「旅の人かい？　その道はやめておきな、この先の墓地でよくでるんだよ、アレが・・・　今日は濃い霧がでているから特にね」　　　　　　　　　　　　　　　不気味な雰囲気と濃い霧を漂わせて周囲の人々を近づけないその墓地に、今夜も怪しく立つ人影が一つ・・二つ・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ｵｵｫｫｫｵｵｵｵｫｫｫ･･･」　地の底から響くような、獣の雄叫びのような声で鳴くそれらのなかに、どこか妖しく、艶やかで美しい笑い声がまざる・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ふふふ...さぁ、起きて..　　あなた達に役割をあげましょう...」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　普段は森の入り口で占い師をしているが、人々に愛想を振りまいている裏で　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自分の目的のために各地の墓地や戦場跡を廻り、死者の身体を集めている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　もし、戦場で行方がわからなくなった友人の噂を聞いたら、それは彼女の従者となった哀れな人形・・・