『魔の地中城』
谷内六郎 マンガの友社 1948年10月10日
後に「週刊新潮」の表紙などで著名となる谷内六郎の作品。やはり「怪魔モノ」の範疇に入るもの。悪者の使う武器が「強力眼鏡電波」! だったりするあたりに脱力。たまらんなあ。側近に「No.2」と書いてあるのも、「オースティン・パワーズか?」という余計な想像をさそう。
『歩く死體』
砦小二郎 駒場清 三晴社 1948年11月1日 東京
まず表紙と内容のギャップがすごい。いまでいうオカルトホラーものの範疇に入るが、そのわりに妙に冷静な会話が笑える。一見して「ほりのぶゆきか、これ?」と思うマンガ読みは数多いだろう。これも「怪魔モノ」。
図版は「占領下の子ども文化<1945〜1949> ―メリーランド大学所蔵プランゲ文庫「村上コレクション」に探る―」(会場にて販売・定価3500円)より引用。なお、「村上コレクション」とは、プランゲ文庫のアシスタントキュレーターであった故・村上寿代氏が、児童書に光を当て、整理と目録作成の中心的役割をはたしたことにちなむ名称である。また、図版表紙の手書き英字は、検閲時に表題のローマ字表記、検閲年月日等のデータが書き込まれたものである。
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