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No.1134943
みらくる☆さん
父親「そして… 突然、兄は死んだ まだ20代半ばだったよ いろんなプレッシャーに、命の糸が切れたようにね 家族全員が悲しんだが、その時もまだ、深雪が宿っていることは知らなかった」 「なぜ貴方方に知らせなかったのでしょうか?」
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父親「わからないが、とにかく一人で育てようと決めていたらしい 身分違いだとでも、思っていたのかもしれないな とはいえ兄の子供だ、次兄のように子供を盾にして相続権を主張することだって 出来たはずなのに…私たちはそれからも彼女のことを知らずに4年が過ぎた 寒い日の夜 私邸に電話が入った 冬の高速道路で、吹雪による大きな事故 母娘が事故に巻き込まれたと 初めは掛け間違いかと思ったよ しかし 兄の名前が入った写真が大破した車にあったらしい 母親は後部の子供を守る形で重体のまま病院に担ぎ込まれたと 他に身寄りがないということで、私は仔細を次兄にだけ話したが 面倒は嫌だと言われ、私と妻が見舞いに行くことになった とはいえ 兄の落胤だとしても他所で作った子供だ 適当にあしらって施設にでも放り込めばいい そう思って病院に行ったのだ 着くなり言われたのは 母親はすでに死亡していたが、深雪は奇跡的に生きていた事 ただ、寒さの中仮死状態で数時間も放置されていたのだと」 「それで記憶障害を?」 父親「そう、君の言うとおりだ 顔だけでも見て行ってほしいと医者に促され 妻と重い足で病室に向かったのだ あの子は看護婦に促されるまま元気に私をお父さんと呼んだよ 苺のケーキが食べたいと無邪気に笑って その時だ 横にいた妻が、私の手を握った 二人でこの子を引き取ることに決めた瞬間だった 深雪は、今まで見た漫画や映画などで記憶を繕ったらしく 亡き母親を覚えてはいなかった 不憫だが、ここで悲報を伝えてはショックになる 今は隠しておこうと、妻と決めたのだ」 「でも、いずれは話さないといけないでしょう」 父親「それは私が一番よくわかっている 小学校を卒業するときに言わねば それが無理で中学校卒業に… しかし気持ちが定まらず高校卒業の時に話そうと 結局今も伝えられないまま あの子の母親は、あの子の中でも死んだままなのだ」 (続く) +++ 遅くなってすみません 選択肢のお話なのに 内容追うだけで一杯一杯でこちらもすみません 作品において 商用目的での転載、加工 AI学習などへのすべての電子処理を禁止します Reproducing all or any part of the contents is prohibited.
2023-12-19 04:03:19 投稿 / 889×1000ピクセル
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父親「そして…
突然、兄は死んだ まだ20代半ばだったよ
いろんなプレッシャーに、命の糸が切れたようにね
家族全員が悲しんだが、その時もまだ、深雪が宿っていることは知らなかった」
「なぜ貴方方に知らせなかったのでしょうか?」
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