パテ工作とミキシング。もしもレイファルクスへの進化が途中で止まったら？という妄想。


『敵機だ。数は５。方位3-3-0、急速に近づく』
「喋るOSに未調整の火器…冗談じゃない」

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『心配するな。TCラミネートシェルを抜けるFAはそうそういない。まあ、衝撃でコクピットの中身がどうなるかは知らんが』
「畜生！」


　G.A.F第901技術試験隊所属。レイファルクス出現の余波を受け、付近宙域で大破漂流していたカトラスが変異したものを、戦後G.A.Fが発見し回収したもの。
形式番号は便宜上つけられたもので、そもそも通常の技術開発によって生まれたFAではない。
　独自の意思を持ち、一部パイロットには声も聞こえるとか。バーゼラルドの特徴も残していることからデミファルクスやバスタード等と呼ばれるが、本人（？）はこの呼び名を嫌っているらしい。性格はプライドが高く皮肉屋。
　マルチプルシフターを持たず、機動性はヤクトファルクスに劣るものの、TCラミネートシェルはオリジナルとほぼ同じ出力を持つ。なお、Tクリスタルへの干渉機能はない。
　その出自から、TCラミネートシェルの解析、ヤクトファルクス用装備の運用試験等に供された。固有の武装を持たず、現在装備している武器は、所属不明機の迎撃に出た際、技術試験隊で試験中のものを応急的に装備したもの。かつてカトラス改"秋水"が装備、運用した一七式電磁加速砲の改良型。FA本体から電力供給を受け、攻性干渉弾を発射する。試作型の威力を抑え小型・省電力化に成功した。
弾倉はカトラスの装備するインテグレートライフルと共通。

　所属不明機による襲撃を皮切りに、本機と第901技術試験隊はやがて地球圏の命運を左右する戦いに巻き込まれていくことになる。だが今はまだ、そのことを誰も知らない。