No.99508

鬼畜王文台 蘇りし虎は曹魏を食らう 05 第八章三節

Degradationさん

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2009-10-07 15:20:08 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:9964   閲覧ユーザー数:7498

 

第八章

 

 

 

-3-

 

 

 

建業の城から意気込んで鎮圧部隊四百ずつを率いてきた

華琳・雪蓮・霞と、春蘭・秋蘭・真桜、蓮華・小蓮・俺、そして桃香・愛紗・白蓮は、

それぞれ四ツ辻の東西南北から意気込んで駆けつけたはいいものの、

出会い頭でおぞましい筋肉達磨の姿に腰を抜かし、みんな仲良く絶叫してく震え上がった挙句、

身を寄せ合って座り込んでしまった。

俺たちは目の前で展開されている人外魔境の戦いについていけないでいたのである。

 

 

 

貂蝉「ほーあたたたたたたたたたたたたぁ、とうっ!!!!」

 

卑弥呼「ふんぬぅーーーーーーーー!!!!」

 

煌蓮「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄アァァ!!!!」

 

バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシッッッッッ!!!!!!

 

 

蓮華「わーっ! わーーっっ!! わーーーっっっ!!!」

 

霞「なっ、何や何や何や何や何やあのムッサイバケモンは!?」

 

白蓮「なっ、何なんだあの連中は!? 文台様はともかく、

   あの二人に私は見覚えなどないぞ!?」

 

一刀「というかあいつら、絶対身長七尺(約212cm)超えてるだろ!!?」

 

真桜「ありゃぁ七尺どころやないわぁ! ぜってー十尺超えとる!!」

 

小蓮「それじゃ本当の怪物じゃないの!!」

 

真桜「せやからほんまもんの怪物や言うとるやんかぁ!!」

 

霞「物の怪でも人外でも妖怪でも神仙でも、あーもーなんでもええ!

  とにかくあれは人間のそれやない! 修羅や! 羅刹や! 間違うないわ!!」

 

貂蝉「どぉおわれが、一言呼べばどこからともなく現れるウホウホ汗くさ類人猿ですってえぇぇ!!!??」

 

煌蓮「ぐぅおるあぁ、よそ見すんじゃないよ、筋肉達磨!!!!

   ウチの大事な坊主や小娘共に手出しぁさせないよ!!」

 

バゴッ!!!!

 

雪蓮「怖っ! 母様、怖っっ!! うわっちょっとやめてよ華琳、あんまグラグラ揺らさないで!

    脱輪しちゃうじゃない!!」

 

貂蝉「あ~~~ん、いった~~~~い」

 

華琳「ひっ……!!」

 

一刀「きめぇwwwwwww」

 

桃香「わわわわわわわわわ………ごごご主人様、愛紗ちゃん、に、ににににに逃げよ?

   だだだって絶対勝てないよ、あんな人たちに」

 

雪蓮「あ、こら華琳いきなり気絶しないでよ! 押す人がいなくなったらあたし動けないじゃない!!

   一刀! かーーずとーーー!!」

 

愛紗「と、とと桃香様、お気を確かに!」

 

春蘭「よ、よよよよ寄るな化け物め! この夏侯元譲が貴様らまとめて成敗してくれる!!」

 

卑弥呼「ぬううあああああああぁぁぁぁんんんんだとおおぉぉぉ!!!?? 

     化け物だと!? 聞き捨てならんな!!!」

 

秋蘭「姉者…相手をますますいきり立たせてどうするつもりだ」

 

 

 

拳と拳がぶつかり合い、いくつもの残像を作り出していく。

ビキニパンツの筋肉が拳を繰り出すと、

煌蓮さんはそれをすんでの所で回避し、南海覇王でビキニ筋肉の腹めがけて突きを繰り出す。

ビキニ筋肉はその突きをくねっと体をひねらせて回避すると、

「うっっふうぅぅんん♪」という奇声とともに、あろうことかこの俺に向かって

投げキッスを飛ばしてきやがった。

巨大な見えない何かが俺に向かって襲い掛かるかと思いきや、

その軌道の途中で煌蓮さんの轟剣が唸り、その危険な物体を地面に向かって叩き落してくれた。

瞬間、何か大量の火薬でも爆発させたかのようなものすごい音と振動が、あたり一面に発せられた。

今度はあちらの褌筋肉が煌蓮さんに向かって蹴りを三発放ってきたが、

それらを拳で受け止めると、全てはじき返してしまった。

しまいにはビキニ筋肉の股間に金的をくれると、奴は悶絶してピョンピョン跳ね回った。

やっぱりこいつら、真性のガチホモだったんじゃないか!!

下手に近づいて捕まった日には、問答無用で後ろを掘られるぞ、あまりにもヤバすぎる。

あんな連中にケツをブチ抜かれるくらいなら、まだ魏の気難しい女の子たちと茶でもしているほうが

よほどマシというものだ。

だが、あれほど激しい金的蹴りを食らったにもかかわらず、

あのビキニ筋肉はぶっ倒れてからわずか三十秒もしないうちにものすごい勢いで跳ね起きると、

再び煌蓮さんに拳を見舞ってきたのである。

これを危険と見て取った煌蓮さんは背中を向けて一目散に逃げ出すと、

俺たちの居る場所まで駆け戻ってきた。

孫文台、初の黒星である。

 

 

 

煌蓮「ありゃぁ駄目だね…きりがないよ。

   さすがのあたしでもあの化け物共の底なしの体力にはお手上げだね」

 

聞きしに勝る武烈皇帝でも怪物相手に二対一では辛かったのか、

逃げ出したた後にはすでに息も絶え絶えで、

のどが渇いたから酒が欲しいとせがまれてしまった。

 

雪蓮「ぶーぶー。 なんで母様逃げちゃったの? あたし達が化け物に食べられちゃうじゃない

    あたしはもう剣を持って戦えないっていうのにぃ~」

 

煌蓮「しょうがないだろ、あんなキモチワルイ全身筋肉の化け物なんか見せ付けられた日には

   誰だって逃げ出したくもなるよ。あたしだって怖くてたまらなかったのよさ。

   あたしゃこれでも女なんだよ」

 

華琳「はぁ…文台様でも歯が立たないとはね… あの怪物の強さは本当にどうかしているわ」

 

秋蘭「まともに戦っても勝ち目がないのであれば…策を以ってして事態を打開する以外にありませんな」

 

愛紗「しかし、どうするのだ? 奴らは私たちとは段違いに強いぞ?

   一対一で戦ったとて我らが敗れるのは目に見えている」

 

秋蘭「…ならば、まともに戦わねば良いのです」

 

華琳「あら、何か考えがあるのかしら、秋蘭?」

 

秋蘭「はっ。 華琳様、文台様、それと北郷殿も、少々耳を貸していただきたい」

 

 

 

貂蝉「ぐううぅぅおしゅじんすぅぁあむぅああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー、

   いないならいないって言って出てきてちょーだい、いるならいるって言って出てきてちょーだい」

 

卑弥呼「ふぅむ、確かに先ほどあそこの酒家からあやつらが出て行くのを見かけたのだが…

    はてさて、どこに行ったのやら」

 

華佗「城に戻ったんじゃないのか?」

 

貂蝉「お城には戻ってなーいわだーりん、だってあっちの方からは気配を感じないもの」

 

卑弥呼「むぅぅ…ではあやつらはどこに向かったのか…建業といっても街は広い。

     河べりから山すそまで歩いても四刻(8時間)はかかるしのぅ」

 

 

???「待たせたな、お前たち!!」

 

貂蝉「そ、その声は…」

 

 

 

???「天が知る地が知る孫呉が知る! 我ら一同江東の大地に咲き誇る五輪の蓮華(れんげ)!

     迫り来る魔の手より天譴を守るべく、その武勇と知謀を用い、

     盾となり、剣とならんことを誓いし候!!」

 

堅「総大将、堅!!」

 

策「策謀の策!!」

 

権「吶喊の権!!」

 

尚「弓腰の尚」!!」

 

賛「白馬の賛!!」

 

五人「みんな、そろって…」

 

 

 

五人「南   海   蓮   華   隊   !!!」

 

 

 

???「同じく我らは、曹魏の大地に咲く蘭の花!」

 

孟徳「総長、孟徳!!」

 

妙才「参謀、妙才!!」

 

元譲「特攻隊長、元譲!!」

 

文遠「斬り込み隊長、文遠!!」

 

曼成「ケツ持ち隊長、曼成!!」

 

五人「我ら、そろって…」

 

 

 

五人「北   天   愚   連   隊   !!!」

 

 

 

白蓮「って、何で私も混じってるんだぁー??」

 

真桜「何でウチがケツ持ちやねーん!?」

 

一刀「……というか春蘭さん、その右手に持ってる馬鹿でかい棍棒は何ですか」

 

見たところ、孫呉側の五人は天でいう新撰組、曹魏側の五人は見たまんま

町にたむろするヤンキーグループそのものの格好だった。

二組ともそろいの真っ赤な半纏や紫色の特攻服を着用している。

……あんなモン、建業の店のどこで売ってたんだろう?

しかもご丁寧なことに半纏や特攻服の裏側にはしっかりと、『孫』・『曹』の一文字が

でかでかと金刺繍の行書体で描かれていた。

おまけに牙門旗まで立ててやがる。どう考えてもやりすぎだ。

 

 

 

貂蝉「あらん♪ 星ちゃんの華蝶仮面だけじゃなく、呉と魏にも同じような戦隊があったのねん。

   是非とも星ちゃんに見せてあげたかったわん♪ それじゃわたしも…でゅわっ!!」

 

 

貂蝉「愛と勇気の名のもとに、艶美な蝶が舞い降りる! たとえ世界は違えども、名乗る名前はただ一つ!」

 

華蝶仮面二号「華蝶仮面二号! 新たな外史に参上よぉん!」

 

卑弥呼「ほほぅ! その気合、なかなか悪くはないぞ!」

 

華蝶仮面二号「コオオオオオオオッ! いっくわよぉぉぉん!」

 

煌蓮「良いだろう! 今度こそ白黒つけてやろうじゃないか!

    こっちは十人がかりだ、やれるモンならやってみるが良いわさ!! うらあああぁぁぁ!!!!」

 

華琳「春蘭! 秋蘭! あの二人を懲らしめてやりなさい!!」

 

二人「はっ!!」

 

 

 

結局この日の市街戦で、建業の町並みは壊滅的な打撃を受けることになった。

武烈皇帝の二つ名で通っていた孫文台が、名実共に皇位「武烈皇帝」を拝命し、

元号を建安に改めた日のことであった。

 

 

 

地和「ちょっとぉ、あたしたちの出番がないじゃない!!」

 

人和「……私たちって、影薄いから…」

 

天和「ねぇねぇ、お姉ちゃんお腹すいたー、肉まん食べたーい」

 

地和「それどころじゃないわよ! 見てみなさいよあの状況を!!」

 

 

第八章三節終了  第九章に続く

 

 

 

南海蓮華隊

 

孫堅  孫策  孫権  孫尚香  公孫賛

 

堅・策・権・尚・賛 の一文字が入った深紅の長鉢巻

 

 

 

 

北天愚連隊

 

曹操  夏侯惇  夏侯淵  張遼  李典

 

総長:曹操  副総長:夏侯淵  特攻隊長:夏侯惇

斬り込み隊長:張遼  ケツ持ち隊長:李典

 

 

曹操:突撃ラッパ

 

夏侯惇:鋼鉄製の棍棒(金属バット)

 

夏侯淵:三連弓(三連クロスボウ)

 

張遼:鉄棒(ゴルフクラブ・鉄パイプ)

 

李典:正体不明のからくり(五分の一の確立で爆発、十分の一の確立で大爆発)

 

 

 

薔薇華蝶隊

 

貂蝉  卑弥呼  華佗

 

 

貂蝉:赤いバラの花

 

卑弥呼:黒いバラの花

 

華佗:白いバラの花

 

 

 

移籍将軍一覧

 

張遼  魏 → 劉備軍  (本人の強い希望)

 

公孫賛  劉備軍 → 呉  (戦隊を作るための孫堅による抜擢)

 

 


 
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