お盆も終わった。ＴＶでは夏休みのインタビューで 「お墓参りで帰省する」という言葉を聞くことがなかった。もしかすると お盆休みという言葉は死語になりつつあるかも知れない。だがあるアンケートによると、６０%の人達はお墓が必要と考えており、同数近くの人達は お墓の維持が大変と感じているらしい。そこで代理墓参り業という仕事が人気になっているようだ。墓が必要と思う人々が他人に墓参りさせるのは皮肉で面白い。赤の他人に墓参りをさせて 供養になるのかと笑ってしまうが、そもそも僕は仏教というか、宗教そのものを否定しているから気にならない。ただ、現実は世間も仏教離れしているようだ。各地では寺院の無住化が進み、仏教教団は既存の体制を保つことすら難しくなっているらしい。檀家の減少に歯止めがかからないのだ。僧侶は生活保護と同じく非課税なのだが、生活保護のように安定した収入は入ってこない。収入が無ければ生きては行けないからアルバイトにいそしむ住職もいるらしい。坊さんは なんとか信心深い善良な人々を騙し続ける必要があるのだ。信心深い信者達は お墓は必要と考えて お墓参りをするべきであると思ってはいても、代行業者なんかには任せられないと思うのではないか。そこで僕は考えた。行けないのなら、来てもらえば良いのだ。世の中はケータリングサービス、宅配の時代である。お墓を出張させるのだ。自動運転トラックにお墓を載せて 指定場所まで持っていく。将来は、お墓参りのシーズンは高速道路がお墓を載せたトラックで渋滞するだろう。これで どこに住んでいても 忙しくても自分でお墓参りができるから 安心だ。