~ニセ恵現る~
モチノキTV局でランチの約束(ランチは恵の手作り弁当)をしていた清麿&ガッシュと恵&ティオ。
しかし、水着写真集が実体化したニセ恵(元が水着写真集なので水着姿)が現れパニックに。
(あれは偽者だったのか…ホッとしたような、残念なような…)
「清麿、どうしたのだ?」
「な、何でもない!追うぞガッシュ!」
「ウヌ!」
(ああもう…なんで水着姿なのよ…恥ずかしいったらないわ…清麿くんがいるのに…)
「恵!さっさとニセモノ捕まえるわよ!」
「え、ええ!分かってるわ、ティオ」
「待ちなさーい!ニセモノー!!」
それぞれのパートナーの言葉で正気に返った清麿と恵だった…。
~恵の水着写真集~
ランチの後、清麿に渡す予定だった水着写真集。
中身はティオ曰く「だいた~ん」で実際に見た清麿曰く(…スゴイ!)との事。
「じゃあこれ、清麿くんにプレゼント♪」
「ありがとう、恵さん」
「大事にしてね♪」
「……なあ、恵さん」
水着写真集を受け取った清麿は何故か微妙な表情をする。
「ん?なぁに?」
「何で同じのを3冊もくれるんだ?1冊でいいのに…」
「ああ、それはね…見る用、予備用、保存用よ♪」
「あ…そうなんだ…」
清麿は同じグッズを3つ買うのはアイドルマニアなら常識だという事を後で知った…。
~漫画にされたカフカ・サンビーム~
ビブリオの術の力で漫画にされた人達はカバーを外せば元に戻る。
ガッシュ達はホーバーク・キャッスルに囚われているサンビームを救出に向かった。
意外にも何の妨害も無く漫画に変えられたサンビームを発見した。
「これが漫画に変えられたサンビームさんか…」
「清麿くん、早くカバーを外して元に戻さないと」
「ああ、今すぐ助けよう」
清麿はサンビームの本のカバーを外そうとする。
「待ちたまえ、清麿くん」
「ナゾナゾ博士?」
いきなりナゾナゾ博士に後ろから声をかけられて清麿の手が止まった。
「私の名前はナゾナゾ博士。何でも知ってる不思議な博士さ。しかし、そんな私でもたまには知らない事もある」
「ええ!!博士にも知らない事があるの?」
ナゾナゾ博士の左肩に座っていたキッドが大声で驚く。
「なあ皆…サンビーム君が何故あのようなグルービーな大人になれたか興味が無いかね?」
ナゾナゾ博士以外の全員が無言になって考え始めた。
常に冷静沈着で、ウマゴンの言葉を理解する事ができ、まるで僧のように悟りを開いているカフカ・サンビーム。
なのに「グルービー!!」という口癖と軽快に踊るひょうきんな面も持つカフカ・サンビーム。
立派な「カッコ良い大人」の顔と一風変わった人の顔を併せ持つ男、カフカ・サンビーム。
そんな彼が一体どんな人生を歩んであのようなキャラクターになったのか…興味が無い者はいない。
「このサンビームくんが変化させられた漫画を読めば、それが分かるかもしれんのだ…皆、読んでみたくはないかね?」
「あ!博士何時の間に!」
ナゾナゾ博士は何時の間にか清麿の手から漫画にされたサンビームを奪い取っていた。
「さぁ皆よく考えて見たまえ!こんなチャンス2度と無いかも知れんぞ!」
清麿のツッコミは無視してナゾナゾ博士は話を続ける。
ナゾナゾ博士以外の全員は更に考え込んでしまった。
「……なぁ皆、そんなに気になるんならサンビームさんに直接聞けば良いんじゃないか?」
清麿のこの一言に一同納得し、結局漫画を読む事無くサンビームを元に戻した。
この出来事はウマゴンが黙っていてくれたのでサンビーム本人に知られる事は無かった…。
~吉凶占師(きっきょうせんし)オマモリ隊~
ガッシュ達を襲う敵達はこの漫画の悪役キャラクターが実体化したものだ。
原作者の伊熊虎虎(いくまとらこ)先生は大海恵の大ファンで恵グッズを沢山持っている。
清麿は敵の事をよく調べる為に恵に協力して貰う事にした。
それは恵に伊熊先生の大ファンだと言って本人に直接会い、単行本全巻を貰う事だった。
勿論恵は自分のグッズを伊熊先生にプレゼントした。
しかし当の恵は清麿同様この漫画の事を全然知らなかった…。
「この漫画どうしようか…清麿くん、いる?」
「恵さんが貰ったんだから恵さんが持っているといいよ」
「ガッシュくんはこの漫画大好きだし、清麿くんの家にあった方が良いんじゃない?」
「う~ん…そうだな…じゃ、貰っておくよ」
結局オマモリ隊の単行本全巻は恵から清麿の手に渡った。
当の2人にとっては普通のやり取りだが、もしも伊熊先生が見たら大泣きしそうな光景だった…。
余談だが恵がこの漫画のファンである事がファン達に知れ渡り「オマモリ隊」の売り上げが大幅に上がったという。
~ガッシュ達、漫画にハマる~
魔界では漫画が無いので、ガッシュ達には珍しい物だ。
ガッシュだけでなく、ティオやウマゴンも漫画をよく読んでいる。
「静かね、清麿くん…」
「静かだな、恵さん…」
いつものようにティオと恵が清麿の家に遊びに来たが部屋の中は異常に静かだ。
ガッシュも、ティオも、ウマゴンも黙々と漫画を読んでいる。
時々ジュースを飲んだりお菓子を食べたりするが、いつもの騒々しさが無い。
「あいつらが静かなのもかえって気味が悪いな…」
「そうね…」
清麿と恵は部屋の扉から静かな3人を見つめていた…。
~恵ちゃん自転車~
(恵グッズのひとつで女の子らしく可愛らしいデザインの自転車。ティオお気に入りの一品。伊熊先生にプレゼントした)
「これってどうみてもティオ位の女の子向けだよな…」
「あら、大人用もあるわよ。清麿くんも欲しい?」
「(いいっ!?あるのか?)い、いや俺は自分の自転車があるから…」
「ふふっ、冗談よ♪」
恵は微笑んだ。
(冗談で本当に良かった…いくらなんでもあれは勘弁してくれ…)
清麿は心底ホッとして胸を撫で下ろした…。
終わり。
<あとがき>
魔界のブックマークを元ネタに小説を書きました…が、殆んどゲームの内容と関係ないネタばかりになってしまいました…。
サンビームネタは自分がゲームをプレイ中にふと思った事が元ネタです。
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GBA版「魔界のブックマーク」を元にした小説です。
・キヨメグ要素が豊富でキヨメグ派にはお勧め。
・バトルメインで日常話が無いも同然なので恵がヒロイン扱い。
・ブラゴがバベルガ・グラビドンを使え、シェリーが穏やかになっている。
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