あの反董卓連合から3ヶ月程過ぎた。
領地に戻った俺達は、大陸中に噂を広めた。
孫策が天の御使いに玉璽を授けられた、と。
そして実際に俺が雪蓮に玉璽を与える儀式を民の前で行った。
もちろん玉璽は洛陽でたまたま発見したもので、俺が授けたものではないんだけれど、
天の御使いと呼ばれている俺が授けたと言えば神秘性も高まると考えたのだ。
せっかくの天の御使いの肩書きなのだから有効利用しないと損だ。
幸い、武将以外に雪蓮が洛陽で玉璽を拾った事を知っているのはほとんど居ない為、ばれることはそうは無いだろう。
そして風評はあっという間に広がっていき、その結果、雪蓮達の傘下に入る諸侯が増えてきた。そして雪蓮達の善政を慕って、多くの人々が街に集まってきた。その結果、街も大きく発展し、雪蓮達の勢力も大きく拡大していった。
それから月達の事だが、月と詠には俺のメイドをしてもらうことになり、華雄、霞、恋の三人は愛紗の副官に、ねねは軍師に任命された。ついでに詠も、重要な場面では軍師として俺達の補佐をしてくれることになった。
そして現在、俺は自分の部屋で政務を行っていた。
例の玉璽の件で孫呉の勢力は増したものの、その結果、処理する政務も倍以上に増えていた。 さらに愛紗も毎日のように軍の教練を行っているため、俺と愛紗は最近ほとんど会う暇が無かった。そのせいで最近かなりの欲求不満なんだが・・・。
「うっし!これでラストだ!」
俺は最後の書簡を終わらせると、大きく伸びをした。
ああ、マジでやり遂げたって感じがするよ・・・。まあこんな仕事ぐらい、爺ちゃんの修行に 比べればまだ楽だけど・・・。
俺はそんなことを考えながらのんびり椅子に凭れ掛かってくつろいでいた。
んだけど・・・・。
「か~ずと♪仕事終わった~?」
いきなり勢いよくドアが開かれて、雪蓮が入ってきた。
せめてノックぐらいしてくれないかな・・・。
俺はそんなことを考えながらため息をついた。
「何だ雪蓮か・・・。何か用なの?」
「なによ~、一刀ったらつれないんだから~。ぶ~ぶ~」
雪蓮は頬を膨らませてそんな事を言ってくる。
本当に小蓮に似ているな、こういうところは。
俺がそんなことを考えていると、雪蓮は俺の寝台に座り込んで、俺を見ながら自分の隣を叩いた。
こっちに来いってことか。
俺はそれに従って雪蓮の隣に座った。
「いきなりどうしたの雪蓮、俺の部屋に来るなんて」
「うふふ、一刀に会いたくなっちゃって♪」
そう言って雪蓮は俺に抱きついてくる。
ちょっ、雪蓮!
「お、おい雪蓮!!そんないきなり・・・」
「ん~?別にいいでしょ~?こ~んな美女に抱きつかれるんだから♪」
う・・・いや・・・まあそうなんだけどさあ・・・。
「大丈夫♪関平は今、祭と一緒に軍の演習に行っているから浮気していてもばれないわよ♪」
「しぇ、雪蓮!!」
なおも抱きついてくる雪蓮に、俺はさらに焦る。
いや、確かに愛紗にはばれないだろうけど、それ以外の人に見られたらどうするわけ!?
「んふふ♪、それも大丈夫♪冥琳に頼んで誰も一刀の部屋に近づかないようにしておいてもらった から♪」
ちょっと待て!それって冥琳にはばれてるってことじゃないか!!
「んも~一刀うるさい!んん・・・」
「んむ!?」
と、突然雪蓮が俺にキスをしてくる。いきなりのことで俺はそのまま硬直してしまった。
「ん・・・んむ・・・ちゅう・・・」
「ん・・・んん・・・んちゅ・・・」
雪蓮の舌が俺の口の中に進入してきて、俺の舌に絡まってくる。
そして俺は段々と雪蓮とのディープキスに酔っていった。
そして三分程そうしていただろうか。ゆっくりと雪蓮は俺から口を離して、その後にっこりと微笑んだ。
「えへへ、初めて男の子とキスしちゃった♪」
その笑みはとても可愛らしくて、しばらく見とれていたんだが、すぐに我に返ると、雪蓮とした行為を思い出し、顔が熱くなってきた。
「しぇ、雪蓮!い、一体なんで俺なんかと・・・」
「ん~?別にいいじゃない~。あなたの役目は私達を孕ませることなんだから♪
口付けぐらいどうってことないでしょ?」
「い、いや、けど「それに、うらやましかったのよ」・・・雪蓮?」
突然の雪蓮の言葉に俺は言葉を止めて雪蓮を見る。
「一刀に大事にしてもらえてる関平が、うらやましかったの。いつだって、一刀に想われてて、大事にされていて・・・」
雪蓮はどこか寂しそうな目で語る。
「最初は別にいいやって思ってたんだけどね、段々、関平が羨ましくなっていったの。
私も同じように愛されたい、傍にいたいって思うようになって・・・」
そう言いながら雪蓮はゆっくりと俺に抱きつく。
「ふふ、こんな事言っても一刀は迷惑だよね?だって一刀には関平がいるんだし・・・」
そう言って俺を見上げてくる雪蓮の目は、どこか不安そうで、俺は段々とほって置けない気 ちになってきた。
「え!?か、一刀!?」
俺が思いっきり抱きしめたことに驚いたのか、雪蓮は素っ頓狂な声を上げる。
俺はそれに構わず彼女を抱きしめた。
「雪蓮、俺は全然迷惑だなんて思ってないよ。むしろ嬉しいって思ってる。
雪蓮みたいな可愛い女の子に好かれるんだから、嫌な訳無いよ。
俺も雪蓮の事好きなんだから」
俺の言葉に雪蓮は驚いた表情をしていたけど、やがていつもの笑顔に戻った。
「ふふっ、一刀ったら~、本当に女好きなんだから♪」
「うっ・・・・」
こればっかりは言い返せない・・・。
「でも・・・嬉しかったよ、好きって言われて」
そう言って雪蓮は再び俺にキスをしてくる。そしてすぐに口を離すと
「一刀・・・」
俺の名前を呟いてゆっくりと俺を押し倒してきた。
「私も・・・あなたの事・・・・・」
「しぇ・・・れん・・・」
そしてそのまま俺と雪蓮は一つになった。
「ん~、気持ちよかった~」
「俺はもう限界だよ・・・」
どこか晴れ晴れとした雪蓮とは対照的に俺はかなり疲れていた。
あれから雪蓮としたんだけど、行為の最中の雪蓮は予想以上に貪欲で、
何回も搾り取られてしまった。
おかげで今の俺はもう精も根も尽きてしまっていた。
そんな俺を見て雪蓮はニコニコと笑っていた。
「でも一刀すごかったじゃない~、これならすぐ子供できそう♪」
「おいおい雪蓮・・・「・・・・ほう、二人ともお楽しみで・・・」・・・て、こ、この
声は・・・」
俺は嫌な予感がしたためゆっくりと後ろを振り向いた。
そこには
黒いオーラを纏った愛紗が立っていた。
「あ、ああああああ・・・・」
「くクく・・・ご主人様・・・今日は早めに訓練が終わった為・・・ご主人様のお相手をと・・・思っていたら・・・雪蓮と・・・お楽しみだったとは・・・」
「あ・・・いや・・・これは・・・」
その異常な殺気から俺は全身ががたがた震えて動けなくなっていた。
隣の雪蓮も完全に愛紗に恐れをなしているようだ。
「ふふふ・・・そうですよね・・・・ご主人様はがみがみうるさい私より・・・・
雪蓮のほうがいいでしょうねえ!!!!」
ひ、ひいいいい!!!愛紗がきれたあああああ!!!!
やばい、これはまじで殺される!
愛紗右手にキングラウザー持ってるし・・・ってどこから出した!!
「ね、ねえ一刀!!これどうにかならないの!?」
「あ、あはは、こればかりはどうにも・・・」
「そんな~!!私まだ死にたくな~い!!!」
そうこう言っているうちに、愛紗がキングラウザーにカードを挿入し始めた
《SPADE TEN》
《SPADE JACK》
《SPADE QUEEN》
《SPADE KING》
《SPADE ACE》
なああああああ!!!???こ、このコンボはまさか・・・・。
《ROYAL STRAIGHT FRASH》
「ウエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!!」
「んなばかなあああああああああ!!!!!」
「いや~~~!!!どうしてこうなんのおおおおおお!!!!」
そして俺と雪蓮は閃光に飲み込まれた。
あとがき
皆さん久しぶりの更新になりました~!!
先週キャンプに行ってまして更新する時間がなかったもので・・・。
さて今回は本編を再開したんですが、これ本編というより拠点っぽい?
・・・まあとにかく、今回の話はこちらも萌将伝では少々不遇な立場の(華雄と愛紗
よりはマシらしいが)雪蓮の補完をしようと考えて書いたものです。
・・・少し甘すぎたかな・・・。
そしてラストは愛紗のオンドゥル覚醒、うん、いつものパターンだ。
では皆さん、次は対袁術戦です。どうかお楽しみに。
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皆さん、ようやく本編再開です!!
色々あって更新が遅れましたが、ようやく更新できまし
た!じっくりお楽しみください!