No.161125

真・恋姫無双呉ルート(無印関羽エンド後)第二十八話

海皇さん

皆さん、長かった反董卓連合編もようやく終了です!
 少し急ぎすぎて文章が少し雑かもしれませんが、どうかそ こは広い心で見ていただけると有難いです!

2010-07-27 17:40:07 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:8355   閲覧ユーザー数:6945

  劉表side

 

「ば、馬鹿な・・・我等の精鋭が・・・」

 

張譲は目の前に広がる屍の山を見ながら動揺していた。

 

「ふん、この程度で精鋭だと?これでは余の軍の雑兵のほうが遥かにましだわ」

 

それに対して劉表達は息一つ乱さず平然としていた。

対する宦官の兵達は、まだ50人以上はいたものの全員怯えており、とても戦闘できる状態ではなかった。

 

 「う、うああああああ!!!」

 

 一人の兵士が恐怖のあまり劉表達に斬りかかってくる、が

 

 「うぜえんだよ!!猛虎襲撃!!」

 

蒯良の放った気弾を喰らい、そのまま吹き飛ばされて絶命した。

 

 「く、ぬう、か、韓嵩!!や、やれ!!こいつらを殺せ!!」

 

 「ええ、殺しますわ。

 

 

 

 

 あなた方をね」

 

 韓嵩の言葉が響いた瞬間、張譲達の体が地面に崩れ落ちた。

  

「な、何!?か、体が、動か・・・」

 

 「あらあら、ようやく効いてきたみたいね、私の仕込んだ麻痺毒が」

 

 韓嵩が笑みを浮かべながら懐から小さな瓶を取り出す。その中には黄色い液体が入っていた。

「き、貴様!!わ、我々を裏切るのか!?」

 

 「裏切る?冗談じゃあないわ。私は初めからあなた達の部下になった覚えはなくてよ?

 我が主はただ一人、劉景升様のみよ」

 

 そう言い捨てると韓嵩は劉表の前に跪いた。

 

 「いままでの勤め、ご苦労だったな、菖蒲」

 

 「もったいなきお言葉ですわ、紅刃様」 

 

 劉表の言葉を聞いた韓嵩は恍惚の表情で頭を下げる。劉表は満足げにそれを見ると、地面に倒れたまま動けない宦官達に目を向けた。

 

 「それより、こやつらはもう死ぬのか?」

 

 「いえ、この毒の効力は体を麻痺させるだけのものですから、死ぬことはありませんわ。

 せっかくのお楽しみの道具を、ここで壊してしまっては面白くないでしょう?」

 

 韓嵩の言葉を聞いた劉表は残酷な笑みを浮かべた。

 

 「くくく・・・、気の利く奴よの。まあ良い、とりあえずこの豚共を我が軍に連れて帰るぞ。菖蒲、お前も来い。再び七旗将に任じようぞ」

 

 「ありがたき幸せですわ、我が君」

 

 韓嵩の表情はますます恍惚の色を帯びていく。

 地面に倒れた宦官達は恐怖で歪んだ表情でそれを見ていた。

 

 「ところで菖蒲よ、この洛陽の兵が全くいなかったことだが、あれはお前の仕業か?」

 

 「ああ、あれですか。私が十常侍の連中から失敬した財宝をばら撒いて、全軍長安に向かう様に指示を出したのですよ。董卓達は洛陽から長安に向かったと伝えて。

 まあ財宝といっても所詮は庶民から掠め取ったものですから別に貰ってしまってもかまわないでしょう?」

 

 韓嵩の言葉に劉表は苦笑した。

 

 「なるほど、まあいい。さて、では戻るとするか。早く戻らねば桜花と白華がうるさい故にな。行くぞ紅華、鏡華。ああそれからその豚共もつれてな」

 

 「「御意」」

 

 劉表の呼び掛けに、残る兵を壊滅させた蒯良と黄祖は、返事を返した。

 

 その後宦官達は、檻の中で虎と戦わされる、凌遅の刑にされる等、悲惨な死に方をしたという。

 

 

 一刀side

 

 俺達はあの広間から脱出後、あっという間に王宮の外に出ていた。

 

 いや、本当にあっという間だった。

 その理由は愛紗と恋が異常な速さで敵兵を全滅させたからである。

 その速さは俺と霞と華雄が手を出す暇が無いほどだった。

 俺達が呆然と見ている間に敵兵は次々と減っていき、やがて周囲は死体の山になっていた。

・・・今更ながら恐ろしく強いな、愛紗と恋は。この二人がいればもう呉は天下取れるんじゃないかと思ってしまう。

その後、どうにかして呉の本陣に辿り着いて、現在、董卓達のこれからの処遇を話し合った。その結果、前の世界と同じく、董卓と賈駆には死んだことにしてもらい、二人とも俺の侍女として仕えることになった。

まあやっぱりというべきか賈駆は「僕は軍師なのに・・・」と愚痴を呟いていたけど董卓がやるのなら、としぶしぶ納得してくれた。ついでに董卓軍の捕虜は全員俺と愛紗が面倒を見ることになった。董卓は「・・・ご主人様~」と言ったりと、乗り気みたいだったけど。

まあ冥琳も賈駆の頭脳については評価しているから、俺の軍の補佐等あまり表に出ない仕事については任せると言っていた。

その後二人から真名を教えて貰い(俺と愛紗は知っていたけど)俺達は再び救民活動を再開した。で、その最中、

「そ、孫策様~~~!!」

 

 明命が泡を食って俺達に駆け寄ってきた。

 

 「あら?どうしたの、明命。そんな慌てて。市民が暴動でも起こしたのかしら?」

 

 「ち、違います~!!!あ、あの、向こうの井戸から凄い光が出ていて・・・・」

 

 井戸から光?それってもしかして・・・・。

 

 「雪蓮、冥琳、行ってみよう」

 

 「?一刀、何だか分かるの?」

 

 「ああ、俺の予想通りなら、ね」

 

 そして俺達は明命の案内でその問題の井戸に辿り着いた。

 なるほど、井戸から五色の光が出てる。

 これはドンピシャ、かな・・・?

 その後井戸の中を明命に調べてもらった所、何かが入っている袋が見つかった。

 

 「何かしら?これ」

 

 「まあとにかく開けてみよう」

 

 俺が雪蓮にうながすと、雪蓮は袋を開けた。袋の中に入っていたのは白く輝く印璽だった。裏を見るとそこには『受命干天 既寿永昌』と刻まれていた。

 やはり、これは・・・

 「これって、玉璽!?」

 

 雪蓮は玉璽を見て裏返った声を出す。よっぽど驚いているようだな。

 まあ確かに玉璽は皇帝の証とも言えるものだからな。

 そういえば反董卓連合で玉璽拾ったの確か孫堅だったっけ・・・。

 まあここは外史だから気にしないこととして・・・。

 

 「皇帝の証といえる玉璽・・・、これはまたとんでもない物を拾ったものだ」

 

 「ええ、これがあれば皇帝になることもできるわね」

 

  冥琳も玉璽を拾ったことに驚いているようだ。その横で雪蓮はほくそ笑んでいた。

  まあそんな判子一つで皇帝になれるほどこの世の中甘くはないけどね・・・。

  そういえばこの玉璽、正史では孫策が袁術から兵を借りるために担保として渡して

 その後巡り巡って曹操の元に行くんだよな・・・。

 その中でこれを使って皇帝を僭称した袁術は野垂れ死にしたし・・・、その前の孫堅

 も劉表との戦いで死亡・・・、まるで呪いのアイテムだな・・・・。

  どうしようかな、これ・・・。

 

 「雪蓮、どうするの、これ」

 

 「ん?せっかくだし持って帰るわ。ここに置いておいても誰かに拾われるだけだろうし」

 

 まあ確かに捨てても誰かに拾われるのが落ち。それが袁術や袁紹辺りに拾われたら悲劇としか言いようがない。曹操だったら泣くしかない。

 それなら自分達が持っていたほうがいいか。まあ使用法は後々考えるか。

 

 「それじゃあ後は陣と兵を引き払って帰るとしましょうか。

 これを持っている事がばれたらまずいしね」

 

 まあ確かに。実際正史で孫堅は玉璽を持っていることがばれて袁紹に追求されたしな。

ここはさっさと帰るのが吉だろう。

 

 その後、俺達は袁紹に挨拶した後、兵を纏めて反董卓連合から離脱した。

 

 

 

あとがき

 

 皆さんお待たせしました。反董卓連合編ラストです!

 

 もう本当ここまでやるのにどれだけかかっているのやら・・・。

 

 本当に自分でも驚いてしまいます。

 

 今回かなり急いで書いたのでかなり短い上に文章も雑ですが、そこはご了承ください。

 

 この後は番外編でも書こうと思っております。何にするかはお楽しみということで。

 

 ではまたお会いしましょう。

 

 注>凌遅の刑とは、中国で行われた、体の肉を削ぎ落とされていく刑罰で、中国でもっとも残酷とされている。


 
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