No.129420

【APHでマフィアパロ】第一期 第一話

かおるさん

第一話 世界を牛耳るマフィア達

2010-03-11 17:16:24 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:2986   閲覧ユーザー数:2958

 

ここは19世紀の地球。

 

この世はマフィアによって支配されていた。

 

東欧のカークランド家、西欧のカリエド家、北欧のオキセンスシェルナ家、亜細亜の王家。

 

各組はそれぞれの主義で活動していた。

 

「なあ・・・アーサー次の標的は決まったのか?」

 

「ああ・・・アルか・・・まだ何とも言えないよ」

 

「そうか・・・あ~暇なんだぞ」

 

「俺もいたって退屈だ」

 

そして俺のとんでもない日々がスタートした。

 

 そして次の日。

 

俺は気晴らしに・・・というよりはなんか無いかという感じに面白い物を探しに来ただけだがな。

 

しばらくの間、アジトに帰ろうと思うが足が先に進む、まるで何かに引きつけるかのように・・・。

 

 しばらくあるくこと10分くらいだろうか、とある街角をふと曲がってみると数人の見慣れない者達がなにやら集まっていた。

 

(んっ?なにやってんだ)

 

少し近づけば明らかになった。

 

「おい・・・少し偉いからって調子のんなよ」

 

「少しばかり顔が良いからって」

 

数人の男達は円の中心にいる少し小さい男に言っていた。

 

「俺達ちっともつまらねんだよ」

 

「あれしろ、こうしろと言うだけで何もしないお前らとは違うんだよ」

 

「俺達を満足させてくれよっと」

 

男の1人が蹴り飛ばせば蹴られた男ほ腹を抱えてしゃがみ込む。

 

「さあさあ・・・」

 

迫り来る男達・・・。

 

我慢できなくなった俺はすかさず男達に近づいた。

 

「お前らなにやってんだよ!」

 

「誰だお前?」

 

すると1人の男が俺を指さして言った。

 

「アイツ・・・カークランド家の頭のアーサーだ」

 

「まじかよ・・・こいつじゃ分が悪すぎる引くぞ」

 

男達は俺の姿を見るなりあっさり去っていった。

 

「大丈夫か?」

 

まだ俯いている男に話しかけるが返事がない。

 

(ちっさい身体だなぁ・・・まだ子供か?)

 

そんな事ばかり思っていると、「なあ・・・」

 

ふと話しかけられて焦った余りなんて言ったか分かんなかった。

 

「・・・ありがと」

 

礼を言われた・・・。

 

ちょっと顔が熱くなる。

 

(おいおい男だぞ・・・なんで可愛いなんて思ってんだ俺)

 

すると男は顔を上げた。

 

「お前アーサーっていうんすね」

 

きれいな黒髪に黒い瞳が珍しかった。

 

「あっああ・・・」

 

「本当にあんがと」

 

男は立ち上がると歩き出していった。

 

「帰れるか?」

 

「大丈夫・・・弱肉強食を主義にしている俺がこんなんで倒れないよ」

 

そう言い残して彼は消えていった。

 

やたらその言葉ばかり心に残った。

 

「あっ・・・やべっ名前聞くの忘れちまった・・・まあいいか」

 

俺はそのままアジトに足を運んだ。

 

その日はやたらとモヤモヤが晴れなかった。

 

「アーサー遅いんだぞ!」

 

「どうしたんだ慌ててきて」

 

また面倒なのが来たと思う俺がたまにイヤになる。

 

「フランシスがまた面白い情報を持ってきたんだぞ」

 

「本当か?」

 

やたらとなんか胸騒ぎがした。

 

「ああ本当さ」

 

俺はすぐにフランシスを会議室に呼んだ。

 

「なあ本当に面白いのかその情報は」

 

「もちろんさ・・・俺の目に狂いはない・・・はず」

 

(はずってなんだよ、はずって)

 

「ほらよ」

 

一枚の紙切れを渡されれば素直に見るだけ。

 

そこに書かれていたのは結構信じがたい事だった。

 

『王家が本格的に支配圏を広げてきた』

 

そんなことだけだったのに確かに面白い内容だった。

 

「確かに面白いな・・・フランシス」

 

「だろ・・・さあ命令を出しなよ」

 

「ああ・・・みんなを会議室に呼べ・・・宴の始まりだ」

 

「yes sir」

 

フランシスは早速みんなを会議室に集めた。

ここは亜細亜大陸・・・。

 

欧州に負けず劣らずの広大な土地だ。

 

ここを支配するのは、王家。

 

ちょうど王家は任務遂行の真っ最中のようだ。

 

「兄様・・・情報は本当ですか?」

 

「ええ私に狂いはありませんから」

 

「そうですよね」

 

ここにいるのは王家の本田兄弟、菊と帝である。

 

「ならきっと通りかかるはずですよね」

 

「ああ・・・そしたらしっかりと手がかりを掴みますよ」

 

「はい・・・」

 

すると思った通りに2人の人影が現れた。

 

「今です」

 

帝は菊を突き飛ばせば自分はさっさとアジトに戻っていた。

 

「いつもお世話になってます・・・ノルさんイースさん」

 

「ども・・・菊さん」

 

彼らはベールヴァルド家が率いる情報屋のノルとイース兄弟。

 

「例の情報を提供して頂けますか?」

 

「もちろんですよ、仕事ですし」

 

イースは菊に一枚の紙切れを渡した。

 

「ご苦労様です」

 

そのまま彼らは姿を消した。

 

 「王さん・・・ただいま戻りました」

 

「ご苦労ある菊・・・手に入れたあるか?」

 

「ええ・・・ちゃんと命令通りです」

 

菊は王にあの紙を渡した。

 

黙々と読み上げれば

 

「菊皆を集めるある」

 

「わかりました」

 

菊は言われたとおりに皆を集めた。

 

しばらくしてから会議室は賑わいをもたらしていた。

 

「お~いしずかにしねぇか」

 

アーサーがしゃべれば誰もが口を閉じた。

 

「みんな退屈だっただろうがそんなのも今日でさよならだぜ・・・」

 

「そうなの?・・・だったらもったいぶらないでよ」

 

カークランド家一の強者のイヴァンは楽しそうに俺の話を聞いている。

 

「そう焦るなよ・・・」

 

「僕も早く知りたいなぁ~ねっクマ次郎さん」

 

(あっちゃんと名前言ってやがる)

 

「オホン・・・今回のターゲットは・・・あの王家だ」

 

その瞬間会議室内に明るい空気が流れた。

 

「まさか次の標的があの王家だとは・・・びっくりしたんだぞ!!」

 

「まあな・・・今回正直俺も驚いたし」

 

「んじゃあ役割どうするの?」

 

「とりあえずは・・・船を出して亜細亜大陸に向かうぞ」

 

俺の意見に反対するヤツは一人もいなかった・・・まあ当然だがな。

 

 次の日は運良く快晴だった、元ヤンの血が騒ぐ。

 

「よしみんな港にある俺の船で出航するからな、それまではそれぞれの買い出しなどを済ませとけ」

 

そして皆ばらばらになった、出航まで後10時間・・・。

 

「みんな集まったあるな」

 

広い間にあつまった亜細亜のメンツはそれぞれの席に座り。

 

「あれっ?香はまだきてないんだぜ?」

 

「そうみたいね」

 

王の弟と妹の湧洙と湾の二人はもう一人の弟の香について話していると・・・。

 

「もう集まってたんすか・・・」

 

傷だらけの香が間に入ってきた。

 

「香傷だらけなんだぜ」

 

「気にするな・・・ちょっと転んだだけ的な」

 

「そうならいいんだぜ・・・」

 

「早く座るある」

 

王に言われて香は席に着く。

 

「菊の情報が正しければ・・・カークランド家が責めてくるある」

 

「カークランド!」

 

香はつい口を滑らせてしまい。

 

「どうしたあるか?香」

 

「な、なんでもないっす」

 

「そうあるか・・・これからあいつらに迎え撃つある」

 

皆王に同意する。

 

「命令ある・・・菊、帝お前らは最後の切り札ある」

 

「わかりました王さん」

 

「ああ・・・殺るときはいつでもいきますから」

 

「湾、湧洙は手始めの刺激ある」

 

「はーいなんだぜ」

 

「わかったわ」

 

「泰、蓮は我につくある・・・そして香は奴らをおびき出すある」

 

「yes sir」

 

それぞれはあっというまに散らばった。

 

ここは地中海の港。

 

「も~アーサー少しくらい荷物もってよ、お兄さん疲れたんですけど」

 

「ああ・・・そうだな」

 

「もしもーし聞いてますか~」

 

「ああ・・・」

 

(あん時の黒髪黒眼のやつ・・・一体誰だったんだろうな)

 

「なあフランシス・・・」

 

「何?」

 

「黒髪黒眼って何処のヤツだと思う?」

 

すっごい唐突な質問だと後で気付く俺って・・・。

 

「なんだよいきなり・・・たぶん亜細亜の人じゃないのか?」

 

「そうか・・・」

 

(亜細亜系か・・・ならきっとまた)

 

なんだかんだで買い出しも済んでみんなも船に集まりきっていた。

 

「よしっじゃあ出航するか」

 

その時だった、

 

「ちょっと待つ的な・・・」

 

俺の船に誰かが上がってきた。

 

「誰だ!敵か!」

 

アルは得意の銃を抜く。

 

しかし俺には敵意が感じれなかった。

 

(まさか・・・そんなはずは)

 

「アル待てっ」

 

俺はすかさずアルの銃を下ろした。

 

「お前・・・あん時の」

 

「アーサー久しぶりっすね・・・あん時はマジ助かった的な」

 

(やっぱりあの時の黒髪黒眼の男)

 

「名前まだ聞いてなかったな・・・」

 

俺は警戒しながら聞く、みなも同じように聞いているのがすぐにわかった。

 

「俺は香っす」

 

「香か・・・なんか用か」

 

「そうそう・・・アーサーは亜細亜大陸に行くんすよね」

 

「ああ・・・それがどうした」

 

「俺がそれまで案内してやる的な」

 

「んなっおめぇ・・・王家のものか」

 

「さあね・・・どうすかな」

 

(うわぁ~まともに聞いちゃいねぇ)

 

「とりあえず航海中は大人しくしててやる的な」

 

(なんだよこの上から目線・・・ぜってぇなんかあるぜこいつ)

 

「わかったつれていくよ」

 

「ちょっとアーサー!!いいのかい見知らぬやつなんだぞ」

 

「大丈夫なんかあったら俺が全部責任とってやるから」

 

正直不安だが・・・。

 

「んじゃあよろしく的な」

 

香はスタスタと船内にあがっていった。

 

 

続く

 

 

 
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