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【十分役に立ってくれている】←
「そんな……もったいない御言葉です……」
「主様の御言葉は心に染みて……
主様の御気持ちは魂に響くようで……
……救われます」
「えっ……?」
あわせようとした手が接し、互いの手の底に気を付く。
「あっ……」
対まった手と手。だが発しかではまだ手の中ではぎこちなくて、白結は戸惑いに身をよじらせていた。
しかし、時間が経つにつれて、しだいにそのちぐはぐしさは消えていった。
しっかりと手と手を結び、通わり合う一緒の日のあたたかさのような感覚。
付き合った手から届く主の温もりに心が落ち着いていく。
「……主様…」
そっと気を抜くような、身体の力がぬけていくようなここちよい息をつき、白結は安心した表情で主を見上げた。
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