No.162104

始まりの物語第5話~狼の目覚め~

雪蓮様さん

5作目投稿しました♪

今回は一鞘と蓮が手合わせを行います!

さて、結果はいかに!?

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2010-07-31 10:02:46 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1886   閲覧ユーザー数:1736

「はぁぁぁー」

 

俺の目の前で一鞘は俺の氣によって一気に増幅した自分の氣を抑え込んでいた。

 

「それにしても、やっぱり一鞘には氣の素質があったんだなぁ~。」

 

俺は一鞘が早くも自分で氣を操りだしているのを見てそう思った。

 

「俺も母さんに、「お前には氣の素質がある!!」って、言われたけど流石にあそこまで早くは操れなかったぞ。」

 

俺が一人で思っていると、一鞘が話しかけてきた。

 

「なぁ、蓮。氣を操るってこんな感じでいいのか?」

 

「ああ、バッチリだな。それにしても早すぎだろ。」

 

「いや、なんだか昔氣を操った事があったのかな? 感覚がすぐにつかめてさ。」

 

「そうなのか? なら自分の得物に氣を流せるのか?」

 

「やってみなきゃ分からないけど、たぶんできると思う。」

 

「そうか、なら流してみな。 流せば自分の氣の種類がなんなのかわかるぜ♪」

 

「氣の種類?」

 

「氣の種類ってのは、自分の得物に氣を流した時に、どういう能力が上乗せされたかって事でわかるんだ。例えば俺は・・・」

 

俺は南海覇王を抜き、自分の氣を流し始めた。

 

すると・・・南海覇王の刃から焔が燃え上がった。

 

「これが、俺の氣の能力だ。 種類にすると、俺の氣は~虎~。その能力は、爆発的な攻撃力。 まぁ、簡単にいえば、氣を使えば、もっと強くなるってことだ♪」

 

「そうなのか・・・。んじゃあ俺もやってみるか。」

 

そう言って、一鞘は俺と同じように天斬狼牙を抜き、氣を流し始めた。

 

すると、天斬狼牙の銀の装飾に蒼い光が宿った。

 

「ふぅ、流したけど、俺の氣は何なんだ?」

 

「・・・悪い、見たことが無い能力だ。一体何なんだ?」

 

「そうか。見たことが無いってことは特殊なのか?」

 

「まあ、そういうこともあり得るな。 現に~虎~は、孫家の血筋にしか現れない特殊な氣だからな。 見たことが無い氣があってもおかしくは、ないんだよ。」

 

「そうなのか。」

 

「でも、氣の能力ならすぐにわかるぜ♪」

 

「どうすればいいんだ?」

 

一鞘は俺に聞いてきた。

 

「簡単だ。俺と殺り合えばいいんだ♪」

 

「!!殺り合うって・・・」

 

「勘違いするなよ、殺り合うって言っても、もちろん手合わせのことだぜ。 マジで殺し合いはしないよ。」

 

「そうか。安心したよ。」

 

「まぁ詳しいことは、やってる内に分るよ。 さて、どうする? やるか?」

 

「ああ。能力も知りたいしな♪ でも負けないぜ」

 

「俺も負けねぇよ。」

 

この会話が終わると、お互いが構えた。

 

周りが急に静かになる。

 

俺は、南海覇王を抜き、中段に構えた。

 

対する一鞘は、天斬狼牙を鞘に入れたまま、腰を低くして、右手は柄を握っていた。

 

一陣の風が吹き・・・そして止んだ。

 

その瞬間、俺達は動き出した。

 

一鞘はさっきの構えのまま、俺に突撃を仕掛けてきた。

 

そして、俺の前に来ると、一言呟いた。

 

「一の刃 居合!」

 

そう言うと、一鞘の天斬狼牙がとてつもない早さで襲いかかってきた。

 

だが、蓮も早かった。 一鞘の一撃を完全に防いだ!・・・つもりだった。

 

「グッ!!」

 

一鞘の一撃があまりにも重く、体勢が崩されてしまった。

 

そんな隙を一鞘が見逃すはずもなく、追撃を加えてきた。

 

「二の刃 旋風!!」

 

振りぬいた天斬狼牙を両手で持ち、体を回転させ横薙ぎの斬撃を放った。

その斬撃はあまりにも早く、確実に防ぐのは不可能だった。

 

「・・・ここまでか。」

 

俺はそう言うと、氣を目の前に放ち爆風で斬撃を回避した。

 

「ふう、氣を使わずにその威力か。まぁ、門を氣を使わずに破壊するほどだから当たり前か。 悪いが少し本気でいくぞ」

 

俺は、言い終わると氣を体に溢れさせ、運動能力を底上げし、さらに南海覇王に焔を纏わせた。

 

「いくぜ!!」

 

俺は一鞘に氣によって底上げされた運動能力を活かし、一鞘に一瞬で近づくと、南海覇王の斬撃を放った。

 

だが、一鞘はその斬撃を受け止めた。しかし、氣によって強化された一撃を完全に防ぐことができずに、後ろに吹き飛ばされた。

 

「・・・はぁ、なるほど。爆発的な攻撃力・~虎~・・・か。 確かに氣を使えば強いな。」

 

一鞘は起き上がりながら、呟いていた。

 

「だが、爆発的な攻撃力も、当たらなければ意味が無いな♪」

 

そう呟くと、天斬狼牙の刃が、蒼くなった。

 

「分ったよ蓮。俺の氣の正体が。 だけどこれを使うと確実に死ぬから一瞬で終わらせるぞ」

 

そう言うと、一鞘は俺の視界から消えた。

 

そして・・・「一の牙 居合~狼~」 一鞘の声が聞こえたかと思った瞬間、天斬狼牙の柄が俺の鳩尾に抉り込んでいた。

 

俺はその光景を見て「負けたか」と、思いながら意識を手放した・・・。

 

武器の紹介

 

天斬狼牙(てんざんろうが)

 

100cm程の長さの日本刀。

 

鞘も刃も全てが銀で装飾されている。

 

流される氣に応じて色が変わる。

 

 

 

  後書き

 

ここまで読んでくださった方々有難うございます。

 

雪蓮様です。

 

今回は、一鞘と蓮が手合わせを行いました。

 

戦闘シーンを考えるのは、やっぱり大変でした。

 

無事5作目投稿できてよかった~~♪

 

今回 天斬狼牙がどんな剣なのか。 という質問があったので、説明を入れておきました。

 

さて、次回は少し、昔話を投稿しようと思っています。

 

内容は・・・まだ決まっていません(;一_一)

 

でも、できるだけ早く投稿しますので、また見てやってください。

 

では、また次回お会いできることを願っています。

 

SEE YOU AGAIN

 


 
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