No.156138

真・恋姫無双呉ルート(無印関羽エンド後)第二十五話

海皇さん

今回、再び速攻で書きあがったため、二十五話投稿しました。いよいよ一刀対張遼、決着です!

2010-07-08 10:06:34 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:9904   閲覧ユーザー数:7867

関平side

 

ああああああああ~~~~!!!

心配だ心配だ心配だ~~~~!!!

いくら華雄がいると言ってもご主人様お一人で張遼の相手など~~~!!!!

うああああああ・・・・こんなことなら私自らご主人様についていけばよかった・・・・。

しかし・・・、なにゆえご主人様はいきなり張遼と一対一で・・・?

 

はっ!もしや・・・

 

『うう・・・うちの負けや・・・』

 

『ああ、なら、約束どおり・・・』

 

『あっ・・・やんっ・・・い、いきなりあかん・・・・だ、だめえ・・・』

 

『何言ってるんだ?霞は俺に負けたんだよ?ちゃんと俺の言うこと聞かなきゃ、ね?』

 

『うう・・・はい・・・ご主人様・・・・』

 

ああ・・・そして、そしてついには霞にばかり入り浸って私のほうには見向きもしなくなって、しまいには子供まで作って・・・・。

 

「ああああああ~!!!許しません!!!!許しませんよご主人様~~~!!!!」

 

 ううう~~~!!こうなったら呂布を速攻で倒して早くご主人様の所に駆けつけなければ!!!!

 

 そうこうしているといつのまにやら呂布軍の目の前にいた。そして既にこの世界の私と鈴々が呂布と戦っていた。

 二人がかりだというのに呂布は顔色一つ変えずに二人の攻撃を捌き、反撃している。

 一方のこの世界の私達は二人がかりでもかなりの苦戦をしているようだ。

 まあこの世界の呂布が前の世界の恋と同程度の実力ならこうなるだろうな・・・。

 だが今の私なら・・・

 

 「その勝負、お待ち願いたい!!」

 

 「「「!!??」」」

 

 突然の私の声に3人は驚いたようにこちらを向いた。

 私はそれを無視して冷艶鋸を構えつつゆっくりと呂布とこの世界の私と鈴々の前に立った。

 

 「呂布殿とお見受けする!!いきなりで悪いがこの私とお手合わせ願いたい」

 

 「なっ!?今我々が戦っているのだぞ!!?それを横から邪魔するとは何事か!?」

 

 「そうなのだ!邪魔しないでほしいのだ!」

 

 私の言葉にこの世界の私と鈴々から抗議の声が上がるが私はそれを聞き流しつつ彼女たちに目を向けた。

「失礼だが、かなり苦戦しているようであったが?二人がかりで」

 

 「ぐっ・・・、だ、だがお前なら一人で倒せるというのか!?」

 

 「ああ、多分な」

 

 「なっ・・・・」

 

 私の言葉にこの世界の関羽は驚いていた。まあ当然だな。

 自分と鈴々二人がかりでも苦戦した呂布に一人で勝てると言い切ったのだから。

 しかしご主人様のお爺様と父上から修行を受けた今の私ならまあ勝てるかどうかは別として互角以上には戦えるはずだ。

 

 「そういうわけでこの二人と代わるが、構わないか?呂布殿」

 

 「・・・・いい」

 

 呂布は相変わらず無表情で答えた。

 性格は前の世界と同じか・・・。まあそんなことは関係ない。

 こんなことをしている間に、ご主人様が張遼に斬られているか、張遼とにゃんにゃんしているかもしれないのだ!!!!

 

・・・・速攻で終わらせる。

 

 「・・・!!!!」

 

 と、突如呂布がビクッと震え、方天画戟を握り締めた。

 気のせいか顔も多少強張っているような・・・。

 まあいい。

 

 「速攻で片付けてくれようぞ!!呂奉先よ!!!」

 

 「・・・お前、強い。恋、本気でいく」

 

 そして私の冷艶鋸と呂布の方天画戟がぶつかり合った。

 

 

 一刀side

 

ビクウ!!!

 

な、何だ!!?今何か寒気がしたぞ!?

 

 「何ぼさっとしとんねん!!!」

 

 と、張遼の声がしたため俺は左に避ける、と俺の横すれすれに張遼の偃月刀が通り過ぎて行った。

 ・・・危なかった。もし動くの遅れてたら死んでたな・・・。

 でも、結構まずいな・・・。

 張遼の攻撃はとにかく早い。

 さすがは神速の張遼と呼ばれるだけはある。

 俺も向こうで修行して身に着けた歩法、並足(踵の重心移動によって行う歩法)でなんとかついていけてるけど・・・。

 このままじゃあ、いつかやられる。

 

 「ふふ、あんた結構やるやないの。なんか分からんけど素早い動きでうちの攻撃よけたり、うちの死角から反撃したりってな・・・。けど、それももう終わりのようやな」

 

 張遼は少しばかり息を弾ませながらこちらに偃月刀を向けてくる。それを見て華雄は戦斧を持って俺の救援に来ようとする、けど・・・

 

「来るな華雄!!!」

 

「あ、主殿!?し、しかし・・・」

 

「この戦い、俺の力で勝たなきゃ、意味がないんだ」

 

 前の世界では、俺はただ後ろで見ていることしかできなかった。

 大好きな皆が戦場で戦っているのに、自分だけなにもできないのが悔しかった。

 もう、そんな思いはしたくない。俺も戦う。これはその誓いの為の戦いなんだ!

「うちを倒すってえらそうなこと言っとるけど、もう体もへろへろやないの。

 おとなしくあきらめたほうが賢明やで!」

 

 張遼の言うことも最もだ。俺の体は、もう限界に近い。実際刀を握るのもやっとという状態だ。

 だけど・・・、

 

「?なんのつもりや?」

 

張遼が疑問げな声を上げる。それはそうだろう。いきなり俺が刀を鞘に収めたんだから。

知らない人間からすれば滑稽だろうな。

 

でも、これが俺の逆転の一手だ。

 

「なんのつもりかしらへんが、このまま一気に決着つけたるわ!!」

 

張遼はそう叫んで偃月刀を振りかざし、俺に迫ってくる。

それに対して俺はただ白光の柄に手を置き、張遼を待つのみ。

 

あと10歩

 

あと5歩

 

 

「これで、しまいやあああああ!!!!」

 

 

 

   

 

 

 

 

  今だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 俺は重心を前に出しつつ刀を抜き放つ。

そしてその刀身は張遼の体に叩き込まれ、張遼は地面に倒れ伏した。

 

 「な・・・何や・・・て・・?」

 

 張遼は地面に倒れ伏したまま信じられないような顔つきで俺を見ていた。

 俺は息を吐きつつ白光を鞘に収めた。

 

 「抜刀術、鞘に収めてある刀を一気に抜き放つことで通常の斬撃よりはるかに速い速度を生み出す武術だ」

 

 「そ、そやかて・・・このうちが・・・見れへん速度なんて・・・」

 

 「ああ、もちろんただの抜刀じゃあ君には勝てないさ。

 あのときの俺は疲労によって無駄な力が抜けていた。

 つまり完全な脱力が完了していたわけだ。

 そして並足による加速、明鏡止水の境地による攻撃の予測、

 この心技体三つの組み合わせによって、最小の動きで最速の斬撃が繰り出せた、と言う訳さ。

 

 これこそ北郷流剣術奥義、『飛龍一閃』」

 

俺の言葉を驚きの目つきで聞いていた張遼は、ふっ、と笑みを浮かべた。

 

 「なるほど・・・なあ・・・。初めから、その技を、ねらっとった・・・訳かい・・」

 

 「それはちょっと違うな。

 この技はまだ未完成でさ、今でも10回やって1回成功するかどうかって段階なんだ。

 まあつまりは完全な賭けだったわけだけどね」

 

 「・・・んでも・・あんたが・・その技出せたんは、あんたの実力や。

 あんたの・・・勝ちやで・・・。

 んで・・・止め・・・ささへんのか・・・・」

 

 「ああ、俺は出来ることなら君に降伏してもらいたいからね。

 実際峰打ちだから死ぬことは無いと思うけど・・・・」

 

俺の言葉に張遼は満面の笑みを浮かべた。

 

 「はは・・・優しいな・・・あんた・・・。ええやろ・・・降伏したる。

 けど・・・・・次は・・・・負けへん・・・・で・・・」

 

 そう言うと張遼は目を閉じた。どうやら気絶したようだ。息してるし脈もあるから

 死んではいないだろうし。

 さて、勝ち鬨でも上げるかな?

 

 「天の御使い北郷一刀、敵将張遼を捕らえたり!!」

 

 俺の声を聞いて敵軍は動揺をして逃走したり降伏したりし始めた。

 

 「ふう・・・これで、満足したぜ・・・」

 

 俺は地面に座り込んでそう呟いた。

 関平side

 

 呂布との打ち合いをしていた最中、ご主人様の勝ち鬨が響き渡る。

 

 ご主人様・・・霞を倒されるとは、お強くなられました・・・・、ではなく!!

 ご主人様が勝ったということは、張遼とにゃんにゃんしている可能性がある!!

 急いでご主人様のもとへ行き阻止せねば・・・!!!

 

 「・・・と、言うわけだ、呂布よ。終わらせるぞ」

 

 「・・・恋、よく分からない。けど、終わらせる」

 

 呂布はそう言って戟を構える。

 そして凄まじい速さの斬撃を繰り出してきた。

 速い!以前の私ならばこれで斬られていただろう・・・。

 だが・・・

 

 「そのような速さ、今となっては見飽きたわ!!!!!」

 

 ご主人様のお爺様と父上の斬撃の速さに比べれば、まだ遅い!!

 

 「ウエエエエエエエエエイ!!!」

 

 私は呂布の攻撃を避けると冷艶鋸を呂布目掛けて振り下ろす。

 呂布はそれを見てかわすが、

 

 「甘い!!」

 

振り下ろした冷艶鋸を斜めに振り上げ、それが呂布の胴に直撃する。

 

 「が・・・は・・・・」

 

一瞬呂布の顔に驚きの表情が浮かんだが、やがて地面に倒れ伏す。

・・・ご主人様のお父上よりお教えいただいた北郷流剣術『飛燕』。

中々に使い勝手のいい技だ・・・。お父上に感謝せねば・・・。

と、私も勝ち鬨を上げるか。

 

 「敵将呂奉先、天将関平が捕らえた!!皆の者、勝ち鬨を上げよ!!!」

 

 私の言葉が終わるや否や味方から歓声が上がる。と、後ろから雪蓮が近寄ってきた。

 

 「いや~すごいわ関平。あの二人相手に互角で戦った呂布を倒しちゃうなんて」

 

 「一応生きてはおります!後のことは任せます!では私はこれで!!」

 

 「あっ、ちょっ、どこ行くのよ~、関平~?」

 

 雪蓮が後ろから声をかけてくるが今の私に答えている暇はない!!

 ご主人様の、ご主人様の危機(かもしれない)のだ!!急がねば!!

 

 「ちんきゅーきー「ウェイ!!!!」んぎゃー!!!」

 

 ん?今何か吹き飛ばしたような・・・気のせいか。

 さあ!お待ちください!!ご主人様あああああああ!!!

あとがき

 

 皆さん、お久しぶり・・でもないか。

 

 とにかく二十五話、読んでいただいてありがとうございます。

 

 前の作品のコメントの量があまりにも少なくてつい満足できずに書いてしまいました。

 

 ・・・・冗談です。けど、できるだけコメントお願いします!やる気でますので。

 

 まあとにかく、ちょっと強引な終わらせ方だったかもしれませんが、

 

 一刀対霞、一刀の勝ちとなりました。

 

 今回一刀が使った技は、一刀の祖父が一刀に教えたもので、決まれば雪蓮や華琳辺り、

 

 下手をすればこの世界の愛紗も倒せるものです。

 

 しかしタイミングが難しい上に体の負担もあるため、使いどころが難しい技となっています。

 

 ちなみにここにでてきた技は、少年チャンピオンで連載していた某剣道漫画のものがモチーフに

 

 なっています。

 

 では長くなりましたがこれで。

 

 


 
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