No.1156876

【サイバ】相手があまりにも悪すぎた その2【交流】

Dr.Nさん

2024-11-23 19:40:32 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:19   閲覧ユーザー数:19

 

陽光「早う! 早うするのじゃ天洸!」

天洸「はいはい姉さん。そう急かさないでくれ。店は逃げやしないって」

ある晴れた日、天空稲荷神社本殿。

 

天洸「さ、着替え終わったよ。行こうか」

陽光「うむ!」

 

二人が向かった先は、雪天仲見世の和スイーツの店。

 

歩きながら。

天洸「フフフ、姉さんったらすっかりあの店が気に入ったようだねw」

陽光「うむw 神社の近くにあのような店があったとはのう」

店の前まで来た二人。

 

陽光「さて、今日は何を買おうかの。饅頭、羊羹、練り切り、いちご大福…いろいろ迷ってしまうの」

天洸「姉さんったらw」

セリア「こんにちは、お二柱様」

天洸「おや、セリアさんじゃないか。あんたも何か買いに来たのかい?」

陽光「和服姿で和スイーツの店に来るとは、お主なかなか気合が入ってるのw」

セリア「だってここ私の店ですから」

陽光、天洸「は!?」

和菓子処 瀬梨庵

陽光「あ、看板…」

天洸「店の名前までは意識してなかったよ。あんたが経営者だったとはね…」

セリア「はい。ということで、これからもよろしくお願いしますわ」(にっこり)

 

『こら待てー!』

『誰が待つかよ、ウィ~ヒック!』

 

陽光、天洸、セリア「!?」

 

水色豚の男が、三人の前を駆け抜けて行った。

 

食堂の店主「ハア…ハア…ハア…。クソッ、もう走れねえ! 何て逃げ足の早い奴だ!」

セリア「どうしました食堂のご主人?」

食堂の店主「ハア…ハア…。食い逃げですよセリアさん! あの水色豚男、酒と鍋を散々注文しといて!」

セリア「何ですって!?」

陽光「…聞いたかの天洸」

天洸「もちろん聞いたさ。いっちょ行っとこうかね」

セリア「私もお手伝いしますわ」

陽光、天洸、セリア「テールフラーッシュ!!」

三人の正義のスーパーヒロインが超高速で豚男を追い越し、進路に立ち塞がる。

 

豚男「何だてめえら? ウィ~ヒック!」

陽光「お主、こんな明るい時間から酒とはいいゴミ分じゃの」

天洸「しかも食い逃げとか!」

セリア「覚悟しなさい!」

豚男「面白い! やれるもんならやってみな! ウィ~ヒック!」

陽光、天洸、セリア「どりゃーっ!!」

 

ドカッ! ドカッ! ドカッ!

バキッ! バキッ! バキッ!

グシャツ! グシャツ! グシャアッ!!!

 

豚男「ギャーッ!! ウィ~ヒック!」

 

・・・・・・

陽光「このぐらいでいいかの。店主殿、110番じゃ」

食堂の店主「あ、はいっ!」

 

ボロボロになった食い逃げ豚男は、駆けつけた警官たちに連行されて行った。

瀬梨庵。

スーパーヒロイン姿から普段着に戻った三人。

 

陽光「やれやれ、とんだ食前運動になってしまったの」

天洸「だねえ。さて、何を買おうか?」

セリア「それなら、おすすめがございますわ。今日から発売開始ですの」

陽光「ほう。ではそれを頼もうかの」

セリア「はい、ありがとうございます!」

 

降り注ぐ太陽の光が暖かい、ある晴れた日の出来事であった。

 

 

=END=

 

 

 

 

 
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