・10年後ザンスク・テーマ「髪」で甘め。
★♥イメチェンしても良いと思わない?♥★
「ねぇ、スク。本当に良いの?」
「あぁ……構わねぇ。バッサリ切ってくれ。」
「あなた、今までボスの為に誓いをたててのばしてきたんじゃなかったの?」
「何回も言わせるな。長さは、適当で良いから、切れ。」
「スクがそこまでいうなら分かったわ。でももう後戻りは出来ないわよ。
それでも良いというのね?」
「あぁ。もう良い……。」と言う。ザンザスの為に18年間も髪をのばし続けてきた。
でもそれはもう終わった。ザンザスに恋人がいるなら、
もうそんなのどうでも良いじゃねぇかと、俺は正直思った。
でも、もう後戻りする事は出来ない。覚悟はもうすでに決めている。
スクアーロの長かった髪がルッスーリアの手によって、ジョキジョキと
切り落とされていった。そして―――――
「スク、此れで良いかしら?」と言い鏡を手渡す。
鏡にうつった姿を見てみると、スクアーロの髪の
長さは、肩ぐらいの長さになっていた。
「ん、あぁ……此れで良い。すまねぇな、ルッスーリア。」と言い、ルッスーリアに
渡す。
「それにしても、随分変わるものなのねー。」
「あぁ?何がだ。」
「髪よ、髪。何かあなたを見てたら、6年前と一緒になってるというこ・と!」
「ふーん。そうか?まぁ、確かにあの時よりも変わってることは、
俺でも自覚してるけどな。」と言い、すました顔をする。そして皆の前で
御披露目をすることに……――――(ザンザス抜きで)
「へぇ~。悪くないじゃん、スクアーロ先輩。
前よりもそっちの方が、断然似合ってんじゃん♪」
「そうですねー。スクアーロ先輩、
前の方よりも今の方が似合ってますよ~?」
「でもなー。此れ、ボスが見たら、どう反応するんだろうな~??」
「さぁー、どうですかねぇ~??むしろ、飽きられて
捨てられて、ポイっと投げ捨てられたりして……―――」
「あなたち!もう良いでしょ。特にフランちゃん、
そんな毒舌みたいな言語使って言ったら、駄目よ!
スクは此れでも良いんだ!って言ってたんだから。ね?そうでしょ、スク。」
「え?あ、あぁ……。そうだぁ。」
「あーあ……マーモンにも見せてやりたかったなー。
スクアーロ隊長の髪、ルッスに切り落とされた姿……。なー、フラン。お前もそう思ってるだろ?」
「そうですね~。ミーもベル先輩と同じで、同感でーす。」
「アイツに見せたら余計な事、考えてきやがるぞぉ。
第一マーモンに見せるくらいならなぁ……って、あれ?お前ら、どうしたんだぁ?」話の途中で皆の表情が
いっぺんした。その視線の先を振り返ってみると――――――――
「ザ……ザンザス!」
「テメェ。その髪はどうした??」
「!あぁ、今日、ルッスに頼んで髪バッサリ切り
落としてもらったんだ。此れでお前もうざくならねぇだ……――――」
ガッ
「?!」
「ちょっと来い……話がある。」
グイ
「え?ちょ、ザンザス!?」と言いながら、二人は皆の前から
いなくなってしまった。
「いなくなったな。」
「そうですねー。」
「あれじゃあ、きっと何かおこるわね……。」
「「何が?」」
「さーね♪」
その頃、部屋に入った二人はというと……――――――
「「…………。」」何此の微妙な空気、っていうかなんか重い……。
ザンザスの奴いきなり話があると言って部屋に入れやがったしよ。何話す気なんだ??
(自分が、勝手に他人に頼んで髪を切り落としてもらったことに気づいてないだけ。)
「あ、あのよぉ……ザンザス、は、話ってなんだぁ??」と言いながらも
ギクシャクするスクアーロに対し、ザンザスは……。
「テメェ……何で俺に黙って髪なんか切り落とせやがせたんだ?」え?あ!何だ、そんなことか。
でも……今更どうもこうも言っちゃあなぁ……。どう言えば――――――
「何でって……。い、イメチェンだ、イメチェン!!
ほら、最近髪長いままだし、うざくなるし……、ザンザスいつも髪切れ切れって、引っ張りながら怒鳴ってた事あっただろ?!だか、ら…俺……………―――――――」
ズキッ――――
あれ?ヴォオイ、何でだ……?可笑しいだろぉ??何で只誤魔化して
笑おうとして言ってただけなのに、こんなにも胸が痛くて苦しくなるんだ……。それに―――――
ツッ――――
こんなにも涙が溢れ出るんだよ!何でなんだよ!!くそ!
こんな、こんな後悔のある仕方って、ありなのかよ!!
「そんなに泣くと言う事は、理由があるんじゃねーのか?」
「り、理由なんて……って言ってもあんたには言っても
無駄だろうしな。」と言いながら、拳で涙を拭き取ると、かくかく云々
言いながらその時の出来事をザンザスに語った。流石に哀れで
情けねぇなと正直思っていたが、遅い。話の途中で顔が火照る程だ。
「成程な。そういう事か……。安心しろ。俺は別に女とかいねぇ。」
「え!だってザンザス、何時も楽しそうに話して……―――――」
「あれはテメェの事で話してたんだ。」
「へ?お、俺?!」
「テメェとは恋人なのか愛人なのかだとか、何時も何処で何してやがんだっていう事とかな。アルコバレーノとか沢田綱吉達にはその事は聞いてねぇのか?」
カアアァァッッ
う、嘘だろ!そんなの。だったら、
そんなんだったら、最初から髪切らなきゃ良かったじゃねーかよ!!
ヴォオオイ!!また後悔しちまいやがったああぁぁぁぁ!!!!
(何回も頭を壁にガンガンぶつける。)
「おい、スクアーロ……。」
「あぁ?!何だ、って……―――――」頭をぶつけすぎて血だらけ状態になってる事
すら構いもないまま、ザンザスにキスされる。それはたった数秒だった。
「ザ、ンザス……。」
「血だらけのままではまずいし汚れるから、ルッスーリアの
ところにいって治癒してもらえ。それが出来た状態になったら、また
此処に戻って来い。」
「そ、それってまさか!!」
「そのまさかだろうが。ドカスが……。」
「ザ…、ザンザス!それって、冗談じゃねーよなぁぁ!!」
「冗談だったら、最初から殴り殺してるだろうが。話は終わりだ……去れ。」
「あぁ!すまねぇな、ザンザス。じゃあ俺は戻るぜぇ!!」と言いながら
部屋を出ていき、――――
いよっしゃあああぁぁぁぁぁっっ!!!
楽しみで眠れなくなっちまったぜぇぇっ!!!!
ヴォオイ!!
(ガッツポーズで嬉しそうにする。)
「待ってろよ、ザンザス!すぐ治癒したら絶対戻って来るからなぁぁ!!!!」と言い、全速力で走って行った
スクアーロ。血だらけの状態のまま行って、
治癒させてもらったのは次の日だったとか、そうでないとか……。
完
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過去に1回だけかいた、リボーン!のザンザスとスクアーロ小説。
テーマは「髪」です。
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