No.1057586 風見幽香 ~ 1万2000年の歴史2 『普通の旧友だった彼女』廃人覚悟の字書きさん 2021-03-25 16:41:16 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:604 閲覧ユーザー数:604 |
紅魔館のテラス。
内庭の2階のテラスにテーブルとイスを並べて、カーテンで閉め切ったまま、(吸血鬼なので太陽の日にあたらない様)レミリア・スカーレットはあくびをする。
この紅魔館では暇な時間が流れていた。
居眠りしている者(紅美鈴)、読書にいそしむ者(パチュリー・ノーレッジ)、レミリアに構う者(十六夜咲夜)、それぞれ、余裕のあるゆっくりした時間を過ごしていた。
しかし、そんな者達に構わず、来訪者があった。
幽香である。
門戸を叩く幽香。
暇をもてあましていたレミリアはそれを聞いて、メイドに連れて来る様に申し付ける。
かのメイド長は、粗相(そそう)がない様に、気遣いながら、幽香を案内する。
”お久しぶり”とレミリアが挨拶(あいさつ)する。旧友であるのだ。
紅魔郷が幻想郷に来てから、もう20年は経つが、その間に何回か(特に最初の20年前の一年)会う機会があったのだ。
”ごきげんよう”と幽香が返事を返すと、レミリアは何だかんだと彼女をもてなす。
メイドに紅茶をいれさせ、お菓子を用意させ、一緒の時間を過ごすのだった。
「最近どうかしら?」
「何が?」
「畑は満開かしら。今は夏だから、きっと、咲き乱れているわね。」
「その通りよ。向日葵程、大きな花はほとんどないから。見応えがあるわよ。」
しばらく時間を過ごすと何を思ったのか、テラスに付いているカーテンを幽香がめくる。
レミリアはさっと身を隠す。
幽香がカーテンを閉めると、レミリアがテーブルの下からひょこっと顔を出す。
それに”フフッ”と笑う幽香。こうして、午後のティータイムは過ぎていくのだった。
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風見幽香が幻想郷巡りをする話。