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No.1102138
Yorkvonさん
国王軍の弓兵部隊を蹴散らした、ジヴァ族の戦象軍団。 「もうじき都だ!女王ファルナを討ち、王位はこのガイゼルゴーンが手に入れる!!」 戦象を率いるジヴァ族の勢いたるや、まさに破竹の如し。
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さりとて彼も、王国最強の名を冠するファルナの実力を…過分に見誤っていたと言わざるを得ないだろう。 ドズゥン!! 「!!?」 突如、戦象部隊の一団が倒れた。 それは、誰の目にも止まらぬほどのスピード。その打撃によって、ものの見事に戦象が打ち倒されたのだ… 「…奴だ!!ファルナ女王だ!!」 精鋭部隊「百人隊」を率いるファルナ女王が、ジヴァ族を止めんと…姿を現す。 「踏み潰せぇ!女王を殺せ!!」 戦象が、ファルナ女王に突っ込んでいく。 …しかし女王は、高く跳躍すると。 戦象を操る騎手に、強烈な跳び回し蹴りを見舞った。 「……!!」 一撃必殺の蹴りを受けた戦騎手は、そのまま象から蹴り飛ばされ、命を落とす。 そしてファルナは、続け様に高く跳躍すると… 戦象の肉体に、跳び蹴りを放った。 人間ならば、即死。 圧倒的な破壊力を持つファルナの蹴りを受けて…戦象はたった一撃で、戦闘不能に陥ってしまった。 巨体を誇る象は、その一撃の元に屠られ、死に至る… 「ば、馬鹿な…!」 数千キロ以上の重量を誇る戦象が、一撃の元やられてしまった。 ガイゼルゴーンが、その強さに慄いている間にも…ファルナは、更に5体もの戦象を打ち倒し、戦闘不能にさせていた… 「…ふっ!!」 ファルナは更に、倒れた象の鼻を手にとると… なんと、戦象をぐるんぐるんと振り回して、まるで象を″鈍器″のように。武器として使い始めた。 ″振り回された″象が、他の戦象と激突し、次から次へと倒されていく… 「…滅茶苦茶だ…」 それはジヴァ族の戦士達にとって、あまりに恐ろしい光景だった… 「私も、負けていられませんね!!」 女王ファルナに対抗心を燃やす、「百人隊」の隊長であり、女王の腹心でもあるシズナ。 彼女も、その強靭な脚力をもってして。戦象軍団を次々に仕留めていた。 「連脚撃!!」 シズナは跳躍した状態から、戦象に無数の連続蹴りを放つ。 一撃一撃が絶大な威力を持つその蹴り技を受けて、象は骨と肉体をズタズタに破壊されて絶命する… 「シズナ!!貴様はこの俺が仕留めてやる!!」 ジヴァ族の首領、ガイゼルゴーンの副官にあたる″ギーズ・ヴァーゴ″が、戦象を駆りシズナに突っ込んで行く。 「百人隊の隊長の首は、俺のモノだぁ!!」 勢いよく突っ込んで来る彼は、しかしシズナの敵ではなかった。 「えい」 シズナは、突っ込んで来る戦象の踏みつけ攻撃を容易くかわすと… 象の足に蹴りを入れた。 「!!?」 足を刈られるような、凄まじい蹴りに… 足を″折られた″象は、一瞬宙に浮いて、激しく転倒した。 ドズゥン!!! 「ぎゃああ!!!」 ギーズ・ヴァーゴは、そのまま象の下敷きになって死亡。 「…なんともあっけないものです…」 象をどかして、彼の死を確認するシズナ。 …そうこうしてる間にも。他の戦象が、彼女目掛けて突っ込んで来た。 「くそぅ!!ヴァーゴ様がやられたぞ! シズナを殺せ!!」 「全く、芸のない…」 軽く鼻を鳴らすと。シズナは跳躍し、縦に一回転… そのまま戦象の頭部に、踵落としを入れた。 女王ファルナには及ばないとは言え… 彼女に次ぐ強さを持つ、シズナの蹴りは、戦象の頭部の骨を容易く破壊。 絶叫に近い鳴き声をあげた戦象は、そのまま転倒し、命果てる。 「…ふむ。さすがはファルナ女王にシズナ様…」 百人隊の一人、″バグログ″は… 二人の無双ぶりを見て、賞賛の声を漏らす。 「私には、あのような戦い方は出来ぬ、が…」 バグログはそう言うと。自らの身の丈ほどはありそうな、巨大な長弓を手にする… その弓の大きさに比例した、しごく長い矢を弓にかけると…巨象の「首」目掛けて、矢を放った。 矢は見事に、象の首に命中。 たかだか一発の矢で、戦象を倒せるものかと侮れない。 …なぜなら、その矢の先端には…一瞬のうちに全身を駆け巡るほどの″猛毒″が塗布されていたからである。 彼は別名″死弓のバグログ″。 百人隊随一の弓使いであり。非常に危険な″猛毒″の扱いにも秀でている。 そして、バグログの毒矢を受けた戦象の全身に毒がまわり… いっさいの身動きが取れなくなった象は、その巨体があっけなく地面に横転するのだった… 無数の戦象達が、百人隊を前に、あっけなく倒されていく。 二刀流使い、百人隊″副隊長″の「双剣のマーリン」もまた、その脅威的なスピードで、戦場を駆ける。 「討てぇ!!」 戦象の背中に陣取る、弓兵部隊がマーリンを狙うが… 彼女は一瞬のうちに、象の四肢に斬撃を与える。 前後の足を深く斬りつけられた戦象は、激しく転倒した。 「うおっ!?」 地面に放り投げられた弓兵隊。 マーリンは、″渦″のごとく高速に回転し…弓兵部隊に、竜巻のごとく激しい斬撃を加えた… 「ぎゃあああ!!!!」 全身を切り刻まる、兵士たちの断末魔。 これはこれで、かなり残酷な殺され方と言ってもよいだろう… ドズン!!ドスン!! マーリンを仕留めようと、他の戦象が、彼女に攻撃を仕掛ける。 鉄球の付いた鼻を″鞭″のごとく振るうが… マーリンは跳躍して、攻撃をかわした。 そして彼女は、そのまま車輪のごとく、高速で縦回転し… ザシュ…!!! 戦象の頭部に、強烈な″回転斬り″をお見舞いした。戦闘不能に陥った戦象が、側面に倒れ、命果てる。 マーリンの斬撃に巻き込まれた、戦象の騎手もまた…縦真っ二つに、その肉体を斬り刻まれていた。 「何ということだ……」 戦象部隊を率いる、反乱軍首謀者のガイゼルゴーン は、絶望する。 …自分が、いかに愚かだったのかということを… 「こんな連中に、勝てるわけが……」 やはり、シェロゲンの最高位クラスとなると… その戦闘能力は、異常だ。 ドズン!!! 「な、何…!?」 そうこうしている間に、ガイゼルゴーンの乗る戦象も、側面からファルナの蹴りを受けて倒される… 「ぬおぉ!!?」 倒れた勢いで、象から引き離されて、地面に転がるガイゼルゴーン 。 「…さて。王国に反旗を翻した、ジヴァ族の長… どう″処分″したものでしょう…」 目の前には…女王ファルナが立っていた。 「こ、降伏する……」 もはや勝ち目もないガイゼルゴーンは… 抵抗もせず、大人しく降伏した。 …しかし、ジヴァ族が降伏したからとて。 今回の反乱に加わった″戦槍族″は、まだ諦めてはいなかった。 「ジヴァ族め… 早々に降伏しおったな…!」 槍を手にし、戦意激らせるは。 戦槍族の族長、″イズィヴァ″。 「まだ終わってはおらん! 我ら戦槍族の力、思い知れぇ!!」 〈続く〉
2022-09-10 17:28:38 投稿 / 1024×1471ピクセル
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国王軍の弓兵部隊を蹴散らした、ジヴァ族の戦象軍団。
「もうじき都だ!女王ファルナを討ち、王位はこのガイゼルゴーンが手に入れる!!」
戦象を率いるジヴァ族の勢いたるや、まさに破竹の如し。
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