No.1103962

真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間

hoi2さん

龍天への謀反を開始した未来の真桜及び絡繰人間33号
全ては自らのケジメのために己を鼓舞して立ち向かう
だが、非情な一撃を喰らってしまった………

2022-10-07 08:56:49 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:688   閲覧ユーザー数:664

 

 

 

 

 

 

 

 

現れたのは未来の真桜………

しかも、絡繰人間へと変貌を遂げた姿になっていた

絡繰人間製造主任責任者としての責任をとるため

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絡繰人間の王へ反逆を開始した!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

   六節 ~ポチッとな~

 

 

 

凪(未来)「真桜っ!!!」

 

 

未来の真桜が吹き飛ばされ、未来の凪は思わず叫ぶ

 

 

真桜(未来)「くぅうっ!!!」

 

 

未来の真桜は地面に足をつけ、踏ん張りを利かせ、吹き飛ばしの速度を落とす

 

 

真桜(未来)「くっ………いったいわぁ、ホンマ…………」

 

 

機器音声「損傷率:2割1分5厘」

 

 

未来の真桜は顰めっ面で『癒療』を開始する

 

 

龍天「簡単には破壊されぬか」

 

 

龍天が仁王立ちのまま話しかける

 

 

龍天「なかなか、しぶとい奴だな」

 

 

真桜(未来)「見くびるなや、龍天」

 

 

未来の真桜は変形した『螺旋槍』を片手に構え、走り出す

 

 

真桜(未来)「(ウチがどうなろうと、目的は達成する…………絶対に)」

 

 

龍天「これ以上、時間をかけるのは得策ではないな」

 

 

龍天は静かに右手を突き出す

 

 

 

 

ボオォォォォォッ!!!

 

 

 

 

龍天の右手から『竜の火炎』が放たれる

 

 

真桜(未来)「なんのっ!!!」

 

 

未来の真桜は素早く白衣を煽り、『竜の火炎』を無効果させる

 

 

すると、『竜の火炎』の中から龍天が姿を現す

 

 

龍天「それは、囮だ」

 

 

龍天は鍵爪を立てる

 

 

真桜(未来)「知っとるわ、そんなもん」

 

 

 

ガキンッ!!!

 

ガキンッ!!!

 

ガキンッ!!!

 

 

 

『螺旋槍』と『竜の鍵爪』が擦り合い、火花が飛び散る

 

 

だが、未来の真桜の防戦一方である

 

 

真桜(未来)「(コイツ、まさかここまで………)」

 

 

龍天「どうした?やはりその程度か?」

 

 

龍天は圧倒的優位の状況から、未来の真桜を挑発する

 

 

真桜(未来)「喧しいわ、怒りで思考を鈍らせようとしとるんか?」

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

ドカッ!!!

 

 

 

 

未来の真桜は僅かな隙に蹴りを叩き込む

 

 

龍天「っ」

 

 

龍天は若干後退する

 

 

真桜(未来)「アンタが相手しとるのは絡繰人間やで?人間味が多めやけどな」

 

 

龍天「くだらんな…………」

 

 

龍天は眼を閉じ、今度は左手を突き出す

 

 

龍天「止まれ」

 

 

真桜(未来)「っ!!!しまったっ!!!」

 

 

未来の真桜の動きがピタリと止まる

 

 

真桜(未来)「『竜の封印』か………」

 

 

龍天「知識と技術は豊富だな

なら、説明不要だ………」

 

 

龍天はゆっくりと、歩き出した

 

 

 

 

 

その後、未来の真桜は何度も倒された

 

 

『竜の爪撃』で切り裂かれ、『竜の潜水』で弾き飛ばされ、その度に動けなくなった

 

 

だが、未来の真桜は絶対に諦めなかった

 

 

駆けつけようとする仲間すらも静止し、たった1人で立ち向かった

 

 

それが果たして、意地だったのか、誇りだったのかは分からない

 

 

そして…

 

 

……………………

 

 

……………………………………

 

 

 

真桜(未来)「はぁ……はぁ………はぁ………」

 

 

機器音声「損傷率:9割2分8厘

戦闘の続行が極めて困難です。再生に専念してください。」

 

 

未来の真桜は死にかけ、破壊の一歩手前まで追い詰められていた

 

 

かたや、龍天は傷すらついていない

 

 

凪(未来)「無茶だ………もういいだろう、真桜………」

 

 

未来の凪は泣きそうな声を絞り出す

 

 

龍天「ここまで醜く抗うとは、誤算だったな」

 

 

流石の龍天も驚く

 

 

真桜(未来)「ウチ………は…北…郷……隊の………三…羽烏………や…………」

 

 

ヨロヨロになりながら、龍天へ少しずつ歩み寄っていく

 

 

龍天「何がそこまで貴様を……?」

 

 

真桜(未来)「…はぁ……はぁ……はぁ…」

 

 

流血により顔が血に染まった未来の真桜は、鋭い眼光を龍天へ浴びせる

 

 

龍天「ここまでされて、未だに眼が死んでいないとは………

貴様の方がよっぽど化け物ではないか」

 

 

龍天の話が終わる時には未来の真桜は、龍天の目の前へ接近していた

 

 

真桜(未来)「はぁ……はぁ…はぁ…はぁ………」

 

 

龍天「なんとも、恐ろしい奴よ………」

 

 

龍天と未来の真桜が相対した時

 

 

真桜(未来)「…………にっ♪」

 

 

龍天「む?」

 

 

未来の真桜はニヤリと笑い

 

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

ザシュッ!!!

 

 

 

 

龍天「っ!!!」

 

 

目にも止まらない速度で右手を振り回すと、龍天の左頬に掠り傷をつけた

 

 

右手には極小の小刀が握られていた

 

 

大きさは全長約5cm程

 

 

龍天の傷口から少量の血が滴る

 

 

勿論、龍天は多少の動揺はしたものの

 

 

龍天「それが限界のようだな………」

 

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

ドカッ!!!

 

 

 

 

真桜(未来)「ぐあっ!!!」

 

 

未来の真桜の胴体へ蹴りを放ち、未来の真桜を吹き飛ばす

 

 

真桜(未来)「ぐっ…………うぅ………」

 

 

瞬く間の内に龍天の傷が塞がる

 

 

龍天「どうやら、ここまでのようだな……李典」

 

 

龍天が左手に『竜の宝玉』を作り出す

 

 

 

 

真桜(未来)「へ、へへ……………」

 

 

未来の真桜は不自然に、不気味に笑い出す

 

 

凪(未来)「ま、真桜?」

 

 

龍天「思考回路が損傷したか………」

 

 

真桜(未来)「違うわ、アホ」

 

 

未来の真桜はゆっくりと立ち上がる

 

 

真桜(未来)「はぁ…はぁ……龍天

うちが、アンタの………『秘密』を、知らんとでも………思っとるんかいな………?」

 

 

龍天「なに?」

 

 

一刀「龍天の、秘密?」

 

 

左手でウチポケットを弄りつつ、喋れる位に回復させながら、未来の真桜は続ける

 

 

真桜(未来)「絡繰人間は本来、製造主任責任者であるウチの了承がなければ改造はできんようになっとる

龍天、アンタも例外じゃない」

 

 

龍天「……………」

 

 

真桜(未来)「けどアンタは、自ら体に改造を施した

規定違反……ある種の違法改造

それを知っているのは斬魔くらいやな」

 

 

龍天「貴様…………」

 

 

龍天の眼光が鋭くなり、未来の真桜を睨み付ける

 

 

真桜(未来)「幾度の違法改造を重ねた結果、アンタは不死身の肉体を手にいれた

『ありとあらゆる攻撃全てを損傷率2厘に変換させる』という装置を作り出した」

 

 

雪蓮「なんですって?」

 

 

于吉「成る程、北郷さんの攻撃すら通用しない理由はそう言うことでしたか………謎が解けました」

 

 

于吉は納得したように頷く

 

 

于吉「明らかな違和感を感じていたのは、それが原因ですか」

 

 

真桜(未来)「正式名称『損傷率固定化体』、通称『二厘衝壁(にりんしょうへき)』

それがアンタの体の秘密や」

 

 

右手で未来の真桜は龍天を指差す

 

 

龍天「…………ふっ、その通りだ」

 

 

龍天は不気味な笑みへと表情を変える

 

 

龍天「だが、『二厘衝壁』の秘密を知ったところでどうなる?

この装置は私の心臓部と連結させているうえ、停止装置などこの世には存在しない

装置を止めたくば私を破壊しなければ停止はさせられぬ

万が一、装置を止めたところで緊急遮断弁が働き、私は死なない」

 

 

蓮華「なんという奴だ……」

 

 

龍天「事実が判明したところで、何も変わらぬ」

 

 

龍天が言い切ったところで、未来の真桜は大きくため息をつく

 

 

真桜(未来)「はぁ~~~………

龍天、だからアンタは半人前なんや」

 

 

龍天「何だと?」

 

 

龍天は眉を顰める

 

 

真桜(未来)「ええか?一流の技術者っちゅーのは不測の事態にも対応できるようにしなきゃならんのや

絡繰も同様や、『停止装置』を付けん技術者なんて、ウチから言わせれば三流以下や」

 

 

龍天「だったら、何だというのだ?」

 

 

すると、未来の真桜は懐がスイッチのような物を取り出す

 

 

真桜(未来)「龍天、これなんやと思う?」

 

 

黒と黄色の虎柄の箱に赤いボタンがあるベターなスイッチだった

 

 

龍天「………何か起動するものか?」

 

 

真桜(未来)「これは、ウチが開発した『遠隔型緊急停止装置』……まだ未完成やけどな

ありとあらゆる絡繰を遠隔でも、緊急的に停止させることができるんや」

 

 

龍天「っ!!!貴様、まさか?」

 

 

龍天は眼を見開き、未来の真桜を見る

 

 

真桜(未来)「ま、御察しの通りやな

『二厘衝壁』はこれで仕舞や」

 

 

龍天「ほざけ……未完成と言った挙げ句、『二厘衝壁』を停止させるだと?そんなことは有り得ん」

 

 

あからさまに龍天は動揺する

 

 

真桜(未来)「せやから、これが欲しかったんや」

 

 

右手にある小刀を見せる

 

 

少量ながら、龍天の血が付着していた

 

 

真桜(未来)「この小刀はアンタの装甲すら傷をつけられる特殊な合金で出来てる

アンタの血でコイツは完成する」

 

 

手慣れた手つきで停止装置に龍天の血を施した

 

 

凪「そうか………だから未来の真桜は、龍天へ立ち向かい、血を採取する機会を伺っていたのか」

 

 

真桜(未来)「これで完成や

龍天、アンタの『二厘衝壁』はこれで終わりや

因みに、停止方法は誤情報を回路に流して誤検知を促し、保護回路を働かせるものや」

 

 

未来の真桜はスイッチを構える

 

 

因みに、ここでいう『誤情報』とは現代でいうコンピューターウィルスのことである

 

 

龍天「そんな虚仮威しで、どうにかなるとでも思ったかっ!!!」

 

 

龍天は駆け出し、未来の真桜へ急接近する

 

 

真桜(未来)「にひひ♪ポチっとな」

 

 

 

 

カチッ

 

 

 

未来の真桜は『遠隔型緊急停止装置』を押し込む

 

 

すると

 

 

機器音声「緊急事態発生!!!緊急事態発生!!!

『二厘衝壁』の回路に異常を検知しました!!!

感染した可能性があります!!!

安全性をとり、『二厘衝壁』を完全に停止します。

なお、装置及び回路の過熱を防止するため、冷却を実施します。

そのため、停止後の3時間は再起動ができません。注意して下さい。」

 

 

龍天「な、なにっ!!?」

 

 

機器音声により、龍天は動揺してその場に立ち止まる

 

 

機器音声「それでは、『二厘衝壁』を停止します。」

 

 

龍天「っ!!?ま、待てっ!!!私はそんなことは許可してないっ!!!」

 

 

龍天は慌てて暗証番号を打ち込み、なんとか停止信号をキャンセルしようとする

 

 

機器音声「『二厘衝壁』の完全停止まで、残り6割2分7厘。」

 

 

真桜(未来)「ほぉ~?上手くいったようやな~

そんでもって、停止信号は一度発信されると削除はできへん……

まぁ、諦めな」

 

 

未来の真桜は鼻で笑うが、龍天はそんなことなど聞き入れず、削除を試みる

 

 

龍天「くそっ!!!認めんっ!!!こんなこと、私は認めんぞっ!!!

貴様如きの、停止装置などで私の『二厘衝壁』を………!!!」

 

 

真桜(未来)「無駄やっちゅーの」

 

 

未来の真桜の言葉通り、完全停止までのパーセンテージが徐々に上がっていく

 

 

機器音声「『二厘衝壁』の完全停止まで、残り2割1分0厘。」

 

 

貂蝉「あと21%で、止まるわよん?」

 

 

真桜(未来)「アンタとウチの違いを教えたろか?」

 

 

龍天「っ!!!」

 

 

龍天は鋭い視線で、未来の真桜を睨み付ける

 

 

真桜(未来)「単純な話や

ウチは絡繰を心から愛し、信じていた

それに対して、アンタは絡繰をただの道具として扱い、用済みとならば直さず直ぐ様、破棄をする

これが、絡繰技術者の心得や」

 

 

機器音声「『二厘衝壁』の完全停止まで、残り0割0分0厘。

『二厘衝壁』の完全停止が完了しました。」

 

 

龍天「くっ………!!!李典、貴様ぁ………!!!」

 

 

龍天は怒りの形相で未来の真桜へ振り返る

 

 

真桜(未来)「ざまぁみぃや龍天っ!!!

今までの恨みを喰らった気持ちはどうや?

その気持ち、聞かせてもらいませんか?龍天様ぁ?」

 

 

未来の真桜はニヤニヤして怒る龍天を更に煽る

 

 

龍天「余程、死にたいようだな………!!!」

 

 

龍天は拳を握りしめ、未来の真桜へ向かって駆け出す

 

 

未来の真桜は静かに眼を閉じる

 

 

真桜(未来)「(隊長、ウチはここまでのようや………

けど、龍天へ一矢報いたんや……悔いはない……

後は、任せたで…………)」

 

 

その表情は穏やかであった

 

 

龍天「死に腐れっ!!!ガラクタ風情がっ!!!」

 

 

憤怒の一撃が未来の真桜へ放たれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

ドカッ!!!

 

 

 

 

龍天「ぐぉっ!!?」

 

 

凪「っ!!?」

 

 

真桜(未来)「へ?」

 

 

龍天は未来の真桜へ攻撃する瞬間に、逆に反撃されたのだ

 

 

龍天は後方へ殴り飛ばされた

 

 

殴り飛ばしたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真桜(未来)「………隊長?」

 

 

一刀「殺させて、たまるかよ………」

 

 

 

 

 

           ……終……

 

 

 


 
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