「ここはどこらへんになるのですか?」
「えっとですね~・・・豫州の汝南郡あたりですね~」
「ほう・・・お主達の目的地ももう少しのところまできたな」
眼鏡をかけた見るからに真面目な委員長タイプの少女、頭にオブジェ?を乗せた眠そうな少女、白い和服のような服をきた赤い槍を持った少女という統一感のない三人。彼女らは一緒に旅をしている途中で、ちょうど村を見つけたところだった。
「おや?あんなところに村がありますよ~?ちょうど良かったですね~、あそこで物資を補給しちゃいましょ~」
「それはいいのですが・・・あれは、村なんですか?遠目ですけど、とても人がいるようには・・・」
「まぁ、行ってみればわかるだろうさ。いなければいないで、別のところに移動をすればいいのだしな。判断するのはそれからでも遅くはないだろう」
森に囲まれた村。遠目に見れば建物が幾つか建っているのが見える。しかし、その建物には草木がすき放題に生えていたり、絡んでいたり、とても人が住んでいるようには見えない。だが、物資をそろそろ補給しなければならなくなっていた為、どの道、どっかしらの街には寄らねばならないのだ。人がいなければ別の街に移動すればいいのだし、とりあえず、三人は発見した村へと立ち寄ることにしたのだった。ところが・・・。
「むっ・・・二人とも。止まれ」
「どうかしましたか?」
「はぇ?」
白い少女に止められた二人。少女は槍を構えて前方を睨む。少女の視線の先には・・・。
ブゥウウウン・・・
羽音を響かせた黄色と黒の縞々模様のにくい奴。スズメバチが大群で少女達を見つめている姿であった。
「む~・・・」
「これは・・・」
「まいりましたな」
武官ではない二人の少女と、武官でも虫との戦闘経験などない少女は困惑するしかない。しかも、向こうは少女達を警戒している為、下手に動くことも出来ずににらみ合いは続く。そんなときだ。彼女らの後ろからこの場を打破できる唯一の人物が現れたのは。
これは、蜂の大群を前に困惑する少女達を助けたおせっかいの物語である。
「あっ・・・蜂さんがいっぱい」
「ひぇえええ!気をつけてくだされ。刺されたら痛いですぞ!大変ですぞ!」
「大丈夫だよ。恋も武器を下げて。じっとしててね」
恋は一刀と陳宮を守る為、一歩前に踏み出そうとしたが、一刀が制止して自らが前に出た。恋は一刀の言葉を信じ、武器を下げてじっと見守る。その腕には陳宮がガッシリとしがみついて体を震わせていた。
前に出た一刀にスズメバチの一匹が近づく。そこに、何も知らない少女達が注意を促す。
「そこの御人。危険です。お下がり下さい!」
「刺されたら痛いですよ~」
「そうです。お下がり下さい」
一刀はそんな三人に余裕の笑みを浮かべて返答する。
「大丈夫です。この子達とは友達ですから。っと、ただいま。後ろの子達は知り合いだから通してくれるかな?」
己の指に止まらせて恋達を通してくれるように頼む一刀に、恋以外の面々は驚愕の顔を浮かべている。恋だけは一刀のことを尊敬の眼差しで見つめている。虫にも優しく語り掛けている一刀をすごいと思ってのことである。
「さあ、ようこそ。俺の村へ」
蜂が二手に割れ、その間に立つ一刀の案内で村の中へと入る恋達。蜂の間を通るときは恋は普通にしていたが、陳宮は終始ビクついて恋の腕にしがみついて話さないほどであった。そこで困ったのは先ほどの謎の三人組の少女達だ。一刀と面識がない彼女達はそのまま便乗して入村してもいいのか?と迷っているのである。
「あの~・・・私達はどうすれば?」
頭にオブジェを乗せている少女が思い切って一刀に質問してみる。
「あっ・・・よかったら、君達もくる?」
「「「ぜひ!!」」」
三人は間もおかず答えを返し、小走りで一刀の後を追う。
村に入った三人はその光景に少し落胆してしまう。
「ここは・・・」
「廃村みたいですね~」
「失礼だが、村には見えんな・・・」
そう、村のほとんどが手入れがされていない廃村同然の姿だったからである。ここでは目的である物資の補給は出来ないという想いよりも、ここに人が住んでいることのほうが驚いてしまう三人。そんな想いを抱いているのは前を行く陳宮も同じであった。
「ここが村ですか・・・」
思わずそう呟いてしまう。幸い、恋と一刀は腕の中にいる犬が心配しており、陳宮の呟きは聞こえていなかった。
「大丈夫?」
「一応、傷の手当はしたから大丈夫だと思うけど・・・元気ないのが気になるね」
「お腹すいてるのかも・・・」
「そうかもしれないね。家についたら何かあげようか」
「うん」
他の四人の心情など頭にはなく、今は元気のない犬に元気を取り戻させることだけを考えて足を早めるのであった。
「ここだよ。入って」
「お邪魔します」
「お邪魔するです」
「どうぞ~。恋、ちょっとこの子頼むね」
一刀の案内で家の中へと入る恋と陳宮。一刀は腕に抱いていた犬を恋に一旦預けると毛布を取り出してくる。
「恋。ありがと。この子に・・・」
「うん」
恋は再び犬を一刀に返すと、毛布を広げ犬を包みこむ。
「よし。じゃ、この子のためにご飯を用意しないとね」
「この子は恋が見てる・・・」
「ワンワン!」
「セキトも見るって」
「わかった。よろしくね。陳宮ちゃんは手伝ってくれるかな?」
「わ、わかりました」
恋はセキトを伴って家の奥に向かう。一刀はまだ、緊張している様子の陳宮を誘い、犬のご飯を用意し始めるのだった。ついでに、自分達の分も作ってしまうつもりもある。誘われた陳宮も、ようやく起動し始めたようで慌てて一刀の後についていくのであった。
一方・・・。
「む~・・・」
「またですか・・・」
「さて、どうしたものか」
またしても置いてけぼりの三人は一刀の家の前で立ち尽くし、困り果てていた。そんな彼女達に一刀が気づくまでしばらくの時間を要するのであった。
「いやぁ、ごめんね。あの子のことで頭がいっぱいだったから・・・」
「お気になさらずに。そういう事情なら攻められませんから」
「でも、お話くらい聞いて欲しかったですね~」
「全くですな」
「うっ・・・すいません」
「こ、こらっ!!二人とも」
犬のご飯を作る為に薪を取ろうと外へ出たところで困ったように(実際に困っていたが)立ち尽くしている三人のことを見つけ、ようやく彼女達のことを思い出した一刀。すぐに家の中へ案内したが、その第一声が先の言葉である。
眼鏡の少女が二人のことを諌めているが、一刀としては自分が悪いと自覚がある為謝るしかない。こんな状況になったのは、さかのぼること数十分前のこと。犬の為に料理を作ってあげようとしたときだ。
「ご飯はどうするんですか?」
「そうだな~。俺達も食べるから鍋にしようかな」
「鍋ですか?」
「うん。まぁ、どんな料理かは出来てからのお楽しみってことで。陳宮ちゃんは野菜を切ってくれる?」
「わかりました」
「野菜はあそこにあるから使って」
陳宮と簡単な役割分担をすると一刀は火を起こす為、外に置いてある薪を持ってこようと外に出た。外に出た瞬間に、三人の少女と目があって村の入り口で困っていた三人を思い出す。
「君達は・・・よかったら、上がってく?少し待っててくれればお茶を出すよ」
「いや、私達は・・・」
「遠慮しないで。ささっ、どうぞ」
「いや、私達の目的は・・・」
「ごめんね。さっきまで相手できないで・・・失礼だよね」
「あの~?話を聞いて欲しいのですが~」
と強引に家の中へと案内し、薪を必要分持ち帰ると早速火を起こす。水を入れた鍋とやかんをセットするとお茶と出汁を用意するなど、とまることなく動きまわった。途中で何度か声をかけて話をしようと試みた少女達だったが。
「あの~・・・」
「あ、ごめんね。ちょっと、あの子の為にご飯用意しなきゃいけないんだ。よかったら、君達も食べてくかい?」
「それは、ありがたいですが・・・」
「じゃ、決まり。もうちょっと待っててね」
「いや、そうではなく・・・」
「野菜切り終わりました」
「あっ・・・じゃ、恋達の様子を見てきてくれないか?」
「はい。わかりました」
「うぅ・・・全く話を聞いてもらえないとは」
というように、上手く流されてしまい話をつけることが出来ないでいた。
やがて、料理が出来上がってしまうのであった。一方、恋の様子を見に行った陳宮。家の縁側、日のあたる場所で毛布に包まっている犬を見ているはずの恋を見つけると。
「呂布殿~?あの子の具合はどうですか~?」
犬をびっくりさせないようにとの配慮から小声で恋を呼ぶ陳宮。しかし、返事がない。不思議に思った陳宮は近づいてみると・・・。
「すぅ~・・・ん・・・」
「「クゥ~ン・・・」」
日があたって暖かくなり眠くなってしまったらしい。犬達の隣で腕で包み込むように抱いて一緒に寝ていた。
「寝てしまったのですね」
気持ちよさそうに寝ている恋を起こすのも忍びないが、ご飯ができているので起こさないのも可哀想だと思う。どっちにすればいいのか困ってしまう陳宮であった。が、その悩みは次の瞬間に解決してしまう。
「くんくん・・・いい匂いがする」
「「ワフ?」」
「呂布殿。もうすぐご飯の準備が出来ますぞ」
「わかった。すぐにいく」
ご飯の香りを感じた恋が自分で眼を覚ましたのだ。これ幸いと恋に話かける陳宮。
即座に承諾すると恋は犬を抱き上げて、ご飯のところに向かうのであった。
「おっ?ご飯できたよ」
恋と陳宮の姿を見つけた一刀が笑顔で言う。陳宮達が席に着いたときには、すでに先客がいた。それに気づいた陳宮と恋は不思議そうに言葉を零す。
「誰?」
「あれ?あなた達は何者なのです?」
「「ワンワン!!」」
陳宮達は先客のことを入り口で困っているところしか見ていなかった為に、覚えていなかった。一刀が、村の入り口にいたと説明すると、思い出したようだ。が、ここで重大なことに一刀は気づいた。
「そういえば、彼女達の名前知らないや・・・」
そう、自己紹介すらもしないで家へと招いていたのである。早速、自己紹介をしようと思ったところ。
きゅ~・・・
「お腹すいた・・・」
「そうだね。ご飯食べながらにしようか」
恋のお腹がなった為、ご飯を食べながら自己紹介をすることになったのだった。
囲炉裏を囲んで中央にはちょうど食べごろの鍋が火にかけられている。一刀はみんなに鍋をよそり、食べ始める。
「いただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
「「キュ~ン!!」」
食べながらといったが、お腹がすいていたのか、それとも食事中は話さない主義なのか、皆一杯目が食べ終わるまで会話をすることはなく、食べることに集中していた。だが、小声で「おいしい」など料理を褒める言葉がちらほらと聞こえてきたのでちょっと嬉しくなった一刀。一杯目を食べ終わった人が皆、おかわりした後。ようやく落ち着いたのか本題である自己紹介に移ることが出来たのだった。
「私は程立といいます」
「私は戯志才と名乗っています」
「私は趙雲と申す」
三人共が自分に相応しい主を探すことを目的として旅を続けていたそうで、今まで袁家、孫家、劉家など力のあるなしに関わらず様々な人を見てきたらしい。そして、程昱と戯志才の二人、特には戯志才は仕官をしようと思う人を見つけたということで兗州へ向かうつもりでいる。一方、趙雲のほうはまだ見つけていないらしく、次は幽州のほうへと向かうのだという。三人はとりあえず、次の街まで一緒にいってそこで別れるつもりだったと。
「そんなときにここを見つけて、強引に連れ込まれたというわけですよ~」
「本当にすいませんでした!」
彼女達の言葉を聴かず、強引に連れこんだ一刀はただただ謝罪するしかなかった。だが、怒っているわけではないのは隣にいる趙雲の顔がニヤニヤしていることでわかっている。しかし、言われたことは事実である以上、素直に謝るしかないのだが。
「呂布・・・奉先。よろしく」
「ワン!「この子はセキト」」
「陳宮、公台と言うです。覚えておくと良いですぞ」
「俺は白士。字は北郷だ。よろしく」
簡単に自己紹介した後、さきほどの犬のくだりの説明をする一刀。そこで二人と知り合ったと食べるのに夢中な恋と隣で同じく食べるのに夢中なセキトと犬、こちらの説明に補足を入れてくれる陳宮を見て言う。
「ということがあってね。次からあの街には行けないな」
「申し訳ないです・・・」
「ああ、ごめんね。別に陳宮ちゃんが気にすることはないんだよ?この子を助けたことは後悔してないからね」
一刀は助けた犬の頭を優しく撫でながら言う。撫でられた犬は気持ちいいのか尻尾を振って応えていた。そんな様子を感心したような目で見る客三人。
「他人にましてや動物にそこまで気にかけるとは・・・お主は変わっているのだな」
「ですね。今までに見た中で類を見ないお人好しです」
「ですね~。でも、私はそういう人は嫌いではないですよ」
「同感だ」
「私もです」
と見ていた三人だが、そんな彼女達も後に自分達が称していたお人好しを自らが味わうことになるとは思っていなかった。
「近くの街へはこの道を行けばつくよ」
「かたじけない。ご馳走もしてもらって」
「いえ、それは俺が原因だから気にしないで。あっ・・・それとこれ」
「なんですか?これは?」
「飲み物だよ。水分は大事だからね」
「ありがたく頂戴します」
食事が終わった後、趙雲達三人は当初の予定通り街へと移動して、そこで自分達の道へと進んで行くそうだ。この村では彼女達の期待する物資の補給は出来そうにないので当然だ。そこで村の入り口まで一刀は見送りに出てきていた。恋は食事の後、犬と一緒に再び日向ぼっこして眠ってしまい、陳宮は食器洗いをしてくれている為に家に残っている。というわけで見送りにきたのは一刀だけになる。
「それじゃ、縁があったらまた会おう」
「「「はい(ええ)」」」
こうして三人は旅立って行った。
三人を見送った後、一刀は家に戻ると陳宮が出迎えてくれるのであった。やっぱり、出迎えてくれる人がいるのはいいなと思いながら、一刀は帰ってきた旨を伝える。
「ただいま」
「おかえりなのです。食器洗いは終わってますぞ」
「ありがとう。助かったよ」
一刀はそのまま無意識の内に陳宮の頭を撫でていた。褒めて頭を撫でる、それは一刀がこの世界に来る前、元の世界で近所の子供達の面倒を見ていたときからの癖になっていた。しかし、そんな経験はない陳宮は動揺してしまう。
「ひょえ!?」
「あっ、嫌だった?ごめんね」
「い、いえ。あまりされたことがないので驚いただけですぞ」
「そうなの?」
「はい」
小さなころから、勉強をして将来は立派な軍師になり理想の主に仕えることを夢見ていた陳宮。親に甘えることなく勉強に打ち込んでいた為に頭を撫でてもらう経験がなかったらしい。これは陳宮に限ったことではない。この世界にはそんな人達がたくさんいるのだ。何故なら、皆生活の為少しでも早く働いてもらって稼いでもらいたいからだ。そうすれば、少しは生活が楽になるのだから。
「ん~、そうするとあまりしないほうがいいかな?」
「いえ・・・嫌ではないので気にしなくて良いのですぞ」
「そっか。そういえば、恋達は?」
「まだ、眠っていますぞ。なので、もう少し小声で話して下され」
恋達はまだ眠っているらしい。連達を起こさないよう外に出たほうがいいだろうと思った一刀は畑の様子を見た後、夕飯用の魚と水を取ってこようと考えた。それを陳宮に伝えると自分も手持ち無沙汰だった陳宮も手伝うと申し出る。というわけで、一刀と陳宮は一緒に外に出るのだった。
畑の様子を見ると言っても、土の具合を見て、水やりをするか判断することと雑草が生えていないかの確認だけである。それでも広さがある為、半刻程かかったが。その後、荷台に水瓶と魚篭をのせて小川に水汲みと魚を取りに行く。
「じゃ、陳宮ちゃんは魚取りを頼むね」
「お任せくだされ」
「恋はたくさん食べるからね。今日はたくさんとっていこうか」
「はい!」
陳宮のような女の子に力仕事を頼むわけにも行かない為、陳宮には魚をとってもらうことにした。だが、魚取りなぞしたことない陳宮はどうやってとればいいかわからない。そこで一回、一刀が見本を見せる。
さすが軍師志望だけあってその一回でやり方を覚えたらしい。最初はぎこちなかった動きが挑戦するにつれてスムーズに動くようになる。一刀は水汲みをしている傍ら横目で陳宮の動きを確認していたが、後半は安心して水汲みに集中することが出来たのであった。
「そろそろ帰ろうか。魚はどうだった?」
「はい!30匹は取れましたぞ」
「おお!それは大漁だね」
「この私にかかればこのくらい朝飯前ですぞ!」
「あはは。これからは陳宮ちゃんに任せようかな」
「どんとこいですぞ!」
頭を撫でながら言う一刀。陳宮も驚くことなく、まんざらではない表情で撫でるのを受け入れていた。しかし、犬を助けてからの一連のことと、畑仕事と魚取りというなれない仕事をやっていたことで陳宮の疲労も限界に近かった。
「はれ?」
「おっと。今日はいろいろあったから疲れちゃったんだね」
足元がおぼつかず、倒れそうになってしまった陳宮をさっと抱きとめる一刀。陳宮を見てるとどうしても近所の子供達のことを思い出してしまう一刀。今頃どうしてるかなと思いながら、陳宮を抱き上げると自分の肩へと乗せる。要は肩車である。本当はおんぶしてあげたかったが、大抵の子は疲れてないと意地を張っていたので肩車をしてあげていた。おんぶと違って肩車だと多少強引にでも出来るからでもあったが。
「わわわ!なんですか?」
「肩車っていうんだ。今日は頑張ってくれたからね、ご褒美」
「すごい高い感じがしますぞ」
「視点が変わって面白いでしょ?」
「はい!」
どうやらお気にめしてくれたらしい。家に戻るまでずっと肩車でいたのであった。
陳宮はそこで限界だったのか、家に戻ると恋の様子を見に行くといって向かうが、そこでまだ寝ていた恋と一緒に自分も眠ってしまった。気持ちよさそうにしていたのでつられたようだ。お風呂の用意から戻ってきた一刀が様子を見に行ったが、仲良く寝ていた為に起こさずに寝かせてあげることにした。
「今晩は、ご飯に味噌汁、焼き魚だ!まさに、日本のご飯!和食ってね」
囲炉裏に鍋をかけて、味噌汁を。陳宮がとってきた魚を串に刺してたき火の周りに配置して魚の塩焼きに。と同時に水と米を入れた竹筒も配置して後は待つだけ。一応、ご飯もたくさん炊いておく。余ったら明日に焼飯にしてもいいし、雑炊にしてもいいだろうと考えながら。
「!?」
「ん・・・どうしましたか?呂布殿?」
「・・・何かくる」
「え?」
恋は突然おきたと思ったら自分の武器、方天画戟を手に取ると一刀の元へと向かった。いきなりの恋の行動に困惑した陳宮だったがすぐに恋の後を追った。
「一刀!!」
「おはよう。どうしたの?」
「何かがくる」
突然武器を持ってきた恋に多少驚いたが、落ち着いて挨拶をする一刀。しかし、恋の言葉で何事かが起こっていると察すると何もないよりはいいとの判断で、木の棒を手に取り恋に案内を頼んだ。
「恋。どこかわかる?」
「こっち」
「よし。案内を頼んだ」
「私もいきますぞ!!」
恋の案内の元、向かった先は村の入り口である。そこでは、そろそろ活動を休んでいる時間のはずの蜂達が群がっているのが見えた。これは何かが起こっていると判断した一刀は恋達に言って駆ける速度をあげるのだった。
そして、目的地に着いた一刀が目にしたものは・・・。
「ご家族ですか?」
先ほど別れたはずの程立と戯志才が三人の子供を連れていて趙雲は母親らしき女性を背負っている姿だったのだ。思わず、言葉を発してしまったが雰囲気を考えるとなんとも間抜けな台詞である。
再び会合した三人の少女達。彼女達が他人事としてみていたお人好しを今度は自分達が味わうことになる。そうなったときの彼女達の心情は?そして、そんなお人好しと一日接していた少女二人にも心情の変化が起こった。果たして彼女達の起こした行動は?
どうでしたでしょうか?
少し短かったですか?
まだ、このサイトの一ページあたりどれくらいの容量で書いたらいいのか把握できてません。
それと文章の表現も・・・。
それなりに文章を書いているのですが、どうも私の文章の書き方だとあまりページ数を多く出来ないみたいなんですよね。
でも、私はこの書き方しか出来ないですし・・・。これから勉強して表現を変えていくしかないんですかね?
今のままでいいならいいんですけど・・・。
さて、今回は話があまり進んでいません。
おいおい、拠点ばかり書いているのに話が進んでいる気でいたのか?というツッコミはなしでお願いします。
これには考えがあって・・・
まぁ、ここで話してしまうとネタバレになってしまって書けないのがもどかしいのですが。
ここで少し、この作品を書き上げるにあたっての私のルールを説明しておきます。
作品の紹介の文にもありましたとおり、原作をやっているのにあたって一つ思うことが・・・。
真名って大切なはずなのに一刀にはあっさり教えているな~と思うことが多々ありました。
なので、この作品では初対面では真名を教えることはせず、命の恩人など特別な事柄が起こった場合や、日々過ごした過程で真名を教えていいと思うようになるというように書き上げていくよう心がけています。
でも、おいおい・・・簡単に教えてるじゃねぇかと思われることもあると思います。
それは私の力不足ですので、ご勘弁下さい。
また、真名を教えるまでは名前に『さん』『ちゃん』とつけて呼ばせるようにしています。
これはもうフィーリングで小さい子に接しているような感覚の子は『ちゃん』
同年代から上は『さん』とつけています。まぁ、ここらへんは明確な線引きはないので。
で、真名を教えてもらった子は呼び捨てにしてます。まぁ、親密度をあらわそうとしているわけです。一部、真名を教えてもらってもさん付けのキャラも予定しています。
いろいろ書きましたが、あくまで私が意識して書いていることなので、気になさらずとも結構です。
では、今後ともよろしくお願いします。
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今回も拠点。話も全然進んでいませんが・・・石を投げないで下さい。意思は伝えてくれて結構ですが。
原作では大事なはずの真名を結構簡単に許してるな~と思いながらも、真名がないとキャラの口調とか一人称とか難しいことが判明して・・・なかなか大変です。