」
俺は管理人格に斬りかかる。
「……盾。」
しかし、防がれてしまう。
「ずいぶん固い盾だ。」
エクスカリバーが防がれるなんてな。
「だが……魔導師を誰も蒐集していない今の君に……勝ち目は無いぞ!」
シグナム達を蒐集したけど、シグナム達は武器がないと使えない技が多い。武器を持ってる俺の勝ちは揺るがない。
「……烈火の剣を。」
[レヴァンティン。]
管理人格がそう言うと、夜天の書からレヴァンティンが!?
シグナムのデータから出しやがったのか!?
「……はあっ!」
「写輪眼! ……くっ!?」
今度は管理人格が俺に斬りかかってくる。
俺も剣を振り、管理人格とつばぜり合いをする。
くっ!? なんつうバカ力だ! 押される!?
「はやて! しっかりしろ! シグナム達を傷つけたのは高町なのは達ではない!」
「我が主は……愛する者達を奪った世界が……悪い夢であって欲しいと願った。我はただ……それを叶えるのみ。」
「ちっ!」
力が上の者に対してつばぜり合いするのはマズイ。そう思った俺は管理人格から離れる。
「お前もだ! 管理人格! お前ならシグナム達を蘇えらせる方法を知っているだろう!? なぜはやてにそれを伝えない!?」
「私は……主の望みを叶えるだけ。」
「望みを叶えるだけ? ……お前は……お前はどうしたいんだ!? はやてに……そんなことを願って欲しくないのはお前も同じじゃないのか!?」
俺はそう管理人格に聞いた。
「……私は……私は主の願いをかなえるだけ。」
管理人格は一瞬顔を歪めそう言った。
「くっ! ……この大うつけがあああああ!」
俺はゲイ・ボウを投影して管理人格に向かって投げつける。
「……」
しかし、ゲイ・ボウはレヴァンティンに弾かれる。だけど……
「甘い! ブロークン・ファンタズム!」
ゲイ・ボウが爆発する。
「……!?」
さすがの管理人格も驚く。
「トレースオン。」
俺は次々と武器を投影して放つ。
管理人格はすぐに回避し、当たりそうな物だけ弾く。
「烈火の剣よ……我に力を……」
管理人格がそう言うとレヴァンティンはカートリッジをロードして、シュランゲフォルムに変形した。
「っ!? トレースオン! 是、グリンガムの鞭!」
管理人格の動きを見て写輪眼が行動を先読みする。この技か!
「飛龍……」
「一閃!!」
――ドオン!
同じ技が激突する。
「がはっ!?」
俺は吹き飛ばされる。やっぱりパワーが違う。魔力はあっちの方がかなり大きい。
俺が体勢を立て直して管理人格を見るとレヴァンティンがボーゲンフォルムになっていた。
今度は弓か!?
俺は防御を固めようとするが、管理人格が違う方を向いている? ……まさか!
「翔けよ……隼。」
管理人格から矢が放たれる。
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俺はロッテを叩き付けるとすぐに離れる。
「う……貴様ァ!」
ロッテが立ち上がってきた。
「ちっ……アリアか。」
アリアの方を見るとこちらを睨んでいた。
今の攻撃全てに盾を張ってきやがった。おかげでロッテへの攻撃がかなり減衰させられた。
「くぅ……おおおおおおおおお!」
ロッテが俺に突撃してくる。アリアはさすが姉妹というべきか、ロッテに合わせて魔力弾を放ってくる。
でも……十二の試練を使ってる俺は倒せない!
俺はロッテに向かって走り出す。魔力弾が俺に当たるけど俺にダメージは無い。
「なっ!?」
ロッテに攻撃できるまで近づいた。
「トレースオン。」
投影で剣を二本。右手に普通の剣。左手に短剣。更に……
――スピリッツブラスター発動!
「貴ッ様ァ!」
「な、何だ! これは!?」
俺の体が輝いて、それを見たロッテがたたらを踏む。デカい隙が出来た。今だ!
「フッ、ハァッ、セヤッ!」
普通の三連撃。そこから……
「月閃光! 月閃虚崩!」
剣の速度で、虚空に月が描かれる。
「ロッテ!」
そう言ってアリアがロッテにバリアを張る。
でも残念……俺の狙いは……
「魔人滅殺闇!」
「え? ……きゃあ!?」
お前だアリア! でも、檜山ボイスで言うのは止めて欲しかったな。
俺がロッテを斬るとアリアの足元から闇色の炎が噴き出す。
――キュピーン!
カットインが入って秘奥義が発動する!
俺はアリアに剣を振り下ろす!
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私の足元に炎が吹き上がると、ロッテの前に居たユエが消え、私の目の前に!?
逃げなきゃ……動けない!?
ユエが剣を振り下ろす。
「交わらざりし命に・・・今もたらされん刹那の奇跡・・・」
ユエが私を斬った瞬間、声が聞こえてきた。
――チガ チヲコバム ココロガ ココロヲクダク
「ひっ!?」
地獄の底から響くような低く、恐ろしい声。
「時を経て・・・」
――キセキハオトズレナイ
「アリア! このぉ!」
ロッテが私を助けようとこっちに来る。
来ちゃダメ!
「はああああ!」
ロッテがユエに殴り掛かる。
「ふっ!」
「がっ!?」
ユエはロッテの攻撃を受けても平然としていて、ロッテを私の方に蹴り飛ばしてきた。
――ユメナド……ソコニハソンザイシナイノダカラ
「ここに融合せし未来への胎動! 義聖けっ「あああああ!」っ!?」
ロッテがユエに拳を振るう。ユエの動きが一瞬止まって……
――パキィン。
仮面が割れた……
「剣!!!」
――アラガウカ!
ユエが剣を振り下ろす!!!
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「俺は…お前らを断ち切る…散れ、真神煉獄刹!」
高速の突きを放つ。
――カランカラン。
猫姉妹の仮面が外れて、正体が現れる。
俺の仮面も外れ、顔が出てしまう。
何で壊れたんだ? 隠匿の強化をしたこの仮面は相当な力で叩かないと壊れないはず……ああ! 義聖剣か! そう言えばアレ、仮面外れるもんな。だからか。
俺がそう考えていると……
「どうして……やつらを助ける……あいつらをそのままにしておいたら世界は……」
ボロボロになったロッテがそう聞いてくる。
解らないだろうさ。簡単に助けることを諦めたお前たちに……自分たちは傷つかないようになのはちゃん達の姿ではやてを追い詰めたお前たちに……
「貴様らに……貴様らに何がわかる!」
「くっ……」
顔を悔しそうに歪めた後、ロッテは気絶した。
「さって、帰るか。」
俺が帰ろうとすると……
「そこまでだ! ユエ!」
聞いた事のある声が聞こえてきた。
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僕はアリアたちが居る場所に転移してきた。屋上には案の定アリアたちが倒れていた。
やっぱり貴方たちだったか……
さて、アリア達と同じくらい捕まえなくてはならないやつを捕まえなくては。
「そこまでだ! ユエ!」
この構図も何度目だったか。
僕はユエに杖を向ける。
くっ! ……ユエの髪の毛が邪魔で顔が見えない!
「どちらの君が本物だか分からないが……逮捕させてもらうぞ!」
「ふっ……なら……俺の方に来たのは失敗だったな。」
「何!?」
ユエは人差し指と中指を立てて唇の前に持ってきて言う。
「私が分身だ……残念だったな?」
――ボフン!
そう音を立ててユエは消えた。
「しまった!?」
くっ……ユエは逮捕できなかったか。
「とりあえずアリアとロッテを捕まえないと……」
僕はアリアとロッテを捕まえて転移していった。
あとがき
こんにちは作者でーす!
最近バイト探してるのに、応募した場所から連絡が来ない……ふざっけんな!
ごほん。まあ、そんな感じで普通の生活を送ってます。
さて!今回の異世界冒険譚は!
ユエがなのはちゃん達を助ける。
さらにユエがロッテとアリアの所にも……ユエさんいつの間に!?
雪人がなのは達に妖力と魔力の結界を……ちょっ!? その呪文って!?
雪人が武器を使うとリーンフォースも武器を……レヴァさん浮気しないで下さいよ。
そして、雪人の秘奥義! 真神煉獄殺キターーーー!
仮面が……外れただと!? ロッテめ……アガラウカ!
そしてクロノ君またですか……まあ逃げるんだけど。
さて、次回はどうなるか?
雪人は力が強いやつにどう戦う? 弓を向けられたなのはちゃん達の運命は!?
次回も最初から最後までクライマックスだぜ!
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交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。
そして物語はA`Sへ・・・