スポーツブランドのナイキは勝利の女神ニケから名付けたという話は有名だ。ニケは戦と知恵と工芸の女神アテナの従者だったそうだ。女神ニケはギリシャ先住民の神、タイタン神族(巨人族)として生まれた。 しかしタイタン神族とオリンポスの神々が戦ったとき、 ニケたちはゼウスに味方し勝利に貢献した。その功績でオリンポスの神々として滞在が許された。 そしてニケはアテナの従者となった。 紀元前449年の「ペルシャ戦争」でギリシャ連合軍がペルシャに勝利したとき女神ニケの人気が高まりギリシャ各地に 勝利を授かるために女神ニケの神殿が作られた。女神ニケはギリシャ神話の神々序列としては高くなく、彼女が戦士の勝利や運命を決めることはできない。しかし、女神ニケは翼で戦場を飛び回り素早く戦士の運命に寄り添うことができた。 女神ニケは美しく若い女神の姿をしていて、その翼は雪のように白く 髪は火のように燃えるような金色だ。 死を迎える敗者にも、勝者の栄光にも美しい有翼の女神の姿で現れては飛び去って行く。まったく非の打ち所がない 女神の役目を果たす。… それなのに 彫刻家ｶﾘｸﾗﾃｨｽは紀元前５世紀にニケに翼を切られたアテナの像を作った。まったく意味がわからない。