真・恋姫無双 二次創作小説 明命√
『 舞い踊る季節の中で 』
第26話 ~ 迷う気持ちのままに、剣を踊らせる ~
(はじめに)
キャラ崩壊や、セリフ間違いや、設定の違い、誤字脱字があると思いますが、温かい目で読んで下さると助
かります。
この話の一刀はチート性能です。 オリキャラがあります。 どうぞよろしくお願いします。
北郷一刀:
姓 :北郷 名 :一刀 字 :なし 真名:なし(敢えて言うなら"一刀")
武器:鉄扇(二つの鉄扇には、それぞれ"虚空"、"無風"と書かれている) & 普通の扇
:●●●●
得意:家事全般、舞踊(裏舞踊含む)、意匠を凝らした服の制作、天使の微笑み(ただし本人は無自覚)
気配り(乙女心以外)、超鈍感(乙女心に対してのみ)
神の手のマッサージ(若い女性には危険です)
最近の悩み:最近店で客から妙な視線を感じていた。だけど最近、更に妙な客が増えてきた。なんと言う
か、突然鼻血を噴出す女性客が、しかも、なにやら恍惚とした顔で、なにやら呟きながら
介抱しようとすると、連れの女性や周りの女性が庇うので、どうしようもない。
まぁ、女性の鼻血姿など、男性に見られたくない物だろうから、仕方ないとは思うけど、
一人二人なら、ともかく、こう頻繁では堪らない。 幸いそれで客足が減る事態には陥っ
ていないが・・・・・・へんな病気でも流行っているのかと思ったが、店員の一人が、その心配
は無いと教えてくれた。だが、理由については『 知らないなら、知らない方が幸せです
から 』と苦笑を浮かべて教えてくれなかった。
(今後順序公開)
★オリキャラ紹介:
諸葛瑾:
姓 :諸葛 名 :瑾 字 :子瑜 真名:翡翠
武器:"双天" 対の双剣
武力:52(平均的な将を60とした場合)
智力:81
政治:89
家事:92
魅力:想像にお任せします(w
焦った時の口癖:『 あうあう 』又は 『 ぁぅぁぅ 』等の類語です
性格:基本的に温厚で、外見に反して大人の女性
だが、焦ると地が出てしまう。(朱里と違って、自分を律しています)
警戒心が強い性格だが、一度心を許されると、親身になってくれる。
妹がいるため、基本的には面倒見が良く、放っておくと、食事を取るのを忘れる明命を心配してよく
食事を差し入れていた。
やはり、妹がいるためなのか、時折人をからかって、その反応を楽しんだり、とんでもない悪戯を仕
掛ける悪癖もある、だが性質の悪い事に普段が完璧なだけに、周りは怒るに怒れないでいる。
家事全般は人並み以上に出来、そこらのお店以上と自負していたが、丹陽で知り合った男性の腕を見
て自信を喪失。 以降こっそり腕を磨いているが、全然敵わないと嘆く毎日を送っている。
武術は好きではないが、妹達を変態共から守るため、必要最低限身に付けたもの。
姉妹揃っての発育の悪さをコンプレックスに思いつつも、それを武器にする強かさを持っている。
自分を子供扱いしない男性が好みだが、言い寄ってくるのは変な趣味の持ち主ばかりで、17の時、現
実の男(変態の多さ)に愛想が付いた時に『八百一』と出会う。 以降のめり込み、妹達を洗脳する
も、基本的には周りには秘密にしている。 そのうち執筆も行うようになり、掲載されるようになる。
数年たった現在では、定期的な愛読者もつき『八百一』の主要作家の一人となっている。
黄巾の乱後、作品が益々洗練され、世に愛読者を急増させる要因となった。
蓮華(孫権)視点:
キンギンッ
「はぁっ、は、はっ・・・・・・・・・・はぁっ!」
剣を弾かれ、呼吸を整えながら、相手の隙を窺う。
ふっ、おかしな話しだ。
目の前の相手に隙などあるはずも無い。
なら、隙を作るまでっ
「はっ!」
ギンッ
「・・・・・・・・・・!」
裂帛の気合と共に放たれる斬撃を、表情も変えずに受け流される。
「闇雲に切り込めば良い、と言うものではありません、蓮華様」
「えぇい、その余裕・・・・・・今日こそ崩してみせる」
そう言い捨て、私は目の前で冷静で私の剣を避わす思春とは逆に、熱くなるのがわかる。
なら、その高ぶった心と共に叩き潰すまでっ!
ギィィーン
「やぁ・・・・・・っ!」
ギンッ
ギィン
「熱くなるのは蓮華様の悪癖です。 それで剣捌きが多少冴えたとしても、心の方が乱れます」
分かってはいても、その余裕の態度が、ますます私を高ぶらせ
「言わせては・・・・・・おかぬっ!」
更なる気迫と共に踏み込みからの袈裟懸けの一撃、
それを、一歩引いて避わす思春に向かって、剣を翻し、視線を、踏み込みを、体を、思いつくもの全てを使って虚を混ぜ合わせて、剣を突き出す
ギィン
だが、それすらも、思春は悠々と私の剣を流して見返すだけ。
「・・・・・・それです。 それを諌めているのですが」
「・・・・・・・・・・ちっ!」
思春の態度に、舌打ちをして、一度距離をとる。
この程度では、反撃するに値しないと言うわけね。
「それが孫呉の血、孫呉の気性・・・・・・私の目には時に危うく映ります」
「・・・・・・いつまでも子供扱いなど、させておかぬ!」
なら、これではっ!
ギィン
私は地を蹴り一気に間合いをつめながら、体重を乗せて突き出した剣を、
一歩も動かずに、剣を横に押しやるように払い、私の進行方向ごと横にずらす。
そして、今のは悪手だと言わんばかりに、
「ふぅ・・・・・・」
「呆れたな! その余裕が、私を苛立たせるのだ・・・・・・」
ギンッ
襲い掛かる私を、子供を扱うような思春の態度に、ますます苛立ち、剣に力が籠もる。
「思春、何時まで余裕を見せている・・・・・・打って来い!」
「私の守りを崩せぬ苛立ちが、顔に出ています。 それでは相手に動きを読まれて当然です」
「うるさい・・・・・・!」
私の言動に、聞き分けの無い子供を諭すように言う態度に、感情のまま思春に言い捨てる。
これで、少しでも此方を油断してくれれば、
「では・・・・・・思春、参ります」
ギィンッ!
だけど、思春の攻撃は、一撃は、
いつも以上に、重く鋭かった。
以前と全然違うっ!
ギッギンッ!
それでも、思春の攻撃を必死に受け流す。
思春の力が上がったわけではない!?
むしろ、力は以前より抜いている。
だけど、この一撃の重さは、鋭さは?
ヒュッ
ドッ!
剣を避わした所に、軽い掌打が、私の腕を打ち、
その威力で飛ばされる体を何とか耐え切る。、
「くっく、ぐ・・・・・・!? おのれっ、この」
その痛みに耐えながら、私は気がつく、
思春の攻撃が、今までより早く此方の動きに対応して動いている事に、
だから私は、剣を受けのための力が入りきる前に、攻撃を受けざるを得ないため、思春の力を抜いた攻撃でも、今まで以上に感じるのだ。
思春が、此処まで急に強くなったのは、きっとあいつが原因に違いない。
あいつ、天の御遣い、北郷一刀、
あの者が来てから、皆変わってしまった。
姉様は、今まで以上に政務をよく怠業して、あの者を連れて街中を引きずりまわしている。
冥琳は、その後始末に追われながらも、
『 今は雪蓮のやりたいようにやらせてやってほしい 』
と、笑いながら、賊共を埋葬した件で陳情しにくる豪族や豪商達を説得している。
祭は、時折、あの者の店に出入りしている様子で、毎夜、月を肴に酒を飲んでいるし、
穏は、穏で、翡翠から託された、あの者が建策した政策に
『 こんな方法、今まで観た事も聞いた事もありません。
理には適ってはいますから、実際にはどうなるか、考えただけでも、体が熱くなっちゃいますぅ~ 』
等と体をくねらせながら夢中になっている。
翡翠は、あの者のおかげで、以前より忙しい日々を送ることになった。
明命は、あの者を考えて、心此処にあらずと言った事が多くなった。
とにかく、二人共、思い悩むことが多くなった。
だが、
それでも、
皆に共通して言える事は、
明るくなった事だ。
皆が、あの者の為に、力を尽くすことを厭わないでいる。
思春ですら、以前より、穏やかな雰囲気を見せることが多くなったし、あの者を庇うことすらある。
あの、賊共を埋葬し、鎮魂の舞いを踊った時から、
確かに、姉様の言うとおり、あの舞いは見事だった。
あの鎮魂の舞の前には、賊や、味方等と小さな問題、いや問題とすら思えなくなるほど、
我等の心を静めた。
生きる希望を灯した。
死者を等しく送った。
事実、あの舞を見た者達からは陳情の声は挙がらなかった。
思春は、姉様達の命令であの者を、時折見ていた。
だからこそ、あの時、思春なりに北郷を認める物があったのかもしれない。
周りの皆が、あの男の事を認め始める。
思春に一度、あの者のどこが気に入ったのか聞いてみた事があった。
「別に気に入ってはおりませぬ。
私は北郷が、雪蓮様にした事を許すつもりはありません。
ですが、あの者が孫呉にとって有益な存在なのは事実ですし、翡翠様や明命を裏切る事はありえません。
蓮華様、あの者が認められませんか?」
「正直あやつの事が分からぬ。
確かに、頭も回るようだし、我等の知らぬ知識を多くもつ者と言うのは分かった。
だが、あのような軟弱な精神を持つものが、孫呉の役に立つとは思えぬし、あれでは、いつか崩壊しかねん」
「・・・・・・・・心配ですか?」
「だ・だれがっ、あの者の事など」
「翡翠様や明命が付いていますから、その心配は要りません。
それに、戦を、殺し合いに恐怖するのは正常な人間の思考です。
北郷は確かに軟弱ですが、あれだけ人の死を恐怖し、怯えながらも、他者の為に雪蓮様と穏を説得しました。
民の為に、心の傷を抱えながらも、立ち上がり歩んで見せました。
例え、北郷に何の力がなかったとしても、民を想い、歩んで見せた覚悟を持つ者を、私は認めないわけには
いけません。 例え、それが街中に、へらへらと無意識に性欲を振りまく、害虫だとしても」
思春は、そう胸のうちを明かしてくれた。
最後のは言いすぎだとは思うが、確かに、思春の言うとおりかもしれない。
だが、あれは只のまぐれかも知れぬし、現実逃避が齎した結果だけとも限らぬ。
私は其処まで信じれるほど、まだあの者の事は知らない。
そう、あの誰にでも笑顔を振りまく、あの男の事を、
距離が開いた一瞬、様々な思いが脳裏に浮かんだが、それを振り払い、私の体勢が整うのを待っている思春を睨み付ける。 このまま受けに回っていては、今まで以上に疲労が早く貯まり、すぐに思春の攻撃を受けきれなくなる。
ならっ
「死中に活を見出すのが孫呉の剣・・・・・・! 食らえっ、
はああぁ・・・・・・っ!!」
そこへ、不意につい先程まで考えていた、あの男の温かな日差しのような笑顔が脳裏に浮かぶ
ドキッ
「・・・・・・・・む!」
ギィーーーーーッン!!
「・・・・・・・・・・!?」
一瞬集中力を乱した所に、思春の下からの一撃を受けきることが出来ず。
私の剣は弾かれて・・・・・・回りながら私の背後に突き刺さる音がする。
「何故、集中を乱されたのです・・・・・・蓮華様」
「くっ」
「そのような取り組みをなさるのであれば、以後、鍛錬のお相手は出来かねます。
思わぬ事故に繋がりかねませんので」
いつも以上に、堅い声で静かに言い放つ思春。
それは、彼女が本気で怒っている証拠でもある。
確かに、理由の有無に関係なく、鍛錬中に集中を乱した私に非がある。
思春が怒るのは無理も無い。守るべき主人を己が手で傷つける事態など、遭ってはならないことだから、
「すまなかった、以後、ああ言うことが無いよう気をつける。続けてくれ」
そうだ、今は、あの者の事を考える時ではない、
私は、雑念を振り払い、再び剣を構える。
そして、思春もそれに応えるように剣を後ろに構え、
「・・・・・・・・・・貴様、いつから、そこにいた」
「んー、思春が『闇雲に切り込めば良い・・・・』と言った少し前辺りからかな」
「・・・・・・くっ、不覚」
思春の不意の言葉に、横手から当たり前のように、返事をする北郷の姿がそこにあった。
「邪魔したら悪いと思ったから、一段落付くまで待ってただけだよ。
覗き見てたつもりじゃないのは、分かって欲しい」
「・・・・・・・・それで、貴様の存在を認識できたと言うわけか」
「そんな大したものじゃないよ。
でも、見てたけど、動きもそうだけど、少し無駄な力みが減ったね」
「・・・・・・・・少しか」
「ああ、見た所、今の思春なら、さっきの六分の力でいけると思う。 力は必要な分だけ、それ以上は動きの
邪魔にしかならないよ」
「・・・・・・・・事も無げに言ってくれる。だが、精進しよう。・・・・・・・・それと、明命も見てやって欲しい、私だけ
教えを受けたのでは、明命に申し訳がない」
思春は、突然現われた北郷を、大して警戒もせず、当たり前のように話しだす。
なんなんだ、こいつは!?
今こいつがして見せた事は、思春や明命とて出来る事。
だが、二人とこいつは違う。
思春や明命は、武人として、遥か上の存在と肌で感じることが出来る。
でも、こいつからは、何も感じない。
達人から、多少なりとも武術を齧った者まで、どれ程の腕前かを察する事ができる私が、北郷からは、ごく普通の庶人と何も変わらない感じしか受けない。
北郷の武の事は聞いていた。 だけど、目の前でその力の一端を見せられたと言うのに、何も感じない・・・・・・
いけない、こんな事に飲み込まれていては。
北郷の事が判らないから、判断が付かないのなら、今が良い機会だ。
私は、北郷を真っ直ぐ見詰め
「で、北郷は何の用で、城に来たのだ」
「ああ、孫策達に呼ばれてね。
翡翠の部屋に来いって事なんだけど、よく考えたら、翡翠の執務室には行った事無かったから、どうしよう
かと思ってね。で、戻って門兵の所で聞いてこようとしたら、孫権たちを見かけたんで、聞こうと思ってね」
「・・・・・・呆れたわ、彼方それでも軍師のつもり?」
予想外の言葉を告げられ、考え無しの行動に呆れるあまりに、つい普段の口調に戻ってしまった事に気がつき、慌てて気を引き締めなおす。 まったく、この男ときたら、戦の時でもそうだが、力を示したと思ったら、これだ。 これでは、認めようにも、認める事が出来ない。
・・・・・・・・・・おかしなものね、これでは、まるで認めたがっているみたいじゃない。
そんな自分に考えの矛盾さに気がつき、おもわず顔に笑みが浮かんでしまう。
まぁ、いいわ、姉様達が呼んだと言う事は、例の件ね。
なら、今度こそ、北郷、彼方と言う人間を見極めてみせる。
願わくは、失望などさせないで欲しいものね。
つづく
あとがき みたいなもの
こんにちは、うたまるです。
第26話 ~迷う気持ちのままに、剣を踊らせる~ を此処に、おおくりしました。
まずは、謝儀を、
『想いの果て・・・・・』をお待ちしていた皆様、申し訳ありません。
一度書き上げた物の納得がいかず、現在難航中です。
前話の後の展開は、すでに書きあがっているのですが、その後の展開への繋ぎの部分が納得がいかず・・・・・・
もうしばらくお待ちください。
そして、今回の『舞い踊る・・・・・・』ですが、ぶっちゃけ、気分転換もかねての執筆です。
元々、蓮華の一刀を認めるか認めないかの葛藤を、反董卓連合の初期に入れようと思っていたので、ちょうど良かったです。
しかも、前回の明命に続いて、台詞もろとも原作をネタにしています・・・・・・(汗
まぁ、それはおいといて、話中にも蓮華が語っていましたが、
彼女が一刀を認めようと思った矢先に、一刀は悉くその出鼻を挫いています。
軍師らしい覚悟を見せたと思ったら、青い顔をして、戦場をうろついた挙句に、明命に手を繋いでもらわないと自分を保てない弱さを見せる。
疫病を理由に、雪蓮と穏を論破して見せたと思ったら、鎮魂の舞いを踊る。
その舞いを魅せられたと思ったら、雪蓮と膝枕の一件&壊れかける。
そして、今回・・・・・・・・・・たしかに、これだけ、連続しては、確かに蓮華も戸惑うわけですねぇ。
では頑張って、書きますので、どうか最後まで温かい目で見守りください。
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『真・恋姫無双』の二次創作のSSです。
明命√の作品となります。
北郷が現われて以来、戸惑いっぱなしの蓮華、彼女は一体何を考えているのか