No.140171

『偽・悲恋姫†異聞録』8

絶影さん

お待たせしました!

続きになります^^今回も一ページで短いのですが
楽しんでいただければ幸いです><

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2010-05-01 18:36:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:9767   閲覧ユーザー数:7960

 

一斉に放たれた矢は一人の将によって打ち払われ、将の率いる兵たちは固まり

被害といった被害が無く速度を落とさずに向かってくる。それを見た詠は

将の武に少し驚き、引き連れる兵達の胆力に大きく驚いていた

 

「なっ、そんな対応をするのっ!?死を恐れないと言うこと?」

 

・・・そんな防ぎ方をするのか。なら槍で迎撃、あの戟を振り回す将は秋蘭に巧く

対応してもらうか、敵兵たちは今むやみにつつかない方が良さそうね。

 

さて後から突っ込んでくる奴らには凪たちに巧く対応してもらうわよ

凪たちに向けて撃つ煙矢は・・・あれが良いわね

 

「伝令、蒼と黄色を放ちなさい。最後に赤を時間差で」

 

上空に打ち出される三本の矢、それを見た凪達は少し驚いた表情を浮かべた

 

「詠のやつココでそんなんやってどうするんや?」

 

「いや、少数で兵を引き連れる遊撃態勢の私達には妥当なのかもしれない」

 

「ええ、でもでも凪ちゃんすっごく危険な位置になるの~!」

 

沙和の心配する言葉を笑顔で「心配ない」と返し鶴翼の陣から離れた

兵士達に指示を送り始める。その声は力強く響き、兵士達の速度を上げる

 

「偃月陣を敷き敵を外側に受け流す。中央に敵を寄せるな」

 

外側に受け流し、敵の動きにあわせて小型の鶴翼の陣か魚燐の陣に変化させて

相手を包囲殲滅する。しかし隊長が舞を使うと仰られたほどだ、詠さんは

包囲だけで舞まで持たせる気だ

 

「私が先頭だ、両翼は任せた。敵兵が少ないと侮るな」

 

「よっしゃ、後から来る奴らにぶちかましに行くでー!」

 

「おーなのー!」

 

何度も陣形を訓練された兵達の組み換えは早く、遠くの凪たちを横目で見ながら秋蘭は

冷静に自分の弓をくるりと回転させ弭槍を飛び出させた

 

「私にはあの戟を振り回す将を任せたと言うことか、夫の前で無様に負けられん」

 

そう呟くと秋蘭は自分の兵達に槍を低く構えさせ、突撃してくる敵兵を迎え撃つ

 

「来るぞ、目の前の敵に集中しろ。恐れるな、敵将は私が討つ」

 

 


 

 
 
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