No.991498

真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間

hoi2さん

斬魔の正体は、かつて一刀達に倒されていた筈の元管理者・宝鈴であった!!?
宝鈴の過去を知り、かつてない動揺が一刀達に走る……
その全ての発端であり、黒幕であった宝鈴に
未来の一刀の怒りが爆発する!!!

2019-04-29 14:12:08 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1954   閲覧ユーザー数:1850

 

 

 

 

 

 

 

 

事の発端は斬魔、もとい宝鈴による一刀への復讐………

何も生むことない無意味な争いは、1人の男の歪んだ理由により引き起こされていた事に未来の一刀は

 

 

 

 

 

 

 

 

怒りを爆発させた!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 四節 ~『負』の限界突破~

 

 

 

一刀(未来)「宝鈴っ!!!!!!てめぇは、髪の毛1本もこの世から残らねぇと思えっ!!!!!!」

 

 

 

 

ズンッ!!!

 

ズンッ!!!

 

ズンッ!!!

 

 

 

 

怒り狂う未来の一刀は一歩一歩、宝鈴へと接近していく

 

 

その一歩毎に、地面は凹み亀裂が入る

 

 

宝鈴「き、貴様………!!!そ、その変化は………!!!」

 

 

宝鈴は目を見開き、未来の一刀を凝視する

 

 

今の未来の一刀には、『限界突破』と同様の変化が見られた

 

 

だが、明らかに違うのは放出される気に神々しさがなく、寧ろ禍禍しさで溢れていた

 

 

桃香(未来)「ご、ご、ご主人様………

す、凄い……………お、怒ってる…………」

 

 

蓮華「けど、あれって『限界突破』の変化よね?」

 

 

猪々子「お?じゃあよ…兄貴、勝てんじゃねぇのか?」

 

 

猪々子はニヤニヤと笑うが

 

 

左慈「馬鹿野郎っ!!!そんな生易しいもんじゃねぇんだっ!!!!!!」

 

 

左慈は声を荒げて一蹴する

 

 

猪々子「うぇっ!!?あ、アタシ……そんな悪い事を言ったかぁ?」

 

 

斗詩「わ、分かんないよぉ~………」

 

 

猪々子は挙動不審で斗詩の後ろに隠れる

 

 

左慈「…………事態は深刻だぞ……」

 

 

于吉「えぇ、最悪かもしれません…………」

 

 

卑弥呼「こうなってしまっては………」

 

 

貂蝉「どうしましょう、御師匠様ん…………」

 

 

管理者達は険しい表情で顔を見合わせる

 

 

雪蓮「ちょっと、説明しなさいよっ!!!

どういうことなのっ!!?未来の一刀に何が起こっているのっ!!?」

 

 

雪蓮の言葉に骸漸が返答する

 

 

骸漸「どうしたも、こうしたもないよ……最悪の展開だ……

ありゃあ、『負の限界突破』だよ………」

 

 

一刀「『負の限界突破』?」

 

 

骸漸の聞き慣れない単語に一刀は首を傾げる

 

 

左慈「俺達が何でてめぇ等に、『限界突破』の鍛練は管理者の目の届く範囲でやれって言ったか分かるか?

この事態を防ぐ為だ」

 

 

 

 

華琳「…………どういうこと?」

 

 

華琳は眉間に皺を寄せて聞き返す

 

 

左慈「『限界突破』の類いの妖術は2種類存在するんだ

1つは、正規な方法で鍛練し、会得できる『限界突破』

これは、会得こそ高難易度だが、会得した暁には強大な力を得られる」

 

 

于吉「それに対して、もう1つの『負の限界突破』は怒りや恨み、苦しみや哀しみなど『負の感情』を糧に会得するもの……

基本は怒りにより覚醒する事が多く、戦闘能力値の上昇率も怒りにより比例するため、通常の『限界突破』より強くなります」

 

 

麗羽「何が問題ですの?

それだけ、聞けば寧ろ『限界突破』より良い気がしませんこと?」

 

 

麗羽の珍しい最もな発言をするが、卑弥呼

 

 

卑弥呼「『限界突破』の扉を無理矢理、抉じ開けるような、正規な方法ではない為、身体への負担があまりにも大きい…………」

 

 

貂蝉「それ故にぃ、管理者の皆も『負の限界突破』を会得しかけたならぁ、『限界突破』の鍛練を中止する位の危険な術なのよん」

 

 

管理者達が次々と情報を伝えていく

 

 

雛里「………身体への負担とはどの程度のですか?」

 

 

雛里は恐る恐る聞く

 

 

于吉「そこが、一番危険と云われる所以なのです」

 

 

左慈「『負の限界突破』は………

使用時間が長ければ長い程………使用回数が多ければ多い程………」

 

 

左慈は間を空けて、口を開く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左慈「………自らの寿命を削る………」

 

 

 

 

 

 

全員「「「っ!!?」」」

 

 

その場にいた全員が絶句してしまう

 

 

桃香(未来)「じゃ、じゃあっ!!!今のご主人様は自分の寿命を削って戦ってるのっ!!?」

 

 

未来の桃香は1人、声を荒げて左慈を問い詰める

 

 

左慈「……………あぁ……

回数と時間に比例して、未来を失う………」

 

 

左慈は視線を下げて返答する

 

 

愛紗(未来)「何故、それを早く言わないのだっ!!?

今すぐ止めなければっ!!!」

 

 

未来の愛紗は左慈に詰め寄った後、未来の一刀の元へ行こうとした

 

 

だが、今度は左慈が未来の愛紗の目の前に立ち塞がる

 

 

左慈「止めろっ!!!無茶だっ!!!」

 

 

愛紗(未来)「邪魔をするな左慈っ!!!

ご主人様が死んでしまうのだぞっ!!!」

 

 

左慈と未来の愛紗はメンチを切る

 

 

左慈「その前に、てめぇが死ぬぞっ!!?今のアイツは手に負えないっ!!!」

 

 

一刀「どういう意味だ、左慈………」

 

 

一刀は眉間に皺を寄せて聞き返す

 

 

左慈「さっき、于吉が言っただろ?

『負の限界突破』は怒りや負の感情を糧に発動する妖術………

極論、今の未来のてめぇは怒りで我を失っている状態だ

『負の限界突破』により、冷静な判断は一切できねぇ………」

 

 

卑弥呼「十中八九、今の未来のご主人様は敵味方を判別しきれぬ………

無闇に止めよう者なら、矛先が此方に向き、問答無用で殺されてしまうかもしれん……」

 

 

管理者達の無情な発言に、未来の愛紗は困惑しながら口を開く

 

 

愛紗(未来)「な、ならば………他にご主人様を止める方法はないのか?」

 

 

于吉「残念ですが、『負の限界突破』は『限界突破』同様、本人が発言する妖術………

他者から強制解除する方法は、私でさえ会得していません………」

 

 

白蓮「お、おいおい………マジかよ………」

 

 

于吉「………強いて言うのであれば………………」

 

 

于吉は険しい表情をし、間を空けて口を開く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

于吉「宝鈴が、未来の北郷さんに殺されるのを待つしか………」

 

 

 

 

場面は、未来の一刀VS宝鈴の戦闘開始へ戻る

 

 

一刀(未来)「覚悟しろ宝鈴っ!!!!!!ぶっ殺してやるっ!!!!!!」

 

 

未来の一刀は徐々に宝鈴へ接近する

 

 

宝鈴「くっ、周りの奴らは『限界突破』を会得するかと思っていたら………貴様は『負の限界突破』か………」

 

 

宝鈴は冷や汗を流しながら、ニヤリと嗤う

 

 

宝鈴「あ、哀れだな北郷一刀っ!!!

『負の限界突破』は一度、発動すれば二度と『限界突破』は会得出来ぬっ!!!

しかも、『負の限界突破』は寿命を削る妖術っ!!!

こうしている間も貴様は自分を殺しているっ!!!」

 

 

だが、未来の一刀は揺らぐ事なく突き進む

 

 

一刀(未来)「てめぇを殺せれば本望だよ、宝鈴っ!!!!!!」

 

 

そして、握り締めた右拳を振り翳す

 

 

宝鈴「くっ、とうとう頭のネジが外れたか……!!!『神域の結界』っ!!!」

 

 

 

 

ブーンッ!!!

 

 

 

 

宝鈴は嘗ての戦闘で使用した絶対防御の幻術、『神域の結界』を発動する

 

 

一刀(未来)「うざってぇ……!!!!!!

おらあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

 

ガキンッ!!!

 

 

 

 

未来の一刀の怒りの拳は、宝鈴の『神域の結界』へ放たれ、打撃音には似つかわしくない金属音が響き渡る

 

 

宝鈴「ふっ………この『神域の結界』は改造を施して、前より強化されています

貴様は素手………破壊できる訳がない」

 

 

宝鈴は勝ち誇ったかのように嗤う

 

 

だが

 

 

一刀(未来)「だから………何だよっ!!!!!!」

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

 

ドオンッ!!!

 

 

 

未来の一刀は宝鈴の言葉など聞かず、更にもう一発、拳を放つ

 

 

今度は、先程とは比べ物にならない衝撃波を生み出す

 

 

一刀(未来)「こんなもん………」

 

 

未来の一刀は、三度拳を大きく振り上げ

 

 

一刀(未来)「ぶっ壊してやるっ!!!!!!」

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

 

ドオンッ!!!

 

 

 

 

三回目の攻撃を放つ

 

 

すると

 

 

 

 

ガキンッ!!!

 

 

 

 

宝鈴「なにっ!!?」

 

 

『神域の結界』は未来の一刀の拳が直撃した場所を中心に粉々に砕け散った

 

 

『神域の結界』が破壊された事を確認した宝鈴は絶句するが、未来の一刀はすかさず宝鈴の胸元に左手を捩じ込む

 

 

そして、胸倉を掴み乱暴に引き寄せる

 

 

宝鈴「うぐっ!!?」

 

 

一刀(未来)「覚悟しやがれ、宝鈴っ!!!!!!」

 

 

未来の一刀は再度、無傷である右手拳を振り上げる

 

 

宝鈴「おのれ………舐めるな、屑人間如きがぁっ!!!」

 

 

宝鈴は未来の一刀の顔面に両手を添える

 

 

宝鈴「首ごと無くなれっ!!!『獄閃(ごくせん)』っ!!!」

 

 

 

 

ゴオォォォッ!!!

 

 

 

 

宝鈴の両手から漆黒の『気力破』が放たれ、未来の一刀の顔を覆い尽くした

 

 

その威力は凄まじく、周辺に爆風を生み出す

 

 

桃香(未来)「わわわっ!!?」

 

 

蓮華「なんという威力だっ!!!」

 

 

風「お兄さん……………!!!」

 

 

 

 

宝鈴「どうだっ!!?思い知ったかっ!!?クソッタレがっ!!!」

 

 

宝鈴は暴言を言いながら、前を見続ける

 

 

直撃した未来の一刀の顔付近には爆煙が立ち上る

 

 

だが、宝鈴はここで違和感を感じとる

 

 

宝鈴「…………ん?くっ!!!な、なにっ!!?」

 

 

宝鈴は突然、もがきだす

 

 

宝鈴「な、なぜ…………手が離れないっ!!?」

 

 

その理由は宝鈴の胸倉を掴む未来の一刀の左手

 

 

掴む力が一切、緩んでいなかった

 

 

宝鈴「おのれ、離せっ!!!汚い手でこの宝鈴に触るなっ!!!下等人種がっ!!!」

 

 

宝鈴は未来の一刀の左腕を強く握ったり、叩いたりして逃れようとする

 

 

しかし、未来の一刀の左手は緩むどころか、寧ろ力が強くなっていく

 

 

そして、爆煙が晴れると、そこには未だ憤怒の表情となった未来の一刀の顔があった

 

 

しかも、顔は無傷であり、振りかぶった右手は先程より力を込めてあった

 

 

宝鈴「何だとっ!!?至近距離で私の『獄閃』を喰らっておきながら、無傷だとっ!!?」

 

 

一刀(未来)「てめぇの攻撃なんざ、効くかっ!!!!!!」

 

 

未来の一刀の怒号は周囲へ反響する

 

 

 

 

一刀(未来)「一々……小汚ねぇ手を使いやがって………!!!!!!」

 

 

宝鈴「ぐっ!!!くっ!!!」

 

 

宝鈴は暴れだすが、解放される気がしない

 

 

そして、遂に

 

 

一刀(未来)「歯ぁ、食い縛れっ!!!!!!」

 

 

宝鈴「うわぁっ!!!うわあぁぁっ!!!」

 

 

両者、一際大声を上げた瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

 

バキッ!!!

 

 

 

 

 

宝鈴「ぐべらあぁぁっ!!?」

 

 

未来の一刀の怒りの鉄拳が、宝鈴の顔面にクリンヒットした

 

 

未来の一刀の攻撃を喰らった宝鈴は、スピードが落ちることなく一直線に吹き飛び

 

 

 

 

ドオンッ!!!

 

 

 

 

宝鈴「がふぇっ!!?」

 

 

遠くの岩山を突き抜け

 

 

 

 

ドオンッ!!!

 

 

 

 

宝鈴「ぐぎゃあっ!!?」

 

 

更なる岩山を破壊し

 

 

 

 

 

ドカアァンッ!!!

 

 

 

 

宝鈴「ぐあぁぁぁぁっ!!?」

 

 

3つ目の岩山に打ち付けられ、ようやく止まった

 

 

思春「………い、一撃で………あれほどの威力だと………?」

 

 

華佗「これが…………『負の限界突破』……」

 

 

全員が目の前で起こる出来事を目の当たりにして、絶句してしまう

 

 

骸漸「差し詰め、『憤怒の化身』ってところかな………」

 

 

左慈「どうだ?これでもまだ、アイツを止められるのか?」

 

 

表情を曇らせた左慈は周りを見渡す

 

 

愛紗(未来)「……………」

 

 

蓮華(未来)「……………………」

 

 

未来の者達は思わず、俯いてしまう

 

 

冥琳「だが、指を咥えて見ている訳にはいかぬだろう………

未来の一刀の寿命は、こう話している間も少しずつ削られていっているのだぞ……?」

 

 

冥琳が何とか、今できる事がないか模索し始める

 

 

左慈「…………正直、何をやっても逆効果にしかならない………」

 

 

左慈は冥琳にそう告げた

 

 

一刀「……………どうすればいい」

 

 

一刀の呟きに卑弥呼が言う

 

 

卑弥呼「先程、于吉も言ったが………

宝鈴が死ぬまでは………」

 

 

貂蝉「現状、打つ手がないのよ………」

 

 

全員が心配そうに、目線を怒り狂う未来の一刀へ向けられたのだった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、未来の一刀の怒りの暴走は更に加速する!!!

 

 

 

 

 

           ……終……

 

 

 


 
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