<真恋姫無双>
<究極医術 五斗米道ォォォオオオオオオッ!! >
究極と至高、最後の性戦
張機は五斗米道の本山、鶴鳴山、に戻ると、街で入手した薬材『赤毛のアホ毛』を使い、
歴代の疾医祭酒(しついさいしゅ)が調合できなかった霊薬を張機の代で調合できることに
歓喜に溢れていた。
口にはマスクを着け、瓶から漂う毒々しい紫煙を出来るだけ吸わないように注意し『赤毛
のアホ毛』を溶解した液体を黒瓶に1滴1滴と慎重に入れていた。
最後の一滴を垂らして、張機は緊張で汗をぬぐった。
「もう薬の調合は終了しましたよ。
…………柚、なんでそんな窓際にいるのです」
妹弟子である柚は、いつの間にか窓際に逃げていた柚の不可解な行動に首を傾げた。
一方で、柚は張機がこの如何わしい薬の調合に失敗した場合には、自分一人でも窓を蹴り
破って逃げる準備をしていた。
「張師兄、やりましたネ!イヨ!流石、次期の張機天師聖下、後はこの毒薬もとい薬を
師匠サマに飲ますだけですね」
次期天師、五斗米道伝承者になることは、この五斗米道の頂点に立つだけではなく、
神代に、神農大帝が編み出したという一子相伝の秘伝書「青嚢書(せいのうのしょ)」
に記された数々の知識や技を体得することができる。
医家を志す張機や華佗達にとって、この門外不出の知識や技法はのどから手が出るほ
ど欲しいものであった。
張機はこのままでは張魯天師にニガイ薬と言われて、飲まないどころか張機を投げ飛ば
されるだろう。そのため霊薬を糖衣に包んで飲ませるが、それとも小量に分けて複数にし
て飲ませるか……と思案していた。
「張機師兄、袁術印の蜂蜜水に混ぜればいいじゃないですか?」
と柚が言うポンッと手を打ってこれが最良であると張機は判断したのであった。
天 師 観
五斗米道の住まう天師観では多くの門下生が薬の処方箋の間違いにより(薬が『ニガイ』と
言う理由で)天師に天井に投げ飛ばされ、誤って鍼を打って(鍼が『イタイ』という理由で)
壁に吹き飛ばされていた。そのため、次第に五斗米道の門を叩く門下生が皆無となっていった。
そして、これらの痕跡を残すように壁が崩れ、天窓は敗れ一見廃屋のようたたずまいのままであった。
上座に座る張魯天師が上半身をはだけ、服からのぞく、ボディライン、あらゆる秘孔に鍼を打
つことができないほど、鍛え上げられた筋肉、髪を束ね異臭は放つ頭髪、あたかも獅子の如く、
隙を見せたら一撃で気弱な者は昇天するほどの漢氣(オーラ)を放っていた。
暫くして、天師の放つ漢氣を臆することなく天師観に入ってくる2人の氣を感じて、
張魯は目を見開いた。
「せん議に先に来たのは張機たちであったか……」
張機達は足早に天師観の階段を駆け上り、天師の放つ漢氣に臆することなく張魯天師の
面前にたった。
「張魯天師、我が流派、至上の霊薬を献上致します」
張機は、張魯天師にお盆に乗せた黒瓶を献上した。
「うむ」
そう言うと張魯天師は、液体の入っていた黒瓶を手に取ると躊躇することなく黒瓶の中身
を一気に飲み干した。
張機達は天師を毒殺したかと固唾をのんだ。しかし張魯天師は、何事もないかのように黒
瓶の中身を飲み干した。
そして張魯天師は、空になった瓶を舐めて張機に言った。「張機よ、功をあせって薬材を
間違えたな。この程度、我の歯槽膿漏では大抵の毒は中和される。それにこの屑(くず)も
少量なら薬となるが適量を間違えると毒になるぞ。 と言ってもあらゆる病魔・毒や薬を体
験した我には効かんがのう、クッククッ」
張機は猛毒ともいえる瓶を舐める師匠を、どじょう鰌ひげを震わせながら驚愕の表情
で聞いた。
「張魯天師、この毒もとい、薬は一体どこに間違いがあったのでしょうか?」
「ふっ、やれやれ、張機よ。お主もまだまだ青いのう。この薬に使われた薬材『赤毛のアホ毛』
はアホ毛にあらず!!」
「張天師、なぜ『赤毛のアホ毛』と?いや、この配合に使った『赤毛のアホ毛』でないとは一体……」
張魯天師は空になった瓶を張機に投げて答えた。
「これは、『触角』だ」
がーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!
張機は驚いた様子で空になった瓶を握りしめていた。
張魯は指についていた毒薬の残り汁を舐めながら言った。
「人体は神秘に満ちている。例えば、たんぱく質が硬化して髪ができるように、その髪がさらに硬化すると角や触角となる。
そしてこの毛は、この長さ、髪密度、キューティクルからして瞬時に256人の敵を感知し、
優先攻撃すべき敵64人を集中攻撃することができる」
張魯天師は張機にとどめとばかり指摘した。
「張機よ、いや歴代の疾医祭酒、おぬしらは『お薬の賞味期限』を考えていなったのか?」
「おッ、『お薬の賞味期限!?』」
張機は冷や汗をかいた。というのも、張機が祭酒の地位を継承した当時、前任の疾医祭酒
から霊薬『友蹴!皇帝液(ユンケル!コウテイエキ)』を渡された。前任者も昔この霊薬と
歴代の祭酒の地位と共に受け継がれてきたという。
張機も当時は、『この霊薬が古くなってないかな~』と思っていたが、代々と受け継がれ
てきた大切なモノだしと言う考えから薬箪笥の奥に置かれていた。
その為、張機自身も今回のせん議がなければこの霊薬は使用しないで日の目を見なかった
のだろうか……
妹弟子の柚は小声で張機に言った。
「張師兄もしかして歴代の祭酒のなかで、この霊薬に疑問を持った人がいて『赤毛のアホ毛」
という変な薬材だけ抜いたのでは?」
張機はドジョウ髭を震わせながら柚の指摘にわな沸いていた。
前後不覚になった張機に張魯天師は重い腰を上げ、張機たちに五斗米道の天師、真の恐ろしさ
を浴びせた。
「張機よ、五斗米道(ゴット・ヴェイドー)の天師の地位を狙う者として相応の覚悟
はできているか?
受けてみよ。歴代数人の五斗米道伝承者のみしが体得できなかった秘術
超心殺技(チョウシンサツワザ)
『ゴット・ヴェイドー・ボディーエクスプロージョン!
完熟熟成☆頭垢乃乱舞!!』
そう言い放つと張天師は束ねていた髪ヒモを引きちぎり、脂ぎった己の髪の毛を猛烈
な勢いでガリガリと頭髪を強く痒きだした。
頭髪を痒くスピードが上がるにつれて、白い頭垢(フケ)が指向性をもつかのように
張機に向かってきた。
「完熟熟成☆頭垢乃乱舞」と天師が言うと風に流されて行き張機達を囲むかのように白い
頭垢(フケ)が漂ってきた。
漂ってきた白い頭垢(フケ)は不快な油ぎった匂いと加齢臭の入り混じった空気となり、
次第に頭垢(フケ)によりこの石畳の一画を酸欠になりそうになるほど臭く、空気は澱んでいった。
柚は身の危険を感じて壁に開けられた穴をから脱出し、外で大きな深呼吸をし新鮮な
空気を吸った。そして一応師兄がどうなったか心配した柚は破れた壁から恐る恐る覗いて見た。
「ぐっおおおおおおおおおおお!!!!」
叫びながら張天師の技を直撃した張師兄は白いフケを全身に浴びると髪や皮膚の毛がチリチリ
と焼けるような匂いがしてきた。
上座から階段を飛び降りた張天師は「張機よ、よくぞここまで耐えられたものだ!しかし30年
間髪を一度も洗わず、頭が痒くなっても頭を掻きたいという欲望に陥らず油ぎった頭髪となり
ようやく頭垢乃乱舞の基本ができる。この欲望に耐えられる天師もそう多くはいない。」
「何故で?。なぜですか? 頭垢(フケ)が服に着いただけで異臭や焦げがつくのです?」
張機が懐から布を出し空気を吸わないようした。
張天師は頭を掻くスピードを落とさず話した。
「クックク、我の髪は長年の髪油等で頭髪に染み込んでおり不燃性の服を着ていなければ
引火するようになっている。
さあ張機よ、いつまで耐えられるかな……」
張機の直感では『利慕美男(リボビダン)』で肉体強化したので皮膚は低温火傷は起こさないが
呼吸した場合には、気道・食管に侵入した白いフケはこれらの気管等を焼けただれる恐れがあると
判断した。
「真の力、張機よ見せて見よ!我が拳の神の力(ゴット・ヴェイドー)を見よ」
「はぁぁあああああああああああああああッ!!!」
張機も張天師の挑発に答えるかのように、調合瓶に何種類かの薬を混ぜながら、
やはり、張天師にはどのような薬は効かないのではという恐れが張機の脳裏に浮かんだ。
持っていた試験管を落とし、手が震えだしていた。
「完熟熟成☆頭垢乃乱舞『V-MAX』!!!」
張天師が言うと張機は白いフケまみれになりもはや弁慶の立ち往生となっていた。
天師の言葉は、完熟熟成頭垢乃乱舞『V-MAX』を直撃した張機にはとどかず、もはや戦意
を喪失していた。
中庭に逃げていた柚は、天師観が静かになったので、中を確かめようとそーっと石畳見た。
すると張天師は上座に座り、張機は白いフケまみれとなっており、衣服はチリチリと火の粉
を噴き上げていたのであった。
「張機師兄!」と叫びながら張機師兄に駆け寄った。
柚は一瞬、師兄の体にこびれ着いいている白いフケをさわるのはバッチくて嫌だなと考えたが
意を決して口を押えていた布をとって呼吸があるかを確かめた。
柚は弱い呼吸音を確認するいと命は助かったと安堵した。
そして張機の黒カバンから数種類の薬材を混合して強心剤を張機に飲ませた。
張天師が「張機、ここまでの漢であったか………」と言って上座に座り張機に言い放った。
五斗米道では病魔と闘うため薄葬を上等とみなされている。
張天師は感情を顔に出さないように厳しせん議を下した。
「このたびのせん議において、どちらが上の序列ではなく能力をもって判断をした。
しかし、張機、御主の技量・知識では天師の地位、五斗米道の技に溺れ、相応しくないと判断した」
と柚に張機が起きたら言うように伝えた。
「さて華佗たちはどうでるか……ふっはははッ!!」
天師の豪放な笑いに呼応するかのように外では雷雨降り、天師の勝利を祝福するかのように稲妻が鳴り響き、鶴鳴山を鳴り響いていた。
「まった!瘍医祭酒華佗、張天師に謁見を申し上げる」
そういって正門には 華佗と桜が思わず息を止めてしまう程の光景を目撃した。
「張機……」
張機は無残にも服は焦げ付き、柚の支えによってなんとか起き上がれることが精一杯であった。
「ほうっ、瘍医祭酒華佗、準備は出来たか?」
華佗は金鍼を取り出し言った。
「医術は仁術!張天師の心殺をさせてもらいます!」
******
話は2刻程前に戻る。
華佗達は一路、五斗米道の本山に向かっていた。
「桜、さきを急ぐぞ。だが、その前に民間医療でもいい。
医術を学んだ女性が最低2人以上必要になる……」
「それでしたら、 華佗師兄、アタシや柚ちゃんも五斗米道で幼少の頃から医学を学んでいるから
それこそ『適任者』ではないでしょうか?」
「本当に、本当ーに!自分達が『適任者』だというのか?」
桜は肯定すべくムネをそらした。
この時、桜が油断するのを待っていた華佗はムンずと桜のムネを握ると、紙やすりでこするように
高速で愛撫した。
「ひゃ、いや~……華佗師兄のえっち……
もっと……優しくして…イやん……
それだとムネが痛いの…お願い……って何さらすんじゃ!!ボケ!!!」
桜の豹変に驚いて慌てて 桜の胸から 手が離れるやいなや、
桜は五斗米道鍼灸術で学ぶ人体の秘孔を的確に重い拳を華佗に何発も叩き込んだ。
しかし、通常の人なら桜の連撃を受けたなら全治数週間の重傷になっていただろう。
だが五斗米道の瘍医祭酒(よういさいしゅ)である 華佗は、自分自身に鍼を刺しては
いけない様々な禁穴、急所に鍼を刺して、日々鍛錬をした結果もはや医療用の細い鍼で
は経穴を打つことが出来ず。馬用の太くて固い鍼でなければ効果が出ないようになっていた
華佗は桜に対し、張魯天師の恐ろしさを実体験してもらう為に、このような暴挙ことにつ
て謝罪した。
「これは五斗米道の技法の一つ 心殺『乳元見真(にゅがんけんしん)』オレ程度の技量で
桜を瞬時にイカしてなければならず。張魯天師の心殺は目の疲れ・肩こり・腰痛等の人体三大病
を愛撫することによって天師無しでは、もう生きられない体にされるんだぞ」
その時だ。
「占い師の許子将に騙されたが、 やっと見っけたで……」
「!?」
林をかけ分け、いきなり現れた矯正な顔立ち、
ブラウンに近い短髪、
眼鏡を付けた長身の少年
と筋骨隆々の2人の漢を引き連れた異様な集団が出現した。
「追剝ぎか!?」
華佗達は早く両手に鍼を持ち、光り輝く服を着た眼鏡の少年と
その背後にいるビキニパンツを履いた人物とフンドシにマイクロビキニを付けた異様な集団
に警戒した。
「桜お前は、俺の後ろに隠れていろ」
「でも 華佗師兄、あの2人の肉だるま達を除けば、背の高けーメガネが一人になります。
華佗師兄は2匹の人外肉だるま達をお願いして、アタシはメガネを相手致します」
「桜、油断するな、危険だぞ」
「大丈夫です。肉だるま達の方はアタシの精神衛生上相手したくないですが
メガネちゅー坊主ぐらいなら、アタシの五斗米道心殺鍼灸術で相手をすることが出来ます」
華佗と桜のやりとりを聞いていた長身の眼鏡を付けた男は狂ったように哄笑した。
「メガネちゅー坊主とは、ワイも甘く見られたようだな。
ヨッシャ!ワイの名は、及川、アンタらの相手はこの及川佑様や!
先に天孫降臨し皆に天の御遣いと言われている北郷一刀の悪友(ダチ)や」
及川は片手で眼鏡を押し上げ、
この時代の医学では最高峰にいる華佗達に敬意を払わす、傲慢な表情で華佗達見ていた。
「ワイの相手はお嬢ちゃんがするのか?
貂蝉、卑弥呼、お前らは『華佗はんのお相手』をしてーや」
及川の言葉に 先程から華佗のツヤや張りのある瑞々しい若い肉体を貂蝉と卑弥呼は涎を垂らし
今や遅しと及川の命令を待ちながら 華佗の頭からお尻までを思う存分視姦していた。
「ダーリン、もういいわね。いいわね。はぁ はぁ」
「うむ、ぬし様、ワシも我慢汁が漏れているぞ」
及川は憑きものにでも取りつかれたかのように 華佗達を笑い、眼鏡を取り胸ポケット入れてた。
そう血飢えた餓狼のように鋭い目でこちらを見るだけで、両手はズボンに入れているのであった。
及川が「貂蝉・卑弥呼.『もう少しまて』」
と言うと、貂蝉と卑弥呼は体を縛られたように悶絶していた。
「あぁ~ん、ダーリンの言葉を聞くと股間がビンビンして体が動けないのよね」と貂蝉がいい
それに同意するかのように卑弥呼も「ウム、ワシなんかはフンドシに恥ずかしシミが出ているぞ」
及川は「この化け物共、『漢女』とやらは、この化け物共の女らしさの部分に反応し、
ワイの秘術が半分しか効かず、どうにかして『命令』でやっと操れるようになった」
及川は嫌な顔をしながら、貂蝉や卑弥呼の様子みていた。
そして及川は 華佗達の方を向き言った。
「さてと、お嬢チャンにはワイの相手はチト荷が重いと違うか?
『調停者』と言われる左慈や于吉を倒したワイの秘術に、耐えられるかな?」
そして、 及川は華佗や桜も見たことがない構えをした。
「どこを見ている! お前の相手は、アタシだ!!」
桜は鍼を両手に持ち、先手必勝と及川に攻撃を仕掛けた。
しかし、桜は及川に後ろを取られた。
「…………」
及川は桜の耳元に何かを囁かされた。
すると桜は、いきなり涙を流しながら鍼を落とし、赤子のよう体を抱え、
ブツブツと呟きながらその場に蹲った。
「ブラは付けているもん、スポーティなものを・・・」
華佗は桜の様態をみて驚き、「言霊遣いか!?」
「ちゃうねん、西馬の吉利支丹の医術『音曲療法』という医術や」
及川は横たわる桜の精神的心傷(トラウマ)を的確につき桜の心の壁を破ったのであった。
「ああ~、だ・か・ら言ったじゃないか。ワイの相手には、じょーちゃんには荷が重いと」
及川は前後不覚となった少女に哀れみをこめてクスクスと笑った。
「華佗はん、アンタは五斗米道の鍼灸術を使って
幾多の病魔を撃退してきただろう。だがワイの神技、究極にして至高の現代医術
『火拳体躯(ホケンタイク)』
の前では児戯に等しい!!
受けてみや。火拳体躯、その12『言葉の暴力』の力を」
「 華佗はん、まずは、これはどうかな
『魅惑の女の子だけのヒ・ミ・ツの授業』」
ぐふっ。
華佗は目に見えない神の力によってボディーブローを受けた。
「まだまだいくで、
『素敵なカレを意識する思春期のムネのふ・く・ら・み』」
ぐほっ。
「ぐぉぉッ、近所のみっちゃんが、近所のみっちゃんが……」
華佗の忘れたい精神的心傷(トラウマ)を及川の医術『言葉の暴力』によって 華佗の心
に突き刺さり、記憶の奥深くに忘却されていた幼少時代の黒歴史を思い出され苦悩の表情
で膝を抱えるそうになる己の肉体に何とか耐えていた。
そして、 華佗は無意識に己の持つ鍼を頭部にある百会(ヒャクエ)の前後左右にある四神総
(シ シンソウ)4カ所に鍼を打ち、及川の妖術を打ち消した。
「ほら、華佗はん。よそ見していたら、貂蝉や卑弥呼に骨の髄まで喰われるで」
それを聞いた 華佗は慌てて後ろから襲いかかった貂蝉を回避し、逃げた先にはは
卑弥呼が 華佗を抱きかかえようと待っていた。
「3対1では分が悪いな……」 桜が戦場離脱したことから 華佗は窮地に陥っていた。
「師匠から禁止されていた金鍼を使うしかない」
華佗はそう言うと3本の金鍼を懐から出すと金鍼を天頂に掲げた。
華佗は呼吸を整え、右手に3本の金鍼を高々と掲げた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
華佗の気合により、 華佗の周辺の光は金鍼に吸収されるように集まった。
そう言って華佗は呼吸を整え、右手に3本の金鍼を高々と掲げた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
華佗の気合により、光は金鍼に吸収されるように集まった。
「我が身、我が鍼と一つとなり!
一鍼同体! 全力全快! 必殺必治癒…病魔覆滅!!」
そして、金鍼に青白い稲妻が走った。
「我が金鍼に全ての力、賦して相成るこの一撃!
輝けぇぇっ! 賦相成・五斗米道ォォォォォッ!」
光を吸収した3本の金鍼は、貂蝉・卑弥呼・及川に突き刺ささった。
貂蝉達に刺さったはずの金剛のように固い鍼は二人の漢女には痛くも痒くもなく
「いや~んくすぐったい」と言い放った。
しかし、及川の心臓には直撃して 光り輝く金鍼は及川の心臓に刺さり及川に片膝をつかせた。
「ふふふッ、ワイの役割はどうやらここまでのようだ・・・
ワイの見える将来では華佗はん、今のアンタには貂蝉と卑弥呼が役に立つ。
漢女(かのじょ)らを五斗米道の本山に連れていってくれ」
苦悩の表情をする及川は口から血を吐き自分の体が透けてきていた。
一方で同じ心殺(シンサツ)を受けた貂蝉と卑弥呼は何事もないかのように立っていた。
「ダーリン……」
「ヌシ様………」
消えかかる及川は貂蝉と卑弥呼に最後の命令をした。
「最後の命令だ!『看護しろ』……」
***********
「我が金鍼に全ての力、賦して相成るこの一撃!
輝けぇぇっ! 賦相成・五斗米道ォォォォォッ!」
金鍼と一体となって、張魯天師の心臓めがけて鍼を打った。
しかし、華佗が打った金鍼が張天師に刺さったと思ったら鍼は直角に捻じ曲げられていた。
桜の悲鳴に近い叫び声が上がった。華佗は張魯天師の真・五斗米道(シン・ゴット・ヴェイドー)の直撃をくらいその場に崩れた。
「……情けない。両者とも五斗米道の技に溺れるとは……」
「張魯ちゃん、そこまでよ!!」
声のする方を見ると薄ピンク色のナース服姿の貂蝉
と卑弥呼が古びた大正門を通り抜け天師観の正門の前に立っていた。
「看護師の衣服ではなく、看護婦の衣装というのが良いわね。」と言うが
貂蝉の発達したバスト(大胸筋)で身をかがめるだけで、ピチピチのナース服ではボタンが飛び、
ナース服が破けそうな感じであった。
一方卑弥呼の場合では、貂蝉と同様にピチピチの青色のナース服であるが、
こちらは丈が短い為に、後ろから見ると卑弥呼の見たくもないフンドシがチラチラと見えた。
片膝をついて今にも倒れそうな 華佗は張魯天師に言った。
「医術は仁術、我々瘍医や疾医がいくら医術に長けていても、
患者の病気を治す意思がなければ病魔を退治できない。
その為、医術に長けた看護婦が必要になる。
そこで貂蝉・卑弥呼に張魯天師に『献身的な看護』をしてもらう」
柚に支えられながらそれを聞いた張機は震えながら叫んだ。
「…くっ、 華佗なんて連中を連れてきたんだ……
見るな!見ると目が腐るぞ!!」
『漢女』と言う存在を文献で知ってた張機の悲痛な言葉に一同は目を閉じた。
(以下『音声のみ』でお愉しみください)
貂蝉「ダーリン達のツヤのある若々しい肉体もいいけど、
ロマンスグレーの鍛えられた肉体もいいわね」
卑弥呼「うむ。歯槽膿漏で前歯が抜けそうなのがワシのイチモツに適度の刺激を与えてくるぞ」
張天師「うぐ。げほげほ、我に汚らしい貴様らの肉棒を咥えさせるな!
真・五斗米道心殺聖体術を喰らえ!!」
貂蝉「あらいやだ。まだこんなの序の口よ。これから私たちとより深い膣(なか)になるんだから♡」
卑弥呼「Oooooh!
うむ、これはいいぞ、もっと反抗して汝のオーラルを蹂躙するぞ」
張天師「うぐ、我の聖体術が効かないなんて。
まて、面妖な化け物共め、あ、こら止めろ!、我れのフンドシを引っ張るな!!」
貂蝉「反抗しているわりに、アナタのマグナムがビンビンになっているじゃない。
反抗しないで本来の自分の本性に忠実になるいのよ」
卑弥呼「汝のイチモツは洗っていないから、匂いが凄いが、逆にこれはそそるぞ」
張天師「らめ、我の息子をそんなに速くシゴかないで…あぁぁ…あっ…あん♡」
貂蝉「後ろの穴はまだバージンのようね。
だったらワタシがそのバージンをいただくわ♡」
卑弥呼「ではワシは、汝のイチモツをワシの膣(ナカ)でこの世の快楽を味合わせてやろう」
張天師「Aaaaah!や、やめて……うぐっ、ふっ、深いの……haaaaaa!!」
貂蝉「あら、ここはどうかしら?えい♡」
stroke!stroke!stroke!(高速でナニかを擦る音)
張天師「そこ、そこは……らめッッーーーーー♡」
SPLURT ♡ SPLURT ♡ SPLURT ♡ (何かが飛び散った音)
******
華佗「これ以上ここにいることは危険だ。レッドラインを越えたら『運営』から垢バンを喰らうぞ」
『運営』という謎の組織に恐怖を覚えた華佗達は一目散に天師観を離れた。
そして、貂蝉と卑弥呼による漢女の狂気の宴が3日3晩続いた。
4日目の朝、
天師観を恐る恐る覗いた 華佗達は昨夜までの喧騒とした面影はなく、
時が止まったようにあたりは静まり返っていた。
「ウウッ……もう、だめ…これ以上は動けない……」
弱々しい声の張魯天師は横たわり、上半身は裸になり、
股間には無残に引きちぎられてフンドシ布と白濁した粘液が滴り落ちていた。
「張魯天師!張魯天師!」
華佗は刺激臭のする粘液を全身に浴び張魯天師は文字どうり『前・後・不覚』になっていた。
刺激臭のする粘液を浴びた貂蝉と卑弥呼は井戸からくんだ冷水を浴び、
汚れと体の火照り取り、脱ぎ捨てていたビキニパンツやフンドシを付けていた。
「さぁ張ちゃんの献身的な看護が出来たことだし、
ダーリンが言っていた長安にでも行こうかしら」と貂蝉が言い出し卑弥呼も同意していた。
それを聞いた張魯天師は怯えた子鹿のようにガタガタと震え。
「アタシは、もうお姉さま達のいない人生なんて生きられない」
貂蝉は優しく微笑みながら張魯天師であった者に言った。
「貴女のココロの病魔は私たちの献身的な看護で四散したわ」
「ウム、ワシらの看護のおかげで、身体中にあった病魔も完治した。
貂蝉、ワシらもそろそろ行くか……新しいヌシ様を探しに」
そう言うと卑弥呼は近場の大都市である長安の方向を見ていた
貂蝉は張魯天師に、「あとは貴女が素敵なレディになるのよ」と言って二人は助走を
つけて長安の方向に飛んで行った。
長安まで空を飛んで行くという非現実的な行為を目の当たりして一同は驚きのあまり
声も出せなかった。
しかし、張魯天師の発言により我に返った
「決めたわ。アタシはお姉さま達の後を追うわ。五斗米道のことは、張くんや 華佗ちゃんに任せるわ」
「張くん!?」
「華佗ちゃん!?」
そう言うと張魯天師は一目散に鶴鳴山を駆け下りて行った。
これを見て張機は冷や汗をかいた。「漢女に魅了されるとそれは終わらない恋になるという。
これが噂に聞く太平要術の『女体化』か……」
一か月後
華佗はこの大陸をめぐりあらゆる病魔と闘い、旅に出ると言い天師の座を張機に譲った。
そして張機は五斗米道の栄光を再び戻す為、柚と桜は祭酒格上げされ五斗米道の本山に
留まることとなった。
「行くのか……」
「ああ、張魯元天師の本当の病気は水虫や歯槽膿漏ではなく、
五斗米道の天師の座という重責によりココロの病であった。
このこと気が付かないかった自分にはまだ修行不足だったからな…」
そういう 張機は華佗に一本の巻物を投げ渡した。
「!?、これは『青嚢書(せいのうのしょ)』ではないか」
「これを持っていけ餞別だ。お前のの旅路には必要になるものだ」
柚は「そうそう、本物は師匠様が寝ずに写本をしたから大丈夫ですよ」
「こら、柚そういうことは言うもんじゃありません!」
桜は拗ねたように柚の後ろに隠れていた。
「 華佗師兄、本当に行っちゃうの?修行ならここでも……」
桜は何とか説得して引き留めようとした。
だが、 華佗の決心は固く、心はまだ見ぬ新天地(病魔)を治すことにに心を弾ませていた。
華佗は桜の頭をガシガシと撫でて、いつか戻ってくるから安心しろと涙目の桜に約束した。
桜は 華佗に絶対に戻ってきてくださいよと言って涙を拭った。
**********
それから十数年の時が流れた。
華佗は穏やかな寝息をしている曹操の様子を視ながら
一刀にかっての五斗米道時代の昔話を語っていた。
「そう、その折れ曲がった金鍼は、五斗米道の技量だけでは、
人を治すことは出来ず、病人が自分から病気を治すものという、
五斗米道いや医術の驕りを持たないようにその金鍼をもっているんだ」
一刀は冷や汗を流しながら
「ゴメン、金鍼を戻そうとして折っちゃった」
「なんてことをするんだ!」
貂蝉 (終わり♡) 卑弥呼
終 劇
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真恋姫無双の五斗米道のお話最終回です。前回書いてから幾分たった為、変な風になっていますが気にしないでください。
あと、性的表現がありますので想像しないでください(笑)
原画はみらくる☆様から使用許可を頂いたものです。
いつも原画を提供して頂くみらくる☆様には感謝しております。
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