No.1165715

車輪さえ付いていたら 堂々と空飛ぶクルマと言えたのに

新人さん

4月15日はレオナルド・ダ・ヴィンチの誕生日だ。ダ・ヴィンチというのは「ヴィンチ村出身の」という意味だそうだ。名前としてはレオナルドと呼ぶ方が適切らしいのだが、本人や知人たちも「ダ・ヴィンチ」または「ヴィンチ」と記している書物も見つかっているようだから、あまりこだわらなくても良いと書いてあった。日本人が明治の初期に突然苗字を義務づけられて、山の下に住んでいる権兵衛だから 山下権兵衛にしたのと同じようなことなのだろう。何だかダ・ヴィンチさんに親近感がわいてくる。 生誕記念日はイタリア製品の素晴らしさを祝す、 「メイド・イン・イタリーの日」だという。また、ダ・ヴィンチがヘリコプターの原理を考え出したという理由で、全日本航空事業連合会は 「ヘリコプターの記念日」に制定している。しかし、レオナルドの科学的創造力は、ヘリコプターだけでなく戦車の概念化、太陽エネルギーや計算機の理論、二重船殻構造の研究、さらには初歩のプレートテクトニクス理論(地球の表面を覆うプレートの運動によって地震や火山などの地質現象を説明する理論)も理解していたそうだし、自動糸巻器、針金の強度検査器といった小規模なアイディアは実用化され、製造業の黎明期をもたらしたと言われている。また解剖学、土木工学、光学、流体力学の分野でも発見をしているそうで、とどまるところを知らない。記念日を安易に制定すると4月15日に膨大な記念日が出来てしまいそうだ。やはりレオナルド・ダ・ヴィンチは現代人がタイムスリップした人なのかと思わせてくれる。 因みに『モナ・リザ』と『叫び』という名画は偶然同じ日に盗まれたそうで、8月22日が盗まれた記念日になっていた。 大阪万博ではインチキな空飛ぶクルマと呼ぶヘリコプター方式の小型航空機を飛ばしているが、レオナルド・ダ・ヴィンチは墓場の陰で笑っているだろう。「クルマ」の定義は、車輪で進むものという意味がある。「空飛ぶクルマ」とは、電動化や自動化などの航空技術によって実現される次世代の空の移動手段ということなので、車輪で進みはしないし、車輪さえ付いていないから押して動かすこともできない。だからクルマではないのだ。「ヘリコプター」は、回転翼で揚力を生み出し、飛行する航空機だ。万博の空飛ぶクルマもヘリコプターも、どちらも人を輸送できる『航空機』なのだ。航空機( aircraft)の定義は、大気中を飛行する機械の総称であるから、大阪万博の空飛ぶクルマは呼称を完全に間違えており、小型航空機と呼ぶのが正しい。もし、空飛ぶクルマで押し通したいのなら、車の要素を入れるべきであるから、下部に車輪がなくてはいけないのだ。自転車やリヤカーなどの軽車両ならクルマだし、台車に載っていてもクルマになるのだ。SNSで、ただの小型ヘリだとツッコまれても仕方がない。

2025-04-15 16:10:07 投稿 / 978×734ピクセル

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