No.1129583

【サイバ】長官がやって来た【交流】

Dr.Nさん

長官「あー! あなたどこかでお会いしたかしら?って思ったら、サンドラ警部の妹さんなのね! 道理で似てるはずだわw」
スゥ「はいっ! いつも姉がお世話になっております!」

 蛭島長官 https://www.tinami.com/view/1129540
  由布子 https://www.tinami.com/view/892319

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2023-09-16 10:55:01 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:397   閲覧ユーザー数:364

篠崎「しかし、まさか長官直々においでになるとは…」

株式会社カルチャースクエア天空オフィス、応接室。

 

篠崎「普通こういうのんは部下の方がいらっしゃると思ってましたのに」

長官「すみません、急に」

由布子「先日もお話しましたが、我が天空市は比較的治安が良いことと、そして街ぐるみで子供たちを守ろうという機運が高いということで、この秋から本格的に始動する、警察庁が選定する『子供たちを守る街』のモデル地区の一つに選ばれたんです」

長官「それで、最終的には運動の最高責任者である私が自分の目で各都市を見て回って確認しているのですが、今日は朝から由布子署長と一緒に天空市の各地を回っておりまして、最後にこちらにお邪魔したというわけです」

由布子「この商業施設は天空市中からたくさんの子供たちが集まって来る場所、そこで是非御社にもこの運動にご協力をいただけないかと思いまして」

部田「なるほど。そういうことでしたら喜んで協力させていただくでござるよ」

長官「ありがとうございます!」

由布子「よかったわね、愛美ちゃん!」

長官「うん、由布子お姉ちゃん!」

部田「愛美ちゃん?」

八木「由布子お姉ちゃん?」

篠崎「どないなってますの?」

長官「うふふふw 私が天空市出身だということは結構知られてますけど、まだ子供ボディだった小さい頃、由布子さん愛生美さん姉妹とは家が隣同士だったんです。仲のいいお隣のお姉ちゃんという感じで、お二人にはよく遊んでもらったんですよ」

部田「あー」

八木「そういうことでござったか」

長官「私が警官を志すようになったのも、ある日由布子お姉ちゃんの夢を聞かされたからなんです」

篠崎「へえー。人に歴史ありですなー」

由布子「そして、今では愛美ちゃんはあたしより遥かに上、日本の警察で一番偉い人にw」

長官「でも、今でも由布子お姉ちゃんは私の大好きなお姉ちゃん! ですよね、由布子お姉ちゃん!」

由布子「うん、愛美ちゃん!」

部田、八木、篠崎「あはははははwww」

篠崎「おっと、もうこんな時間や。社長、副社長、お二人を館内ご案内して差し上げて」

部田、八木「承知いたしたでござる」

部田「いかがでござるかな長官殿?」

長官「感動しましたわ。マンガ、アニメ、ゲーム、コスプレ、模型、電子工作…どのお店も子供たちが生き生きしてますわね」

部田「しかし、こんな場所でこそ、悪い大人が子供たちに声をかけて来かねない」

八木「だから、我々で常に目を光らせているのでござるよ」

長官「頼もしいですわ」

 

歩きながら話す三人が通ったのはイベント広場の前。

 

長官「あら、ここは特に賑やかですわね。子供たちがいっぱいだわ」

部田「今日は新作ゲーム『スターランダーⅡ』の発表会をやっているのでござる」

 

スゥ『では説明はこのぐらいにして、お姉さんが実際にゲームやってみますねー』

 

インカムを着けた黄色いドラゴン型マシーナリーの女性がMCをしている。

 

スゥ『実はお姉さん、昨夜一睡もしないで練習したんですよー。だから今朝は太陽が黄色く見えちゃって、体もこんな色になっちゃいましたーw』

会場のチビっ子たち『ワーッハッハッハー!!』

スゥ『ウフフw では、ゲームスタートー!』

 

部田「スゥちゃん殿…やはり彼女は逸材でござったな」

八木「うむ。ゲームの腕もさることながらこのMC力、採用した甲斐があったというものでござる」

 

大スクリーンの画面中を埋め尽くす敵弾を華麗なる()けで絶妙にかいくぐり、襲いかかる敵をバッタバッタと倒していくスゥ。

 

が。

 

水色豚男「ヘッヘッヘ、ウィ~ヒック!」

部田、八木「!!」

部田「あの水色豚男、まだ誰もいない物販スペースに置かれたゲームソフトを鷲づかみにして自分の鞄に入れたでござる!」

八木「うむ! 会場中の目がゲーム画面に行ってるのをいいことに何と大胆な!」

部田「行くでござるよ八木殿! 取り押さえるでござる!」

八木「待つでござる部田殿! ここで大騒ぎになればせっかくのショーがぶち壊し、下手すりゃチビっ子たちが大パニックになるでござる」

部田「うむ、確かに。一体どうすれば…」

 

由布子「あ~れぇ~!!」

 

部田、八木「!?」

由布子「たぁいへん~! あの水色豚のおじさん、ゲームを黙って自分の鞄に入れちゃったあ~」

長官「なあんですってぇ~!? それはたぁいへ~ん! おまわりさ~ん、泥棒ですよおまわりさぁ~ん! あ、おまわりさんは私だったぁ~! 逮捕だゲーム泥棒~!!」

 

そのセリフも終わらぬうちに、長官は水色豚の後ろを取った。

 

水色豚男「!? ウィ~ヒック!」

 

そして、渾身のバックドロップが炸裂!!

 

長官「でえぇ~やあぁ~~~!」

 

ドゴオッ!!

 

水色豚男「ギャッ!! ウィ~ヒッ…ク」

 

ガチャッ! ガチャッ!

 

酒臭い息を吐きながら気絶した水色豚男に手錠が掛けられる!

 

長官「ゲーム泥棒、あ、召し捕ったりぃ~!!」

会場のチビっ子たち『ワーワーワーワー!』

 

パチパチパチ!

パチパチパチ!

パチパチパチ、パチパチパチー!!

フィーア@TVニュース『窃盗の現行犯で逮捕されたのは、I町の作業員・吐 瀉豚容疑者です。吐容疑者は「酒と男の子を買う金が欲しかった」と犯行を認めているということです』

カルチャースクエア天空事務所。

 

部田「いやー、長官殿も署長殿も実にお見事でござった!」

八木「お二人のあの芝居がかったセリフのおかげで、会場のチビッ子たちはあれがショーの一部だと思って、大きな混乱にはならなかったでござる」

スゥ「わたしもビックリしました。打ち合わせではそんなこと聞いてないし、急に台本が変更になったのかと」

由布子「どうもw」

長官「恐れ入りますw」

篠崎「社長」

部田「何でござるか篠崎殿?」

篠崎「もうこんな時間や。そろそろお二人を晩ご飯にお連れせんと」

部田「おおっと、そうでござった。では、拙者取っておきの高級料亭へ」

長官「あ、悪いけどそれノーですわ」

部田「うむ?」

長官「料亭私も仕事でちょくちょく使わせてもらうけど、あれって肩が凝るのよねー。お料理もお高い割には少しずつしか出て来ないし、あんなのじゃお腹なんて膨れないわ」

部田「しかし…」

長官「やきとり横丁に行きましょうよ! ここから歩いてすぐなんですよね?」

部田「それでいいのでござるか長官殿?」

長官「もちろん! スゥさん、あなたも一緒にどう? もちろんお酒はダメだけど、一緒に焼鳥食べない?」

スゥ「いいんですか!? もちろん喜んで!」

長官「決まりね! 今日はぜーんぶ私のおごり、さあ行くわよー!」

全員「おーっ!!」

 

 

=END=

 

 

 


 
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